ハーモニクサーD×D   作:無玄

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カオスとネタバレの宝庫になってしまった。これはまずい。


第5話

ふぅ……。久々に全力を出したから疲れちまったぜ。いや、最近のストレスが一気に解消できて良かったんだけどさ。でも……

 

「いけね、やり過ぎた。」

 

アモンの一撃で完全に吹き飛ばされたバイサー。そこまでは良かったのだが、誤って建物ごと吹き飛ばしてしまった。今では建物跡地がクレーターになってる。あ、部長達は無事だよ。

 

「ちょっとイッセー!ここまでする必要があるの!?」

 

「すいません。ここんとこ色々あったんでムシャクシャしてやりました。反省はしています。」

 

やっぱり怒られた。当然といえば当然か。

 

「先輩、こっちのことも考えてください。」

 

「正直ヒヤッとしたよ。」

 

木場や小猫嬢からも苦情が来た。いやーすまんねー。

 

「もう少しで私たちまで巻き込まれるところでしたわ。」

 

一応調整したんだけど……そんなに威力あったのか?力はかなり落ちてるはずなのに。ま、考えても仕方ないからとにかく帰ろう。

 

 

 

 

 

んでもって次の日の深夜。俺は相変わらず契約取りで大忙しだ。

 

「ちわー三○屋でーす。」

 

と、サブちゃんネタを披露した直後につい反射的に身構えた。だって転移した先でいきなり血の匂いがしたんだぜ!?

 

「あらー!?これはこれは悪魔くんじゃあーりませんかー!わざわざ自分の命を配達してくれたんですねー。」

 

こりゃまた妙なテンションの奴が出てきやがった。こういう奴には……

 

「No!No!俺ちゃまはただの通りすがりの悪魔たんですYO!そういうチミはどちら様?ワッツユアネーム?」

 

ゲッツのポーズをとりながら質問をする。

 

「悪魔のくせにノリがいいんじゃあないの。本来ならクズな悪魔なんかに僕ちんの名前を教えるわけないんだけど、特別に教えちゃおっかなー?」

 

なんかコイツいきなり逆立ちし始めた。

 

「べ、別に教えて欲しいわけじゃないんだからね!勘違いしないでよね!なんつって。こんなテンプレ通りのツンデレなんて、恥じらいバニーよりも流行らないっつーねん。」

 

テンプレ部分は顔を赤らめつつ上目遣いで叫ぶように、後半はおどけた感じで。

 

「おっほ!耳かっぽじってよく聞けよー?俺は寿限無寿限無以下省略。」

 

どうやらこいつの名前は『寿限無寿限無五劫の摺り切れ海砂利水魚の水行末雲来末風来末食う寝る所に住む所藪柑子ブラコウジパイポパイポパイポのシューリンガンシューリンガンのグーリンダイグーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの長久命の長助』さんらしいぞ。

 

「して本名は?」

 

「フリード・セルゼン。君たち悪魔の天敵、エクソシストでございますよぉ。」

 

うーん……自分でやっといてなんだが、かなり会話がカオスなことになってるな。

 

「ねぇ突然だけど殺していい?殺していいよね?返答は聞きません。どうせダメって言われても殺すしぃ。3秒後に光の弾を発射します。3、バァーン!」

 

いきなり発砲してきやがった。しかも弾が光だから発砲音なんてない。これは厳しいね。なんせ悪魔にとっては光は弱点。喰らえば激痛が走って、当たり所が悪ければそのまま御陀仏。

 

「ま、俺はちょっとばかし特別なんでね。そっちがやるってんならこっちもそれ相応の対応はさせてもらうよ。」

 

胸に手を当て、いつものヤツをやる。心が何かに喰われるような、体が何かに呑まれるような感覚が俺を襲う。

 

「ガァァァァァァァァァァァ!」

 

融合の術、フュージョンは俺の十八番だ。

 

 

 

 

 

そこに現れたのはいつもの黒い破壊神ではなく、天使のような白い羽を生やした竜だった。

 

「なんだこりゃ?最近の悪魔くんは姿が変わるって?面白いじゃん。」

 

何の躊躇いもなく拳銃のトリガーを引くフリード。しかし、竜には全く効いている様子がない。それもその筈である。今、イッセーの体はフュージョンによって光属性の体質になっている。光属性に光の攻撃をしたところで大して効かないのは当然である。

 

「おいおいマジかよどうなってんですかぁ?悪魔のくせに光が効かないとかインチキだろぉ?」

 

フリードが悪態をつくがそれでどうにかなる問題ではない。すでに竜の前には魔力の塊が出来上がり、今にもそれを打ち出しそうな雰囲気である。

 

「じょ、冗談じゃないですよー!しかもそれ光じゃないですか!?光が効かないだけじゃなくて光を扱う悪魔とかマジ洒落にならんよぉ。」

 

そして光は無慈悲にもフリードを包み込む。

 

「あぢぢぢぢぢ……うお!?まぶしっ。」

 

