ダイの大冒険でメラゴースト転生って無理ゲーじゃね   作:闇谷 紅

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ネタバレ防止で伏せてましたが、今話のサブタイトルは、

エピローグ「鬼岩城にて(B3視点)」

です。


エピローグ「???」

「地底魔城は壊滅したそうじゃ……。突然、死火山の噴火にみまわれての……」

 

 軍団長たちが集まった場で、妖魔司教ザボエラはそう言ったらしい。とはいっても、これは伝聞だ。不死騎団から引き抜かれて氷炎魔団に編入された俺達に軍団長たちの集まりへ顔を出すような権限はないし、そも、新しい上司であるフレイザードは、俺達メラゴーストの生存を他の軍団長に明かすことすらしなかった。

 

(まぁ、元々部下にメラゴーストが居るわけだからな。混ぜちゃえばわからなくなるだろうし)

 

 それに生存者が居たなら、突然の死火山の噴火を訝しんだ者が探りに来ないとも限らない。もっとも、上司から聞いた集まりの様子を聞く限りでは、それもなさそうな気配ではあるが。

 

「まあいいんじゃないですか、敵を道連れの相打ちなら……あの坊やにしちゃあ良くやったよ」

 

 死火山の噴火による一軍団の壊滅をそいつあ不運だねの一言で片付けて続けたそんな言にも咎める者は皆無であったようなのだ。

 

(その後、ヒュンケル亡き後のホルキア大陸攻略はオレにまかせてもらおうかって、主張してこれが受け入れられたと……)

 

 おかげで俺は今急ピッチで進められているホルキア大陸攻略の準備に駆り出されているわけだ。

 

(残存する村々への侵攻ね……まあ、俺達がやったこととはいえ、なんだかなあ)

 

 原作では不死騎団が滅ぼしたパプニカの国もオリジナルが到着を速め、俺達が女子供の命を奪わなかったためにそれなりの数の村が今だ健在だったのだ。俺達に任されたのが、その生き残りの村を滅ぼす任務と言う訳で。

 

「元々やりかけの仕事だろ? 部下共をつけてやるからさっさと焼き払って来い」

 

 そう俺達に言いつけたフレイザードは王女であるレオナ姫の行方を探すらしい。

 

(侵攻を遅らせるための囮だっけ? 不死騎団に結構な数の手勢を割かせておいて、結局行方を掴ませず姿をくらましたんだよな)

 

 そのくせ、探索を打ち切ろうとすると少数精鋭で急襲して呪文をぶちかまして即離脱するというゲリラ戦をとられたせいで、結構な数の犠牲者がこちらには出ていた。

 

(あの時は本当に運がよかったよな)

 

 部下の骸骨剣士が盾になる形になってなかったら、俺達不死騎団所属のメラゴーストの中から死者が出るところだった。

 

(あの時だっけ、メラゴーストにも回復呪文が効くことがわかったのって……)

 

 オリジナルはデルムリン島でブラス老にべホイミかけてもらったりしてたらしいが、当時の俺達はそんな記憶の共有はできておらず、新発見に騒然となったものだ。

 

(それはそれとして、原作知識通りならお姫様が拠点にしてるのはバルジ塔って名前の塔だったっけ?)

 

 同じ名前の大渦がある場所の近くにある人が近寄らない島にその塔はあったはずだが。

 

(そもそもが島だから俺達の向かう村とは別方向なわけで)

 

 だいたいレオナ姫は村へ向かう敵の軍勢を割かせるために別方向に向かっていたのだ。両者に距離の開きがあるのは当然で。

 

(とりあえず勇者ダイ一行には原作通りに奮闘してもらうしかないかな。こっちはこっちで分裂して数を増やしたうえで、一匹も逃がさないようにフレイザードの部下を始末しないと、やりたくもない村攻めをしなきゃいけなくなるし)

 

 フレイザードがダイ一行に討たれれば、俺達は晴れて自由の身なのだ。そう言う意味では手助けもしてやりたいところではあるものの、身体が空きそうなのは、侵攻部隊を始末した後、つまり戦いの後半だ。

 

(さてと、そうと決まったら――)

 

 俺は徐に氷で覆われた大きな地図の周りに集まる炎のモンスターに近寄る。

 

『どうだ、地形と地名は頭に入ったか?』

「はい、この辺りは」

 

 俺の問いに答えたモンスターは炎の腕を使って地図の一部を示し。

 

『そうか。自分の担当する地域ぐらいは覚えておけよ』

 

 頷いてからその地図に視線を落とす。俺につけられたフレイザードの部下は、エネルギー生命体であり食事が必要ない。睡眠も不要なため、侵攻の準備と言うとこういった戦地の知識などに限られるのだ。

 

「この川沿いにある、これだな?」

「そうそう、こっちから、こう向かうから……」

 

 侵攻ルートのおさらいを始めるモンスター達を一瞥してから、俺は視線を地図へと戻す。

 

(あ)

 

 その視線が地底魔城を探してしまったのは、ただの感傷だろうか。

 

 

(ヒュンケル団長……)

 

 フレイザードについてゆく形で離脱した俺達にあの後のことを詳しく知るすべはない。原作知識で無事であることは解かっていても、感情は別物で。

 

(いけないいけない、今は他のことを考えてる余裕なんてないんだ)

 

 俺はそれを無理に押し込めて計画を練り始めるのだった。

 

 




と言う訳で、これにて三巻編は終了となります。

次は四巻編と行きたいところですが、メラゴースト君が原作勢からフェードアウトしたがってますので、ちょっとアンケートをとろうかなと。

次の章ですが、主人公を別の分体メラゴーストにスイッチして四巻編とするか、主人公そのままでカール救援編に突入するかと言うアンケートになります。

三巻編も終わったことですので、ちょっとお休みを入れようと思いまして、それをアンケート期間とするつもりです。

 締め切りは今月21日の0:00の予定。

 それでは皆様、お付き合いいただきありがとうございました。

 また、連載再開でお会いしましょう。

次の章はどちらを希望しますか?

  • 主人公が変わって四巻編
  • 主人公そのままでカール救援編
  • 何らかの方法で主人公そのまま四巻編
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