【完】ベン10 CROSS 〜ボクのエイリアンヒーローアカデミア!〜   作:レッドファイル

44 / 115
試合内容考えるのが難しい(笑)。ベンのエイリアンは能力そのものは単純かつ鬼つよなんで生徒と拮抗させにくい。かといって全部圧倒的勝利は味気ないし…今回はまあ、うんしょうがない。

ということで更新が若干遅れてしまうかもですが、よろしくお願いします!!



43話 ベンvs飯田

雄英体育祭会場の一階、選手入場口は、試合を控えた者、または試合を終えた者だけが通る。第一回戦を勝利で終えたのに相澤から指導を受けたベンは、首を擦りながらフィールドへと向かっていた。

 

その道中、廊下で彼に話しかけてくるものが一人。ゴーグルを頭につけ背後から声をかける。

 

「テニスンさん!!!」

 

「うわっっ!!??って…メイか…そういえばお前のせいで先生にめちゃくちゃ怒られたんだぞ!!」

 

「そうですか!まあそれはおいといて…あなたのサポートアイテムの予備ってないんですか!?」

 

指導によりクビが赤くなっているベンの様子には気にも留めないで、自分の用事だけを伝える。その態度にベンは良い思いをしないが、質問の方が気になる。

 

「どういうこと?なんでオムニトリックスが?」

 

「ああ、オムニトリックスというのですね!それはですね…あなたのその時計は今までにはないタイプのサポートアイテムだからです!ぜひ一度ぶんか…調べさせてほしいともいまして!」

 

「今分解って言ったよね!?絶対だめだよ!これは一つしかないし!」

 

周囲には“ベンの個性をサポートする時計”ということにしているが、実際にはオムニトリックスの力でベンは変身している。さらに時計の出自は不明。おいそれと貸せるものではない。

 

「そうですか…でもでも、体育祭が終わった後!少しだけでも研究させてもらえませんか!もしかしたら性能を上げることもできるかもしれません!!考えておいてくださいねーー!!」

 

手を振りながら観客席に戻っていく発目。もちろんベンは貸す気はない。だが、発目の言葉で気になる点があった。【性能アップ】。今までオムニトリックスは変にいじったりはしてこなかった。それは変身機能が壊れてしまうことを恐れていたから。だが…あの夏からほぼ1年経ち、その意識は薄れてきた。

 

「…なんか変身以外の機能もあるのかなぁ…」

 

キュルキュル、ガチャガチャとウォッチをいじる。次が試合の為と歩きながら様々な動作を確認していく。どうやらオムニトリックスは、ダイヤルと変身ボタンは別パーツで出来ているよう。ならば、ダイヤルに何かほかに機能があるかもしれない。

 

前も見ずに時計に夢中になっているベンは、角を曲がったとき誰かにぶつかる。

体格が不利なベンは当然しりもちをつく。相手はあわてて謝る。

 

「あ、ごめん!って…ベンか!」

 

「痛ったた…なんだよイツカ。それにイズクも」

 

ベンにぶつかったのは拳藤。そして彼女に勝利した緑谷だった。ちょうど試合を終え、帰っている途中だったらしい。

 

「大丈夫?ほら手貸しな?」

 

倒れているベンにやさしく手を差し伸べる彼女。だがその態度がベンの勘に触ったらしい。

手を払いながらスックと立ち上がる。

 

「いいよ、そういえばどっちが勝ったの?」

 

「…あたしの右にいるやつ」

 

「あはは…」

 

遠慮がちに笑う緑谷。対照的に大笑いするベン。

 

「何だよイツカ!イズクに負けたのかよ!!」

 

指をさして大笑いするベンにさすがの拳藤も青筋が浮かび上がる。指さすベンの背後に回りそのままヘッドロックをかける。

その様子をみて慌てる緑谷。

 

「ちょ…!きょ、距離が…!!??」

 

「ほら、ベン!!謝りなさい!!」

 

「痛い痛い!!さっきクビやられてんだよ!!ごめんなさい!!」

 

