東方殺女王   作:ダイナマイト

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お待たせして申し訳ありません

時間がなかった、色々と大変だった
探せば色々な言い訳が思いつきますが今回は自分の甘さが原因です、申し訳ございません

今まで番外編を書いていたら、なんというか結末が少々本編とかぶってしまったりもして、この番外編は本編が終わった後投稿するつもりです


影、落つる

今日の服、吉良の服

 

「今日は・・・誰か来るのか?」

 

紅魔館の一室、図書館から持ってきた本を読みながら、DIOはなんとなしに目の前の咲夜にそう問った。

 

「へ・・・?どうしたんですか?急に。」

 

振り向いた咲夜はいかにも不思議と言った顔を浮かべた。

 

「おや・・・?違ったか?」

 

「いえ・・・違ってはないんですが、何故分かったのかと・・・」

 

「いや、君が何だかそわそわしているように見えたからな、聞いただけだ。」

 

DIOがそういうと、咲夜の顔はみるみる朱に染まっていった。

 

「そ・・・そんなにわかりやすかったですか?」

 

あらぬ方を向き、その恥ずかしさをごまかした。

 

ニヤッ

 

「ああ、かなりわかりやすかったな。びっくりするくらいだ。」

 

スッと立ち上がり咲夜に近寄りながら続ける。

 

「まあ、心配する必要はない・・・これからはそんなことは考えられなくなるのだからな。」

 

「あっ・・・」

 

DIOの髪が瞬く間にのび、その一本が咲夜の額へと伸びた。

 

ガクッ

 

咲夜は膝から崩れ落ちる。それを見下ろしてDIOはペロリと自らの唇を舐めた。

 

「貴様の主人は誰だ?」

 

「・・・もちろん、DIO様です・・・」

 

咲夜はうつろげな眼を浮かべながらそう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、出かけようか。」

 

「いきなりどうしたんだ・・・?」

 

突然のわたしの言葉に、ディアボロは疑問の表情を浮かべながら問った。

 

「いやなに、君にこの幻想郷を見せようと思ってね、それにわたしの友人も紹介しようと思う。」

 

「別にその必要はない、人間関係など自らの弱点となるだけだからな。」

 

「ここにずっと引きこもっている訳ではないだろう?まぁ君のことを思ってだ、体も鈍っているだろうしな。」

 

「む・・・!」

 

わたしがそういうと、ディアボロは少し考えるそぶりを見せた。しばらくして思考に結論を付けたようでディアボロは口を開く。

 

「分かった・・・ついて行こう。」

 

その言葉に、わたしは口角を歪ませることで答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

影斗たちが向かった人里はいつも通りの静けさだった。ちらちらと見える歩く人も、依然あった事件のことなど忘れて笑いあう姿も確認する事ができた。

影斗は何を目的として歩いているのか分からない足取りで、ディアボロは影斗の後をただ黙って付いて行く。

そんな影斗たちに2人・・・話しかけるものがいた。

 

「あっ、影斗さん、お久しぶりです。」

 

自分の周りにふわふわと半霊を引き連れた妖夢だ、後ろには吉良の姿も確認できる。

 

「ああ、久しぶり妖夢、吉良さんも。」

 

「しばらくぶりだな影斗君、・・・そちらの方は?」

 

影斗の言葉に笑顔で答えた吉良だったが、ふと眼に入った後ろの見知らぬ男に興味を抱いた。

 

「ああ、彼は新しく幻想入りした人物でね、少し世話を焼いてるんだ。見ての通り日本人じゃあないからね、まだまだ慣れていないんだよ。」

 

「そうだったのか、意外だな、君が面倒見がよかったなんて。」

 

「からかわないでくれよ、わたしだってそれくらいやるさ。」

 

「・・・吉影さん、そろそろ・・・」

 

そんなふうに影斗と吉良が話していると、妖夢が申し訳なさそうに話しかけてきた。

 

「ああ、もうそんな時間か・・・すまないが、うちの主人がうるさいものでね、そろそろ帰らせてもらうよ。それでは・・・」

 

そう言って2人はふわりと浮かんで空に消えていった。

 

「・・・影斗、彼らは?」

 

「幽霊だ、ここにはそう言ったものが存在するといっただろう?」

 

「・・・そうか。」

 

「・・・そうだ、彼の、吉良吉影、さっきのスーツ姿の男の前ではスタンドは使わないでくれ。」

 

「・・・何故だ・・・?」

 

「彼は幻想郷でスタンドを使って問題を起こしたんだ、今はスタンドを封印されているが、何がきっかけで記憶が戻るか分からん。だから気をつけてくれ。」

 

