ペルソナ THE PHANTOM ELEVENS ~心の怪盗団と革命の風~   作:ヒビキ7991

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Act.17/怒りの祐介 来たれよ、俺のペルソナ!《後編》

~斑目パレス 美術館 中央庭園~

 

 

竜司

「全然開く気配無ぇ………」

 

 

パレスで待機する蓮達だが、待ちくたびれたのか竜司はグッタリしていた。

 

 

モルガナ

「そろそろ時間の筈だが………ん?」

 

 

ゴゴゴゴゴ………ドーン!

 

 

突然、中庭に張り巡らせたレーザーが一斉に消え、轟音と共に宝物殿の扉が開いた。

 

 

志帆

「やった!開いたよ!」

 

天馬

「パンサー達がやってくれたんだ!」

 

「行くぞ!」

 

 

一行は宝物殿のラウンジに入り、警備員室に侵入し操作端末を発見。画面にはパスワードの入力画面が映っていた。

 

 

天馬

「あった、これだ。」

 

 

天馬はジョーカーダイヤルファイターを取り出し、端末の画面に張り付ける。

 

 

ジジジジ………ピッピッピッピッ

 

 

ジョーカーダイヤルファイターのダイヤルが回転し、端末にパスワードが入力される。

 

 

ピー!《セキュリティシステム:解錠》

 

 

端末にセキュリティ解錠と表示された事を確認すると、今度はトリガーマシンスカルを取り出し、端末の画面に張り付けキーボードを操作した。

 

 

ピピッ《パスワード変更完了》

 

 

天馬

「これでOK。」

 

「何をしたんだ?」

 

天馬

「パレスに行く前にグッディが教えてくれたんだけど、鍵を開けるダイヤルファイターに対して、トリガーマシンには鍵を掛ける能力があるんだ。だからセキュリティシステムを解錠した後に、トリガーマシンでパスワードを初期化して入れ直したんだ。」

 

竜司

「なるほど。パスワードが変わっちまえば、動かせねぇもんな。」

 

天馬

「その通り。これで宝物殿は開きっぱなしになる筈だから、何時でも出入り出来るよ。」

 

「よし、一旦外に出てパンサー達と合流だ。」

 

 

一行は警備員室を離れ、急いで宝物殿から中央庭園に出る。すると………

 

 

「いやあああああああああ!!」

 

 

突然、一行の真上に歪みが出現し、叫び声と共に杏と祐介が落ちてきた。

 

 

ドシーン!

 

 

祐介は杏を抱き抱え、物凄い音と共に蓮達の目の前に着地。

 

 

カコーン!

 

 

祐介

「うがっ!?」

 

 

だが着地直後に落ちてきたグッドストライカーが頭に激突。グッドストライカーは床に転がり目を回し、祐介は何とか踏ん張る。そして遅れてスタッグダイヤルファイターが合流した。

 

 

グッドストライカー

「はらほれひ~………」

 

天馬

「パンサー!それに喜多川さん!?ってグッディ大丈夫!?」

 

 

目を回すグッドストライカーを拾い上げる天馬。

 

 

「死ぬかと思った………って、いつまでくっついてるの!」

 

 

ドンッ!

 

 

祐介

「うごっ!?」

 

 

杏は思わず祐介を突き飛ばす。

 

 

「やば、変なとこ入っちゃった!?大丈夫!?」

 

祐介

「だ、大丈夫だ………」

 

グッドストライカー

「う、う~ん………」

 

 

祐介は起き上がり、蓮達を見る。同時にグッドストライカーも目を覚ました。

 

 

祐介

「だ、誰だお前らは!?」

 

「落ち着いて喜多川君!私よ!」

 

 

杏は仮面をずらし、祐介に素顔を見せる。

 

 

祐介

「高巻さん!?じゃ、じゃあ………」

 

 

蓮達も仮面をずらし、素顔を見せた。

 

 

祐介

「やはり君達だったのか。何なんだ、此処は?」

 

「斑目の心の中よ。」

 

祐介

「先生の?………高巻さん、気は確かかい?」

 

竜司

「嘘じゃねえ、これがヤツの本音なんだよ。欲望まみれの、カネの亡者ってこった。」

 

