Mystic Game   作:十六夜雪七

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第Ⅱ話 邂逅 Part A

2018/11/9 17時37分 東京都池袋

 

仕事が終わり、ちょうど帰宅した所で有栖のスマートフォンがなった

 

「理沙から…?はい、もしもし?」

 

「有栖、今日はもう仕事は終わったか?

私は20時から仕事なんだけど今から会わない?少し付き合って欲しい所があるんだ」

 

有栖が電話に出ると、相手は少し声を弾ませながらそう言った

 

「いいけど…どうしたのよ?」

 

「話は会ってからするからさ

とりあえず秋葉原まで来てくれないか?」

 

「え?えぇ、わかったわ秋葉原なら30分くらいでそっちまで行けると思うけど、それでいいかしら?」

 

「私も丁度それくらいにつくはずだから構わないぜ

そしたらまた後でな」

 

話し終わるが早いか一方的に電話を切られる

相変わらずだが、問題は内容の方だった

理沙と秋葉原の接点が有栖には掴めず頭の中には疑問符が浮かぶ

 

「理沙が、電気街……?秋葉原に何の用かしら?」

 

同日 18時3分 東京都秋葉原

 

秋葉原駅近くの立体駐車場に車を止めると理沙に着いた旨のメッセージを送ると

すぐに返信が来た、どうやらもう着いているらしい

 

「とりあえず合流しましょうか…」

と呟くと指定された場所へと向かった

 

 

「さてと、そろそろ有栖が来る頃かな」

左手につけた腕時計を見て吸っていたタバコの火を消すと、時を同じくして自分の前に人の影が立った

 

 

「お待たせ、理沙」

よく知った声に顔を上げる

 

「なに、私も今来た所さ」

携帯灰皿に入った吸い殻を喫煙スペースの灰皿に落とす。もしも普段からキチンと捨てているなら今来たと言うのは嘘だろう、最低でも一時間は待っていないと数が合わない

 

「良くもまぁいけしゃあしゃあと…」

と呆れたように有栖が呟くが、そんな事は気にも止めずに理紗は有栖の手を取って、言葉を続けた

「さてと、それじゃ行こうぜ」

 

「あ…ちょ、ちょっと!どこに行く気よ!」

突然手を引かれて少しよろめきながら、有栖の声が背中で響いた

 

 

雑居ビルの中のカードショップ

 

「え……ここが……そこなの………?」

呆気に取られる有栖を他所に、理紗はどんどんと中に入っていく

 

「そうなんだ、最近来たお客さんの何人かがさ…なんだっけ?デュエルモンスターズ?っていうのが流行っててな

それがどんなのかっていうのを知りたかったんだ

ただ、ちょっと一人で行くのは気が引けてさ…」

 

ちょっと気まずそうに頭を掻く理沙の事が目に入っていないのか有栖は呆然と立ち尽くしている

 

(なんで?どうして理沙が…?なんの冗談なの?私は……どうしてここにいるの?)

頭の中で自分の声が反響する、状況が理解出来ていない

 

「おーい、有栖ー?あーりーすー?」

いつの間にか顔の目の前で理沙が手を振っていた、どうやらしばらく止まっていたのだろう

 

「え?あぁ、ごめんなさい…理沙がこんな所に来たなんてちょっとびっくりしちゃって…」

誤魔化すように苦笑するが、体中から冷や汗が止まらず着ているキャミソールが背中に張り付き不快感が有栖を襲う

 

「そりゃ私だってそうだけどさ

でも、付き合ってくれるって言ったのは有栖だろ?ほら、行こうぜ」

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