やっぱ吉良さんだと創作意欲がガンガン湧いてきます←オイッ
わたしがここに来て数日、どうやらこの館は白玉楼と言うらしい。
わたしの仕事は簡単だ、ここの主人、幽々子の世話をするだけ。
朝起してやったり、飯を作ってやったりする、それだけだ。
幸い、ここは特別早起きするわけでもなく、起こしてやるのは簡単だった。
料理のほうも・・・まあ、苦労することはなかった。
自らの性のせいで・・・1人暮らしが長かったからだがね。
それにしても・・・ここはイイ(・・・・・)
少々 殺風景だが・・・とても静かだ・・・
「あなたを雇って正解だったわ♪」
まったく・・・現金な奴だ・・・
ホクホク顔を浮かべながら、わたしの作った飯を頬張る幽々子を見て、わたしはそう思った。
「喜んでもらえたなら嬉しいよ。」
もちろんそんなことは思っちゃあいないが、一応言っておく。
とりあえず、午前中の仕事は終わりだ、たったこれだけで住む家と食べる飯を保障してくれるのだから恐れ入る。
やはり運はこの吉良吉影に味方してくれているということか。
仕事を終えたわたしは、白玉楼の縁側に座っていた。
そこから庭を眺める。やはりイイ。
整った木々、芸術とでもいうべき整備された庭は美しい、中心には桜と思わしき一際大きな樹がある。
幽々子が言うには、今は春らしいから、咲いていないのには違和感があるが、それもまた美しいと思える。
ここはわたしが以前住んでいた日本家屋に似ていて住みやすいが・・・・・こういったものはなかったからなァ。
「おや・・・?」
あの桜・・・つぼみが出てやしないか?
まあ、春だから当然と言えるか、少し遅くなっただけなのだろう。ここは春にしては涼しいからなァ。
「それにしても・・・」
わたしは自分の手を見る。
ギギギッギ
最近また・・・爪がのびるのが早い・・・早すぎる・・・
幽々子の美しい手を見たからか、はたまた生き返った弊害か・・・
人里に行くチャンスがあればいいのだが。
「あ、吉良さーん。ここにいたんですか?」
わたしが考えていると、ふいに話しかけられた。
「ああ、妖夢か・・・どうしたんだい?」
魂魄妖夢、ここにおけるわたしの同僚だ。
最初の日、冥界に倒れていたわたしをここに連れてきてくれたのは彼女らしい。
それについては感謝している、彼女も・・・まだ発展途上ではあるが美しい手をしているから・・・わたしとしては嬉しい限りだ。
まあ、わたしにとっては迷惑以外の何ものでもないが、彼女なりにわたしのことを心配してくれているらしく、何かにつけてわたしに話しかけてくるのだ。
今回もその一つだろう。
一緒に住んでる以上、そういった態度を出すわけにもいかず、わたしはなるべく丁寧に答える。
「いやーその・・・幽々子様に頼まれて、人里に買い物をしに行くんですが・・・
吉良さん良ければ一緒に行こうかと思いまして・・・」
「幽々子に?人里へ?」
はっきり言って都合がいい。
この性を鎮めるには、いつか行かなくてはならないと思っていたからね。
「ええ、吉良さんもまだ人里へは行ったことがないようですし、いい機会だと思ったんですが・・・」
「ああ、それじゃあ行ってもいいかな?
ちょっとここ以外も見てみたいし・・・少し自由時間をもらっても構わないかい?」
「ええ、構いませんよ。昼まではまだ時間もありますし、多少遅れてもお菓子が少しありますから・・・」
「そうか・・・ありがとう妖夢。
君の心遣い・・・感謝するよ。」
わたしはにっこり笑って答えた。
「///いえ・・・大丈夫です///」
さて・・・人里にわたしの御眼鏡にかなう『彼女』はいるのか・・・
今日の服、吉良のスーツ
妖夢に連れられて、吉良は人里へと来ていた。
吉良はと言うと、やはり人里の風景や服装が珍しいのか、周りを見渡していた。
ギギ・・・ギ
「おや・・・妖夢、久しぶり・・・だ・・・な・・・」
そんな2人に話しかけたのは、こちらも買い物に来ていた蒼々影斗だった。
影斗は驚いたようで、妖夢に話しかける言葉がどんどん小さくなっていっている。
驚くのも無理はない、彼にとって・・・ここにいるはずはない・・・見知った人物がいるのだから。
「・・・!
ああ、影斗さんお久しぶりです。」
妖夢も、影斗の態度の変化には気づかなかったが、影斗の存在には気づいたようで、彼の言葉に答えた。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
「・・・ところで・・・そちらの人は・・・」
影斗は分かってはいたが聞く。
(スタンドの矢・・・猫草・・・トニオさん・・・
この世界は・・・ジョジョの世界なのかッ!?)
