やはりこの世界は間違っている。   作:フラットテスト

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十五話

亜門さんから最近の捜査の事を聞いた。黒ラビットという奴が捜査官を襲ったそうだ。そいつが真戸さんを殺した、ラビットと同一なのだろうか?そんな事を聞くと

「捜査官補佐として俺達のサポートをしてくれている永近という奴が居るんだが、そいつが違う喰種では無いかと言っていた。その説明は筋が通っている」

との答えが来た。その説明を聞いて俺も感心した。そんな奴が一般にも居るのかと。

そして大喰いに関しても聞いた。大喰いが消息を絶った頃にある少女から少年に臓器移植が行われた事。それを嘉納という元CCGの解剖医が行った事。そして同時期に消息を絶った金木研という大学生。喰種の臓器なんて移植されたらどうなるのだろう。人間と喰種は見た目こそ普段は判別出来ないが、作りは全く違う。食べる物も身体能力も。

亜門さん達は嘉納の持つ物件に突入するそうだ。何も起こらないといいが、無事を祈るしかないだろう。

 

✕ ✕ ✕

 

亜門さんが突入した次の日、連絡があった。真戸さんが殺された時にいた、眼帯の喰種が半赫者になっていて現れたらしい。あの篠原特等もやられたそうで、SSレートとなったそうだ。しかし、奴は人を喰べないようにしていたらしく。アラタだけが喰われ篠原さんは無事だった。そんな喰種がいる事に俺は驚いた。喰種が人を喰らうのは当然だ。なのにそれを嫌がっていた。俺の出会った羽赫の喰種でさえ殺しはしないものの人を喰うのだ。それに半赫者という事は喰種を喰っていたのだ。もし、喰種を喰って人を喰わないようにしていたとしたら、飢える事はないだろう。しかし、それを続けて居るのなら半赫者よりも成長してるのでは無いか?心理的な何かで喰種しか喰わなくなって、以前は人を普通に喰っていたのだろうか?とにかく恐ろしい喰種が現れてしまった。嘉納の屋敷にいたなら嘉納との関わりもあるのだろうか。他にもRC細胞壁や人体実験もしているらしい。嘉納は何を考えているんだ。何かが起こるのかも知れない。

 

✕ ✕ ✕

 

「遅いわよ。比企谷君。約束の時間まで5分しか無いわ」

雪ノ下が不機嫌そうに言う。

「間に合ってんじゃねぇか」

流石にそれは酷くないですか?

「女性を待たした分だけ遅刻よ」

そんな理論聞いた事が無い。乙女心は意味が分かりませんね。だって男の子だもん。

俺は雪ノ下と高槻泉先生のサイン会に来ていた。昨日本局ですれ違った時に誘われたのだ。付き合ってくれないかなんて言ってくるから相当俺は動揺していたような気がする。

俺も雪ノ下も高槻作品は読む。あの発想はどこから来ているのか、とても面白い作品だと思う。

そうして会場についたところで髪のボサボサな女性が後ろから走ってきた。

「あれ、高槻先生じゃないかしら」

「マジかよ」

まさかのメインの人物が焦って会場に駆け込んでくるとは......彼女席が奥に行きサイン会が始まった。

それにしても、色んな人が来ている。少女を連れた白髪の眼帯の人もいる。やべぇ奴だな。関わったら不味そうだ。もしかしたらこの中にも喰種が居るかもしれないなんて、有り得ない事も無い想像をしていると俺達の番が来た。

「ほら、比企谷君行くわよ。」

雪ノ下に声を掛けられ俺はついて行く。

そして高槻先生の前へと来た。

「あら、カップル?夫婦?」

「「違います」」

俺達の否定の声が重なる。

「息ピッタリじゃない。なら、二人ともどんな関係?」

「職場の同僚です」

これは何一つ間違っていない。

「ほうほう、ちなみにご職業は?」

「喰種捜査官です」

あまり言いたくは無かった。人を喰らう怪物とはいえ、殺すだけの仕事だ。

「それはカッコイイですな。喰種を題材にした作品も書いてみたいと思っていまして」

喰種わ題材か、どんな作品になるのだろう。

すると編集者らしき人から声が掛けられる。

「不味い不味い、ではお名前を」

「比企谷八幡です。比べて企む谷の八幡宮です」

「ぷふっ、雪ノ下雪乃です。雪はどちらも振る方で苗字のノはカタカナ名前の乃は乃ちです」

雪ノ下は吹き出しつつも名乗る。いや、自分でもあの漢字の伝え方はどうかと思うよ。うん。高槻先生も笑っちゃってるし。

「フフっ、八幡君に雪乃ちゃんね」

そう言ってサインを書き出した。

「はい、こちら八幡君の分」

そして俺に手渡して来るが、雪ノ下の分を書く時ニヤッとしている気がした。陽乃さんの笑顔に重なる。嫌な予感だ。

「はい、雪乃ちゃんの分」

そうして手渡された後、俺達は会場を後にした。

その後、サインを見てみようと二人で本を開いた瞬間、雪ノ下の動きが止まった。顔が紅い。どうしたのかと雪ノ下の本を覗き見る。

そこには[比企谷雪乃]と書かれていた。やりやがったな。嫌な予感はしていたんだ。あのニヤケ顔は覚えがあった。その後、俺と雪ノ下は話す事も、目を合わせる事も出来ず暫く固まっていた。




雪ノ下がヒロインみたいになってきましたね。次の次くらいに梟戦でしょうか。
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