有城くん奮闘記(リメイク版)   作:icy tail

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第27話

修二のお家騒動が終わってから数日がたったある日の教室。

 

「てか優鈴ー?種目ってさぁ、もう決まった?」

 

「あ、決まったよ!次のロングホームルームで発表だけど、ソフトになった!」

 

「あーそぉ?」

 

「うん。バスケ他の学年でも人気でじゃんけん負けて、次のソフトはじゃんけんなしですぐ決定になった!」

 

「へー。りょーかい」

 

教室の雰囲気は悪くない。

紺野の気持ちに少し変化があったようだ。

女子のキャプテンが泉に変わったみたいだなぁ。

文也がうまくやったのか。

ちなみに男子の競技は結局バスケになった。

そして、球技大会本番。

 

「楓!頼んだ!」

 

「任せろぉ!…ほっ!」

 

俺達のクラスは試合の真っ最中だ。

俺は孝弘から受け取ったボールを放ち、シュートが決まる。

 

「楓ないっしゅー!」

 

「おーぅ!」

 

そしてしばらくして笛がなり試合終了。

これであと2回勝てば優勝かぁ。

体育館の端に移動し汗を拭いていると孝弘が来た。

 

「それにしても、上手すぎるだろ!」

 

「まぁなぁ。運動神経には自信あるからよぉ」

 

「そうゆう次元じゃないと思うけど」

 

「まぁ気にすんなぁ。味方なんだからよぉ」

 

「それもそうか」

 

そして、次の試合。

俺は出ていない。

文也が出るみたいだなぁ。

あいつ、バスケできんのかぁ?

そして試合が始まったが…

 

「ファウル…と、ダブルドリブルと。トラベリング…っ!」

 

"ひゅぅ~~~!!"

 

文也のある意味神業とも取れるプレーに会場が沸いた。

珍しいもん見たなぁ。

試合終了後。コート脇。

 

「くくく…ど、どんまい」

 

「う、うるせー…」

 

「ワンちゃん…俺、同時に3つ反則したやつとか初めて見たわ!!」

 

「う、うっせー!」

 

「なんかやると思ってたけどなぁ。逆にすげぇぞぉ?」

 

「もう勘弁してくれ…」

 

初めは言い返していた文也だったが、どんどん勢いがなくなり最後には背中を丸めて落ち込んでいた。 

休憩を挟んで、次は優勝をかけた試合。

試合開始を待っていると、グラウンドの方向からうちのクラスの女子のメンバーがきた。

その集団を抜けて花火と葵が近づいてくる。

 

「おぉ。2人ともどうしたぁ?」

 

「楓!試合出るんでしょ?」

 

「おぅ。出るぞ」

 

「なら良かった!応援してるから!」

 

「私も!だから勝って!」 

 

なんだかなぁ。

嬉しいねぇ。

 

「もちろんだ。やるからには勝つさぁ」

 

2人からの激励を受けていると、どうやら始まるらしくコートに選手が集まっている。

 

「そんじゃ行ってくる」

 

「「いってらっしゃい!」」

 

気分がいいしなぁ…

本気でいくかぁ!

そして試合が始まる。

 

「楓!」

 

「ナイスパース!…っしゅ!」

 

孝弘から受け取ったボールをリングに向かって放つ。

ボールは見事にリングに吸い込まれる。

 

「っしゃぁ!3本目ぇ!」

 

相手ボールからスタート。

俺は橘にディフェンスを任せて走り出した。

 

「橘ぁ!ディーフェン!」

 

「りょーかい!任せろー!」

 

さすがはバスケ部だ。

橘が相手からボールを奪った。

そんじゃ…やってみるかぁ!

 

「こっちだぁ!」

 

「有城!決めろっ!」

 

「任せろぉ!…っとぉ!」

 

全身を使って思いっきり飛び上がる。

そして…

 

「っらぁ!」

 

リングに思いっきり叩き込んだ。

 

"ひゅぅ~~~!!"

 

どっと会場が沸く。

楽しいなぁ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃コートの外。

日南とたまと泉は3人で男子の試合を見ている。

 

「は?え?有城やばくない!?」

 

「次元が違うね…あれは運動ができるとかそう言うレベルじゃないよ…」

 

「でも、楓だし!」

 

泉は素直に驚きを露にし、日南は驚きながらも感心している。

たまは当然だと嬉しそうにしていた。

日南とたまがふと視線を一瞬外したタイミングで、泉が声を上げた。 

 

「あっ!飛んだ!」

 

「「え?」」

 

「っらぁ!」

 

慌てて視線をコートに戻した2人の目に飛び込んできたのは、ボールをリングに叩きつける楓の姿だった。

 

「あ、あれダンクだよね?」

 

「…」

 

「…」

 

「あれ?おーい!どうしたのー?」

 

「「…かっこいい///」」

 

「そ、そうだね」

 

ぼーっとコートを見つめる2人を見る泉の顔はひきつっていたとかいなかったとか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所はコートに戻る。

もう時間がない、これがラストプレーだろう。 

ボールを持っている修二がうまく切り込む。

相手は2人がかりでディフェンスに入っているため、シュートまでは行けない可能性が高い。

 

「そしたら…修二ぃ!打て!」

 

「いや、多分はいらんぞ!」

 

「大丈夫だぁ!信じろ!」

 

「…分かったぜ!おらよっ!」

 

バランスを崩しながらもリングにボールを放った。

そのボールは惜しくもリングに当たる。

だが、無理矢理打たせた手前外させるわけにはいかない。

俺はスリーポイントのラインから勢いをつけて思いっきり飛び上がった。

 

「外させねぇ…よっ!」

 

飛びあがった俺は、空中で外れたボールを掴みそのままゴールに叩きつけた。

思惑通り、アリウープが決まり得点が入る。

それと同時に笛がなった。

 

"ひゅぅ~~~!!"

 

本日1番の盛り上がり。

会場が大いに沸き上がる中、俺達はハイタッチを交わす。

俺たちの勝ちだ!

 

 

 




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