有城くん奮闘記(リメイク版)   作:icy tail

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第25話

次の日の朝。

教室に着くと、孝弘達が集まって話していた。

 

「絶対サボりだよなぁ!?」

 

「え、そうなの?」

 

「よぉ。誰がサボりなんだぁ?」

 

「おー。楓。修二がな」

 

「なんかあったのかぁ?」

 

「いや、それがさーーー。」

 

そして話を聞くと、家で何かあったらしい。

 

「そうなのかぁ。どうしたもんかねぇ」

 

そうして、修二が来ないまま数日が過ぎる。

今はロングホームルームだ。

 

「それじゃあ、先週のロングホームルームでキャプテンも決まったことだし、今日は球技大会についての決めごとをしていこうか。とりあえずキャプテンを中心にみんなで話し合ったほうがいいだろうな。…竹井、平林」

 

「おーっし!やっぱサッカーだよなぁ!?」

 

竹井の声を合図に話は進む。

竹井が元気よくサッカーを推すが、バスケ部と野球部の連中が手を上げている。

 

「いや、バスケっしょ!」

 

「あ、そしたら俺はソフトがいいけどなあ」

 

ほぉ。やっぱり、修二がいないからなのかぁ。

そして多数決の結果…

男子はバスケ、ソフト、サッカーの順になった。

 

「え、えーと、そうしたら、女子の希望順も、決めたいと思います」

 

男子の方が一通りまとまると、女子の話が始まった。

 

「はーい!私はバスケがいいです!葵と私がいれば優勝間違いなし!」

 

葵はバスケが好きなのかぁ。

覚えとくか。

 

「まあ、私はたぶん、半分くらいしか出られないけどね」

 

「え!?…って、あそっか!生徒会長!」

 

「そーいうこと。まあでも私もバスケがいいかな~」

 

「バスケ…ですね。ほかに希望ある人?」

 

「私はバレーやりたい」

 

花火はバレーなのかぁ。

ちっちゃいのになぁ。

 

「バレーですね。どうしましょう、どっちを第一希望にしましょうか。それとも、ほかになにかありますか?」

 

「…私はソフトがいいかなーとか」

 

続いて、泉が手を上げた。

女子も結構意見が別れるなぁ。

 

「えっと、ソフトですね。えっと、それぞれ、やりたい理由とかありますか?あ、バスケの七海さんは言ってましたよね。…それじゃあ夏林さん、なにかありますか?」

 

「えーっと。…やりたいから、です」

 

「いやそれはシンプルすぎだよ!?」

 

「えーと、それじゃあ次は泉さん…」

 

「てかさ。意見割れたんだから多数決とればいーじゃん」

 

普通に言えないのかねぇ。

そうすると、助けを求めるように平林が俺を見た。

さっそくかぁ。

 

「お前さぁ。先生の話聞いてなかったのかぁ?」

 

「は、なに?またあんた?」

 

紺野は面倒くさそうな、嫌そうな顔で俺を見てくる。

んな顔すんなら喋んなっての。

 

「俺からしてもよぉ、またお前かって感じだけどなぁ。てか、話し合いでって言ってたろうがよ」

 

「だからなに?多数決のが早いじゃん」

 

「はぁー。お前よぉ。じゃ「ストップだ」」

 

「2人とも落ち着け。ここからは私が話す」

 

俺と紺野の言い合いがエスカレートする前に先生が止めにはいった。

はぁ…本当に気に入らねえなぁ。

でも、少し頭冷やすかぁ。

結局、女子の結果は…

バスケ、ソフト、バレーの順になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロングホームルームが終わって放課後。

修二についての会議が行われている。

正直、余計なお世話になってしまう以上動きづらいのは確実だ。

実際に話し合いは難航している。

 

「…つっても、俺らにできることってなかなかなあ」

 

「まあ、修二がなにも教えてくれないんじゃ、きびしいよね」

 

「だよねぇ」

 

「だとしたら…俺たちって基本、なにもするべきではないよな」

 

「え?なんで?できることがあれば、やってあげたほうがよくない?」

 

「優鈴っちの言うとおりっしょ~!修二が困ってるなら、助けないと!」

 

「家の問題だからなぁ。俺らは動きにくいってことだろぉ?」

 

「そうだね。あんまり立ち入ってほしくないと思ってそうだし…」

 

「そこなんだよな」

 

やはり家の事情と言うことで行き詰まってしまう。

そこで、文也が口を開いた。

 

「俺も、いまは不用意に中村の問題に踏み入るべきではないと思う。…けど」

 

「…けど?」

 

「たしかに、求められてないのに勝手に、解決するための行動を起こしてしまうのはよくないと思う。けど、いつか助けを求めてきてくれたときのために、解決するための下準備を進めておくことは、できるんじゃないか、と思う」

 

「俺は賛成だぁ。いざってときになにもできませんでしたじゃあ意味がねぇ」

 

「そうだね!とりあえずやってみよ!」

 

「そーだね!たしかにやってみる価値ある!」

 

「じゃ、やれるだけやってみっか」

 

やっぱり文也はここぞと言うときの判断力は信頼できるものがあるな。

こうして、本格的な話し合いが始まった。

 

「とりあえず修二がどういう状況なのかわからないとしかたないよね。確認しようと思ったら、うまいこと言って修二から聞き出すか、状況悪化させない範囲で修二のお母さんから聞き出すかってところかな?」

 

「お母さんからって、そりゃさすがにきつくないか?わざわざ家までいくって時点でおおごとだろ?」

 

「いやぁ、そうでもねぇぞ」

 

「楓、なにか思い付いたの?」

 

「あぁ。既に何日か休んでるし、この感じだとまだ来ないだろぉ?そしたら、溜まってるプリント届けに行けばいいんじゃねぇ?」

 

「それいいね!修二はお母さんと喧嘩してて家にいないわけだし、お母さんにうまいこと聞ければなんで喧嘩してるかくらいは分かるかも!まーなかなか聞き出すのは大変そうだけど…私ならいける!」

 

「それが1番自然か。…じゃあ葵、まかせていいか?」

 

泉が話に入ってこないな。

不思議に思い泉の方を見ると…

あぁ、そうゆうことかぁ。

なら…

 

「ちょっと待ったぁ…泉。行けるよなぁ?」

 

そんだけ決意のこもった顔してるなら大丈夫だろぉ。

 

「うん!私行く!」

 

「楓の推薦なら仕方ないね!優鈴まかせた!」

 

「まかせて!私空気読んで話すのは得意だから!」

 

こうして無事に話し合いは終わった。 

場所は移り修二の家の前。

話し合いの結果、泉以外はコンビニで待機することになりコンビニに移動した。

しばらく待っていると、泉が戻ってきた。

 

「喧嘩の理由はなんだったんだぁ?」

 

「アタファミやりすぎてたから、家でやるの禁止したら大喧嘩になったらしい…」

 

「…はぁー。俺、竹井より馬鹿なやつ初めて見たかも…」

 

「ちょ、ちょっと待ってそれひどいっしょ~!」

 

「まぁ理解はされないよなぁ。俺たちの親の時代にはゲームなんて数えるほどだったろうしなぁ。まぁ禁止はやりすぎだと思うけどよぉ」

 

ん?なんで葵と文也はそんなキラキラした目で俺を見てんだぁ?

まぁなんにせよ、ゴールは近いな。

 

 

 




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