「喜多川君だって思ったんでしょ?斑目のこと、何かおかしいって。」

 

祐介

「それは………」

 

「此処は斑目が見ているもう一つの現実………斑目の本心なの………」

 

祐介

「こんなおぞましい世界が、先生の………お前ら、いったい何なんだ?」

 

「悪人を改心させる集団、とでも言っておこう。」

 

天馬

「………パンサー、向こうで何があったの?何で喜多川さんと一緒にパレスに?」

 

「実は………」

 

 

杏は屋敷での出来事を話した。

例の襖の奥、古い絵の保管庫の中には、以前祐介が見せた美人画『サユリ』が何故か大量に保管されていた。斑目は最初、借金返済のため特別なルートで売っている、自身が描いた模写だと説明。過去にサユリが弟子に盗まれ、スランプに陥り、弟子の着想を譲って貰った事は事実だと斑目は言うが、杏は「元の絵が盗まれたのに模写が描けるのか」と疑問を抱いた。斑目は精巧な写真を元に描いたと説明するが、グッドストライカーが保管庫の奥から盗まれた筈の本物の『サユリ』を発見。斑目は模写だ買い取った贋作だと言うが、祐介が嘘だと見抜き真実を迫る。すると斑目は警備会社に通報。杏達は保管庫から脱出し、祐介が杏を追いかけ、そして祐介を巻き込み今に至る。

 

 

志帆

「盗まれた筈の絵が、盗まれてなかった………」

 

祐介

「確かに君達の言うことが本当なら、俺の知る先生など何処にも………だが、それでも10年置いてもらった恩義だけは消えない………うぅ………」

 

 

突然、祐介は膝を落とし踞った。

 

 

「大丈夫!?」

 

祐介

「すまない、頭の理解に気持ちがついて行かない………」

 

モルガナ

「お前ら、急いで引き上げるぞ!スッゴい警戒されてる。」

 

 

一行は祐介を連れて、美術館の外を目指す。その道中、祐介は幾つもの弟子の人物像を目にする。

 

 

祐介

「何故、彼らの絵がこんなに………」

 

モルガナ

「絵じゃねぇ………ソイツらが弟子本人さ。斑目にとって、弟子はモノ扱いって事だ。お前のもあるぜ?」

 

祐介

「………」

 

 

一行は展示室を抜け、『無限の泉』がある玄関ホールに到達。だが目前で警備員シャドウに行く手を塞がれてしまった。

 

 

グッドストライカー

「くそっ、出口は目の前だってのに!」

 

 

「アーッハッハッハッハッハ!」

 

 

すると突然、辺りに聞き覚えのある老人の笑い声が引き渡る。怪盗団が振り替えると、そこには上から下まで金尽くめの殿様に扮した斑目のシャドウが居た。

 

 

シャドウ斑目

「ようこそ、斑目画伯の美術館へ。」

 

志帆

「あれって、もしかして!?」

 

天馬

「間違いない、このパレスの主………斑目のシャドウだ!」

 

竜司

「ふざけた格好しやがって………王様の次は殿様かよ!」

 

祐介

「貴方は………先生なのですか?その姿は………」

 

シャドウ斑目

「驚いたか?あんなみすぼらしい格好は演出だ。有名になってもあばら家暮らし?別宅があるのだよ。女名義だがな。」

 

祐介

「………貴方が先生だと言うのなら、教えて下さい。盗まれた筈のサユリが何故保管庫に?本物があるのに、何故あんな沢山の模写を?」

 

シャドウ斑目

「まだ気付かんのか?弟子に盗まれたというのは、私が流したデマだ。全て計算し尽くされた演出なのだよ。」

 

祐介

「演出だと?」

 

「………そういう事か。『絵が盗まれた』というデマを流し、秘密裏に模写を量産。そしてしばらくして『盗まれた絵が見つかった』という偽の情報と共に、模写を『見つかった本物の絵』として、なおかつ『公に出来ない曰く付きの特別品』として売り出す。客は価値の無い模写を本物と思い込み、大金をはたいてでも手に入れようとするって事だ。」

 

シャドウ斑目

「ハハハッ、その通りだ若造!絵の価値など所詮は思い込み………ならばこれも正当な経済行為だ!」

 

