投影魔術の始祖になりました   作:金属粘性生命体

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初戦:ジークフリートVSカルナVS織田信長VSダークライ

 

 

 

 

 

「ハァッ!」

「ッ!」

 

 荒野で激しい戦闘が繰り広げられている。片方は槍を用いた戦士であり、片方は両手剣を用いた戦士である。

 

 両者が戦う理由は多々あるが、理由の一つとしてルーラーの殺害とそれの阻害。それが現在大きな要因となっている。

 

「やるな黒のセイバー」

「そちらこそ並外れた槍捌きだ」

 

 両者の実力は技術的に言えば拮抗するかもしれない。だが、その肉体は別である。

 

 無尽蔵の魔力を用いているとはいえ相手は神霊に近しい人物。幾ら竜の心臓を持つとしてもこの差だけは乗り越えられない。

 

──足りない

 

 何が。とは言えない。傷は全てかすり傷に等しいがそれでも何もかもが足りない。何か、何かこの状況を突破できるようなものが必要だ──

 

「ふぅはははははははははは!!!!」

 

 両者が再び衝突しようとした瞬間、辺り一帯に高笑いが響いた。

 

 そして両者がその声の方に振り向くと、道路を挟んで反対側から1人の軍服を着た少女が歩いてきていた。

 

「両者共に強者、ならば儂も油断ならぬなぁ」

 

 唐突に現れたその少女にその場にいた4人は警戒を示す。

 

「貴様、何者か!返答次第ではこのゴルド・ムジーク・ユグドミレニアが──」

「アーチャーのサーヴァント、それも第三陣営のサーヴァントですね?」

 

 ぽっちゃり気味の男が誰何(すいか)しようとした時、隣に立つルーラーのサーヴァントが途中で遮る。

 

 その質問を聞き少女……日本で最も有名な武将、織田信長が凶悪な笑みを浮かべた。

 

「如何にも!儂は第三陣営、白のサーヴァント、織田信長なり!」

「本当に真名を隠さないのですね」

「それがマスターの趣向でなぁ、この儂でも思いよらなんだ。まぁハンデといったやつじゃな!」

「織田信長、だと?確か日本の武将であったはずだが……男では無いのか!?」

「そんなこといちいち気にしてたら禿げるぞお主」

「は、ハゲ……!?」

 

 そのまま歩みを緩めず、先程まで争っていた2人に近づいて行った。

 

「いやぁ水を差すようですまんのう。マスターの指示でな」

「織田信長、武将と聞いたが戦えるのか?」

「確かにこりゃ言葉足らずじゃのう。まぁそこは心配する必要はあるまい」

 

 なんせ、真名を隠す必要が無いということはそれ即ち遠慮はいらないということだから。

 

「死に物狂いで生き延びよ!」

 

 高密度の魔力が吹き荒ぶ。信長の身に満ちるその魔力の量は戦国の時代ではなく、神秘の時代に匹敵する程のものであり、その中でもひと握り。神霊と呼べるほどの魔力を内包していた。

 

 魔力が燃え上がる。煙のごとく、世界を焼いていく。そこに介入の余地はなし。

 

「な、にっ……!?」

 

 槍を持った男、ランサーの力が突如として抜け、膝を突いてしまう。

 

 

「三界神仏灰燼と帰せ! 我が名は第六天魔王波旬、織田信長なり!」

 

 

 辺り一帯が焼け野原となる。両手剣を持った男、セイバーは俄に感じる熱量と、恐怖と、畏怖の叫びを感じ取った。

 

「固有結界、だと!? たかだかサーヴァント風情が魔術の奥義を使うとは!」

 

 その場にいるだけで身を焼くような熱さ。サーヴァントであるなら少々暑い程度であるが、人の身だと耐えきれないほどの熱量と化す。慌てて魔術結界を張ったゴルドはその場から動けずにいた。

 

 それもそのはず、この宝具は織田信長が行った『比叡山焼き討ち』を代表に民衆に恐怖、畏怖の念が内包された固有結界である。ただの人の身では推し量ることが出来なかった武将の人生そのものと言えよう。

 

「儂はな、神性といった相手にはだいたい有利なんじゃよ……赤のランサー。お主よくこの空間で人の形を取れておるな。お主かなり神性高いはずじゃが。気合いか?気合いなのか?まぁ、好都合故別に良いがのう」

