青年と少女のマルチプル・オンライン   作:グラハムさんとピンクマ

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EXTRA 青年と少女
「クレハ」友好度100%


 

GGO、総督府…

 

 

スティラを取り戻し、瑠璃を迎え入れた翌日の夕方、グラハムは約束通りクレハと出かけるつもりでいる。仮想世界内でだが。

 

 クレハ「お待たせ!」

 

グラハム「よっ。今日はどこに行くんだ?」 

 

 クレハ「今日は河川フィールドの隠しイベント探しをするつもり。最後まで付き合ってよね!」

 

グラハム「もちろん、約束だから」

 

 

河川フィールド付近、林地帯…

 

 

特に問題なくで河川フィールドにたどり着き、手始めに林の中を探すことになった。

 

グラハム「流石に林の中にもエネミーは湧くか」

 

エネミーはLv175のヒューマノイド、武器種はランチャーやハンドガンなどバリエーション豊か。グラハムはLv270、クレハはLv285なので問題無いように思うが、正確に頭を狙ってくるので舐めていると普通に死ぬ。

 

グラハム「大丈夫だと思うけど、囲まれないようにな」

 

 クレハ「あたしは大丈夫!このくらい楽勝よ!」

 

グラハム「そうか、でも本当に危険だと判断したら飛んでよ?」

 

 クレハ「あら、知らない?擬似太陽炉が今朝のアップデートの時に作ってくれた武器ごと消されちゃったのよ」

 

グラハム「え、マジか、、、」

 

流石にGGO内の太陽炉での空中戦は運営は望んでなかったか。元からログボで配布して様子を伺うつもりだったんだろう。

 

グラハム「昨日今日とたまたま太陽炉を使ってなかったから気づいてなかった」

 

 クレハ「お知らせはちゃんと見なきゃ駄目よ?、、、きゃあっ!?」

 

グラハム「えっ!?」

 

突如クレハが悲鳴を上げたので、すぐに後ろに目を向けると宙吊りにされていた。クレハの足首を見てみるとチェーンが見事に足に絡められている。

 

グラハム「これは足元にも気を付けなきゃいけないな」

 

 クレハ「今はそんなこと言ってないで助け、、、ちょっ!スカ ートの中見ないでよ!?」

 

グラハム「見ないわ!てか以前バスタオル姿で出てきただろ」

 

周りにプレイヤーがいるといけないのでこの発言は声を小さくして話す。

 

 クレハ「フィールドとホームじゃ訳が違うでしょ!?」

 

グラハム「そりゃそうだった。それじゃあ斬、、、」

 

その時だった。クレハを吊るしているチェーンを夜空の剣で斬ろうと振り上げると背後から何かの気配を感じ取った。

 

 クレハ「どうしたの?早く斬ってほしいんだけど、、、」

 

グラハム「クレハ、俺がチェーンを斬ったらすぐに戦闘態勢を取るんだぞ」

 

 クレハ「わ、分かった」

 

気配が近づいてくるまでにチェーンを斬り離し、クレハと共にドラケLハブーブを構える。

 

 クレハ「ホントにこっちの方向から来るの?」

 

グラハム「とか言ってる内に来る!」

 

木々の間から人影がどんどん近づいてくる。1人だが凄い気迫を感じる。

 

ダダダッ!ダダダッ!

 

グラハムとクレハは牽制で撃つも、全て回避される。

 

 クレハ「何なの!?」

 

グラハム「速すぎるな、、、ん?クエストログ?」

 

 クレハ「このタイミングで!?」

 

クエストログの通知が届いたので、一旦グラハムはクレハを抱えてUFGで木の枝に乗り退避する。そして、そのクエストログには〘シークレット・ソードマンを倒せ〙と表示されている。

 

グラハム「確実に隠しイベントのボスだな。道理で気迫が大きい訳だ」

 

 クレハ「どうやって倒すの?あんなのじゃ、いくら弾があっても当たらないわよ?」

 

グラハム「そんなエネミーは早く下方修正されてほしいけど、倒せるなら倒したいな。そうだ、こうしよう。クレハがランチャーであいつの足止めをして、俺が剣で攻撃をする」

 

 クレハ「あの速さで剣を当てられるの?」

 

グラハム「いくら速くても相手はソードマンだ、向こうから来てくれるから俺はそれに合わせるだけ。さらにクレハの足止めで動きが止まるはずだからそこをついて斬る。大丈夫そうだ」

 

 クレハ「最近のあんたならやれそうね、、、。いいわ、一緒にクリア目指しましょ!」

 

グラハム「頼りにしてるよ」

 

グラハムはクレハにグータッチをすると、アイテム欄を確認してから木の枝から飛び降り、剣を構えた。すると、それに気づいたシークレット・ソードマンはすぐさまグラハムに急接近する。

 

バチィッ!

 

夜空の剣と光剣が鍔迫り合いを起こし、グラハムは力任せに押し返そうとする。

 

グラハム(これは、、、このままじゃ剣が溶けてしまうな)

 

剣の表面が溶けてしまうと困るので、左手を剣から離しビームサーベルを取り出す。

 

グラハム「これならどうだ!」

 

ビームサーベルをシークレット・ソードマンに斬り付けようとする。だが、瞬時に突き放され回避される。

 

グラハム(なかなか判断力が高い)

 

ヒューマノイド・ソードマンは再びダッシュでグラハムに迫る。

 

ドォッ!