「そんな奴殺してしまえばいいだろう。」

 

「もう死んでいるよ。」

 

影斗はディアボロの険悪な言葉を茶化すような軽口を飛ばす。

 

「というのは置いといてだ、あいつが死ぬと私も死ぬんだよ、彼はそーゆースタンドだったんだ。」

 

「なに?・・・レクイエムではどうにもならんかったのか?」

 

「わざわざ使う必要もないだろう、まぁ出来なくはないがね。」

 

まぁこの話はこれくらいでいいだろう・・・そう切り捨てるように言うと人里の出口へと影斗は向かう。ディアボロは諦めたように首を振り黙って後を付いて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

影斗たちが人里を離れて数刻後、彼らは紅魔館の図書館にいた。影斗は本をぱらぱらとめくり、紅茶を口に含む。ディアボロも興味深そうに本を眺めていた。パチュリーには既にディアボロの説明は済ましている。

 

(しかし・・・だ。)

 

影斗はこの紅魔館に、いつもは感じない違和感を感じていた。

 

(咲夜は・・・どーした?)

 

いつもなら真っ先に姿を現す彼女が一向に現れない、事前に事を伝えたのにもかかわらずにだ・・・

これは可笑しい・・・影斗は馬鹿な男ではない、彼女が自分に好意を向けてくれている事も。その好意の種類も分かっているつもりだ。

だから可笑しいと思った。

───そして何より・・・

そう考える影斗の視線の先には一人の男がいた。金髪、紅い眼、妖しい色気、カリスマ性・・・そうDIOだ・・・

 

DIOのことを考えるとこれからのことが頭をよぎり、頭痛がした。

影斗は眉間をおさえ、パチュリーからDIOを紹介されたときのことを思い出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あら、そっちにも新入りが来たの?」

 

「そっちにも・・・?」

 

わたしがディアボロの紹介をすると、パチュリーがそういった。そしてその瞬間時が止まる。

 

「なんだ、咲夜か・・・」

 

そう呟きながら開く音のした扉のほうへ振り返る。

しかしそこにいたのは咲夜ではなかった、長身の男・・・DIOだった。

 

「な・・・ッ!」

 

予想外だった、吉良もディアボロもいるのだから誰が来てもおかしくはない、そうは言うがラスボスが来るとは思うまい。

 

「ほう・・・やはり咲夜の言うとおり止まった時の中を動けるようだ・・・。それに・・・確かにわたしに似ているな・・・」

 

「・・・貴様は誰だ・・・?」

 

「口のきき方には気をつけろ。」

 

DIOがそう言い終わると同時に5秒が立ち、影斗は動くのを止めた。

 

「フン・・・たった5秒だけか・・・必要以上に警戒する必要はないみたいだな・・・。」

 

DIOは続ける。

 

「止まった時の中を動く者はこのDIOだけで十分だ・・・それともこのDIOに仕えるか?」

 

そういいながら、DIOは肉の芽を伸ばしてくる、9秒などすでに過ぎている。

 

「いや、やめておこう・・・肉の芽を使った洗脳では、有用なスタンド使いにはならんと分かったからな。」

 

「さて・・・蒼々影斗、貴様には2つの選択肢がある。私に仕えるか、死ぬかだ。」

 

「・・・といっても、わたしはすぐにこの幻想郷を抜け出す。外の世界にまでついてきてもらう。

手始めにこの幻想郷を支配して力を示して見せよう。答えはそれからでいい。」

 

「・・・そろそろ限界か・・・、30秒か・・・まだまだいけそうな気がするが・・・」

 

そうDIOが言い終わると同時に、世界は色を取り戻す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それが先ほどあった事の顛末だ。

DIOはさきほどのことなどおくびにも出さず、本を読んでいる。

 

あいつのいう事が本当だとすれば、しばらくしたらこの幻想郷はかつてないほどの危機に見舞われるのだろう。

 

「まったく・・・やれやれだ・・・」

 

1つ手を打ってみたが・・・まだ足りない、それまでに対策を練らなければ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

DIOとの会合から数日後、今日はわたしの家に文が来ている。

対策などちっともとれていないが気長に考えるとしよう。

 

勿論文にはすでにディアボロの説明は済ましてある。

 

「それじゃあ、わたしも仕事がありますので・・・」

 

不意に文がそう口を開いた。

 

「ああそうか、無理を言って悪かったね、感謝するよ。」

 

「いえいえ、わたしも楽しかったですし、そんなにかしこまらないでください。」

 

何か嫌な予感がするな・・・このまま彼女を帰してはいけない気がする・・・

 

「文、ちょっと来てくれないか。」

 

「どーしました?」

 

