捌月■■日 晴れ:猛暑
暑い。ただただ暑い。吐き気は治らないし、視界がチカチカ瞬くし、頭は働かない。
眠気も凄いし、頭痛がする。しんどい。逃げたい。辞めたい。もう何もしたくない。何もやりたくない。
休め! 私もしばらく返信を控える。だからまずは体調を整えろ!
捌月■○日 晴れ:猛暑
今日はお休み。久々の休暇だ。日がな一日ボーッと何も考えずに何処かを見ていた。まだまだ眠いし吐き気は続いてるし頭痛だってする。チカチカと瞬くことは無くなったけど、全快とは言い難い。前休んだのはいつだったっけ? 忘れてしまった。
適度な運動はできる限りしているものの、朝と夜にしかやらないから体が鈍ってしまっている。体力の低下も否めない。白髪も眼に見えるようになってきたし、毎朝見る自分の顔は化粧では誤魔化しきれないほど窶れてきている。ファンデーションで目の隈は誤魔化せているけど。っていうかこれする意味あるのかな。アイツら絶対休ませないだろうし……。化粧の時間取るのやめようか……。いや、もう既にルーティンと化してるし、今やめたら頭が狂ってしまうから継続しよう。仕事のこと以外考えられないし……。これもある意味ブラック鎮守府なのかなぁ。
ストレスか……もう、辞めてしまってもいいんじゃないか? 護国は他の軍人が担うだろう。艦娘という心残りはあるが、君をすりつぶしてまでこだわる必要は無い。それに……いや、よそう。私は君の意思を尊重する。
捌月☆○日 晴れ
蝉の声が煩い。元々寝ることができなくなってしまったが、それでもコイツらの鳴き声は煩い。でも、彼らは彼らで種の存続をする為に一週間という短い寿命でもって求愛行動に勤しんでいるのだ。人の言葉がわかるわけでもないし、ただ愚痴を言うしかない。そう言えば時雨って娘がいたな。確か白露型駆逐艦二番艦時雨、だったかな? 蝉時雨……ふふっ。本人に知られたら怒られるだろうからここだけに留めておこう。
そうか、もう夏か。
捌月☆*日 晴れ:猛暑
殴られた。朝時雨と出会すと、何も言わずに殴られた。えぇ……と呆然と眺めて、一日中理由を考えてみたがわからなかった。でも日記見てわかった。見られてはいない筈だけど、多分シックスセンス的な何かで察知したんだろう。艦娘はそう言うのに優れてるって聞くし。うむぅ。謝るにしてもこれのことを話さなければならないから何とも言えないなぁ。
ま、いいや。北方海域を開放するまでの間だし。その前に死にそうだけど。でも、最後まで沈ませないから。もう一度決意しよう。
絶対、誰も、沈ませない。
やはり、か。艦娘は超常の存在だぞ? 分からないわけが無い。というか会話をしろ。……北方海域、か。あぁ、誰も、沈ませない。
捌月+$日 雨:台風
今日は流石に全ての訓練を中止にした。この台風の中、海域攻略なんてできるわけがないし、演習にしても海に出ないといけない。つまり彼女らに突発的な休暇を与えたのだ。哨戒任務はあるものの、近海に留めている。週休完全二日制にしていたが……まぁ、良かったのかな。
休みは大切だ適度な休憩を取らなければパフォーマンスが落ちてしまう。それは人であっても艦娘であっても一緒だ。だから君も……と言っても、聞かないか。
捌月♪○日 晴れ:猛暑
遂に北方海域目前まで来た。やっとだ。やっとこの地獄から解放される。
あぁ、辛い思い出しかないが、感慨深い。願うなら、彼女らに幸福が在らんことを。
ようやっとか。長かったな……。しかしこれで君の……いや、何でもない。さて、北方ならば北方棲姫がいるだろうが……どうかな?
捌月々●日 曇り
打電が来た。どうやらある鎮守府の提督がお役御免になったらしい。どこの鎮守府の人間か知らないが、悪いことでもしていたのだろう。そうじゃなきゃこのご時世に、それも希少な提督適性者を切り捨てることなんてしない筈だ。現に俺もここに配属されているし。
そういえば友人たちはどうなったのだろうかとふと思い、電話をかけて見た。
まずは親友から『お前から電話をかけてくるなんて珍しい』なんて言われた。確かに俺は電話なんかほとんどかけられる側だったからなぁ。こうしてかけるのすら初めてかも知れない。『大丈夫か?』と言われた。『大丈夫だ』と答えたが、何故分かったのだろうか。正直、大丈夫ではない。……あと少し、耐えるだけなんだ。
友人とは得難いものだ。俺には……いなかったから、な。あーあ。羨ましいなぁ!
