URZ インフィニット・ストラトス   作:NS-105

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今回は1つの物語が進みます。


08:龍牙

殺那と簪は、二人でISの整備と製作をしていた。

 

殺那「そういや簪のISって一人で造ってるのか?」

 

簪「ううん、いつもはお姉ちゃんと造ってる。今日は生徒会の仕事で遅くなるみたい」

 

殺那「なんかの役員なのか?」

 

簪「うん、生徒会長。よく仕事さぼって怒られてる。」

 

殺那「ハハ、お姉さんと仲が良いんだな。」

 

その言葉で簪の顔に少し影が差す。

 

簪「うん、でも…少し前まであまり仲が良くなかったんだ。」

 

殺那「へー」

 

簪「反応軽くない!?」

 

殺那「いや、なんか話しずらそうだったし。今仲がいいならそれでいいんじゃないかと思ってな。」

 

簪「そうなんだ…ありがとう…」

 

二人で作業しながら雑談していると。

 

キイィィィン キイィィィン

 

突然部屋中に金切り音が響く。

 

簪「ヒィッ!」

 

簪は過去のトラウマからか、ガクガクと震えながら怯えている。

 

殺那「(簪にはこの音が聞こえる体質なのか…)大丈夫か?」

 

簪「イヤ、イヤ」

 

殺那「簪!」

 

簪「へ?」

 

殺那は恐怖で放心状態の簪の肩を抱き寄せて落ち着かせる。

 

簪「せ、殺那!?」

 

殺那「落ち着いたか?」

 

そう言いながら、抱き寄せた肩を離す。

 

簪「あ///ありがとう///」

 

簪は顔を真っ赤にしながら礼を言う。

 

殺那「それより…やばいな、まさか生き残りがいたとはな…」

 

簪「え?」

 

殺那「ミラーモンスターは一度狙った獲物を繰り返し襲う習性がある。ついでに言えば繁殖した個体は記憶を子に受け継がせる。」

 

簪「へ、へぇ…」

 

殺那「そんなわけで下手すりゃこんなことになる。」

 

簪「へ?」

 

殺那が指差す方向には大きい姿見があり、簪がそれを見ると…

 

「ううぅぅぅ…」

 

簪「キャァァァァ!!!」

 

大量のシアゴーストが次々と鏡から出てきていた。

思わず簪が悲鳴を上げたその時、

 

???「セーーリャア!!!」

 

ISを纏った一人の少女が、シアゴーストの一体に槍で斬りかかった。

 

???「簪ちゃん!大丈夫!?」

 

簪「お、お姉ちゃん!?」

 

その少女は、簪の姉である更識刀奈だった。

 

刀奈「簪ちゃん、ここはお姉ちゃんに任せて早く逃げて!」

 

刀奈はそう言うと、再びシアゴースト達に向かって斬りかかる。

 

簪「お姉ちゃん!」

 

殺那「(俺、空気じゃね?)これだと多分持たないな…」

 

鬼気迫る勢いでシアゴースト達に攻撃をする刀奈、ただその勢いとは裏腹に段々と押され始める。そして、

 

刀奈「キャア!」

 

遂にシアゴーストの一体に槍を弾かれ蹴り飛ばされる。それによって彼女のISのシールドエネルギーが切れたのか、強制的にISが解除された。

 

簪「お姉ちゃん!」

 

刀奈「簪ちゃん!お姉ちゃんは大丈夫だから!早く逃げて!」

 

簪「そ、そんなの出来ないよ!お姉ちゃんも一緒に逃げよう!」

 

刀奈「そうしたいんだけど、ッう…!」

 

刀奈が立とうとして痛そうに唸る、よく見ると左の足から血が流れていた。

 

簪「お姉ちゃん、足が…」

 

刀奈「私は大丈夫…だから逃げて…」

 

簪「そんな、お姉ちゃんを置いてなんて出来ないよ!」

刀奈「良いから逃げなさい!」

 

簪「そんな…お姉ちゃん危ない!」

 

刀奈「へ?」

 

簪が叫び振り返ると、そこにはあの日の様に刀奈に襲い掛かるシアゴースト、

 

殺那「ドラグブラッカー!」

 

だが、その攻撃が刀奈にあたることは無かった。

刀奈に攻撃が当たる直前に黒い龍がシアゴーストを通り抜けざまに喰い千切った。

そして、黒い龍ドラグブラッカーは殺那の周りを旋回している。その殺那の腰にはVバックル、左手には黒い龍の刻印が刻まれたカードデッキを持っていた。

 

刀奈「この龍って、あの時の…」

 

簪「ドラグ、ブラッカー…」

 

殺那「あの日に約束したろ?お前たちぐらいなら守ってやるってな、刀奈、簪」

 

刀奈「え?あなた、なんで私の真名を知ってるの?」

 

刀奈は自分の真名を知っている殺那に驚く。本来、更識家の当主は受け継ぐ際に楯無の名を襲名し、以降はそれを名乗る。当主の真名を知る者は、家族を除き、婚姻の契りを結んだ者のみである。

 

殺那「君が教えてくれただろ。変身!」

 

