ダイの大冒険でメラゴースト転生って無理ゲーじゃね 作:闇谷 紅
プロローグ「激闘のあと」
「ちょ」
思わず声が出そうになったのもきっと無理はないと思う。たどり着いたのは、俺が思った以上に激しい戦いの後だったようなのだから。ところどころ焦げたあのアポロと言う名の賢者が横たわり、同じパプニカの女性賢者から手当てを受けていて、少し離れた場所では倒れたダイがこちらもレオナに呪文で手当てされている様子が見える。そちらを気にした様子で傷だらけのポップがもしゃもしゃと薬草を食べており。
「とりあえず死者は出てない、よな」
口に出して確認したくなる程残されたダイ達の状態は酷く。パプニカの人間の側に居るのはよろしくないと思ったのか、少し離れた場所で四人ほどの俺の分体が固まっているのも見える。
「え」
そう、四人。俺の記憶ではあんな人数の分体がダイ達についてきている記憶はないのだが。そもそもパプニカに向かったのは、レオナ姫とアバンの使徒の三人と俺は記憶している。
「分体なん……あ゛」
分体なんてどこに居たんだと考えてから、俺は気づいた。アバンの使徒が三人、居るはずのないマァムまで含まれていたことに。つまり、マァムにモシャスしてパプニカについてきた分体を現地で分裂させ、ダイ達は戦力を確保したのだろう。その結果、絶望的と思われたダイ達側にも勝ち目が見えてきて、今に至っていると。
「ルーラ」
現場の確認をした俺は透明化呪文が解けない内にいったん瞬間移動呪文でその場を離脱する。完全な状況を把握したという訳ではないものの、場にバランの姿がないことは確認できていたので、バランは戦場を離脱したのだろう。残っていたのは、亀のような甲羅を持つドラゴンであるガメゴンと空を飛ぶ東洋風のドラゴンであるスカイドラゴンの死体、そして白目をむいてピクリとも動かなかった鳥頭の獣人が一人だけだ。
「バランも配下最強の竜使い達を呼んだのか」
内一人は既に死んでいたようだし、竜使い達が騎乗する竜も二体は死体になっていたが、残る二人の竜使いが居なかったところを鑑みるにバランと共に離脱したと考えるべきだろう。バラン側が失ったのは、乗騎二体と配下である竜騎衆一人。対してダイ達側の被害は見たところ三賢者の筆頭がすぐに戦線復帰するのは厳しいダメージを負い、ポップもかなりのダメージを、ダイもレオナが手当てをしていたのだからそれなりのダメージは受けていると見ていい筈だが。
「ダイが倒れた、か」
あれが単なるダメージを受けてのモノだったのか、俺がそそのかしたことでバランがダイの記憶を奪った結果だったかは最後まで確認できなかった俺にはわからないが。
「うーん」
記憶を奪われる前にバラン配下の竜騎衆と戦って一人を打ち倒していること、味方には俺の分体が複数とパプニカの三賢者が居るもののクロコダインとヒュンケルがいないことと、原作で本格的にバランとぶつかったときと比べると、状況はかなり違っている。正直、ここからどう転ぶかは想像もできず、そう言う意味でも俺はいつでも介入できるようにしておかないといけないだろう。
「……となってくると」
問題はルーラの移動に巻き込んでつい連れて来てしまったピンクのワニさんこと獣王クロコダイン、か。ダイ側へ死者が出ないようにするならここで開放してあちらに加わってもらうべきかもしれなくはあるのだが、魔王軍に所属してる俺がやっていいことではない。せめてどこかに監禁して自力で抜け出しあちらに合流した、とかいうことにしておかないとこっちも困るのだが。
「はぁ」
嘆息した俺は透明化呪文を再び使う。流石にクロコダインをこのままにはできないので、町に侵入し、捕縛用のロープを失敬してくるためだ。出来ればそのついでに治療や補給の為戻ってくるであろうダイ達の様子も確認はしておきたいところだが、透明化呪文の効果はそこまで続くほど長くないし、何かの拍子に獣王が目を覚ますことだってありうる。
「さて」
などと呟いたりもしない。時間をかけられないこともあるが、何より透明化しているとはいえ町への潜入だ。俺は無言のままに町に入ると、最寄りの道具屋か雑貨屋らしき建物に向かった。入り口近くの民家の方が距離としては近いが、ロープがあるかと言う不安があったのだ。ダイ達が決戦に出向いた後だからか少し騒がしい気もする町の中を俺は目的地に向けて進み、せめて財布を持って来てたらなとズレたことを思う。
「ふぅ」
そう一息つけたのは、ロープの束を雑貨屋から盗み出して町の入り口を出た直後。
「あ」
見計らったかのようなタイミングで透明化呪文は解け、俺は急いで物陰に身を隠した。
・お知らせ
分岐点を過ぎるところまで書ききれなかったので、次からルートが別れます。すみませぬ。
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