すぐに謝るベンをかわいく思いながら技を止める拳藤。

 

「まったく、あんたは…」

 

「…うるさいな筋肉女…」

 

「なんて!?」

 

とにかく拳藤に反抗するベン。まあ同級生なので反抗も何もないのだが…

 

緑谷は話題を変えようと、先に気づいたことを言及する。

 

「そういえばさっきオムニ…時計をいじってたよね?どうしたの?」

 

「ああ。なんか新しい機能とかないかなって思って」

 

オムニトリックスの内情を知っている緑谷。その行為はベンが能力を失う可能性を孕んでいることに気づく。しかし…拳藤がいる為伝えることができない。

 

ウォッチが個性の役割を果たしていることを知らない拳藤は率直な意見を言う。

 

「アイテム作った会社の人に聞けばいいじゃない…って、あんた次試合でしょ!早くいかないと!」

 

ベンの背中を押し急かす。ハイハイと言いながらも未だウォッチをいじるベン。そんな彼を見ながら緑谷は心配する。

 

(あんまりいじらないほうがいいと思うんだけど…ウォッチの出どころもわからないんだし…)

 

【第2回戦はテニスンvs飯田!!両者ともに家系にヒーローがいる試合だぁ!!アメリカンヒーロ―の血を担うテニスンか、それとも日本で代々ヒーローを務める飯田家。どっちが勝つかは見当がつかないぜ!!】

 

紹介に預かり、フィールドに上がるも未だウォッチをいじるベン。対してベンの対策を考える飯田。

(テニスン君の弱点…それは時計を介さなければ変身できないところ。どういう個性なのか具体的にはわからないが…変身する前に場外に出せば勝てる!)

 

「あ~なんか全然わっかんないなァ…そもそもボク機械とかいじったこと無いし…グレイマターならわかるんだろうけど…変身したらオムニトリックスはなくなるし…」

 

【レディィィスタ―――ト!!】

 

「へ?」

 

(一瞬で決める!)

「レシプロターボ!!!」

DRRRNNNN!!!!

 

長期戦ではなく短期決戦。恒常的な高速より10秒の超速を選択した飯田。一瞬で間合いを詰めベンへと蹴りを打ち込む。もちろん避けることは不可能。そして防御もできない、のだが、もともとウォッチをいじっていたベンの手は胸元にあり、飯田はそこに蹴りこんでしまう。

 

「うわっ!!」

飯田の足がオムニトリックスを捉え、

 

GQBAANN!!

 

フィールドギリギリまでXLR8が吹っ飛ぶ。

 

「痛ったいなぁぁ!!テンヤ!こっちも容赦しないぞ!!」

 

偶然にもXLR8への変身を遂げたベン。その姿を見て苦虫をつぶした顔になる飯田。

 

(っく!変身させてしまったか!だが、あの姿は確かスピードタイプ!不幸中の幸い!その分野なら今の僕は、負けない!!)

 

【おおっとぉ!!テニスンは新しい姿に変身!!アイツは…!!なんだ?】

 

XLR8は初めて見るマイク。その説明は相澤に任せる。資料と己の記憶を頼りに説明する相澤。

 

【奴は…XLR8…てっ名前らしい。その能力は超スピード。まあ走るのが速いな】

 

【ってぇことは飯田と同じタイプか!?こりゃおもしろい試合になりそうだ!ヒィィィィヤ!!!】

 

【…】

 

アナウンスが解説を終える前に飯田は再び仕掛ける。エンジンは不規則を音を立て己を動かす。自分でも制御しきれないその速さでベンを討つ。

 

もう一度近づき右足を振り上げたその時、XLR8の姿が消える。

 

「なっ!!?」

 

「こっちだよ!」

 

背後から聞こえる聞きなれない声。急いで振り向くとそこには人型の青い恐竜。どうやら躱されたらしい。ならばと先ほどの蹴りをもう一度狙う。今度は確実にあたる。が、彼の足はその青き姿を通り抜ける。