 

 いつの間にか服が脱げて、マント1枚になった信長がランサーの傍によって火縄銃をランサーの頭に添えていた。

 

 あの圧倒的な強さを誇った赤のランサーが固有結界、この不思議な空間では手も足も出ないどころか、膝を突き、この空間の支配者である信長を見上げるしかできていない。

 

「すまぬが、お主は少々強すぎる。ここで退場してもらおうか」

「ここまで……か。些か短い第2の人生ではあったが、好敵手に恵まれただけ良いか……」

 

 最後に一つだけ、と。もはや肉体を構成する魔力が霧散し始めているカルナが黒のセイバー、ジークフリートに向け忠告をする。

 

「気をつけろジークフリート。信長のマスターは何かを知っているぞ」

 

「では介錯仕る。御免!」

 

 発砲。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、に……?アサシン、もう一度言ってください。今、なんと?」

 

 とある場所にある教会、その場で祈っていたコトミネシロウは彼のサーヴァントであるアサシンの報告を聞いていた。

 

「ランサーがやられた、と言っておるのだ」

「……マハーバーラタの英雄、カルナがやられたと?」

「しかも手も足も出せずにな」

 

 考える。

 

 インド神話最高峰と言っても差支えのない英雄、カルナが手も足も出せずにやられた。しかもやったのは故郷である日本の将軍、織田信長だ。

 

(第三陣営、白。アーチャー織田信長。火縄銃を用いた三段撃ちの逸話が()にアーチャーとしての適性を与えたのだろう)

 

 だがそれでも織田信長がカルナに勝つ。それは可能なのだろうか。いや、普通は無理だ。強者が多数存在した時代で、それでも最強と名高いと呼ばれた英雄に勝てるわけがない。ならば何か要因があったはず。

 

「ランサーは一体どうやってやられましたか?」

「固有結界、魔術師の中でもひと握りしか扱えない魔法に近しい魔術。それが展開された瞬間ランサーは突如として力が抜けたとしか見えぬほどに衰弱した。そこを狙われて火縄銃、と言ったか?その長筒に発砲され死んだ」

 

(カルナに何かを作用させるほど強力な固有結界。だがそれほど強力なら赤のセイバーとルーラーにも何かあっていいはずだが……)

 

 今一度思い出す。第三陣営として突如出現した白の陣営のサーヴァント達を。

 

 マスターであるヴェルグがハンデとして、公開してきた七騎のサーヴァントの真名とステータス。

 

 

 

 

白のセイバー

 

真名:佐々木小次郎

 

ステータス

筋力:A   魔力:C

耐久:C   幸運:A

敏捷:A++ 宝具:EX(??)

 

白のアーチャー

 

真名:織田信長

 

ステータス

筋力:B+  魔力:A++

耐久:B+  幸運:A

敏捷:B++ 宝具:EX

 

白のランサー

 

真名:ヘクトール

 

ステータス

筋力:B   魔力:A

耐久:A   幸運:A

敏捷:A   宝具:B

 

白のライダー

 

真名:マルタ

 

ステータス

筋力:C   魔力:A

耐久:C+  幸運:A+

敏捷:B   宝具:A+(EX)

 

白のアサシン

 

真名:呪腕のハサン

 

ステータス

筋力:B   魔力:C

耐久:C   幸運:C

敏捷:A   宝具:C

 

白のキャスター

 

真名:アスクレピオス

 

ステータス

筋力:D   魔力:A++

耐久:D   幸運:C

敏捷:B+  宝具:A+(EX)

 

白のバーサーカー

 

真名:ポール・バニヤン

 

ステータス

筋力:B+  魔力:E

耐久:A+  幸運:E+

敏捷:C   宝具:C

 

 

 

(足りない、情報が圧倒的に)

 

 ステータスなんか最終的には関係ない。令呪を用いればステータスなんか拮抗できる。後は技量と宝具による。他にも相性。

 

(白のサーヴァントのほとんどは数十年前の亜種聖杯戦争のサーヴァント達だ。再利用、それを行ったのか)

 

 油断ならない。それしか言えない。

 

(しかし、ポール・バニヤンとは一体どこの英霊だ……?)

 

 ※うどんからできたサーヴァントです。

 

 

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