【完】ベン10 CROSS 〜ボクのエイリアンヒーローアカデミア!〜   作:レッドファイル

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ヒーローネーム考えるのって面白いですよね、ベン10に限らず。今回は安易な感じなんですけど、もしかしたらまた皆さんに案を出してもらうことがあるかもしれません(笑)


47話 ダイヤモンドブラスト

ここはアメリカのベルウッド。水道修理道具やトイレ詰まりを直すための道具がズラッと並ぶマックス配管店。ヒーローがやっている店にも拘わらず客は0。まあヒーローがなぜ配管工なんかを…という話ではあるが。店の裏には生活領域が存在しており、今、1人の少女と1人の老人がテレビを見ていた。

 

「またベンが変な変身してるよ?なんか…炎と硬化能力っぽいね…」

 

「ふむ…もしかしたらウォッチが故障しているのかもしれん。前の試合でもベンに戻るのが早かったからなぁ」

 

「あのおバカは…無個性ベンにとってあの時計はヒーローに成る為に絶対必要なものでしょ!?ホント、何考えてんのか…いや、何も考えてなかったんだっけ?」

 

「はっは…確かに謎が多すぎるからなぁ。あんまりいじらないほうがいいんだが、ベンは」

 

「お間抜けだからわかんないって!!自分の靴下とアタシの靴下も間違えるようなトンチンカンなんだから…!!…そういえばさっき誰かと話してたよね?誰か来たの?」

 

「ああ、いや…大丈夫だ…」

「ハックション…!!おお、こいつの唾はクリスタルと炎で出来てる…!」

体のメインパーツはダイヤモンドヘッド。しかし、両の手は朱色にともり、体中に炎の線が引かれている。そしてダイヤモンドヘッドの頭にはヒートブラストの鬣のような火がメラメラと燃えていた。

 

燃えて固まる己の手を見つめながらベンは昂る。

「んんー炎とダイヤモンド、最強じゃん!…ダイヤ‥ヒートヘッド…いや、ダイヤモンドブラストだ!!」

 

「またおかしな変身しやがって…!!」

 

悪態をつくも先ほどまでの轟とは違う。どこか、笑っているように思える。

 

「おかしなとはなんだ!見せてやる!俺の力を…!」

 

BAKIBAKIBAKI!!

 

ベンが吠えると地面からクリスタルが隆起しながら轟に向かう。

 

「はぁッ!!」

 

その攻撃に轟も氷で反撃。クリスタルと氷結が正面からぶつかる。さきほどまで少量も出すことができなかったが、左の熱により回復していた。出したのは視界を遮らない程度の氷結。その威力は絶大。なはずが、ベンのクリスタルは徐々に氷を押し切る。

 

それをみてその場から離れる轟

(やっぱり向こうの方が硬度はあるか…なら!!)

 

BOOHHW!!

 

次は左。氷と火を同時に使うことができないので氷結を止めてからの炎。ダイヤモンドヘッドが熱に強いかどうかを確かめる。

 

「そんな炎じゃ何も焼けないぜ!おらっ!!」

 

轟の炎に自らの掌を向けベンも炎を放つ。轟の炎より赤く、辺りのコンクリートは熱で溶ける。放たれた炎は、轟の焔を飲み込みながら彼の左手を焼く。

 

幸い熱をつかさどる手であったため、大したダメージにはならないがそれでも熱い。

「っ‥!」

 

状況は完全に最悪。炎は向こうが上。氷も固さはあっち。敗色濃厚であるこの状況に、轟の口角は上がる。その理由は自分でもわからない。引きつっているのかにやけているのかわからない。上がる口角を気にせずなんとか己の勝ち筋を見出す。

 

(氷と結晶じゃあ向こうが硬ぇ。だが、その量はどうだ?…意識して出せ…左が使えるこの状況を飲み込め)

 

ベンから伝ってきていたクリスタル。轟の氷と違い自然消滅することはない。轟は右手でクリスタルに触れ放つ。今まではその限界量を気にして撃ってきた。だが今は違う。左が使えるんだ。無制限に使えることを念頭に置き、最大氷力、瀬呂戦で見せた驚異の大氷結を放つ。

 

PAKKIINN!!!

