とある民家をノックし、家主が出てくるのを外で待つ。しばらくすると中から人の足音とが聞こえ、扉の前で止まり……
「やぁ、待ってたよ。入って入って」
鍵を開けて扉を開きこちらを招き入れてくれた。その人物は老けている男性で、50代くらいだと思われる。
招き入れられたので中に入り、相も変わらず少し散らかっている部屋を見廻す。この家の中は様々な物が置いてあり、たくさんの発明品や地図、彫刻、楽譜、生物の解剖絵など無節操にやれることに手を出したような感じがする。だがその全てが高水準の、それもプロと言える程には出来がいい。普通はその道を何年と培った技術が必要になるそれらがたった一人の人間により行われていた。
そしてそんな様々な物がある中一際目立つ……というか描いている途中であったのか部屋の中心にひとつの絵が置いてあった。
「
「あぁこれかい?これはフランチェスコ・デル・ジョコンドっていう人物から依頼を受けて描いている彼の妻である──モナ・リザの絵だよ」
そう、何を隠そうこの男はレオナルド・ダ・ヴィンチと呼ばれる【万能の天才】と呼ばれる人物なのである。そんな彼はこの絵を見てなにか残念そうに顔を歪ませている。
「ん?なんでそんな顔をするんだ?綺麗に描けてるじゃねぇか」
「いやね、確かに綺麗に描けてはいるんだけど、未完成って感じなんだ。それがなんなのか分からないからここ数日はこれをずっーと見てるんだけど……君なら分かるかな?」
「万能の天才ともあろう者が分からないんだったら俺もわかんねぇって」
「まぁそれもそうか。これは後でいいでしょ、またじっくりやっていけばいいからね」
それよりも、と。こちらを見てワクワクとした顔で見るレオナルド。いや、おっさんの顔でそんな近寄られても……
「それで、例の物は持ってきてくれたのかい!?」
「あ、あぁ……持ってきてやったが……本当にこんなものでいいのか?俺ならもっと上等なものを用意出来るがよ」
「いいのさ。私は万能の天才、一欠片のヒントさえあればそこから突き進むことができるんだよ。だから早くそれを私にちょーだい!」
「はぁ……ほらよ、ご注文の魔術書、その入門編だ。特別に俺が書いた初心者用魔術書だ、丁寧に扱いな。売りに出したらクッソ高ぇから注意しろよ」
「ふんふん……これが魔術書。ちなみにいくらになるか聞いても?」
「50スクーディ(現代日本価格で500万円)」
「うっわ高いねぇ!?」
その金額に驚いたのか手に持った魔術書と俺の顔を視線が移動しまくる。
「これで俺の用事は済んだ。じゃあなレオナルド、せいぜい元気に生きろよ」
16世紀経過しました。
もう少しでFate本編に繋がるだろうね。
てことでアンケートをひとつ取ろうかなって……
ほい、これね