よろしくお願いします!
俺の名前は
親の仕事の関係でやけに転校が多いが、それと言って変わったところのない普通の高校生だ。
正直、転校すること自体は別に嫌ではない。
だが俺だって高校生。
普通に仲の良い友達の1人や2人の欲しいところではある。
そんな中、親の言う限りでは、やっと腰を据えることができるらしい。
それならば、頑張ろうではないか。
俺は期待を胸に明日に備え目を閉じた。
・
翌朝。
転校初日だ。
俺はとある教室の前いる。
「やーっぱり何度やっても慣れねぇなぁ…」
もう何十回と転校を繰り返してきたが、こればっかりは慣れることができない。
愚痴りながらも中から声がかかるのを待っている。
教室の中では今まさに転校生を紹介する等の説明が担任からされているのだろう。
そして、待つこと数十秒。
「おーい。入ってこーい」
中から声がかかった。
大きく深呼吸をして扉を開いた。
「うし。行くかぁ」
教室に入るとざわめきが生まれる。
これも慣れない要因の1つだ。
大体の原因は分かっている。
それは俺の体が大きいことだ。
小さい頃から柔道をやっていることもあり体格には自信があるし、さらに身長も185センチある。
取り敢えず俺は先生の隣まで行き、生徒達に向き直る。
「よし。じゃあ…自己紹介だ」
「では、趣味はアニメ鑑賞と読書、あとは体を動かすことです。部活は小学校から柔道をしているので柔道部に入ります。あとは、なにか聞きたいことがある人がいたら質問形式でいいですかね?」
「有城がそれでいいならいいぞ。誰か、質問あるやつはいるかー?」
「はいはーい!」
なんか、活発そうな女子がめっちゃ手をあげてアピールしてるな。
こうゆうときに進んで前に出てくるのはすごいと思うわ。
クラスのムードメーカー感がすごい。
「じゃぁ、そこの元気な人どうぞ。」
「私だよね!?やった!」
元気な人で通じちゃうんだなぁ。
「まず、私の名前は七海みなみ!みんなからは、 みみみって呼ばれてるんだ!よろしくー!」
「うん。よろしくなぁ」
「それで、質問はねー。何にしようかなー?」
いや、考えてなかったのかよぉ。
この人面白いな。
「なんでもいいからな?」
「それじゃぁ、身長は何センチあるの?結構大きいけど!」
「意外と普通の質問だね。まぁ身長は185センチだよ」
「そんな高いの?すごいね!」
「あはは。ありがとね。じゃぁ他に質問ある人はいますか?」
「はーい!次はおれっしょー!」
次の質問にいくと、これまた男子のムードメーカーっぽい男子が手を上げている。
「それじゃ、そこの人」
「じゃぁじゃぁ、有城くんガタいいいけどなんかやってんのー?」
おっと?何言ってんだこいつ?
全く話を聞いてなかったのか。
決定だな、こいつは残念くんだ。
「おいおい竹井。有城の話聞いてなかったのか?さっき、小学校の時から柔道やってたって言ってたろ?あー、悪い。俺は水沢孝弘な。よろしく」
続いて口を開いたのは、リア充オーラが溢れでてるイケメン君だ。
ザ陽キャって感じだな。
「おー。よろしくな水沢。あー。あと、竹井も」
「なんか、扱いが雑だよなぁ」
「竹井でぐだったから俺から質問いいか?」
「おー。じゃぁ水沢どうぞ」
竹井が何か言ってるが気にしないことにしようと思う。
「有城は彼女いるの?」
「いんや、いないぞ。てか、できたこともない」
「へぇ。意外だな。モテそうなのに」
「そうかぁ?まぁでもこれだしなぁ」
そう言って俺は苦笑い気味に自分の頭をさわってみせる。
俺は所謂、坊主頭だ。
部活を引退したら伸ばすつもりだが今は邪魔だからな。
「そんなもんかねぇ」
水沢はちょっと苦笑い気味に言って席に着いた。
「そしたら次は、誰かいますか?」
そうやって見渡していると、そわそわしながら手を小さくあげて下ろしてを繰り返してるやつが目にはいった。
んー、なんか面白そうだからあいつにするかぁ。
「じゃぁ、俺からの逆指名でそこの人」
教室中のみんなが俺が指をさしたほうを見ている。
そこにいるのは男子生徒なのだが。
「…えっ?お、俺!?」
「そうそう。そこの君。なんか聞きたいことがある感じがしたからさぁ」
「え、えっと。と、友崎です。よ、よろしく」
「おー。よろしく。てか、そんな緊張しなくていいぞ?聞きたいことあるんだろ?」
あまり自己主張が強いタイプではないのか、あたふたしている。
「う、うん。じゃぁ、あ、有城くんはゲームとかやる、かな?例えばアタファミとか」
「あー、アタファミな。面白いよなあのゲーム。所謂、神ゲーってやつだと思うわ」
「だ、だよね!!」
俺がアタファミを神ゲー認定したのがよほど嬉しかったのか、強めに返事が帰ってきた。
好きなんだろうなアタファミが。
「あはは、友崎くん食い付きすぎだよー。有城くん私は日南葵ね!よろしくっ!」
そんなことを思いながら友崎を眺めていると、近くの席に座っている女子が笑いながら口を開いた。
なんか、完璧って言葉が似合いそうな、なんでもそつなくこなしそうな人だな。見た目もそうだし。
「あぁ。よろしくな日南。なんか質問あるか?時間的に最後の質問だと思うし」
「うーん…それじゃぁ、柔道やってるって言ってたけどどれくらい本気でやってるのかな?」
「意外な質問がきたな。それは、今までも聞かれたことがないな。まぁそうだな…柔道を始めた頃からだが、全てをかけてやって来てるつもりだよ。後悔だけはしたくないからな」
なにか、探るような、試すような雰囲気を感じるが関係ない。
俺は自信をもって答えた。
日南「…そっか。すごいんだね!有城くんは!」
なんか、一瞬だけど寂しそうな顔をした気がしたが気のせいか?
まぁ、そんな突っ込んで聞くことでもないか。
「それじゃ、これで質問は終わりなー。有城の席はそこな」
そう言って先生が指したのは友崎の後ろの席だった。
「分かりました。それじゃみんな改めてよろしく」
最後にそう言って席についた。
さて、これからどうなるかね。
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