彼女は首をかしげながらも近づいてきてくれた。

 

わたしは軽く彼女の頬を撫でる。

 

「よし終わった。」

 

「??何をしたんですか?」

 

「何、ただのおまじないさ。」

 

「??」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数時間後、射命丸文は自宅にて地震が発行する新聞の編集を行っていた。

 

「ん~、どうしようかしら、最近あまり面白いネタがないのよねー。」

 

文は自分の目尻をおさえながら唸っていた。

 

「やっぱり他のネタを探すしかないのかしら?」

 

思いたったが吉日、文はすぐさま自宅を飛び出していった。

 

 

 

しかし文が自宅を出てすぐ、彼女は異変に気付く。

 

「あやや・・・これは同僚の方々ではないですか・・・」

 

そういう文の周りには、目の焦点が合っていない天狗がいた。

 

「・・・射命丸・・・DIO様の命で貴様を人質とさせてもらう・・・」

 

「DIO・・・?あの紅魔館の新しい住民の?」

 

文はその名に聞き覚えがあった。影斗から聞いたものだった。彼はさらにこう言っていた。

 

──その男には気をつけろ、と・・・

 

「なるほど・・・影斗さんの勘はよく当たりますね。

・・・それにしても・・・」

 

この人数は不味いですね・・・文はそう思った。

文の目の前にはザッと見ただけでも10人は居る。逃げ切れるかどうかも妖しいのだ。

それに何故同僚たちがDIOとやらの命令を聞いているのかも気になる。

文はそう考えた。

 

そうこうしているうちに文の目の前の天狗たちは文めがけて飛びかかってきた。

 

『やはり・・・というか・・・どうやらわが主の予感は嫌な方向であたったらしい・・・』

 

不意に何処からともなく声が響いた。

文の所だった、より正確に言うなら、その声は文の後ろから響いていた。そこにはビジョンが立っている。

そのビジョンは飛びかかってくる天狗たちをいなしながら声を紡ぐ。

 

『ふむ・・・やはり主の考えていた通りだな・・・肉の芽・・・とやらか。』

 

「こ・・・これは・・・影斗さんのスタンドッ!」

 

その声を発していた影斗のスタンド『キラークイーン』だった。

 

『バイツァ・ダストの応用で・・・まさか貴女にわたしを憑りつかせるとは夢にも思わなかったが・・・やはりわが主はわたしには予想もつかない事をする・・・しかしその判断は全く間違っていなかった。』

 

そういいながらキラークイーンは気絶した天狗たちをまるでマンガのように積み重ねていく。

 

しばらくしてから全ての天狗を倒したキラークイーンはその天狗たちに近づき額に手をやっている。

 

「な・・・なにを・・・?」

 

キラークイーンはその声に無機質な顔で振り向き答える。

 

『これを見てください。』

 

促されるまま文はキラークイーンによって指差された場所を見る。

 

「これは・・・?」

 

そこ、額には何かの芽の様なもの生えていた

 

『これは我が主が肉の芽と呼んでるものです、これを埋め込まれたものは精神をDIOに操られてしまいます。』

 

そういってキラークイーンは指先で肉の芽に触れる。

 

『これを引き抜くには緻密な精密性とスピードが必要です・・・』

 

『・・・ですが、わたしにはそんなものは必要がない・・・』

 

そう言ってキラークイーンは右手のスイッチを押した。

 

ドグォンッ!

 

『わたしは触れたものだけを消滅させることができるッ!』

 

そう言ってキラークイーンは積まれた天狗の肉の芽をとっていった。

 

 

 

『くっ・・・』

 

全ての天狗の肉の芽をとったあとしばらくしてから、キラークイーンが急に呻きだした。

 

「ど・・・どうしたんですかっ!?」

 

『どうやら・・・主の方にトラブルがあったようです・・・これは・・・』

 

それだけを言い残してキラークイーンは消えてしまう。

 

「影斗さんに何か・・・!?」

 

そう考えた文は猛スピードで影斗のもとへと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのしばらく前

 

ピンポーン

 

「はい、どちら様ですか?

 

がちゃ

 

「あれ・・・?あなたは?」

 

「ああ、影斗さんの友人ですか、どうぞお上がり下さい。」

 

くるっ

 

「なッ・・・お前ッ・・・なにを・・・」

 

バタッ

 

 

 

 

 

「・・・・・おや、咲夜じゃないか?どうしたんだ一体?急に来るなんてめずらしい。」

 

 

 

 

 

 




こんなに長い間を開けてしまったのに、いまだ読んでくれている人がいたり、この続きを望んでくれている人もいて、本当にうれしかったです。

何とか完結までお付き合いいただければ幸いです。
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