 

「ざ、残像…だと!?」

 

「ほらほら、どこ蹴ってんだよ。せっかく止まってやってるのに!」

「ぐっ!」

 

ぶんぶんと足を振り回す。その場にとどまり蹴りを放ち続ける姿は滑稽なものに見えるかもしれない。だが、観客はそう思わない。なぜなら観客からも、XLR8を捉えているように見えるからだ。

 

何度も残像に蹴りを入れる飯田。そんな飯田の後ろに常に回り続けるベン。超スピードで移動し続けているXLR8は観客からは幾人にも見えているのだ。テレビで体育祭を見ているもののなかには【残像を出す個性】と勘違いした者さえいる。それほどXLR8の速さは驚異的であった。

 

無残にも10秒が立ち、レシプロが切れる。自身の必殺技を見事に破られ焦る飯田。だが、まだ勝負は終わっていない。フィールドの中央に立ち、ベンへのカウンターを狙う

 

(確かに彼のスピードは僕を上回っていた。だが!!彼のパワーでは僕を場外に追いやることは難しいはず!姿を見せたところをつかんでパワー勝負に切り替える!)

 

飯田の読み通り。XLR8にはパワーがなく体重も軽いため、制圧力そのものは高くないように思える。だが…1年もオムニトリックスでオールマイトらと遊んできたベンにはその対策もできている。

 

「テンヤ!!攻めてこないのか!!」

 

「…君はそうやって僕を動かせ場外にしたいんだろう?僕はこの中央からは動かない!」

 

超スピードで駆け回ることで目視できないXLR8。そんな見えない彼からの言葉を挑発と受け取り、それには乗らない飯田。ここで、ベンは仕掛ける

 

「テンヤは遊園地好き?」

 

「は、はぁ?な、何を言ってるんだ君は」

 

「今からテンヤが味わうのはエクセラレータイフーンさ!!」

試合中にもかかわらず上機嫌なベン。その言葉に疑問を持ちながらも警戒する。

 

徐々にXLR8の姿が見えてくる。それはスピードを落としたのではなく、走るルートが一定化したため。

 

飯田を中心として半径5メートルの円を描き、猛スピードで駆け回る。

 

観客は彼の見え方に首を傾げる。はじめはXLR8が走る姿。次は2体、3体と徐々に分身しているように見えてきた。そして最後には飯田を取り囲む青い円壁が出来たからだ。

 

【な、なにしてるんだぁテニスン!!飯田の周りをぐるぐると回っている…のか?ただ青い円壁ができたように見えるからぶっちゃけわかんないぜ!!】

 

その壁の中にいる飯田ももっと混乱する。自分に近づいてくるわけでもなく、ただただグルグルと回るベンに苛々する。

 

「テニスン君!!一体何をして…」

 

そこで気がつく。徐々に自分の体は軽くなっていることに。いや、そうではない。

 

(浮いている!!?)

 

飯田の体が浮き始めたとき、青い円壁は縦に伸び、あるものの似た形となっていく

 

「言っただろ?タイフーンだって!!これが俺の必殺技、ケネットサイクロンさ!!」

 

XLR8が超スピードで円を描くことで青い竜巻が完成する。そして飯田は竜巻の中心に位置している。最初は浮いていただけだったが、もうそれどころではない。乱れに乱れる風の中で、ただ風に飲まれる彼は身動きが取れない。自慢のエンジンはエンストを起こしており、たとえ起こしていなくても足場のない彼には手も足も出ない。

 

BBRROOOWW!!!

 

最後にベンが加速すると飯田は竜巻から放り出され、場外へと墜落。その場外先は…

 

「あっぶな…」

 

「…すまない、麗日君」

 

観客席であった。幸い吹っ飛ばされた先には麗日がおり、彼女の個性で衝撃は0に抑えられた。そして

 

【飯田君場外!!テニスン君、3回戦進出!!】

 

「へーい!!最強のヒーローは

 

Pi GQBBAANN!!

