青年と少女のマルチプル・オンライン   作:グラハムさんとピンクマ

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第37話「潜入開始」

 

グラハムのホーム、リビングにて…

 

 

 エディ「何でリビングでねてるのかしら」

 

スティラ「私とお話してて、そのまま眠ってしまったのです」

 

 コハル「それにしても、グラハムの寝顔、久しぶりに見た」

 

 クレハ「フフッ、可愛い♪」

 

 エディ「貴方もしかしてまだ明日人を諦めてない?」

 

グラハム「ん、、、」

 

グラハムが皆の声で目を覚ます。仰向けの状態で左を向くと、反対側のソファでエディ、スティラ、コハル、クレハがじっと見ていた。

 

グラハム「お、おはよう。何で皆揃って俺のこと見てるの?」

 

 エディ「明日人の寝顔可愛いな〜って思ってたから皆で見てたの」

 

グラハム「俺の寝顔そこまで良いとは思わないけど、、、てか恥ずかしいから見るな、、、」

 

 

ピロリン

 

 

そんな話をしていると、グラハムへ一件の通知が来た。

 

グラハム「ん?ツェリスカからだ」

 

 エディ「もしかして、元の世界に帰すことができる装置が?」

 

グラハム「、、、できたみたいだね。まさかのそれをプレゼントしてくれたみたい。動作試験協力者的な?形でらしい」

 

 エディ「凄いね、、、で、どうやってするの?」

 

グラハム「ん?」

 

 エディ「スティラさんの世界のソフトは一緒に届いてたりするのかな〜って」

 

グラハム「あ、、、」

 

そうじゃん、スティラの世界へ向かう手段があっても、データ自体がなければ意味がない。

 

 

ピロリン

 

 

グラハム「あ、またツェリスカから通知だ」

 

スティラ「次はなんと言ってますか?」

 

グラハム「『ごめんなさい、世界のデータは見つからなかったわ』、、、てことはスティラの世界のカギはあの病院の地下にしかないのか、、、うん」

 

こうなれば、病院に忍び込むまで。

 

 コハル「グラハム、もしかして危険なこと考えてない?」

 

グラハム「まさか、危険なことする度胸はない」

 

 エディ(私には分かる、絶対何かする、、、)

 

 

現実世界、明日人の部屋…

 

 

明日人はログアウトし、リビングで咲月と一緒に朝ご飯を食べてから再び自室に戻った。

 

明日人「大丈夫、さっと行って帰ってくるだけ、、、」

 

 

コンコンッ

 

 

『あの場所』へいつ行くか考えていると、ドアのノックが聞こえた。

 

明日人「いいよ」

 

 

ガチャ…

 

 

部屋へ入って来ると、咲月は心配そうな顔で話して来た。

 

 咲月「明日人、本当に行くの?」

 

明日人「何処に?」

 

 咲月「隠さないで、表情で分かるんだから」

 

咲月は明日人が何をするつもりか察していたようだ。

 

明日人「やっぱり咲月には隠し事はできないな。、、、俺は、あの病院の地下に行くよ」

 

 咲月「危険よ、、、」

 

明日人「でも行かなきゃ、スティラの世界はあそこにしかない。それに覚悟の上だ」

 

 咲月「そっか、、、気をつけてね」

 

明日人「うん、気をつける」

 

明日人は咲月の心配を和らげる為に、部屋の入口に立ち尽くしている彼女を抱いた。抱くと咲月の髪の甘い香りが漂ってくる。

 

 

20時、病院前…

 

 

明日人「落ち着け、、、平常心、、、」

 

明日人は朝からずっとどのように潜入するか考えていた。あとは運にかけるだけ。

 

明日人「えっと、病院に入って右をずっと進めば地下室の扉が見えるけど、絶対監視カメラがあるよな」

 

以前の記憶を頼りに、明日人は地下への階段を目指す。

 

明日人(あれだ)

 

見つけた階段の前には、三角コーンと立入禁止のテープが貼られている。階段付近には幸い監視カメラはない。

 

明日人(地下室に鍵がかけられてませんように)

 

小さな確率を祈りながら階段を降りて行く。降りれば降りるほど足元が暗くなっていく。そして遂に問題の地下室の扉の前へきた。暗くて見づらいが扉に隙間があり念の為そこから覗いてみると、部屋の中に人はおらず、暗い部屋の中でパソコンの画面が4台ほどついている。隙間から目を離すと明日人はドアノブに触れる。

 

明日人(、、、鍵は開いてるな、入ろう)

 

明日人はなるべく音を立てずに部屋へ潜入する。潜入すると、ドアをゆっくり閉め、パソコン4台の元へ駆け寄る。

 

明日人「えっと、、、」

 

 

 

────────────

GGO、昼頃のグラハムのホーム…

 

ツェリスカ「世界が見つからないなら付属のUSBに保存しなきゃねぇ、、、」

 

グラハム「USBに?」

 

ツェリスカ「えぇ、グラハム宛に送るVR転送装置の他にはね、大容量で特別なUSBも送っておいたの」

 

グラハム「え〜っと、キャラデータをより簡単に持ち運べるとか?」

 

ツェリスカ「いいえ、VRMMOデータ、世界丸ごと読み込ませることができるの」

 

グラハム「へぇ、、、」

 

ツェリスカ「でも、製作者のパソコンに使わなきゃ意味ないけどね。だからグラハムも使えないわ」

 

────────────

 

 

ツェリスカはまさか俺が危険を犯してまでUSBを使おうとしているとは思ってないであろう。

 

明日人「きっとこのパソコンのどれかに、、、頼む、、、」

 

明日人は慣れない手つきでマウスとキーボードを操作し、急いでスティラの世界のデータを探す。

 

明日人「急げ、急げ、、、これか」

 

探し初めて約7分、ようやくスティラの世界と思われるフォルダを発見した。フォルダ名は「人体活性化空間」、モヤモヤする。

それより、この場所に関係者がいつ来てもおかしくない、早くUSBを挿さなければ。

 

明日人「よし挿した。所要時間は4分、流石特別なUSBとは言いたいけどそれまでに関係者が入って来ないかどうか」

 

緊迫があふれ、ふと右上のモニターに視線を移すと、とあるものが目に見えた。

 

明日人「これは、、、」

 

 




ピンクマ「今回は『続きが気になる!』って感じが強くなる終わり方にしました(笑)」
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