「どうりで、こんな金ぴかの趣味悪い美術館が出来る訳ね!って言うか、アンタ芸術家なんでしょ!?盗作とか恥ずかしく無いわけ!?」

 

シャドウ斑目

「芸術など道具に過ぎぬわ!カネと名声のためのな!祐介、これだけは言っておいてやる。この世界でやっていきたいのなら、私に歯向かわぬことだ。私に異を挟まれて出世出来ると思うか?」

 

祐介

「こんな………こんなヤツの世話になっていたとは………」

 

シャドウ斑目

「私が唯の善意で引き取ったとてど思っておったのか?違うな………有能な弟子を集め着想を吸い上げれば、才能ある目障りな新芽も摘み取れる。着想を頂くなら大人よりも、言い返せん子供の将来を奪った方が楽。家畜から毛皮や肉を剥ぎ取って殺すのと同じだ。」

 

祐介

「………許せん。」

 

 

祐介は拳を握り、静かに立ち上がる。彼の心の中では、斑目に対する怒りの炎が静かに燃えていた。

 

 

祐介

「許すものか、お前が誰だろうと………」

 

斑目

「チッ、長年飼ってやったと言うのに結局は仇で返すか………賊を始末しろ!」

 

 

斑目は警備員シャドウを増員し、警備員シャドウは警防を持ち怪盗団を取り囲む。怪盗団は全員銃を構え臨戦態勢に入る。が………

 

 

祐介

「フフフ、面白い………」

 

 

祐介は何故か落ち着き、静かに笑っていた。

 

 

天馬

「喜多川さん?」

 

祐介

「事実は小説より奇なり………そんな筈は無いと、俺は長い間自分の瞳を曇らせてきた。人の真贋すら見抜けぬ節穴とは………まさに俺の眼だったか!」

 

 

『ようやっと目が覚めたかい?』

 

 

ドクン!

 

 

突然、激しい頭痛が祐介を襲い、祐介の頭の中に誰かが語りかけて来た。

 

 

祐介

「っ!?」

 

 

『真実から眼を背けるキサマこそが………

 

 

何より無様なまがい物………

 

 

たった今、決別するのだな………!』

 

 

祐介

「アアァァァ!?ぐっ………!」

 

 

『いざや契約、ここに結ばん………

 

 

我は汝、汝は我………

 

 

人世の美醜の誠のいろは………

 

 

今度はキサマが教えてやるがいい!』

 

 

シャキン!

 

 

祐介は顔を上げ、シャドウ斑目を睨む。すると、祐介の顔に白い狐の面が出現した。

 

 

祐介

「よかろう………来たれよ、《ゴエモン》!」

 

 

祐介は流血と共に狐の面を引き剥がす。引き剥がした次の瞬間、祐介の身体が青白い炎に包まれた。

 

 

祐介

「絶景かな、絶景かな………」

 

 

そして炎が消えると、祐介は白いブーツと和モダンなゆったりとした白黒スーツ、腰には白い狐の尻尾。そして彼の背後には、リーゼント頭に巨大なキセルを構えた歌舞伎役者の様なペルソナが居た。

 

 

天馬

「アレは、ペルソナ!?」

 

祐介

「まがい物とて、こうも並べば壮観至極。悪の花は栄えども、醜悪、俗悪は滅びる定め。貴様を親と慕った子供達、将来を預けた弟子達、いったい何人踏みにじって来た?幾つの夢を金で売った!?俺は貴様を、絶対に許さない!!」

 

 

ビュー!カチカチ!

 

 

祐介を中心に辺りに吹雪が発生し、警備員シャドウは一斉に凍り付いた。

 

 

志帆

「凄い………!」

 

祐介

「勉強させて貰ったよ、斑目。真贋を見抜くには、時に冷徹さが要ることを。心置きなく貴様を見定めさせてもらう!俺のゴエモンと共に!」

 

斑目

「フン、意気がりおって………諸ども、出合え出合え出合え!!」

 

 

斑目の前に、先程より大量の警備員シャドウが出現。怪盗団は祐介の両サイドに並び立つ。

 

 

「お手並み拝見と行こう。」

 

祐介

「ああ、任せろ!」

 

 