 

「はっはぁ。こっちの方が硬いってわかんないのかぁ!?」

 

猛スピードで向かってくる氷をあえてベンは受けて立つ。クリスタルで遠隔攻撃するのではなく、己の腕を鋭利に研ぐ。指が固まり、肘から下が一つの武器となる。

「さらにぃ!!」

 

両腕をダイヤモンドの剣と変化させた後、そこに炎を流し込む。今の自分しかできない方法で轟の氷に挑む。

 

「おおおおおお!!」

 

次々と来る氷をヒートダイヤモンドで切り溶かす。ザクザクバリバリとまるで料理のように氷を破壊していくベンの姿は他の者はどう見たのだろう。

 

もしダイヤモンドヘッドの力のみならベンは破れていた。無制限に氷を出せる今の轟には、スピード、放出量が限られるダイヤモンドヘッドは意外と相性が悪い。轟は硬さという点でなくそのほかの要素で勝ちをもぎ取ろうとしていた。

 

しかし、今のベンには炎熱を操れるヒートブラストの力もある。二つの能力を掛け合わせデメリットもない今のベン相手に、炎に慣れていない轟が優勢となることは不可能に近い。

 

「こんなのもできるぜぇ!は!!」

SHURINN!!

 

腕を振りダガーを放つ。普段ならクリスタルのダガーだが今はフレイムダガー。轟は防御のため氷を張るも、ダガーはそれを溶かし穿つ。

 

腕に刺さるダガーを引き抜きながら考える。

(完全に後手に回ってる。どうする?氷もダメで火力は奴の方が上。このままじゃじり貧。奴の変身が溶けるまでもたねぇ!やつの能力はあのケビンとかいうやつに似ている。いや、逆なのか?とにか)

 

そこで気づく。一か八かだが、まだ賭ける可能性がある一手を。

観客席では1人の男が悦に浸っている。

 

ふふふ、やっとだ。やっと左を使うようになったか!まだベタ踏みでしか使えないようだが問題ない!お前は俺を超えそして奴をも超えるのだ…!!

 

だが…あの顔はなんだ…劣勢にも拘わらず笑っているのか?戦いの時には感情を見せるなと教えたはず…そもそも焦凍のあんな顔は…

 

それに…あの小僧。俺以上の火力を持っているんじゃないか?俺どころか、とう…いや、関係ない。焦凍が両方使えた時点でもう道は決まったようなものだ。どんな障害があろうと必ずお前を最高のヒーロー(作品)にしてやる…!!

 

 

BOOOWWW!!

 

轟から炎が上がる。先ほどまでのベンを狙った焔とは違い、自らに纏わせるような炎。その不思議さに思わず手を止めるベン。

 

この炎は準備。今までにない大氷結のための。轟は語りかける

「テニスン…どうやらお前は俺より強いらしい」

 

「え、急にどうしたんだよ?ま、まあその通りなんだけどな」

 

強面堅物のその顔からはわかりづらいが、赤面するベン。

 

「俺より硬い結晶。俺より高温の炎。確かに上位互換かもしれねぇ」

 

轟はチラリと客席を見る。その視線の先には憎き父。

 

「だがな…俺は、この氷を誇りに思ってるんだ」

 

PAKKIIIIIIINN!!!

 

氷結を発動。その矛先はベン、ではなく会場全体。フィールドを氷で覆い、さらには観客席に至るまで氷を張り巡らす。

 

「オレはここにいるけど?なにしてんの?」

 

「前回はお前の手を借りた。だが、今の俺なら一人でできる…!!」

 

客席にいる緑谷と爆豪だけが気づく。轟のやろうとしていることに

(まさか轟くん‥!?)

(あんときの‥!?)

 

周囲は冷えつき、皆が歯をガチガチ振るわす。観客席でこれなら、フィールドの人間ならば身体機能の低下どころでは済まないだろう。ある種この時点で轟の必殺技にもなり得る。

 

だが、今のベンはダイヤモンドブラスト。温度は彼に何の影響もない。

 

「ヒュー!皆寒そう!俺の近くに来れば温まるぜ?あ、間違えてバーべーキューにしちゃうかもしれないけど」

「余裕だな…テニスン。まだ思い出さねぇか?この技」

 

「ああ?

