儀式を終えて俺と日南が戻るとある程度話がまとまってビームスを出るみたいだ。
そして次の目的地を探しながら歩きながら話をしている。
友崎が難しい顔をしながら唸るように言った。
「…いやーなかなか難しいなあ」
「そうだね!友崎は決まった?」
「いや俺はまだ…泉と有城は?」
「うーん。さっきヒロに聞いてみたんだけど…あ、水沢ね!」
「あ、うん」
あだ名で呼んでるのか。
まぁあの辺はみんな仲良さげだからなぁ。
俺は…もう少し仲良くなってからかね。
「最近ニキビ気にしてるからその薬って言われた。そんなん渡したら絶対怒られる~!」
「そりゃ絶対やめたほうがいいなぁ。男から貰うならまだしも女に貰うのはなぁ」
これは中村の名誉のためにもダメだろうな。
逆に嫌がらせかと思われるだろ。
「だよねー。そういえば有城もあげるんでしょ?決まってるの?」
「うん?俺はもう決まってるぞ」
「えー?なになに?」
「それは…教えない、かな。中村に渡した後に中村に聞いてくれ」
「なにそれ!?まぁいいけど!」
そうやって話しているうちに泉は決まったようだ。
ワックスにしたらしい。
これも俺には手助けができない案件だな。
坊主だし。
そして次に向かったのは東急ハンズだ。
水沢曰く、ワックスを買うならここが1番いいらしい。
一応俺も後々のために覚えておこう。
「どれがいいんだろうね?」
「どれだろ?ヒロー?」
「んー。このへんのシリーズはあいつ持ってないと思う」
そう言って水沢が指したのはチューブタイプのシリーズもののワックスのようだ。
「この数字はなに?固さ?」
「そーだね。2が柔らかくて、10が固い」
「どれがいいの?」
「どれがいいっていうか、髪質と長さによるんだよね。たとえば…。ちょっと有城…はできないな」
「おい。泣くぞ」
今のは完璧にわざとだなぁ。
俺の方見て残念そうな顔をするな。
「すまんすまん。そんじゃ友崎」
「え?」
そして水沢は友崎を呼んで髪をいじくりだす。
「おお!タカヒロのセットショー!」
ほぉー。さすが美容師志望。
そうして、説明をしながらてきぱきとセットをする。
上手いもんだな。
俺も髪伸ばしたらやってもらおう。
「ほれ、完成だ」
「おお~!すごい!友崎、意外と似合ってる!」
「い、意外とは余計だ!」
「髪整えるだけでも結構換わるもんだなぁ」
「だろ?有城は髪伸ばしたらな?」
「おぅ。よろしく頼む」
「へぇ!タカヒロにも特技があったんだね?」
「はい葵うるさい~」
なんかこいつらといると、やっぱり心地いいな。
「えーっと、俺の頭はいまどうなっているわけで?」
「トイレで見てきたらどうだ?」
「でもホントにいい感じだよ?学校のときも、自分でセットしたらいいと思う!」
「え、お、おう」
照れてるな友崎。
そして、中村のプレゼント選びに戻り、泉は決まったようでレジに向かうみたいだ。
「じゃぁこれにする!買ってくる!待ってて!」
「あー。俺も買ってくるわ。」
俺もすでに決まっているので決めていたものを取り、泉を追ってレジに向かう。
「あれ?有城もここで買うの?」
「おぉ。ちょうどあったからな」
「ていうかさ、有城はなんで修二にプレゼント買うんだっけ?」
本当はフォローを間違えて俺も買うことになってしまったのだが、さすがにそれは言えないな。
だが、仲良くなりたいのは事実だしなぁ。
「まぁ、俺は転校してきたばっかりだし中村とも仲良くなりたいしなぁ。お近づきの印的な…ね?」
「そうなんだ!なんかいいね!そうゆうの!男同士の友情みたいな!」
本当に純粋だな。
泉にはちゃんと幸せになってもらいたいものだ。
…よし。少し背中を押そうか。
「あー。泉はさ中村のこと好きなんだろ?」
「は、はい!?な、なんで!?」
「隠すことないだろう。人を好きになるってのは悪いことじゃないしな。むしろ素晴らしいことだと思うぞ」
「そ、そうだけどさ…。有城くんは好きな人いるの?」
「いや、俺はまだいないな。なんにせよ泉は俺から見ても素敵な女の子だと思う。だから、頑張ってくれ」
「う、うん!ありがとう!有城!」
これで少しでもいい方向に進んでくれれば嬉しいが…。
「いいえ。俺も好きな人ができたら相談とかのってもらえるか?」
「うん!もちろんだよ!頼ってね!」
俺がそう持ちかけると、泉はこの手の話が好きなようで嬉しそうにしている。
そして俺と泉は中村へのプレゼントを購入し皆が待っている場所へと戻った。