祐介はゴエモンを仮面に戻し、日本刀を構え走り出す。怪盗団も近接武器を構え走り出し、一行は警備員シャドウ達と交戦する。

 

 

天馬

「スタッグ、来てくれ!」

 

 

天馬はスタッグダイヤルファイターを呼び、スタッグダイヤルファイターはアタックモードからノーマルモードに変形し、自らVSチェンジャーに装填。

 

 

『スタッグ!』

 

 

天馬はダイヤルを回し、4桁の数字を入力。

 

 

『9・0・5・3!(キュピーン!)マスカレイズ!』

 

 

そしてグリップを握り、銃身を右へ90度回し、トリガーを引いた。

 

 

『怪盗ブースト!』

 

 

トリガーを引いた瞬間、スタッグダイヤルファイターは光の球となって放たれ天馬の左腕と合体。天馬は左腕に、スタッグダイヤルファイターのアタックモードと同型の巨大な盾を装備した。

 

 

天馬

「名付け、《スタッグシールド》!」

 

 

天馬はスタッグシールドで警備員シャドウの攻撃を受け止め押し返す。

 

 

ガコン!

 

 

すると、同時にスタッグシールドが左腕から分離し飛行。警備員シャドウを凪払った。

 

 

警備員シャドウ

「斑目様の御膳である!頭か高いぞ!」

 

 

警備員シャドウは一塊に融合し、苦渋の鍛冶師のシャドウ《イッポンダタラ》に変身。更に周囲にたわけた山伏のシャドウ《コッパテング》を無数に出現させた。

 

 

天馬

「行くぞ、ファントムマグナム!」

 

 

天馬はスタッグシールドを元のダイヤルファイターに戻し、左手にファントムマグナムを装備。

 

 

『ファントム・フィーバー!』

 

 

天馬はファントムマグナムをVSチェンジャーと合体させ、銃口をイッポンダタラに向け、そしてファントムマグナムのダイヤルを3回まわす。

 

 

『アン・ドゥ・トロワ!』

 

 

ファントムマグナムの周囲に無数のエネルギー弾が出現し、一つの巨大なエネルギー弾として銃口に集約される。

 

 

『イタダキ・ド・ド・ドストライク!』

 

 

そしてトリガーを引き、エネルギー弾を発射。エネルギー弾はイッポンダタラ弾の目の前で炸裂し、無数のエネルギー弾が雨の様にイッポンダタラとコッパテングを襲う。

 

 

ガシャーン!ダーン!

 

 

更にエネルギー弾は玄関ホールの装飾や、無限の泉を破壊。イッポンダタラとコッパテングは、蜂の巣となり消滅した。

 

 

シャドウ斑目

「わ、私の大事な作品が!?」

 

竜司

「オイオイオイ、何だよ今の威力!?」

 

グッドストライカー

「だから言っただろ?扱いには注意しろって。」

 

シャドウ斑目

「チッ………良いだろう、今日のところは見逃してやる。だが祐介、貴様は輝かしい未来をドブに捨てたんだ。貴様の絵描きへの道、あらゆる手を使って刈り取ってくれる!私に歯向かった事を、一生かけて悔いるがいい!」

 

 

ファントムマグナムの威力に恐れ入ったのか、シャドウ斑目は逃げるように玄関ホールから去っていった。

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

~渋谷セントラル街 ファミレス~

 

 

一行は一旦斑目のパレスを離れ、渋谷セントラル街のファミレスに移動した。テーブルの上には蓮の鞄から顔を出すモルガナと、天馬の鞄から顔を出すグッドストライカーが居る。

 

 

「喜多川君、ホントはずっと前から気付いてたんでしょ?」

 

祐介

「俺は、そんなに朴念仁じゃないさ………数年前から妙な連中が出入りする様になったし、盗作も日常茶飯事だった。けど、そんなの認めたくないじゃないか。世話になった人が、そんな………」

 

天馬

「何で、斑目の側を離れようとしなかったんですか?」

 

祐介

「サユリを描いた人だし、それに特別な恩義もある。拓人から聞いてると思うが、俺には父親が居ない。母親も俺が3つの時に事故で亡くなった………その時、俺は先生に拾われたんだ。母も生前、先生の世話になっていたらしい。」

