青年と少女のマルチプル・オンライン 作:グラハムさんとピンクマ
明日人「、、、何処だよ」
明日人は病院の地下?から脱出すべく階段を探し歩いているが、一向に見つからない。
明日人「はぁ、動揺しちゃダメだ。何が来るか、、、!?」
歩いていると、曲がり角からいきなり黒髪の女性が飛び出して来た。
明日人「うぉ!?、、、うぉぉぉぉぉぉ!!?」
バスッ!
飛び出して来たことに驚いた明日人を一瞬の隙をついて、女性は明日人を床に投げ飛ばした。鈍い音は廊下にやや響いた。
明日人「いってぇ、、、っ!」
女性「動くな!」
そう言われると同時に、ナイフを向けられた。
明日人「いてぇこれ背骨やったよ、、、」
女性「立て」
明日人「はいはい」
また捕まるのか。投げられた痛みでしばらく走れなさそうだし。
渋々その女性に従い、元々連れて行かされる予定であった実験室に向かう。
明日人「、、、」
女性「、、、」
明日人(うぅ、怖ぇ、、、後ろ歩かないでくれよ。でも、何故か俺この人を知ってるような)
明日人の謎の直感が引っかかり、頭の中がそれでいっぱいになる。
女性「そこの曲がり角を左に曲がれ」
明日人「あ、あぁ」
明日人は左に曲がり、歩きながら思い切ったことを聞いた。
明日人「なぁ」
女性「なんだ?」
明日人「変だと思われるかもだけど、俺と君、何処かで会った気がする」
女性「、、、っ」
あれ、言葉詰まらせたのか?俺そんなにおかしかった?
明日人「あ〜ごめん、この話止めるよ」
女性「、、、いや」
女性がその場で足を止めた。
明日人「えっ」
女性「あなたからは、何処か」
男医師「遅かったじゃないか」
奥から出てきた医師に話を遮られた。
いや出てくんなよ、何か聞けそうだったのに。
明日人「はぁ、来ましたよ」
男医師「それじゃ、この部屋に入れ」
明日人「はいはい」
もう逃げ場はなさそうだな。俺はこれから何をされるんだ。
女性「、、、待って下さい」
明日人「っ?」
男医師「ん?」
明日人が部屋の中に向かおうとすると、スッと女性が前に立った。
男医師「君は役目を果たしてくれた、休憩していいぞ」
女性「いえ結構。それより、この者をどうするつもりで?」
明日人(何だか止めてくれるみたい?)
男医師「その男の能力を利用して人造人間を量産する」
明日人(え、何それ)
男医師「そして、世界を救う」
明日人「人造人間を利用して戦争するつもりか?」
女性「あなたが作った人もちゃんと命が通っているのですよ」
男医師「、、、失敗作が」
そういって医師は瞬時に銃を取り出し、女性に向けた。
明日人「あぁくそっ!」
バンッ!
医師が引き金を引く直前、明日人が女性を庇った。そしてその銃弾は明日人の左肩を貫通した。
女性「!どうして、、、っ」
明日人「ぁ、あぁ、、、!」
あまりの激痛に明日人は膝をついた。ペインアブソーバーの危険値の比にならないほど痛い。
女性「くそっ、こっちです!」
女が『くそっ』とか言うんじゃありません。というツッコミは肩の痛みでかき消され、左の通路へ走る。
明日人「ありがとう、、、」
女性「礼を言うのはこちらです。そして今ので、、、っ!銃弾が放たれます!」
当然ながら話す暇もなく背後から撃たれる。
明日人「当たる当たる!」
明日人と女性は、それぞれ左右の廊下に飛び込み銃撃を回避した。
女性「今さっき庇って頂いた時、確信しました」
廊下を挟んで女性は言う。
女性「貴方がグラハムさん、いや、明日人さんだと」
明日人「てことはやっぱり、君はスティラだったんだね」
現実世界にスティラがいる。そんな非現実なことが今目の当たりにしている。仮想世界とは違う、黒髪ショートの女性として。
明日人「取り敢えず、あの男と距離を取りたい。そっちの廊下の奥へ向かおう」
スティラ「分かりました」
医師は今は諦めたのか、発砲を中断し、何処かへ移動したのを確認すると明日人はスティラが身を潜めた廊下側に駆け足で動いた。
明日人「よしそれじゃあ、、、」
「それじゃあ向かおう」と言おうとした途端、明日人の視界は少し歪み、壁に右手をついた。
スティラ「だ、大丈、、夫ではなさそうですね、、、。酷い出血、、、」
明日人「ごめん、、緊張の糸が、切れて、、、」
明日人はその場で座り込み、気を失ってしまった。気を失っても、左手からはまだ血が滴り落ちている。
スティラ「誰もいない部屋に連れて行かなきゃ」
スティラは明日人の左腕を、医師に持たされていた布で一時的に止血し、現実世界にも関わらず軽々と明日人を抱き上げ無人の部屋を探す。
スティラ「ひとまずこの部屋でいいかしら」
そこは、ベッドが1つと椅子が2つだけの部屋であった。
スティラ「ごめんなさい、ほこりっぽいですけど我慢して下さいね、、、」
気を失っている明日人に話しかけ、ベッドにそっと寝転ばせる。
スティラ「そういえば、あの男は私の力で負傷者を治療できると言ってたわね」
医師を信用する訳ではないが、スティラは明日人の左腕に巻いた布を取り、傷口にそっと触れた。すると非科学的に徐々に傷口が塞がっていく。
明日人「うっうぅ、、、っ!」
スティラ「もう少し、もう少しだけこらえて下さい」
静かに囁やき、完全に傷口を塞いだ。
スティラ「魔法でもないのにどうして、、、でもこれで明日人さんが助かる」
スティラも軽く一息入れる為に、病室の鍵を音が出ないようにゆっくり閉めた。
ピンクマ「これからさらに投稿ペースがダウンしそうな、、、」