この僕だぁ!!」

 

その後、轟vs八百万戦では危なげなく轟が勝利を収めた。そしてベスト4は爆豪、緑谷、ベン、轟の4人に決定した。

ベンが観客席に戻ると、飯田、麗日がともに観戦していた。ベンの姿を見ると飯田は顔を挙げ笑顔で手を差し出す。

 

「さっきはありがとう。正直悔しいが、スピードだけに甘んじてはいけない、ということがわかったよ。僕より速い奴なんでたくさんいる。そう思えた」

 

「あったりまえじゃん。まあXLR8より速いやつはいないけど。オールマイトよりも速いし」

 

実際は勝負したことが無いのでわからないが、ベンは本気で勝てると思っている。ベンの発言を真に受けた麗日は口に手を当て驚く。

 

「そうなん!?だとしたらベン君の個性やばいね!速いしパワーもあるし、それに脳無にも変身できるし」

 

「そう言えばそうだったな。君の個性は一体どんな個性なんだい?変身と言っても幅と深さが尋常じゃないと思うんだが…」

 

飯田からの問いかけに、返答に困るベン。言われてみればオムニトリックスの力は【個性】の範疇を超えている。おそらく今のベンの万能さはトップヒーローをもしのぐだろう。陸海空、力、速さ、硬さ、感覚、意外性。どれをとっても一番である自信はある。

 

そんなものがなぜ空から。らしくない考察に耽り、ふとウォッチを見る。そして異変に気付く。

 

「ああああーーーー!!!」

 

【さあついに準決勝!!残すところあと3試合!!まだまだやっていたいが仕方ない!何事にも終わりは付きもんだぁ!!】

 

選手が入場する。

 

【優秀なのは間違いなし!!今回も圧倒的な力でここまで来た!だがその素行に問題ありか!?個性、爆破、爆豪勝己!!!】

 

「誰が素行不良だぁ!!ちゃんと注意してるわ!!」

 

【対するはチーム戦では全員の力を引き出して勝利!己を力と他人の力、その両方をしっかり調べる分析家!今回は爆豪のデータを取れてんのか?!個性、超パワー、緑谷出久!!】

 

「分析家だなんて…」

 

紹介が終わり登壇する。そして互いの目をじっと見つめる。幼馴染であるのも拘わらず【話し合い】をしたことがない彼ら。無個性ゆえに自信も力も持てなかった緑谷とその反対の爆豪。彼らが分かり合えることはおそらくなかったのだろう。

 

だが、

 

「デクゥ…本当にここまで来るとはなぁ」

 

予想はしていた。高校生になり急に開花した個性。それを携え授業では自分にも勝ったのだ。有象無象に負けることはあり得ない。だが、15年の蓄積が彼にその事実を認めさせてくれない。

 

「お前は…なんでかしらねぇけど力を持ったらしいな…」

 

「かっちゃん…」

 

「周りにはなんもねぇ…完全な1対1…自分の力だけの勝負…ここで証明してやるよ」

 

「…なにをさ」

 

「俺が…!!お前より!上だってことをだよぉぉぉ!!!!」

 

【レディィィ!!!ファイト!!!!】

 

 

 

 

 

 




・オムニトリックスの異変。まあすぐに治る予定ではありますが…轟戦までには治らないでしょうねぇ…

・オムニトリックスマジ兵器やん…よく原作のベンいじりまわしてたな。

・次回は緑谷vs爆豪です

最もおもしろかった章

  • (A)雄英受験、入学
  • (B)戦闘訓練(緑谷、ベンVS轟、爆豪)
  • (C)GW
  • (D)USJ(ケビン戦)
  • (E)体育祭(ウォッチの故障)
  • (F)職業体験(オムニトリックスの秘密)
  • (G)期末試験(ゴーストフリークの反乱)
  • (H)林間合宿(4アームズマスキュラー)
  • (I)神野編(エイリアンフォース)
  • (J)終章
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。