 

「らしい?」

 

祐介

「まだ幼かった頃の事だから、母親の事もあまり覚えてないんだ。だから先生を親と思って尽くしてきたつもりだったが、先生は変わってしまった………自分の原点でもあるサユリまでも、あんな風に………!」

 

竜司

「色々、あったんだな………」

 

祐介

「お前達が盗作だのと言ってきた時、内心じゃ気付いていたんだ。だからこそ拒んでしまった………俺は逃げてたんだ………だが今日、自分が誤魔化して来たことと向き合う事が出来た。そのきっかけをくれた事に、感謝する。」

 

天馬

「喜多川さんは真面目ですね。」

 

竜司

「だな。でもさ、そんなんだから行き詰まっちまうんだよ。俺なんかもっとテキトーだぜ?」

 

「斑目は変わってしまった………だが、俺達ならヤツの心を変えられる。ヤツに罪を償わせる事も出来る。聞いたこと無いか?心を盗む怪盗の噂を。」

 

 

蓮達は自分たち怪盗団の事と、以前自分たちが鴨志田を改心させた事を話した。

 

 

祐介

「なるほど………それで、その体育教師は心が入れ替わったと………心を盗む怪盗、実在したとはな。」

 

天馬

「信じてくれますか?」

 

祐介

「あんな世界を見たあとだ。信じるしか無い。それでお前達は先生………いや、斑目を改心させるつもりなのか?」

 

「そうだが?」

 

祐介

「だったら、俺も怪盗団に加えてくれないだろうか?もっと早く現実を見ていれば、こうはならなかった………画家としての未来を奪われた多くの門下生のためにも、俺が終わらせなければならない。それが曲がりなりにも親だった男への、せめてもの礼儀だ。」

 

志帆

「礼儀か………」

 

モルガナ

「だが、失敗すると廃人になるかもだぜ?防ぐ方法も分かっちゃいるが、絶対は無い。それでもやるか?」

 

祐介

「斑目は美術界を牛耳っている。俺如きが声を上げたって、揉み消されるだけだ。やるしかない。」

 

「分かった………歓迎するよ、祐介。」

 

天馬

「よろしくお願いします、喜多川さん!」

 

祐介

「祐介で構わん。あと、堅苦しい事は無しで頼む。」

 

竜司

「足、引っ張るなよ?」

 

 

全会一致で、祐介は怪盗団の仲間になった。

 

 

「そう言えば、現実の斑目は?私と祐介、そうとうヤバかったけど………」

 

祐介

「それなら、此処に来る前に連絡を取った。俺は高巻さんを追いかけていた事になってる。それと君らの説明通り、シャドウとの事は知らない様だ。女子高生ひとり捕まえられないのかと、警備会社に愚痴っていたよ。怒りは収まらない様で、全員告訴するとも言っていた。」

 

 

告訴する、それを聞いた怪盗団は仰天した。

 

 

天馬

「告訴って、いくら何でも必死過ぎない?」

 

グッドストライカー

「あの大量の模写以外にも、何か隠してるのかもな。」

 

祐介

「だが、動くとしても個展を終えてからだろう。期間中に醜聞が立つのは向こうが損だ。」

 

モルガナ

「となると、やはり作戦期間は個展の期間中ってことだな。」

 

祐介

「ところで………」

 

 

祐介はジーッと、モルガナとグッドストライカーに目を向ける。

 

 

祐介

「これは何だ?」

 

天馬

「これ?猫がモルガナで、こっちはグッドストライカー。俺達の仲間だよ。」

 

祐介

「喋る黒猫に、喋るメカか………ふむ………」

 

 

祐介の呟きに、モルガナとグッドストライカーは「文句あっか?」と返す。すると、祐介はモルガナに手を伸ばす。

 

 

モルガナ

「おいこら!我輩に気安く触んじゃ………」

 

 

ピンポーン

 

 

と思ったら、祐介は丁度モルガナの目の前にあった呼び出しボタンを押した。

 

 

祐介

「すまない、黒餡蜜を注文しようと思ってな。」

 

グッドストライカー

「黒猫から連想したな、コイツ………」

 

「やっぱり、ちょっと変………」

 

 

 

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