ダイの大冒険でメラゴースト転生って無理ゲーじゃね   作:闇谷 紅

201 / 256
十四話「交渉成立、そして」

「さてと、ザボエラ殿のペナルティについてはそんなとこねぇん」

 

 このマホプラウスに俺の思っているような性能があるなら、大魔王に勝つことも難しくはない。たとえ隣にミストバーンが控えていたとしても。もっとも、マホプラウスを行使する前提条件としてこっちも一定数の分体を連れていることが条件ではあるが、そう言う意味では魔改造アルビナスは実質分体三人分になる。

 

「呪文の伝授についてはアタシとこのアルビナス、そして鏡面衆が会得することを考えてるんだけど」

「おーっほっほっほっほ」

 

 ただ、名前を呼ばれただけで高笑いするのはやめてほしいなと声には出さず、思う。

 

「問題はタイミングなのよねぇん。今、アタシはこのアルビナスを含むバーンさまから頂いた素材での部下製作の途中でもあるのだけれど、バラン殿の方の作戦の進展確認とかもしないといけないし……」

 

 ひとまずアルビナスを大魔王に見せて、他は鋭意製作中ですとしてからバランのところに向かうというのが今の俺の予定なのだが、ドラゴンキラーの魔法生物化とザボエラから呪文を伝授してもらうのを予定のどこに挟むかが悩ましく。

 

「呪文の伝授については一緒に居るし、まずニュンケルにお願いできるかしらぁん? ザボエラ殿メインの作戦はバラン殿の後だから、準備をするなら今だと思うのよぉん」

「にゅん?!」

 

 急に話を振られたニュンケルが驚くが、ぶっちゃけ、おまえは今暇なはずなのでそれくらいして欲しいと思う訳で。

 

「アタシはとりあえずアルビナスの完成をバーンさまに報告してくるわ。ザボエラ殿がすごい呪文を持っていて、活用法を研究中ってことも一緒に報告しておくから」

「は、と、トゥース様?!」

「なあに? 評価されたいとは思ってるんでしょ? だったら、デモンストレーションに繋げる機会は早めに作っておくべきだと思うのだけれど」

 

 同時にさっさとバーンに報告して外堀を埋めてしまおうという魂胆でもあるが。大魔王に報告してしまえば、流石に伝授しませんとザボエラも言う訳にはいかないし、評価されるかもしれないという俺の言も断りづらくはしている筈だ。

 

「わ、わかりましたじゃ。バーンさまにはくれぐれも」

「ええ、任せておいて」

 

 俺はすがるような視線を向けてくるザボエラに頷きを返すとアルビナス、とオリハルコン製の部下の名を呼び。

 

「じゃ、報告に行くわよ」

「ふふっ、承知しましてよ」

 

 アルビナスを従え、踵を返す中密かに拳を握りしめる。よかった、この胸特盛女王の説明を何とかせずに済んだ、と。

 

「じゃあ、このままバーンさまの元に行くわけだけど、ドラゴンキラーの件については出発前でいいかな。見張りをしてるだろうプレイハードの交代要員ってことで」

 

 素体としてオリハルコンの駒とはくらべものにならない程格が落ちるから、分体に聞いても注入希望者がいない可能性もあるが、その時は普通の禁呪法で魔法生物にしてしまえばいいだけの話だ。ただヒュンケルを逃がす以外の目的も考えてない訳ではあるし。

 

「あとは――」

 

 呟き、俺はちらりと後ろを振り返る。大魔王にこの魔改造アルビナスの能力をどこまで説明するかについてだ。胸部に別の分体を注入し、実質三人分の戦闘力を持つところまでは説明しないとあの大きな胸が俺の趣味みたいに思われてしまうので、そこはやむを得ないが。

 

「おーっほっほっほ、どういたしまして?」

 

 高笑いしつつ問うてくるこいつには他にも秘密がある。高笑いしてる人型部分ことセンターアルビナスの胸部、アルビナスビットとアルビナスコアと名付けられた二つの膨らみは、A5つまり俺の炎の闘気をヒントに作られており、まず、分離してオリハルコン製のスライムのような形態で独自行動が可能であり。加えてこの三位一体の女王の本体は、人型の方ではなく左のおっぱいもといアルビナスコアのほうなのだ。

 

「そう言えばフレイザードって身体バラバラにする技があったよな」

 

 と分体の誰かが口にし、だったらコアが必ずしもその身体の中にある必要はないのではないかと言う発想に至った結果、三人のコアは移動式でほとんどの場合アルビナスコアの内部に収納される形をとることにしたのだ。つまり、右のおっぱいと人型は再生不能なほど破壊されない限り回復魔法で修復する不死身の存在というどこかのラスボスを丸パクリスペクトしたような初見殺し仕様と言う訳だ。

 

「いや、何でもないよ」

 

 ただ、敵の急所を見抜くアバン殺法空の技の前には無力なんだけどと声には出さず呟いて俺は頭を振り。

 

「少し急ごうか。バラン殿の方も気になるし」

 

 ヒュンケルのことで已む得ず投げ出してきてしまった前線のことに触れたのだった。

 




 本当は実際使うところで明かそうかと思ったのですが、今回主人公が振り返る形で明かした通り、アルビナスには他にもいくつかの機能が内包されてました。

 名前の付け方が参考元(クロノトリガーのラヴォスコア)に準じてるので、あっさり見抜かれるかなとも思ってました。

 炎の闘気をヒントにしたため、胸部はモシャスで別の誰かに変化して分離独自行動も可能で、ダイ、ポップ、マァムにモシャスして一人初期アバンの使徒なんてことも可能。

それはそれとして、章タイトル詐欺になってしまってますので、そろそろ主人公はバランの方へ戻すつもりです。

次回、十五話「合流」に続くメラ。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。