有城くん奮闘記(リメイク版)   作:icy tail

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第14話

文也の部屋。

会議を始めるまでに色々とあったが、中村・泉くっつけ作戦の案を出し合っている。

 

「やっぱり肝試しは必須ですよみなさん!ベタがなによりも美しいっ!」

 

「たしかにそのくらいしてやらねーとあいつらなんも起きなさそうだもんな。ありだな」

 

「た、たしかに、吊り橋効果ってよく言うもんな」

 

「そうそうそれそれ吊り橋効果!さすが友崎分かってるねえ!」

 

「2人っきりで深まる仲!」

 

「うんうん。青春だねぇ」

 

「おっさんくせぇぞ楓!」

 

「ははっ。まあなんにせよ、あとはきっかけだけだろうなぁ」

 

肝試しには皆賛成のようで、俺がそう言うとみんなが頷く。

 

「優鈴はもう確認したから間違いないしね」

 

「それに、なかむーも絶対ちょー気になってる!私にはわかる!」

 

「いや、それは誰にでもわかるから」

 

「さすがにねぇ」

 

「え!?嘘!?」

 

「いやホントホント。文也だってわかるよな?」

 

「おう、さすがにわかる」

 

「ええー!?」

 

みみみの場合、本当に自分だけだと思ってたっぽいよなぁ。

そんなみみみをよそに、文也が意見を出す。

 

「バーベキューするんだよな?」

 

「ん?そーだな」

 

「そしたら、そこの役割分担でも2人っきりにできるんじゃないか?」

 

「いいんじゃねえのぉ?」

 

「火おこしとかな!」

 

「いや、それよりも…食材カットとかがいいんじゃない?」

 

「そうか?」

 

「まぁたしかに火おこしは難しいからなぁ。そっちでいいんじゃないかぁ?」

 

こんな感じで話し合いが進んでいった。

ある程度の方向性が決まってきた所で孝弘が呟くように言った。

 

「けどまあ、あれだよな」

 

「んーどうした少年?」

 

「ほら、俺らそろそろ3年になったら受験だろ?」

 

「そ、それは言わない約束…!」

 

「いや、じゃなくて、さ」

 

あぁ、そうゆうことか。

やっぱり色々考えてるんだなぁ。

 

「もう好きに遊べる時間少ないから、この合宿でくっつけてやりたい、でしょ?」

 

「まぁそれがあいつらの為にもなるよなぁ。どうせくっつくんだろうしよぉ」

 

「まあ、そんな感じ」

 

仲間思いだねぇ。

本当にいいやつばっかだ。

そう思っていると、珍しく文也が孝弘をいじりにいった。

 

「水沢、さては照れてる?」

 

「だよね!?私も今思った!タカヒロ照れたっしょ!この~!いいやつぅ!」

 

「ははは。だろ?俺はな、いいやつなんだよ」

 

「本当にいいやつだなぁ。孝弘ぉ!俺はそうゆうとこ好きだぜぇ」

 

本当にこいつらといると、今までできなかった経験が色々できて楽しいな。

俺は嬉しくなって孝弘の肩を組にいく。

そうしてわちゃわちゃしてると…

 

「でもさー、ワタクシもその気持ち、わかりますよ!せっかく両思いなんだし、あの2人、絶対相性いいからもったいないよね!それに、青春は…いつか終わるから…うう」

 

「だよな」

 

うん。本当に好きだこいつらのこと。

もっと仲良くならないとな。

そしてその後も色々と話をして、時刻は午後6時頃。

そろそろ解散の時間だな。

俺も練習あるし。

 

「あ、私そろそろ帰らないとだ!おばあちゃんと家族で夜ご飯食べに行くことになってるんだよね!」

 

「あー。俺もそろそろ。練習行くからよぉ」

 

「夏休みも練習あんの?頑張るなあ」

 

「おー。毎日なぁ」

 

「え!?毎日!?合宿は大丈夫なの?」

 

まぁ当然の疑問だろう。

もしかしたら、気を遣わせてるとか思われるかもしんないしな。

 

「あぁ。気分転換に行ってこいってよぉ。まぁ夏休みに試合もあるしなぁ、練習だけだと逆に。むしろちょうどいいくらいだぁ」

 

「なら良かった!」

 

「そしたら解散にしとくか!語り尽くしたしな!」

 

「ははは、そ、そうだな」

 

「あ、楓!LINEグループ誘っとくね!現地での作戦会議にも使えるから!」

 

「おーぅ。よろしく」

 

「あ、あと友崎くんも!」

 

「おお、おっけー」

 

「よーし、いくか。忘れ物ないか~?」

 

「DVDを見つけられなかったことが心残りではあります!」

 

「ありゃ、見つからなかったのかぁ?いい線いってると思ったんだけどなぁ」 

 

「まだ言ってるの?」

 

そうして玄関に向かい、文也の妹に見送られて帰路に着いた。

俺は1人歩きながら物思いに更ける。

こんなにも何かが楽しみになるのなんて初めてだな。

大切にしなきゃな。

あいつらのことも…この時間も。

 

 

 

 

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