転生したら霜男だった件 それいけジャックフロスト 作:機関銃くん
ちょっと書き直してたらこんなに日が進んでいた。
では楽しんでくれると嬉しいです。
さて先日、
ここで問題がある。
幾ら俺たちが強かろうとやはり質より量。単純に物量で二十万の軍勢に押し切られては戦いを挑んだ所でみたいな感じになるのではないか。
此方も無限に戦える訳ではないのだから、何れ魔素切れを起こし倒れたものから
ならば
戦いになれば力の他に物資、連絡、拠点等々色々な要素が絡んでくるからだ、況してや戦場となるのは
と言うことで。
如何せん俺が出来ることが殆ど無いんだよなぁ。
だって皆行動が早すぎる、そりゃ俺は平和な日本でぬくぬく育った温室育ちかも知れんけど。
それにしても皆行動が脱兎の如くなんだもん。
「………あー、暇だなぁ……」
俺はと言うと木陰で体育座りしていた。
ポカポカの日差しに心地好いそよ風が草原の若草の匂いを運ぶ。
「……のどかだねぇ……」
「のどかだねぇ……じゃないわ!」
ポコンッ。
軽い音と共に頭に微かな衝撃が走る。
「あ、リムルさん?……なんで女装してんの?趣味?」
「違うわい!!」
全力で否定しなくても、冗談なのに……。
なんでも女性陣によって着せ替え人形化していたらしい、まぁリムルさん、見た目いいからな。
顔が良い、細く色白のスタイル、まるでお人形さんだもん。
それにしても何処に行っても女性が強いもんだ。
きっと、リムルさんが着せ替え人形になっている時、男性陣。特にベニマルなんかは目を逸らして知らん顔していたに違いないな。
そんな不憫なリムルさんに、そっと秘蔵のソフトクリームを差し出す俺。
これでも食って元気出しなよ。
リムルさんはまさか異世界でソフトクリームを拝めるとは思わなかったのだろう、目を丸くして驚いていたのが優越感。
フフンッて感じだなっ!
「ありがとな、まさか
「俺の自信作ッスからね!御上がりよ!」
「そんじゃ、いただきまーす」
ペロリッ……ッ!!??
おーおー、あまりの美味しさに驚いておるわ!
ハッハッハッそうだろう、そうだろう!
ガシリッ……!!
えっ!?
美味しいのはわかったから、何故にそんな怖い顔して見るの?
ぱぁーどぅん?
何故に逃がすまいみたいな感じで肩を掴むの?
「ヨクル……お前これ量産出来るか?」
「えっ……まぁ具材さえあれば……」
俺がそう言うと。
リムルさんは人形からスライム形態に変化し身体が一回り大きくなると具材を吐き出した。
たっぷりミルクが入った入れ物。
山のように積まれた砂糖。
どれも俺がソフトクリームを作った時に使った具材、多分大賢者さんに解析して貰っても複製したんだろうけど。
なんでまた?
旨すぎたから?
旨すぎたなんて、罪な奴!
なんて、ふざけていたらリムルさんが説明をしてくれた。
何でも俺のソフトクリームは
その際ソフトクリームには魔素が多大に含まれ、そのままでは勝手に霧散しきれるのだが成型に
つまり魔素切れの仲間に食わせれば魔素を回復出来ると言うことだ。
ポーション大量生産工場のリムルさん。
マジックポイント回復、ソフトクリーム屋さんの俺と言うわけだ。
ヤバい………。
「お前、暇だよな……?」
「………いそがs」
「おーし、暇だな。ソフトクリームを量産して貰おうか?」
「い、いや!そ、そうだ!!大賢者さんに複製して貰えばいいんじゃ!?」
俺がそう提案すればリムルさんもそれもそうか、盲点だったな。
なんて笑いながら大賢者さんに複製を頼むことに。
ふぅ……なんとか過労死を回避した。
と思ったのも束の間、まさかの大賢者さんからの回答がこちら。
《告。味、造形迄の複製は可能ですが、魔素を与える効果の再現に失敗しました》
「………………何ですと……?」
《告。魔素を与える効果の再現には
「…………だ、そうだ」
「そ、そんなぁーー!!!!」
そのあと殆ど無限に吐き出された具材をひたすら混ぜ合わせ
「………うぅ、つらたん。魔素が消えてく感覚、やばたん」
「おい、なんか口調が可笑しくなって来てんぞ」
そして辛さの山を越えた俺は最早機械と化した。
自分で魔素切れそうになったらソフトクリームを食べて自己回復しながらも手を一切止めないのだから、自分で言うのも何だが、もうプロよ。
そして言う迄もなくソウエイが
「…………つか、れ、た………」
「ほらヨクル。出発だぞー」
「…少しは休ませろ…………鬼……スライム、大賢者がいるあんたとは違うんだぜ……?」
なんてぼやくように言ってみるが、モタモタしてたら置いていかれそうだ。
やるしかない。
行くしかないな。
俺は未だ魔素の消費、回復の連続で筋トレしすぎた2日目みたいな脱力感がある身体に鞭打ってリムルさんから預けられた
「……出来るだけ安全運転で頼むよ?」
そう言って首もとを撫でれば。
「ワフン!!」
あ、可愛い…………!!
ヤバいわ。
なんか尻尾超振ってるし、舌出して甘えてくるんですが。
可愛い、生前犬とか猫とか飼っていなかった俺には其処んとこの耐性が全くない訳でして。
「よーし!よしよし!可愛いなぁ!!」
「ワフ!ワフン!!」
「いつまでやってんだ……!!」
とウルフくんと戯れていたら、リムルさんからお叱りを受けてしまったよ。
「あい、すんませんした……」
「………クゥーン……」
あ、可愛い………!
