有城くん奮闘記(リメイク版)   作:icy tail

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第11話

あれからは理想的に時間が流れた。

みみみは陸上部に戻り、たまとは以前より仲良く…と言うかスキンシップが増えた。

毎度止める立場の俺の事を考えてほしいものだ。

そして、なんかいろいろあったが今日は終業式。

今は教室で1学期最後のホームルーム。

ここで中村にプレゼントを渡すみたいだ。

 

「私、行かなきゃ!」

 

「おぅ。お先にどーぞ」

 

泉が唐突に立ち上がり、プレゼントをもって中村の席に向かった。 

おうおう、初々しいですなぁ。

中村と泉のイチャイチャが終わるのを待って俺も立ち上がった。

 

「中村、俺からもいいか?」

 

「ん?おお、有城。どうした?」

 

「はいよ。おめでとさん」

 

そう言って渡すと少しの間不思議そうな顔をしてたが受け取った。

 

「俺からはお近づきの印ってことで。仲良くしようぜ」

 

「おぅ!ありがとな!…ハンドクリームか?」

 

「あぁ。俺が使ってるのと同じやつな。どんな季節でも使える優れものだからよぉ」

 

「ん。大事に使うわ」

 

俺からは愛用しているハンドクリームを渡した。 

やっぱり実用性は大事だよなぁ。

そして最後に…

 

「な、中村」

 

「おお、友崎か」

 

「えーと、これ…誕生日、プレゼント」

 

「…はあ?」

 

文也が中村に歩み寄り、プレゼントを差し出す。

 

「いや、ほら、もういいから受け取ってくれ!」

 

中村は理解に苦しんでいるようで呆けていたが、文也から受け取った包みを開けた。

そこには…

 

「…コントローラー」

 

本当に文也らしいなぁ。

いい意味で真っ直ぐだ。

そんなことを思っていると、なんか説明しだしたな。

めっちゃしゃべってるし。

 

「へぇ…。けどなんだお前、格上からのお情けってか?」

 

「いや、そうじゃなくて…。負けず嫌いで努力するやつって、嫌いじゃないというか、他人のような気がしないから…アタファミを愛するゲーマーとしての、フェアプレイ精神ってやつ…だけど」

 

「あっそ…もらっとくわ」

 

「…おう」

 

プレゼントを渡し終えた文也は、なぜか視線を彷徨わせながらそわそわしだした。

大丈夫かぁ?

すると突然…

 

「そ、そういえば、日南と水沢が付き合ってるって、ホント?」

 

…こいつやりおったな。

みんなもすげぇ顔してらぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして今は下校途中にあるファミレスにいる。

ちなみにメンバーは俺、文也、みみみ、たま、日南だ。

みみみがみんなを誘ったみたいだ。

 

「いやあ傑作だったよ友崎!」

 

「さすがにあれはなぁ?」

 

「あーもうやめてくれ!」

 

「『そ、そういえば、日南と水沢が付き合ってるって、ホント?』」

 

「ぶっ…。みんみ、似すぎ…!」

 

「くくっ。無駄にクオリティー高いなぁおい!」

 

「ご、ごめんね友崎くん…あはははは!」

 

「うう、み、みんなして…。有城まで…」

 

「わりぃわりぃ。まぁでもみんな気になってたんじゃねぇの?」

 

「はいはいそうですか…」

 

「それでは葵さん!実際のところどうなんですか!?ん!?」

 

「ん~。どっちだと思う?」

 

なんかあざといなぁ。

友崎は顔赤くしてるけど。

 

「…あざとい」

 

「えー!有城くんひっどーい!」

 

「狙ってやってるよなぁそれ。あざといままだぞぉ」

 

日南とそんなやり取りをしていると、視線を感じる。

 

「んー?たまぁ。どした?」

 

「え?…なんでもない!」

 

「ならいいけどよぉ」

 

そう言って頭をわしゃわしゃしてやる。

こないだのみみみの件があってから良く話すようになったんだよなぁ。

 

「ふにゃ!?あ、有城やめる!」

 

「あー!!私のたまになにすんだー!」

 

「み、みんみのじゃない!」

 

「もぉー!照れるんじゃありませんことよ!」

 

そう言ってみみみがたまに突撃する。

いつもの流れだが、 百合百合しいなぁ。

 

「まぁそれよりね。実際どうなの?葵?」

 

「はあ…じゃあまあ、白状すると…付き合ってる」

 

「え!?」

 

いや、驚きすぎだろぉ。

だから好きだとか言われてんだろな。

 

「…って言ったら、どうするの?」

 

「おい」

 

まぁ結局、付き合ってないらしい。

だろうとは思ったけどねぇ。

それに見た感じ一方通行だしなぁ。

 

「あ、ていうかそれ!ワックス買ったの?」

 

「あ、ああ。これ、買ったんだよ」

 

「へー!朝つけてなかったよね?」

 

「ま、まあな」

 

「うん!悪くない!」

 

「え、ホントか?」

 

「おぅ。いいんじゃないかぁ?」

 

「うん。いいと思う」

 

「私も結構いい感じだと思うよ友崎!」

 

良かったなぁ文也。

嬉しそうだし。

そりゃ勇気だしてやったんだから良かったわな。

 

「さて、本日みなさんに集まってもらったのはですね」

 

「ん?なに、みんみ?」

 

「その…お騒がせしたお詫びと言うか…すみませんでした!!」

 

そう言ってみみみは、カバンから紙袋を取り出す。

 

「なに?」

 

「なんだぁ?」

 

「これ、みんなにお詫びとしてプレゼントしたいんだよね。友情の証とも言う!」

 

そう言ってみみみのカバンに付いている、ハニワみたいなストラップの色違いをくばった。

 

「あ、ありがと…」

 

「…ありがと」

 

「ありがと…」

 

「ありがとなぁ」

 

うん。とてもいいな。

仲間って感じだ。

それにこのキーホルダー…

 

「このキーホルダー、みみみがつけてたときからずっと思ってたけど…」

 

「うん…」

 

俺もたまと一緒に頷き合う。

 

「「「…かわいい(なぁ)」」」

 

「はぁ?」

 

文也だけ良さを理解できないらしい。

可愛いと思うんだけどな。

それにしても…やっぱりこうゆうのいいなぁ。

青春してるって感じだ。

 

 

 




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