ダイの大冒険でメラゴースト転生って無理ゲーじゃね   作:闇谷 紅

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フッフフフ……クッククククク……なぁーんちゃって!
イッヒヒヒヒハハハハハ、おかしくって腹痛いわ~
面白いやつだなお前、ほんとに俺のことを……ウッヒヒヒヒヒヒヒ
なら見せてやろうかぁ!? もっと面白いものをよぉ!!
合体ぃ!!
本物ぉ? 誰それえ。俺、メラゴースト君。鈍いなぁ俺が不死騎団のメラゴーストだよォ!
まぁだ分からないのかよぉ? この前攫われたお前を女と交換だと叫んだのも、さっきまで従ってたのも! 俺が分裂して生み出した分身だよ!!
本物の俺は、お前の敵、勇者ダイ一行のメラゴーストだったってわけだぁ。
ジャンジャジャ~~ン!! 今明かされる衝撃の真実ゥ。
いやぁ本当に苦労したぜ、おまえの親父をリスぺクトする部下演じてつまらねえ協力までしてさあ。
しかしお前は単純だよなァ、俺の口から出たでまかせを、全部信じちまうんだからなァ! ウッヒヒヒヒヒヒ
父親の言葉に感銘ぃぃ~~? 不死騎団前線指揮官~~? ウッヒャハハハハハハハ!! 楽しかったぜェ、お前との不死騎団ごっこォ~~!!
二度も俺らと戦ってくれて、ごくろうさん! ヒュンケル!(キリッ ウッヒャハハヒヒハハハ

 ……そんな某パロネタをやってみたかった三巻編だった。(フレイザード相手でもいけそうだけど、この回変文的な奴)


最終話「遅れて来たダイン」

『何もするなと言ったはずだが』

 

 どこか呆れたようにこちらを見て嘆息するメラゴーストへ、流石にアレを見てられる訳ないだろと俺は反論し。

 

「そう言えば、あのフレイザードについていったメラゴーストって」

『ああ、あれはこの不死騎団にいたメラゴーストの半数と分裂して増えた奴らだな。あそこでフレイザードの誘いを蹴った場合、気分を害したヤツが何するかわからなかったからな。気持ちよくお帰り頂く為に数をそろえた、ってことらしい。加えて、次の戦いの仕込みだな』

「あー」

 

 いったん俺と合体してから分裂したメラゴーストは俺の記憶と呪文、特技を受け継ぐ。同じことをフレイザードの所の俺に施せば、出来ることがむちゃくちゃ増えるという訳だ。

 

「つまり、俺の呪文と特技もろもろ、そして記憶をあっちに伝える意味でもフレイザードについていく必要があったと」

 

 言われてみれば納得のゆく理由だった。

 

『それはそれとして、ヒュンケルは目につきやすく溶岩の届かない客席の最上部にでも横たわらせておけ。それならやってくるクロコダインも気づくだろう。原作で魔王軍はヒュンケルとクロコダインの生存を知らなかった。そこから鑑みるに、ここにはもう魔王軍の監視はないと見ていい』

「まぁ、盛大に溶岩の湧き出してるこんなところに監視用の使い魔残しておいても死ぬだけだもんな」

 

 わかったと頷いて俺はヒュンケルを横たわらせると、空を見上げた。

 

「そろそろ来るよな、クロコダイン」

『来るだろうが、それがどうした?』

「いや、ダイ達に無事なことを伝えたら、クロコダインとヒュンケルの方に合流してついていこうと思って」

 

 少し前に考えて居たことを口にすると、メラゴーストがへっと言って固まった。

 

「ほら、今回俺って何もできてないだろ? 一応ヒュンケルは助け出したけど、『不死騎団のメラゴーストにモシャスしててルーラが使えず、溶岩の海を泳いでここまで連れて来た』ぐらいしかできてないし」

 