◆◆◆
「よーし、此処で休憩するぞー」
てか早すぎだろ。
軽くジェットコースターを凌駕していたぞ、そんなの、そんなの……楽しすぎるよね!!
俺は生前二十歳を越えているにも関わらず興奮してしまう。
何だが不謹慎だとは思う、だってこれから
「おーしおーし、頑張ったなぁ」
此処まで乗せてくれた
これからの行動をリムルさんに確認をしに向かった俺。
その後ろでは。
「ワフン!ワフン!」
「クソッ……我の主殿だぞ……!!」
勝ち誇ったように喉を鳴らす
「おーい、リムルさん。これから俺はどう行動すればいい?別行動して遊撃隊になった方がいいのか?」
正直俺は集団戦に向いてない。
何でも凍らせ停止させる
触れた対象に呪いを振り撒く
どちらも味方に誤爆する可能性ありありなスキルなんだからさ。
と思って俺から遊撃隊の提案をしたんだけれど、リムルさんは少し考えた後。
「それなんだが、ヨクルお前に頼みたいことがあるんだ」
「………え、なんか嫌な予感………」
またまた、貧乏くじ?
◆◆◆
「はぁ何でこうなんのさ……」
俺は遊撃隊がいいって言ったのに………。
何でよりにもよって
現在俺はとクロウは
何故俺達だけ早く本隊に向かうことになったかと言うと………全てあの
何を血迷ったかガビルは頭領に謀反を起こし、俺達の到着を待たずして無謀にも部下を引き連れ
急ぎ湿地帯に移動したいところだが大人数での移動では時間が足りず、無理して移動すれば仲間の疲弊は避けられない。
だから俺達な訳だ。
まぁ、確かに湿地帯と俺の相性は抜群だろう。
水場なら俺の
ガビルのバカ!
お前のせいで正面からやりあわなきゃならなくなっただろうが!
あー、俺不安になってきたぞぉ……死になくないなぁ。
「……なぁクロウ……俺出来るかな……」
「何を仰いますか、主殿。我が傍に居ります故、我にお任せを」
やだ、超イケメン………。
強面の笑顔って凶器だわ………。
そして俺達が湿地帯にたどり着いた時。
戦況はガビル率いる
だがそれも一時。
倒された
後退りした足を掴まれ引き摺られ生きたまま喰われると
「………あれが喰ったものの特性と力を奪うって意味か……!」
クロウと共にガビルの元に急ぐ。
徐々に圧倒的な物量に押されて行くガビル達。
そしてガビルの首が跳ねられる直前。
もう駄目かと死を覚悟するガビルだったが…………。
「
「なっ……………!?」
地を這うような声と共に湿地帯を駆け巡る冷気の波、パキパキと音を立てながら水面が凍り付いて行き。
凍り付いた中には氷から脱け出そうと無理矢理脱け出そうとした者がいたが漏れ無く皮膚が剥がれ、肉が剥き出しになり悶える羽目に。
そして、ガビルの首を跳ねるはずだった凶器も
「これは………あの者の」
ガビルにはその光景に見覚えがあった。
それはあのスライムの村で出会った
すると
凍り付き砕け、打撃を受け体内から爆発四散し飛び散る肉片。
感覚が無い、目が見えないと飢餓をも凌駕する恐怖に悶える者。
「お、いたいた。良かった無事だったようだな」
「主殿、返り血が……失礼」
「う、うん。ありがとう……でもクロウの方が凄いぞ……?」
冷気を周囲に纏い苦笑いを浮かべるヨクル。
全身に返り血を浴びながらも主第一とごしごし返り血を拭き取るクロウの姿だった。
「貴方はっ!!真の主殿!!??」
「はっ!?何を!?」
このガビル何か勘違いしてるぞ!?
なんだ真の主って!
やめろよ!!
「貴様、主殿の偉大さに気付くとは……良い目をしている」
「うむ!頭領であるからなっ!!」
もしもーし、盛り上がるなよー。
まぁ、とにかく無事にガビル達を保護できたのはいいが。
とは言えだ。
俺の
「うん、確かに飢餓感で恐れなんか感じなくなってるんだな。さてとリムルさんが来るまで時間を稼ごうかな、クロウ行けるだろ?」
「はっ無論で御座います。我が拳で悉くを蹂躙して見せましょう」
「よし、それじゃあやるか。とっその前に………」
水面から氷の壁を造りだしガビル達を守るように隔離し、
鹿、猫、犬、蝶々、鷹等々。
「おし、これでいいだろ、待たせたな。気を付けろよ?こいつらに触れたら死ぬぜ………?」
俺の声と共に一斉に動き出した氷像達。
触れた端から凍り付かせ、魔素を奪い、身体機能を低下、停止させる美しくも恐ろしい氷像。
その光景に誰もが目を奪われることだろう。
氷像達の命を感じさせない氷でありながら生きていると感じさせる動きに。
冷気と氷の粒が光輝く光景に。
幻想的で恐ろしい光景に。
そして、面白可笑しく狂ったように
「クハハッ……!!」
《告。-------を獲得しました》
どうでしたでしょうか。
今回先行隊に抜擢されたヨクルとクロウ。
上手く表現できたか、わかりませんが。
面白いと思って頂けたなら。
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