そう言って、カードデッキをVバックルに嵌める。そして、無数の鏡像が殺那に重なり、黒い龍騎士、仮面ライダーリュウガUDの姿に変わった。

 

簪「え…」

 

刀奈「あの時の…」

 

二人は目を見開いて固まっている。

 

リュウガUD「刀奈、簪、一応これを持ってろ」

 

リュウガUDはSEALのアドベントカードを2枚、2人に渡す。

 

簪「これって…」

 

刀奈「なにこれ?」

 

リュウガUD「詳しくは簪に聞いてそんじゃ」

 

SWORDVENT

 

リュウガUD「セリャッ!!」

 

リュウガUDはシアゴースト達斬りかかる。

斬られた害虫(シアゴースト)達が次々と爆散し、残ったエネルギーをドラグブラッカーが食っていくが、

 

「ゔぁぁ…」

 

リュウガUD「っち、キリがねぇ…」

 

倒したそばから次々と湧いてくるシアゴーストに徐々に苦戦を強いられる。

更に、

 

「ゔぁ、ゔぁ、ゔぁ、」

 

シアゴースト達が脱皮して、次々とレイドラグーンに変態していく。

 

リュウガUD「ハァ…もう脱皮したのかよ…そろそろやばいな…ハァ…ハァ…」

 

リュウガUDの体力もそろそろ限界に近付いていた。

 

「ゔぁ…」

 

ザシュ‼

 

リュウガUD「グガァッ!!!」

 

簪、刀奈「「殺那(君)!!」」

 

リュウガUDがレイドラグーンの鎌に斬られ、吹き飛ばされる。

 

リュウガUD「ハァ…ハァ…」

 

レイドラグーンとシアゴーストの群れがリュウガUDに群がろうとする。

その時、

 

ADVENT

 

ADVENT

 

「キュィィィィィ!!」

 

「キィィィ!!」

 

何処からともなく巨大な紅い龍と紺の蝙蝠が現れ、レイドラグーン達に襲い掛かった。

 

簪「ドラグレッダーと、ダークウィング!?」

 

刀奈「知ってるの?簪ちゃん」

 

倒れているリュウガUDに、2体のモンスターの契約主、龍騎UとナイトBが駆け寄る。

 

龍騎U「大丈夫か?」

 

ナイトB「これは、ひどくやられたものだね」

 

リュウガUD「ああ、流石に多勢に無勢だった」

 

龍騎U「弱体化してるからな…」

 

ナイトB「取り敢えずサバイブを使った方が良いね」

 

龍騎U「そうだな、ほい、」

 

龍騎Uは、ナイトB、リュウガUDにサバイブの「疾風」「無限」を渡した、

 

リュウガUD「リュウガのサバイブって烈火じゃなかったか?」

 

龍騎U「なれりゃ同じだろ」

 

リュウガUD「(絶対違う)まあいいや」

 

龍騎Uはドラグバイザーツバイ、ナイトBはダークバイザーツバイ、リュウガUDはブラックドラグバイザーツバイにそれぞれのサバイブカードをセットした。

 

SURVIVE

 

SURVIVE

 

SURVIVE

 

二重に重なったような音声が流れ、三人はそれぞれ、龍騎サバイブU、ナイトサバイブB、リュウガサバイブUDに変身した。

 

刀奈「すごい…」

 

簪「かっこいい…」

 

龍騎U「めんどくせえから一気に決めるか」

 

リュウガUD「そうだな、俺もかなりやばい」

 

ピコンピコンピコンピコン…

 

リュウガUDにあるカラータイマーが赤く点滅する。

 

ナイトB「本当に冗談抜きでやばいね、行こう」

 

3人は1枚のカードを取り出し装填する。

 

FINALVENT

 

FINALVENT

 

FINALVENT

 

紅い龍「ドラグランザー」黒龍「ブラックドラグランザー」碧い蝙蝠「ダークレイダー」がバイクに変化する。3人が跨り、走り出す。

ダークレイダーから青いを大量に発射し、シアゴーストとレイドラグーンの群れの動きを封じ、ドラグランザーとブラックドラグランザーからそれぞれ赤と黒の火炎弾を発射し、動きを止められたモンスター(害虫)達を撃破していく。残った害虫達も、ミサイル状に変形したダークレイダー、ドラグランザーとブラックドラグランザーで轢き殺した。

 

害虫駆除の終わった3人は変身を解除する。

 

簪「え?この人達って」

 

白夜「ん?どうした?」

 

殺那「そういやあんたらのこと知らないと思うぞ、教えてないし教える時間もなかったし」

 

フィリップ「そうなの?」

 

刀奈「まさか…織斑一夏君以外の男性操縦者全員がその…なんだっけ?」

 

殺那「仮面ライダー」

 

刀奈「そう、それ」

 

フィリップ「あの、更識さんだったっけ?ここじゃなんだから場所を変えないかな?」

 

刀奈「そうね、それじゃ、生徒会室に行きましょう。そこじゃ盗聴も盗撮も心配ないから」

 

白夜「そうか、案内頼む」

 

~生徒会室~

 