あのクソ神め・・・
と、影斗は内心毒づいていた。
「ああ、こちら吉良 吉影さんです。
最近冥界に倒れていたのを保護したんです。」
ギギ・・・ギ・・・
「吉良さん、こちら診療所を営む蒼々 影斗さんです。
・・・吉良さん?」
妖夢が話しかけたとき、吉良は影斗のほうも妖夢のほうも見ていなかった。
「あ、ああすまない・・・少し珍しかったものでね。
そちらが影斗君だね?」
だからこういった反応になる。
「ええ、わたしは蒼々影斗と言います、よろしく。」
影斗はそう言って手を出す。
(まあいい!こうして吉良吉影の実物が目の前で見れるんだ!この際細かいことはどーでもいいッ!)
影斗が似合わない敬語を使うのはこのためだ。
目の前で・・・尊敬するキャラクターがいるのだ、無理もない。例えるなら・・・母校出身の有名人に会った時の感覚と似ているだろうか。
「ああ、よろしく頼む。」
ギギ・・・ギ・・・
(・・・確かに、わたしの服装と全く同じだな。いい趣味をしている・・・)
そう思いながら、吉良は影斗の手を取り握手を交わす。
「・・・ッ痛!」
「・・・ああ!すまない。」
吉良ののびた爪が、影斗の皮膚へと深く食い込んだ。
そこからは少し血が滲んでいる。
「いえ、大丈夫です。」
(爪が・・・のびているッ!
・・・つまりあの(・・・)時期真っ最中と言うことか・・・)
「それならいいんだが・・・」
「それじゃあ吉良さん、わたしは買い物へ行くので・・・1時間後・・・ここに集合と言うことでよろしいですか?」
「ああ・・・それで構わないよ。」
「それじゃあ、妖夢、わたしも買い物だから、ついて行っても構わないかい?」
「ええ、大丈夫ですよ。」
そう言って、妖夢と影斗は吉良から離れていった。
それを確認すると、吉良は先ほど見ていた方へと目を向ける。
ギギ・・・ギ・・・
そこには綺麗な『手』をした女性がいた。
吉良は彼女を追いかける。
何故か負った・・・影斗と同じヶ所にある傷をおさえながら・・・
妖夢と歩きながら、影斗は考える。
(さっき吉良が見ていた方向・・・手の綺麗な女がいたなァ・・・
まあ吉良が何をしようが・・・わたしの『平穏』とは関係のないことだ。)
少々 薄情な気もするが、見ず知らずの女のために、自らの人生の目標を曲げる気はない。
影斗はそう思った。
そして思考を打ち切り、妖夢と共に歩き出す。
「君・・・1人かい?」
「はい?」
女が振り向くと、そこには端正な顔立ちをした男がいた。
見慣れない格好をしているが、これは外来人特有の格好だと女は気づく。
「ええ、1人ですが・・・」
女は内心ドキドキしていた。
なんて積極的な殿方なんでしょう・・・そう思った。
女は所謂、容姿に自信のない人間だった。
「それじゃあ・・・ついてきてくれるかね?」
「はいィ・・・」
だから、男性に・・・こうして話しかけられることは初めてで・・・言われるがままに、女はついて行った。
男は、女を薄暗い路地へと連れてきた。
キョロキョロと周りに人気がないことを確認しながら、男は口を開く。
「君・・・名前は?」
「さ・・・小夜と言いますっ!」
「そうか・・・小夜・・・小夜ねェ・・・
ん~~~~~、気に入ったよ、実に古風で・・・奥ゆかしい名前だ。」
そう言って、男は女の首を・・・その両手で絞める。
「え・・・う・・・グ・・・ケホっ・・・」
「・・・わたしは生まれつき・・・『人を殺さずにはいられない』という性を背負っていてね・・・」
「ゆ・・・許して・・・・・」
「『許す』?可笑しなことを言うね、君は・・・わたしは別に怒っているわけじゃあないんだよ。
『趣味』なんだ・・・君を選んだのも『趣味』だし・・・もって生まれた『趣味』なんだ・・・
だから前向きに行動しているだけなんだよ・・・」
じきに、女は動かなくなった。
その瞳からは涙が流れ、その足にも・・・そこから漏れたであろう水が流れていた。
「『前向き』・・・にね・・・」
シューシュー
そして女は跡形もなく消えた。存在も・・・魂さえも・・・この世から消えたのだ・・・
「しゃべらない君は・・・実にカワイイよ・・・」
「それじゃあ・・・爪切りを頼んでもいいかな・・・小夜さん・・・?」
「ン?他人の爪を切るのは初めてかい?
何事も経験だよ、深爪には気を付けて・・・」
「そうそう・・・上手いじゃあないか?
気に入ったよ・・・」
「それじゃあ・・・妖夢に会わないといけないから・・・君はわたしの胸ポケットに隠れていてね?
勝手に出てきちゃあいけないよ?」」
吉良さんの怖さが出せていたらいいなァ~と思います。
ってか影斗の活躍が少ねェ笑
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