投影魔術の始祖になりました   作:金属粘性生命体

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 お久しぶりです、時間無くて執筆できなかった+ネタ切れです。


クーのフーのリン

 

 

 

 

「かー、やっぱあんたにはこの隠れ方はバレるか。ルーンも使ってるんだがなぁ」

 

 槍を投げつけた建物の間。そこからぬっと飛んできた槍を掴みながら男は建物の隙間から出てきた。青いフードをかぶり、木製の杖を持った長身の男だ。

 

「元々お前は隠し事が苦手だろうが、特に自身のことに関しては。駆け引きとかはできるが俺からすりゃ甘い」

「いや、さすがに4000年生きてるバケモンにはバレるぜ!?これでも森の獣とかには一切見つからない程度には隠行できるんだがな師(・)匠(・)」

「そうか」

「心底興味無さそうだなおい……」

「今興味あるのは、益となるか不利益となるか、だ。いくらお前といえど、今は緊急事態。下手な動きをしたら」

 

 

──その心臓、貰い受けるぞ?

 

 とまぁヴェルグが何故か目の前にいる男のセリフを吐きながら睨みつけている。

 

『え、まだサーヴァントがいたのか!?』

「ちょっとロマニ!ちゃんとしなさいよ!」

「いやいや、待て待て嬢ちゃんら。俺は別に敵対するために出てきたわけじゃねぇんだ」

 

 呆れて苦笑いになるフードの男。そのままフードを槍を持っていない方の手で取り、4人に顔を向ける。その顔はいつかの過去に見たものと遜色もなく、懐かしい気分へとヴェルグを誘った。

 

「あー、師匠がいるからあれだが……俺はキャスターのサーヴァント、クー・フーリン。ここ冬木で起きた聖杯戦争で召喚されたサーヴァントだ」

『クー・フーリン!ケルト神話の大英雄が居るなんて!……でもキャスター?彼ならランサーの方が妥当のような──』

「お話中失礼、次が来たぞ」

『ふぇ?は、サーヴァント反応あり!?』

「ロマニィ!」

『すいませんすいませえええん!!』

 

 会話している最中に水を指してくるシャドウサーヴァントたち、1人は手に持つ薙刀を藤丸へ。1人は黒く、鋭いナイフをオルガマリーへと投げつける──

 

「おっと、そうはいかねぇぜ」

「功を焦ったな、武蔵坊」

 

 薙刀は周囲から伸びてきた枝により、ナイフは槍によって弾かれその攻撃は止められた。

 

「藤丸つったか?一応お前をマスターとしたいんだが、良いか?」

「え、あ、私は別にいいんだけど……えっと貴方は」

「そっちの方がいいだろうな。それと失礼、霊基がある程度安定してきたからな、慣らし運転だ」

 

 藤丸の頭をソファの上にそっと乗せ、キャスターと契約を結んでいるのを後ろ目にヴェルグは立ち上がり、両手を構える。

 

「コノ私ヲ慣ラシ運転ニスルダト?フザケタコトヲ!」

 

 武蔵坊と呼ばれたシャドウサーヴァントはその手に持った薙刀を振るい、周りを囲んでいた植物の枝を刻みヴェルグへと上段に構え向かっていく。

 

「シッ!」

 

 半歩右前へ踏み出し、振り下ろしをやり過ごしその柄を左足で踏みつけ地面へと刃先を埋め、左足を軸に回転、頭へと蹴りを放った。

 

「ゴッ!?」

 

 その隙に降ってきていたナイフの数々はやはりと言うべきかまたもや槍によって防がれた。

 

「そいつは任せても大丈夫そうか?」

「たりめーだ。誰に言ってやがる」

「はなたれ小僧」

「師匠からするとそうだろうよ!ところで一つ気になったんだが」

 

 早々に復帰した武蔵坊は今度はフェイント混じりに突きを繰り出し、百貌のハサンは次々とナイフを投げつけながら駆ける。

 

「師匠のクラスはなんだ?なんかすんごい嫌な感じがするが」

「そうだな、今(・)はアルターエゴと呼ばれるクラスだ」

「アルターエゴぉ?なんだそのクラス、聞いたこともねぇな……効かねぇよ!アンザス!」

 

 炎をルーン文字により作り出し足止めをしたクー・フーリンは立ち止まった百貌のハサンの心臓に槍を投擲、見事に突き刺さる。

 

 武蔵坊の方はと言うと徹底的に全身を破壊尽くされておりもはや折れていない骨は1本もないほどにはボロボロの状態で地面に体を投げ打っていた。

 

「御免」

 

 そしてその上から頭を殴り潰し、トドメを指したヴェルグ。

 

「アルターエゴってのは要はその人物の別側面みたいなものだな、厳密には別人格って訳だな」

『アルターエゴ……アヴェンジャーやルーラーと同じくエクストラクラスかなぁ、こんなの記録に載ってないからわかんないなぁ』

「別人格ぅ?確かにたまにだが師匠は時折なんか様子おかしくなるが、今はそこまでだが?」

「まぁ、確かに変わりはないだろうな。本人であるからな、ただ召喚された時期の俺がおかしいんだ」

 

 何を怪しげなことを言っているが、この場にいる全員には意味不明な発言の為クラスのことは後回しにするしか無かった。

 

「しかし、この状況を打破するには何をすればいいのか……セタンタ、何か知らないか?」

「んぁ?師匠のことだから知ってるかと思ったが……とりあえずこの先にある山にな、諸々の元凶があるはずだ。そこに向かうぞ」

「そう、だな。そうしようか」

 

 そして一行は街のハズレにある山、円蔵山に向かうことになった。

 

 

 

 

 

 

 

(転生した後の俺って一体何しでかしてんだ?クー・フーリンをセタンタ呼びするって……)

 

 

 

 

 

 

 

 

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