刀奈「改めて、私は生徒会長の更識楯無よ、よろしく。そして、さっきは助けてくれてありがとう。」

 

簪「更識簪です。私からも、ありがとう」

 

白夜「お、おお」

 

生徒会室に案内された白夜達は。刀奈と簪から礼を言われた。

 

フィリップ「そういえば、殺那は二人と面識があったみたいだけど、何処で知り合ったんだい?」

 

殺那「ああ、数か月前にもあの害虫共の駆除やったじゃん、その時にこの二人が襲われてて助けた。」

 

白夜「もしかして無駄にテンション高かった時の奴か?」

 

殺那「そう、それ」

 

刀奈「あの時はのことは感謝してもしきれないわ…」

 

簪「死んだときはほんとに怖かった、もうお姉ちゃんにも会えないと思った。」

 

簪の身体がわずかに震え、刀奈がそっと抱き寄せる。

 

白夜「死んだってことはお前、彼女を蘇生させたのか?」

 

白夜が殺那を睨む。

 

殺那「そのまま放置は目覚め悪すぎるだろ。」

 

白夜「いや、別にそのことはどうでもいいがせめて報告してくれ。蘇生魔法は種類によっちゃどんな副作用があるかわかったもんじゃないからな」

 

殺那「時間操作(レバイド)からの蘇生(インガル)

 

白夜「なら問題ない」

 

殺那「そういや、簪、刀奈、2人とももしかしてミラーワールドの探知能力があるんじゃない?」

 

簪「うん、多分」

 

刀奈「あの時の金切り音みたいなものなら、私達にも聞こえるわね。」

 

殺那の質問に2人は頷く。

 

殺那「そのことなんだがな、多分2人とも今後ももしかしたらまた狙われるかもしれない」

 

刀奈「どういうこと?」

 

白夜「ミラーワールドってのは本来、カードデッキを持っている者しか探知できない。だからそれ以外で探知出来る人間がいるとその人間を使って何かしらしようとする奴が必ずいる。人間でも、それ以外でもな」

 

簪「そんな…」

 

刀奈「でも、私達の家系は特殊なの。そう簡単に私達が襲われるとは思えないけど…」

 

白夜「人間相手なら大丈夫だろうな、だが、それ以外はそうとは限らない」

 

刀奈「どういうこと?」

 

殺那「グロンギ、アンノウン、アンデッド、その他怪人や怪獣、異星人に物の怪、人外は何処にでもいるが、この世界の人間達はそれに対する力が皆無と言っていい。当たり前だ、数年前までそんなものはこの世界には存在しなかったからな。」

 

簪「それって、どういうこと?」

 

フィリップ「そのことについては少し長くなるけど良いかな?」

 

3人は自分たちが何処から、何のために来たのかを話した。セレブロの暗躍やその影響のことも…

 

フィリップ「…そのせいでこの世界が色んな世界と繋がって、君たちが物語の中でしか認知していないような者たちがこの世界に現れるようになったんだ。」

 

刀奈「なんか、すごい大ごとね…」

 

簪「それより、殺那達って、ウルトラマンだったの!?」

 

殺那「あ、ああ(すげえ目が輝いてるな…)」

 

簪(輝いた瞳)

 

殺那「…(か、かわいい…)」

 

殺那は簪に少しドキリとした。

 

白夜「そういうことだから、更識だけで対処するのはちと無理だと思うぞ。」

 

刀奈「そのことについては了承したわ。で、それを教えてあなた達の目的は何?」

 

刀奈の目が少し険しくなる。

 

白夜「は?」

 

刀奈「とぼけないで、いくら何でも私達にここまで情報を教えるなんて何か裏があると考えるのが普通よ。」

 

白夜「…ああ、忘れてた」

 

刀奈(ガタッ)「忘れてたのね…」

 

白夜の発言で刀奈はズッコケる。

 

白夜「ああ、まあ目的って言ってもうちと更識で協力関係を築きたいと思ってな。」

 

刀奈「協力関係…それってあなた達の企業と?それとも、あなた達の保有する暗部と?」

 

部屋の空気が静まり返る。その静寂を破るように白夜が答える。

 

白夜「基本的には暗部とだな、人外相手にするのは大体暗部だからな」

 

刀奈「そう、その件については了承したわ、正式な契約は後になると思うけど」

 

白夜「りょ」

 

刀奈「緊張感皆無ねあなた…まあ良いわ、それより殺那君」

 

殺那「はい?」

 

刀奈「貴方に伝えたいことがあるの」

 

そう言うと刀奈と簪は殺那の前に立つ。そして、

 

刀奈、簪「「殺那(君)好きです!付き合ってください!」」

 

白夜、フィリップ「「ぶっふうううぅぅぅ!!!」」

 

殺那「はい?」

 

先程とは別の意味で場が静まり返った。




SURVIVE
ミラーライダーの強化アドベントカード。「疾風」「烈火」「無限」の三枚が存在する。本来リュウガのサバイブは烈火を使うが、龍騎Uが烈火、ナイトBが疾風を使ったためリュウガUDは消去法で無限を使った。本人曰く、割とノリと勢いでどうとでもなるらしい。
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