投影魔術の始祖になりました   作:金属粘性生命体

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ようやっとここまで来た……では、Fate/Zero本編、お楽しみください……


Fate/Zero
Fate/Zero開始前


 

 

 

 この光景を見るのはおおよそ4800年ぶりくらいである。色とりどりの光を放つ家、一際大きいビル群。道を走る数々の車両。

 

「あぁ……世界は違えど、ついに帰ってこれたのか」

 

 ギルガメッシュの幼馴染として転生し、投影魔術の始祖として魔術協会に呼ばれるようになるまで幾千年。ここまで俺が旅してきたのは根回しもそうだし、己の力を溜めるためでもある。何故そこまでして何かを成し遂げる訳でもないことを続けたのか……

 

「それは俺が一番好きだったFateの物語を見たいが為」

「ほう……貴方は観測世界の住人であったのか」

 

 単純な欲求ほど人の生き方は決まる。沢山食べたい、女に囲まれたい、ずっと寝ていたい。お金が欲しい、人を見下したい、支配したい……その全ては生物としての欲求であり、俺はそこの部分が一種の憧れに変わっていた『Fate』という物語を見ることが欲求になっていた。

 

「だから()()()()()()()()()()()()をずっと旅していた」

「それだけなら私は、抑止力は何も言わなかったがね……」

 

 500年くらい旅してたらそりゃ世界中全てを巡れた。南極から北極、日本からアフリカ。地球の裏側だろうと俺は自身の足のみで歩き続けた。そうしていたらいつの間にか俺は世界の全てに興味が無くなった。

 

「それでも人への関心はなくならなかったけど……やりたいことが出来たならやるしかないだろ」

「そのやりたい事は……阻止させてもらう」

「それがたとえ君を慕うことになるであろう桜ちゃんを助ける行為でもか?」

「っ……あぁ、それが私の仕事だ。人形は大人しく人形使いに従うとするよ」

「声が震えてるぞ」

 

 態々彼の意識を残した状態で顕現させるなんてな。趣味の悪いこった……まぁだからといって手加減できる相手ではない。仮にも世界そのものからバックアップを受けている正真正銘の守護者だ。だからといって俺が止まるわけが無い。Fateの世界に来た、生きて生きて生きて生きて……やりたいことをひとつ見つけた。

 

「それはこの世界にこれから生まれるであろう不幸を……限りなくゼロに近付けさせる」

 

 それはFateという物語の中で1番の不幸であった間桐桜を、遠坂桜を救うことで始まりの1歩とする。

 

「さて、これから行うのは俺単独による物語の改変、歴史の改変だ」

「ならば聞くが何故、神話の人々を助けなかったのだ?」

運命(Fate)であるが為に。故に俺はそこに干渉することだけはしなかった。だがこれから紡がれる物語はまだ決まっていないこと……いや、世界からすると決まっているのだろうが俺はそれを否定しよう、俺のエゴのためにな」

 

 故にぶつかり合う。遠慮なく俺はこれから動く、自重なんて知るか……俺は俺の好きなように動く。

 

「かかってこい、抑止の守護者(エミヤシロウ)

Unlimited Blade Works(その体はきっと剣で出来ていた)!」

 

 歯車が浮く剣が刺さった荒野に世界は書き換わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 空中に投影したどっかの土地に乗りながら眼下に広がる光景を見すえる。射出せずに空中へ固定しているために空を飛べているが、下から飛んでくる数々の剣が徐々に削ってくる。その数なんと数十万以上という数が飛んできていた。

 

「魔力が無限だとこんなことできるのか……まぁ同じようなことはできるけどな。投影(プロジェクション)完了(デビュート)

 

 その数を瞬きのうちに解析、投影し降らせる。上へ上がってきている剣の数々と、降り荒ぶ剣の雨が己の分身にぶつかり合い粉々に砕けていく。

 

「これならどうだ、壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)!」

 

 と思いきや下から飛んできていた剣が()()爆発した。その威力は核の数倍はくだらないそれを知る限り最強の盾を投影することで対応する。

 

熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)

 

 エミヤが使う物とは違い本物の熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)は花弁が7つ存在する。その硬さはアキレウスの持つ蒼天囲みし小世界(アキレウス・コスモス)と同等、もしくはそれ以上の硬さを誇る。まぁ原理は違うため比較は出来ないが、それでもかなりの強度を持っている。

 そんな代物で防御をしても今この環境は爆発して、四散した宝具の破片が視界を遮っている。そしてエミヤはそんな中でも真っ直ぐ敵を見据えていた。

 

「そこだ!我が骨子は捻れ狂う(I am the bone of my sword)偽・螺旋剣(カラドボルグⅡ)!!」

 

 言うならばスキルの千里眼と呼ばれるものだろうか、本来だったら鷹の眼と呼ばれるスキルであったが抑止力のバックアップで強化されたその目は……いくら物に遮られようとも敵を見続けることが出来る。

 だからこそ彼はこの局面で破壊力に特化したこの宝具を選んだのだろう……だがそれは俺には届かない……俺の周囲にはいつの間にかファンネルのように周囲を強力な武具が飛んでいた。

 

「良いじゃねぇか、ここの世界線じゃないとはいえ投影魔術をここまで自由自在に扱う者が居るとはな!」

 

 今の己は投影魔術の開祖である。だがそれはこの世界での話……他の世界ではどうなのか知らないが彼は俺が4000年以上使い続けた投影魔術に追いつけていた。アニメで見ているだけではわからなかったエミヤの凄さが身近に感じられる……彼の努力が、投影に対する意気込みが、どれほどそれを使い続けたのか、剣1本1本に執念が感じ取れるほどの完成度を解析魔術を通して感じていた。

 

「敬意を表し、俺の固有結界を見せてやろう」

 

 腰に差してある剣を抜き放つ。そしてそれを掲げるように天へ切っ先を向け……世界が捻じ切れた。

 

かつて歩いた人類史(エヌマ・エリシュ)

 

 

 

 

 

 

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