捌月%*日 晴れ
今日は同僚に電話をかけてみた。元気でやっているようで、滅茶苦茶愚痴を聞かされた。それが懐かしくて、つい笑ってしまった。そしたら『どうしたの?』なんて言われて、思わず涙が溢れた。それを精一杯悟られないようにして、何にもないと答えた。『ふーん』って返ってきたが。どうやら呉の方では姐御とか言われて慕われているらしい。良かったな。俺のところとは、(涙で滲んで読み取ることができない)
そうだな……だがある意味、良かったのかもしれない。彼女らがこんな仕打ちを受けずに済んで。あともう少しだ。あと、少しだけだ。
捌月$→日 晴れ
今日は高飛車の方に電話した。久々にアイツの高圧的な話し方を聞いた。思わず笑みが零れたのは言うまでもない。それから数瞬間無言になった。どうした? と、問いかけると『あなた……いえ、なんでもありません』と言われた。何だろうか? どうしたと言うのだろうか。と、頭を捻っているとまたまた高圧的な物言いで、『貴方には負けませんから! 待っていなさい!』と言われた。それに、待ってる、と返して電話を終えた。うーむ。段々と気力が湧いてきたなー。やっぱり、友人というのは大切なのだ。
何というか……君の友人らは察しが良すぎないか??? 本当に良い友人たちを持っているよ。───愛されている……のだろうな。
捌月♢※日 曇りのち晴れ
今日は後輩に電話をかけた。盗聴されても良いように当たり障りのないことを話そうと思ったが、開口一番に『何故私のところから電話をくださらないのですか?』と低い声で言われた。ゾッとした。色々な言い訳を募って許してもらえたが、こんなことになるとは思わなかった……。それから当初の予定通り当たり障りのないことを話して、『後半年もすれば卒業なので待っていてくださいね♡』と最後に言われた。語尾にハートがついているように聞こえたのだがどうだろうか……。
え……後輩ちゃんヤバくないか……? え? ええ?? 何だこの寒気は……。いつか刺されるぞ……気を付けろよ。
捌月◆#日 曇り時々雨
いつも通りの事務仕事をこなして、休憩時間に軍学校で友人になった人たちに電話をかけていった。色んな奴らがいて、楽しい、と思えた。それから最後に鹿島教官に電話した。挨拶から始まって、電話をかけた理由を問われた。久々に声が聞きたかったから、と答えると数秒間黙り込んだようだった。あれ、俺恥ずかしいこと言った? なんて考えたが、思考力が低下しているせいで流してしまった。
新しい提督適性者がみつかり、ソイツらを扱くのに忙しいようだ。訓練内容を聞くと、俺よりも全然軽かった。何でですかね。特別メニューマジで俺だけだったようだ。電話を終える前に『体に気をつけて』と優しい声で言われた。不意打ちだった。そんなに優しい声が出せたのかという驚きと、鹿島教官の優しさと気遣いに涙が溢れた。最近涙脆いなぁ。
これがモノホンの天然ジゴロ……男の方もおとしてるから女たらしとは言えないしな……。まぁ、なんだ。これなら……大丈夫そう、だな。俺が■■■■■■■。
捌月々%日 晴れ
何故だろう。時雨が俺の手伝いをしてくれている。殴られたあの日以来特に会話とかしてなかったのに。まぁ、でも手伝ってくれるのは嬉しいから、今度ご褒美でもあげるか。全然隠れられてないけどなー。
ふむ……徐々に解除されている……いや、自ら抜け出したのか? どうやって? しかしまぁ……本当にこの世界の研究者……いや、大本営の人間か? クソだな。護ってもらっている風情で何故上から目線になることができるのか。感謝の心を忘れてるんじゃないか? 何故ここまで堕ちることができる。本当に……この世はクソだ。
捌月&&日 晴れ
何だろう?近頃艦娘たちとの会話ができている気がする。長門や時雨、赤城、雪風。最近でいうとこの娘らと会話した。なんかほとんど重い話だったんだけど……雪風くらいかな? あの娘は俺の歌に寄ってきたみたいだけど。
良い兆候だな。君の恐怖症も何とかできればいいが……こればかりは本人の努力だからな……まぁ、そう深く考える必要もなさそうだけど、な。
地獄には二つの意味があります。
艦娘からの暴力等から耐えることと………。
この提督はある意味クズ提督かもしれませんね。霞や曙、満潮に怒られても無理ないかも?