 

「あのケビンとかいう化け物を倒すとしたとき、俺とお前で協力した技だ…!!」

 

そこでベンも気づく。轟が何をしようとしているのかを。狙うのは膨冷熱波。炎と氷の相互作用で爆発を起こす技。

 

だが、ベンは気づいたうえで挑戦する。

 

「なるほどな!じゃあオレも今のオレの最強技で勝負してやるよ!」

 

両手を前に突き出す。手を重ね、クリスタルを結合させる。両手分の大きさのクリスタルはだんだん大きくなり、ベンの体を超えるほどの大きさとなる。体を構成しているクリスタルを削るほどの結晶体。それはまさに巨大結晶弾丸。

 

「さあ!お前の力とオレの力、こっちが上だって教えてやるよ!!」

 

BOWW!!

 

大結晶に炎がともる。ボウボウと燃える荒々しい炎は、轟の静かな焔とは対照的だ。炎、結晶、炎、結晶。順番に物質を重ね肥大化させていく。

 

「これが、最後だ…テニスン!!」

 

「おお!!!」

 

互いの手が赤から青に変わる。その変化は熱が極限に達したことを意味する。そして

 

「はあぁぁぁぁぁ!!!」

 

「オオオォォォ-!!」

 

轟から大焔がうねりを挙げベンの向かう。反対にベンのクリスタル弾丸はただただ真っ直ぐに轟を穿ちに行く。ゴウゴウと音を立て、またボウボウと燃え互いを目指す。

 

轟きの焔がクリスタルの弾頭にぶつかった時、一瞬音が消える。そして瞬き一つすると、会場を吹き飛ばすかのような大爆発が起きる。

 

BBOOOHHAAMM!!!

 

白煙が舞う。ケビン戦で轟とベンが協力した時よりも遥かに巨大な規模の爆発。下手をすれば死人が出るレベルである。

 

煙は二つの場所から出ている。一つはフィールド、もう一つは壁からだ。なぜならばその煙は1人が壁に激突した衝撃で発生した煙だからだ。

 

【おいおい!どっちが残ってるんだ!?煙が濃すぎてさっぱりだぜ!!さらに言えばさっきの爆発はなんだったんだ!?】

【轟の氷で散々冷やされた大気が熱で膨張したんだろう。しかも…轟は狙ってやってたな。テニスンは…まあ炎を推進力に巨大なクリスタルを押し出したんだな…】

 

会場全体にはまだ煙が立っている。おそらく誰もまだ勝者がわからないだろう。わかるのは当人のみ。だが、勝利を知らせる音が、勝者を判別する音が、フィールドの中央からした。

 

GGQBANN!!!

 

赤い光が黒煙の中でしたかと思うと、1人のしょうね、いや、子供が出てくる。

 

「けほっけほっ!!…あー…しばらくヒートブラストにはならなくていいや…」

 

【勝者…テニスン君!決勝進出!!】

 

残るは決勝。中学3年から付き合いのある、緑谷とベン。互いに同時期に力を得て、今ここにいる。そんな2人の戦いがもうじき始まろうとしていた。

 




・さあさあ決勝戦。取り合えず決勝ではミックスエイリアンは使わない予定です(あくまで予定)。ただ、ある故障をさせようかなと…本当にちょっとした、オムニバースであった故障。

・この次の章は思いっきりベン10の世界って感じです。そこに緑谷か拳藤どっちか連れて生きたんだけど、どっちがいいですかね?

・作者への個人メッセージで、ベン10×ヒロアカの世界観や、オムニトリックスの仕様の設定を考えて送ってくださった方がいました。採用できるかはわからないんですが、作者は他人の設定を見るのが大好きなので、我こそは!という方は遠慮なくどうぞ!!

最もおもしろかった章

  • (A)雄英受験、入学
  • (B)戦闘訓練(緑谷、ベンVS轟、爆豪)
  • (C)GW
  • (D)USJ(ケビン戦)
  • (E)体育祭(ウォッチの故障)
  • (F)職業体験(オムニトリックスの秘密)
  • (G)期末試験(ゴーストフリークの反乱)
  • (H)林間合宿(4アームズマスキュラー)
  • (I)神野編(エイリアンフォース)
  • (J)終章
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