 

すると、グラハムまで数メートルの所でヒューマノイド・ソードマンの前が爆撃され足を止める。

 

グラハム「ナイスだクレハ!」

 

ここをチャンスと判断し、グラハムはあの掛け声を発する。

 

グラハム「トランザムッ!」

 

グラハムの体は赤く輝き、スピードが上昇する。トランザムのみでなく、太陽炉関連の能力は全て使える。

『擬似太陽炉』は削除し、『オリジナルの太陽炉』は削除しなかったのか。

 

グラハム「GN粒子を表面に付着させた剣に耐えられるか!?」

 

ヒューマノイド・ソードマンは攻撃される寸前に、光剣でグラハムの剣を受け止めたが、GN粒子が付与されている剣に敵わず、ビームの刃ごと首を斬った。

 

グラハム「気持ち良く終われたな」

 

独り言を呟くと、夜空の剣をストレージにしまう。

 

 クレハ「グラハム、今のは!」

 

クレハは木の枝から飛び降り、興味津々でグラハムに聞いた。

 

 クレハ「太陽炉は消されたはず!」

 

グラハム「『擬似太陽炉』だけなんだろうな。目的は知らないけど」

 

 クレハ「確かに目的が分からないし納得もいかない、、、」

 

グラハム「まぁ今はそれより、クレハにこれをあげるよ」

 

そう言いグラハムはクレハに人差し指サイズの六角形の赤い宝石を渡した。

 

 クレハ「これは、あのヒューマノイドのドロップアイテム?」

 

グラハム「そう。それともう一つ、これはイベント報酬だな。1人に1つ配布されてるはず」

 

今度は銃弾のチェーンストラップを取り出す。

 

 クレハ「このストラップ、銃に付けるとリロード速度が結構上がるみたいね」

 

グラハム「こっちは射撃ダメージ上昇と射撃精度上昇が付いてるよ」

 

 クレハ「やっぱり運はあんたが上ね、思ったより早くクリアしたし、もう1つの隠しイベントに付き合ってくれるわよね?」

 

グラハム「そうだな。クレハの欲しいものがドロップするまでやろう」

 

 クレハ「やった♪」

 

 

数時間後、センターストリート…

 

 

あれから数時間、隠しイベントを新たに2つクリアして帰ってきた。

 

 クレハ「ありがとうグラハム!おかげでダメージ上昇アクセサリーが手に入ったわ!」

 

グラハム「どういたしまして。無事にドロップしてくれて良かった」

 

 クレハ「ホントにね。あ、そういえば」

 

クレハはストレージからアイテムの詳細を見る。そのアイテムは、最初の隠しイベントでドロップした六角形の宝石だ。

 

 クレハ「これ、加工して使うみたいなんだけどNPCは受け付けてくれないのよ」

 

グラハム「なるほどね、それじゃあ俺がやるよ。どんなのがいい?」

 

サイズはシステムが調整してくれるから十分良いものが作れるはずだ。逆に失敗のしようがない。

 

 クレハ「そうだった、鍛冶スキルを持ってたのよね。じゃあ、、、指輪にしてほしい」

 

グラハム「指輪か、分かった」

 

早速作る為、2人はホームに戻る。

 

 

グラハムのホーム…

 

 

グラハム「、、、うん、こんなもんか」

 

その指輪はプラチナで作られており、その一箇所には赤く輝く宝石が球に加工され埋め込められている。

 

グラハム「クレハ、できたよ」

 

 クレハ「へぇ、、、綺麗、、、」

 

いつもならテンション高く礼を言うクレハが、今回は珍しく静かだ。あの時告白してきた時のように。

 

 クレハ「ねぇ、あの時のこと覚えてる?」

 

グラハム「あ、あぁ、告白、、、の時の」

 

 クレハ「その時あたし、『仮想世界の中だけでもあんたの隣にいさせて』って言ったから、お願いしたいことがあるんだけど、、、いい?」

 

グラハム「やれる範囲内、、、なら?」

 

ここではっきり「いいよ」と言ってできないことだったら申し訳ないから曖昧な返事にしておこう、、、。

 

 クレハ「なら、今私の指に指輪をはめてもらいたい。リアルじゃ咲月に先を越されてるから、、、」

 

グラハム「あぁ、、、分かった、左手出して」

 

 クレハ「えぇ、、、」

 

これは、、、他になんて言えばいいか分からないな。

そう思いつつ、グラハムはクレハの中指に指輪をはめた。

 

 クレハ「ありがとう、一生大事にする」

 

グラハム「ん、、、」

 

クレハが礼を言うと、グラハムにそっとキスをする。唇を離すと、頬を赤くしたクレハが微笑む。

 

 クレハ「私、『明日人』と会えて良かった。咲月がいるって分かってるのに諦めきれないのよね。だけど、その、、、」

 

グラハム「言わなくても分かってるよ」

 

グラハムはクレハの頭の上に手を置く。

 

 クレハ「、、、えぇ♪」

 

こうしてまた、エディからのヘイトが高まることを察したグラハムであった。

 




ピンクマ「マルチプル・オンラインⅡ、行っちゃう?」
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