ダイの大冒険でメラゴースト転生って無理ゲーじゃね 作:闇谷 紅
「竜闘気!!!」
切り結んだと思った直後にバランが闘気を放出、クロコダインの身体がわずかに仰け反るのが俺にも見えた。
「かああッ!!」
そこへすかさずバランが斬りかかるがクロコダインは腕を重ねるようにして掲げ。
「な」
クロコダインの腕を守る小手が軋み傷つくもバランの剣は小手を両断できず。
「がっ」
「ぐうっ」
振るう尾の一撃に驚きで動きの止まったバランが吹っ飛ばされた。尾による一撃を繰り出した獣王も顔をしかめるが、叩きつけた斧すら粉砕する相手に生身の尻尾を叩きつけたのだ、攻撃した方もダメージを受けてしまっていても仕方ない。
「バラン……ギガブレイクでこい……!!」
「なん、だと!?」
すぐさま起き上がりつつもクロコダインの言葉にバランは再び驚きの表情を顔に浮かべた。完全に俺は蚊帳の外だが、見物人だしまぁ仕方ないんだろう。
「オレの身体とてそうヤワではない。おまえの最強の技でなくてはこの生命、奪えんぞ!!」
「ぐっ」
原作では小手を断ち割られ、腕に刃が食い込む傷を負ったクロコダインだが、分体が防御力増加呪文をかけたことで、小手こそ傷ついたものの先ほどの斬撃はクロコダインに達していない。実際有効打に至っていないなら、クロコダインの挑発めいた言葉もあながち間違いではなく。
「……よかろう。その望み、叶えてやる!!」
短い沈黙ののち、バランは剣を掲げて雷を刀身へ落とし。
「くらうがいい!! 我が秘剣……」
強く石畳を蹴って前方に飛んだバランはくるりと獣王に背を向ける。
「なに」
「読めておったわ!!」
クロコダインは目を剥くが、地を蹴る直前、微かにだがバランが後方を気にするそぶりをしたのが第三者の俺には見えていた。モシャスした俺の分体がアバン刀殺法の構えでバランに迫っていたのも。
「アバンストラッシュ!!」
「ギガブレイク!!!!」
二つの技がぶつかり合う中、驚きもあったとは思うが、身を守ることだけに全パワーを集中したクロコダインは動けないようで。
「うわあああっ」
純粋な技のぶつかり合いは、バランに軍配が上がった。吹っ飛ばされた分体はポフンと煙を上げてメラゴーストに戻り。
「っA9!」
「次はおまえだっ!!」
分体を気にしクロコダインの注意がそれたわずかな間にバランは再び雷を剣に落とし。
「ギガブレイク!!!!」
バランの最強の技を受けた獣王が吹っ飛ばされ放物線を描いて城の壁に激突する。
「姫ッ、先ほどの音」
「っ、これは」
城の門が開け放たれ、中から女賢者が二名ほど出てきたのはちょうどその直後だった。
「二人倒したと思えば次から次へ……なっ、何だとォォッ!!?」
バランからしてみたら新手が現れたわけであり、一瞬そちらに注意がそれてから視線を横に動かせば、そこには起き上がった獣王の姿が。驚くのも無理はないよなあとどこか他人事のように見る俺の視界の中で、レオナの回復呪文によってクロコダインは治療されていた。
「姫様、これは」
「良かった、協力して」
原作ではレオナ一人で癒していたところに回復呪文の使える人員が二人現れたのだ。手を借りようとするのは当然のことで。
「姫……助かった……これでまた戦える!!」
「そうね。私の回復呪文では傷口の治療と体力の回復は同時にできないけど――」
追加で賢者二人が癒し手に回れば話は変わってくる。
「どれだけ回復呪文の使い手がいようが、ギガブレイクの直撃を受ければいかに獣王でも即死のはずだ!! それが――」
何故と疑問に思ったのだろうが、原作でも生き残ったところに防御力増加呪文がかけられてるのだ、俺からするとまあそうなるよなとしか言いようがなく。
「現にオレは耐えて今、立っている! 死体にさえならなければ、レオナ姫たちの回復呪文によって体力も傷も回復できる……!!」
全パワーを防御に集中すれば良いのだと言ってのけた獣王は、バランへ何発でも放ってこいと挑発する。
「オレの生命とおまえの力……!! どちらが先につきるかの勝負だッ!!!」
そう吼えるクロコダインの視線はバランに向いたまま。ただ、そんなクロコダインからバランを挟んだ向こうではむくりと俺の分体が起き上がっていた。原作ではただクロコダインが回復されつつバランの攻撃を耐えるだけだったが、この場にはモシャスで変身した分体という攻撃手も存在する。
「とりあえず、もう少し離れた方が良さそうね」
原作では激昂したバランがさらに獣王を攻撃していたのを覚えている俺はじりじりと距離をとったのだった。
原作よりはるかにバランが不利な件について。
次回、五話「なるか、合流」に続くメラ。
ドラゴンキラーをベースにした新キャラの名前は?
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