 あの状況で居合わせてルーラが使えなかったと言う言いわけは、あの時の閃きで思いついたものだが同時にもう一つ思いついたものがある。

 

「俺は実力不足を痛感した、だからダイのパーティーから抜けて修行の旅に出る」

 

 原作でもパーティーメンバーが新たな力を身に着けるために離脱することはこの先起こることだ。なら、俺が抜けても不思議はなく。

 

「氷炎魔団のメラゴーストが居れば、次の戦いに不安もないし……一緒に居るとできないこともあるから」

『で、出来ないこと?』

 

 再起動を果たしたらしいメラゴーストがオウム返しに問うてきたので俺は明かす。

 

「カール王国に向かおうって思ってさ」

『はぁ?!』

「ほら、他の軍団長に襲われて滅ぼされる国。ダイと一緒だとどうしても手が回らないところだし……リンガイアはタイミング的にも間に合わなかったけど、あっちなら」

 

 ちょ、とかおま、とか言いつつメラゴーストは信じられないモノを見るような目をこっちに向けるが。

 

「大丈夫。俺にいい考えがある……無策で行く気はないさ」

 

 考えあってのことなのだ。

 

(今思い返すと、ザボエラが竜の紋章を見る機会を潰しちゃったんだよな)

 

 それが、以後の伏線だったのに気が付いたのは、クロコダイン戦が終わってしばらくしてからで。俺のカール行きはこの穴を埋める意味もあるのだ。

 

「ここに居残ったのにも理由はある。まず、クロコダインをぶら下げて飛んでる鳥の魔物が見たい」

 

 一度も行ったことのない土地に向かうのだ。機動力と言うか移動手段は必須であり。

 

「モシャスでそれに変身できるようになれば、かなりの時間を短縮できるハズ」

 

 クロコダインと言うバカでかい荷物をぶら下げても飛べると言うなら、荷物が無ければさらに早く飛べるはずで。

 

『全力でやめろって止めたいとこなんだが、まさかのここで時間切れとは』

「え」

 

 振り返れば、闘技場観客席の最上段、屋根と壁のある廊下へとメラゴーストが引っ込んでゆくのが見えて、直後に聞こえて来たのは風すら切り刻みそうな飛翔音。ようやくクロコダインがやって来たらしい。

 

「そうか、それで――」

『ヒュンケルが起きたら、それと本物のマァムと会ったら伝えておいてくれ。「滅ぼした村で拾った赤ん坊は無事に逃がした」とな』

「は?」

 

 ただ、去り際に残した爆弾発言に俺は固まっていて。

 

「ヒュンケル?! これは……おまえが助け出したのか?」

 

 いつの間にか着地して俺に尋ねていたクロコダインへと我に返って答えられたのは、暫く後のこと。

 

「まさかおまえだったとは」

『俺は回復呪文が使えないからね。ブラスさんよりマァムの方がべホイミの効果が高いってダイが言ってた気がしたし』

 

 モシャスがとけてメラゴーストの姿を取り戻した俺は、さっき去った分身の伝言の内容をヒュンケルに話してほしいこと、そして先にヒュンケルに勝っていたことを二人にはダイ達に黙って居てほしいことを伝え。

 

『それじゃ、ヒュンケルの救出を優先してダイ達に顔も見せられなかったから、俺は一旦あっちに顔を出して無事を伝えてくるよ。話の続きはその後で』

 

 そう告げると、俺は呪文を唱える。

 

『ルーラッ!』

 

 ダイ達が向かう先に心当たりが二つ。老兵士の居た隠れ家と、パプニカのお城跡だ。傷の手当てもあるだろうと判断した俺が移動先に選んだのは前者。ただ、さっきの計画からすれば、再会と言うのは直後の別れを意味するものでもあった。

 




 と言う訳で、主人公、カール王国に向かうってよ(白目)

 原作への修正とか考えてるみたいだけど、大丈夫なんですかねぇ?(遠い目)

 次回、エピローグ「???」に続くメラ。
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