有城くん奮闘記(リメイク版)   作:icy tail

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第20話

風呂で散々騒いだ俺達は風呂からあがり、待合室で牛乳を飲んでいる。

数分後、葵達が出てきて合流した。 

 

「おーっ!やっぱ牛乳飲むよねーっ!」

 

「私も飲もっかな~」

 

そんな話をしながら今はゲームコーナーに移動してきている。

そして、竹井が卓球台に食い付き、

中村・泉ペアVS竹井・日南ペアで対戦が始まった。

その間に、俺たちは待合室で作戦会議をすることにした。

こちらでは孝弘が中心となり今後の作戦を詰めていく。

 

「さっき男湯で話してたんだけどさ、やっぱり問題は…」

 

「あ、島野先輩?」

 

「まぁそうだよなぁ」

 

「そ。話が早くて助かる」

 

「まあね!あの先輩結構問題児だからさ~」

 

「でも、あの人の悪いところを俺らが伝えても修二は意固地になるだけだし、じゃあこの合宿でどうにかする方法ってあんのかなーってことを話してたんだけどさ」

 

「どうだろねーそれ!」

 

「なんか証拠みたいのがあればいいんじゃねぇ?この人はいろんなやつに手を出してるみたいなさぁ」

 

「あっ!それなら!」

 

と言ってみみみは携帯を操作し画面を見せてくる。

これはこれは、ひどいもんだなぁ。

こんなやつのためにあの2人が立ち止まってると思うとやっぱりムカつくなぁ。

 

「これ教えたら、さすがになかむーも冷めるんじゃない?」

 

「それじゃあだめだな。冷めはするだろうがよぉ」

 

「そうだな。俺らが教えるんじゃ駄目だと思う」

 

「え?なんで?」

 

「だってさ、俺らが教えてすぐに告白とかしたらさ、『島野先輩のあのアカウント知って冷めたからすぐ、優鈴にいった』って俺らに思われるだろ?」

 

「プライド高いから、私たちにそう思われるようなことはしないと思う、ってことか!」

 

「まぁ…楓が修二と話すのが1番早そうだけどな」

 

「それじゃだめだろぉ。ちゃんと背中は押したからよ。後はきっかけだよ、きっかけ」

 

どうするかってところだなぁ

そうして3人で頭を悩ませていると、今まで話に入ってこなかった文也が何か意見あるようで入ってきた。

「あのさ」

 

「ん?文也。なんか思いついたのかぁ?」

 

「ま、まあ。えっと…そのアカウントを俺らが教えても、中村は行動できない、って話なわけじゃん」

 

「そうだな」

 

「え、えーと。結局さ、これって『いかに中村のプライドを刺激せずに、真実を伝えるか』ってゲームだと思うっていうか…」

 

「たしかに、そういう『ゲーム』とも言えるな」

 

「ほぉ…そうゆうことかぁ。『俺ら』じゃなきゃいいわけなぁ」

 

「そ、そう。だから…」

 

「竹井?」

 

「いいんじゃねえかぁ?ナイスだ文也ぁ」

 

そして作戦をたて、葵にもLINEで伝えた。

作戦開始だぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

待合室で話をしていた俺達4人がゲームコーナーに戻り、作戦開始。

まぁ俺は卓球やるだけなんだけどなぁ。

 

「ここは大富豪最強タッグ結成でしょ!」

 

「お、おう…やってやろうぜ!」

 

そう言って、葵が文也とペアを組んだ。

俺は… 

 

「そうかぁ。ならこっちは…泉いけるかぁ?」

 

「え!?私!?」

 

「おーぅ。勝とうぜぇ」

 

俺は自然な感じで泉を誘う。

とりあえずこれで俺の役目はほぼ終わりだぁ。

後は、楽しんでりゃ作戦が終わると言うなかなかにおいしい役だ。

 

「大富豪のときは敵同士だったけど。…昨日の敵は今日の友!」

 

そう言って葵はこっちのコートにサーブを打ってくる。

作戦の一貫だがよぉ…勝負は勝負だ。

俺はそれを…

 

「おらっ!」

 

「へっ…?」

 

「お、おお!?」 

 

思いっきり相手コートに打ち返してやった。

いい顔だなぁ。

俺は不適な笑みを浮かべながら言ってやる。

 

「大富豪の時の借りは返すぜ!葵ぃ!本気でいくからなぁ!」

 

俺たちがこんなことをしている間に別の場所でも動きだしたようだ。

 

「ねーねー!温泉記念写メ撮ろ~!」

 

「いいねえ!んじゃ撮るよ~?うぃーっす」

 

そして4人みみみの発案で4人で写真を撮る。

この写真を竹井なら必ずTwitterにあげるだろう。

それこそが、この作戦の肝だ。

 

「あ、ちょっと私トイレ~!」

 

「俺も行ってくるわ」

 

写真を撮った後、すぐにみみみと孝弘は離脱。

この流れを怪しいと思うはずもなく、修二と竹井は2人になる。

こちらは順調だ。

 

「おーう」

 

「はいよー」

 

その頃、卓球サイドでは…

 

「どうしたどうしたぁ!そんなんじゃ相手にならんぞ!」

 

「そうだぞー!とりゃ!」

 

俺と泉は息ぴったりで、というか俺が泉に合わせているのだが。

泉も中々に上手い。

言っちゃ悪いが、負ける気がしねぇ。 

 

「ちょっと!強すぎない!?もうっ!友崎くん役に立ってないよ!」

 

「いや、これは無理ゲーでしょ。向こうにはチート持ちがいるもん…」

 

文也はすでに諦めムードだ。

圧倒的に俺達チームが有利。

俺は卓球に集中しながらも、横目で向こうの様子を伺う。

向こうは最終段階だな。

 

「…おお?」

 

「っていうかさあ…」

 

「うぇ!?」

 

「なんだよ急に?」

 

「修二、これ!これ!」

 

「…なんだ、これ。あいつ…こんな」

 

「しゅ、修二、やっぱりあの先輩やめたほうが…」

 

「…だな、きめーわ。けど竹井、これどこで見つけたんだ?」

 

「え?えーと、なんかタイムラインで…たぶん、リツイート?」

 

「誰の?」

 

「あれー?ないな?」

 

「なんだそれ?」

 

修二は少し難しい顔をしながらも、やがて呆れたように深くため息をはいた。 

どうやら、成功したみたいだ。

少しスッキリした表情になっている。

こりゃ文也の手柄だなぁ。

そしてみみみと孝弘が戻ってくる。

 

「おーっす!」

 

「おーいみみみ!あのさいま…」

 

「竹井」

 

「え、おお…えーっと。いや、なんでもない~!」

 

今の、修二が竹井を制するところで作戦は終わり。

大成功と言っていいだろう。

んじゃぁこっちも終わらせるかぁ。

 

「はっはぁ!圧勝…だぁ!」

 

そう言って俺は葵がギリギリのところでコートにいれたボールを思い切り打ち返しスマッシュが決まる。

 

「うおぉ!?」

 

当然文也はさわることができずに、こっちのポイントになり俺達が勝った。 

 

「もーっ!勝てなかったー!くやしー!」

 

「よっしゃ!勝ったなぁ!」

 

「ナイススマッシュ!」

 

そうして俺は泉とハイタッチする。

俺は深呼吸をしてスイッチを切り、体から力を抜いた。

 

「ふぅー。熱い勝負だったなぁ」

 

「次は負けないからね!」

 

「おーぅ。いつでも相手になるぜぇ」

 

こうして作戦と卓球は無事終わった。

 

 

 




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