「何事ですか!?」

 

と、そこへシスターが乱入してくる。イッセーがつい昨日出会ったあのシスターだ。

 

「ああ~アーシアちゃんいい時に現れてくれるじゃないの。僕ちんの体を優しく癒してちょ。」

 

「え?」

 

いきなりフリードに迫られ動揺するアーシアと呼ばれたシスター。一方のイッセーはそのシスターを見て、何を思ったのかフュージョンを解除した。

 

「そいつから離れろ。でないと巻き込むよ。」

 

「え?イッセーさん?」

 

「おやおやお知り合い?ハッ!?もしかしてシスターと悪魔の禁断のLove?いけませんよアーシアちゃん。お父さんは許しません。神父だけに。」

 

訳ありな雰囲気の中、空気を読まないフリード。イッセーは一瞬イラッとするが、すぐに落ち着く。

 

「イッセーさんが龍で、フリード神父がお父さんで、私が新婚さん?くぁwせdrftgyふじこlp?」

 

「落ち着け。」

 

急におかしくなりだしたアーシアに、とりあえずハリセンでツッコミを入れる。スパァーーンッ!といい音がした。

 

「あ、なんか気持ちいいです。」

 

「うお!?なんかシスターさんが危ない『門』を開き始めた。」

 

おそらくその中では某私立探偵の姉が、殺人鬼とイチャイチャしているのだろう。それを呆れた様子で眺める大学教授の姿まで想像できる。……話を戻そう。

 

「ってアタシを無視するんじゃありません!」

 

とことんまで空気が読めない神父様である。

 

 

 

 

 

いやー驚いた。まさかあのシスターがこんな所にいるなんて。しかも話を聞く限りでは、このキ○ガイエクソシストの仲間らしい。……この神父、マリスに毒されたんじゃないだろうな。

 

「ってアタシを無視するんじゃありません!」

 

うっせぇ。

 

「ぐべら!」

 

おっと、思わず手が出てしまった。顔面にクリーンヒット!多分鼻の骨が荒れてるけどアイツは敵なので加減はしない。エクソシスト死すべし、慈悲はない。

 

「痛いじゃないですかー。」

 

失礼、ギャグ補正でほとんどノーダメージだったよ。もうなんかこいつ相手すんのも面倒になってきたわ。

 

「お腹痛いんで早退します。さよーならー。」

 

悪魔に転生して以降、全く使っていなかった俺の翼が開かれる。だってアモンにフュージョンした方が速いんだもん。

 

「逃すとお思いですかぁ?」

 

光の銃弾を乱射してくる。あぶねえ、今右目のすぐ下を掠めた。

 

「コイツは置き土産だ。」

 

昔、ちょっとしたツテで手に入れたダイナマイトを神父めがけてぶん投げる。それと同時にアモンにフュージョンし、シスターが怪我しないように翼で包んで守る。

 

「ABAYO!」

 

俺は夜の闇の中に飛び立った。うーん、中二臭い響きだ。

 

 

 

 

 

こんにちは、天野夕麻改めレイナーレです。

 

「変身する悪魔に出会ったですって?」

 

まず、私の元に飛び込んできたニュースに耳を疑いました。

 

「そうなんですよ。いきなり竜になったかと思えば光が効かなくなるし、かと言って戻ったかと思えば黒くてでっかい、悪魔より悪魔らしい姿になるし。」

 

前者の方はわかりませんが後者の方は間違いなくあの時の化物です。

 

「自分の放ったダイナマイトが直撃してもピンピンしてるし。俺なんてアレのせいで全身火傷ですよ?労災付きますか?」

 

多分つかないわよ。うちはこの翼のようにブラックな企業……もとい教会なんだから。

 

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」

 

ああ、もう堕天使として普通の生活を送ることはできないのね。今では心の中で何を思おうとも、うずくまって謝ることしかできないのだから。

 

「本当に大丈夫ですか?」

 

ほらご覧なさい!あのフリードが素に戻る程重症なのよ。次に会ったら必ず殺してやるわ。そう、殺s……

 

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」

 

我ながら情けなくなってくるわ。あれ?そういえば……

 

 

 

 

 

「うーん?どうしたものか。」

 

ちょっと考えてみたが答えは出ない。というか客観的に見て、俺はかなり動揺してると思う。なんでかって?それはね。

 

「あのーイッセーさん?」

 

間違ってシスター攫ってきちゃった。マジでどうしよう。この年にして誘拐犯とか嫌だぞ!

 

「とりあえず警察に行こう。そんで自首しよう。」

 

「それより、私をハリセンで叩いてください。」

 

目を輝かせながらおねだりしてくるシスター。ホント、いろんな意味でこれからどうしよう……。未来が不安すぎて胃痛がひどい。

 

「早く!早く!」

 

とりあえずハリセンで叩いてやると、うっとりしたような表情を浮かべて悶えていた。

 

「どういうことなの?」

 

それでも一切加減しないのが、俺クォリティ。

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