咲-Saki- 天元の雀士   作:古葉鍵

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東場 第一局 三本場

残念ながら俺は神の子ではなかった。

な、何を言っているかわからねーと思うが、俺も(以下略)

 

身体の弱い妹の療養のため、俺の高校入学に合わせて空気の良い長野の田舎に引っ越してきた俺と妹。

兄妹の二人で両親が用意してくれたマンションに住んでいる。

両親は仕事のため東京都内の自宅に残っており、週末には俺と妹に会いにマンションまで来てくれる。

俺たちが東京へ帰ってもいいんだが、妹の体調を気遣って両親の方から足を運んでくれるのだ。

そんな両親を俺は心から尊敬し、いつか必ず親孝行をすると心に決めている。

 

そういった背景があり、長野の田舎にある高校「清澄高校」に俺は入学した。

その際、かつて1日だけ行動を共にした理想の女の子ことおっぱいちゃん(仮称)と高校で出会えたらいいなーとか奇跡を願って入学式を迎えたのだが。

当然というかやはりというか、会えませんでした。ですよねー。

ちなみに俺の考えた再会説の根拠を解説するとこうなる。

おっぱいちゃんの発言には訛りがなかった。標準語を話してたってことね。西とか北とかってさ、割と方言や訛りがきついのよ。

だから標準語の彼女は、関東や中部地方、それも都市部に住んでたんじゃないかと推理した訳。

長野も訛りがないとは言わないけど、標準語圏内だから可能性はあると思ったんだよ。

たとえそれが麻雀で役満の九連宝燈を和がれるくらいに低い可能性でもさ。

まぁ全然期待なんかしてなかったさ。うん。

……ほ、ほんとに期待なんてしてなかったんだからねっ!

閑話休題。

 

俺は今、1年の教室が並ぶ廊下でとある人に話しかけられている。

3年の女生徒で、この学校の学生議会長を務めているお偉いさんだ。

(ちなみに学生議会長とは、一般的な学校における生徒会長の役職である)

名前は竹井久(たけいひさ)

セミロングの髪と凛々しい目鼻立ちをした、なかなかの美人さんだ。

何度か会話してわかったが、かなり知的な人で、容姿で人気を集めたというよりは人柄と能力を信頼されて学生議会長という要職を得たのだろうと思う。

清澄高校は入試偏差値が高い学校なので基本生徒には頭の良い者が多いが、テストで良い点を取れることと頭が良いことは別問題だからな。

賢い馬鹿、ってのは案外いるもんだ。

 

「ねぇ発中君。入部の件、検討してくれた?」

 

人好きのする魅力的な笑顔で聞いてくる。

くっ、なかなかやるじゃないか。だが俺にはおっぱいちゃんという心に決めた女性が(以下略)

竹久先輩の言う、”入部の件”というのは、彼女が部長を務めている清澄高校麻雀部に入部してくれないか、というお話についてだ。

 

「すみません、入部は辞退させてください」

「そこをなんとか頼めない?」

「俺、学校では麻雀活動するつもりないんですよ」

 

竹井先輩と高校入学以前の過去に知己を得た、ということはない。

彼女が入学して1月ほどしか経ってない新入生の俺を見出して声をかけてきた理由は、俺が中学1年生のときに全国中学生麻雀大会、いわゆるインターミドルの個人戦を制して日本一になったことがあるのを知っていたからだそうだ。

日本一の実績があるとはいえ、既に3年も前の事を覚えていたのは、当時中学3年生だった彼女も大会予選には出場しており、その流れで注目していた全国大会の中継で見た俺の活躍が印象的だったからだそうだ。

確かに当時はまだ小学生って言っても通用しそうな小柄で細面のガキにも関わらず、圧倒的な実力をもって他出場者を軽く蹴散らして優勝、神童とか言われて騒がれたもんな。

自分で言うのもあれだが、なまじ外見が良かったために余計それが加熱したし。

麻雀をやっている同年代の学生なら覚えている人はそれなりにいるだろう。

だけどあの騒ぎが俺を学生麻雀から遠ざけた一因なんだよな……

俺が学生という生活圏で麻雀と関わる気がないのは、一つは中学1年生時にインターミドル覇者になったことで周囲、特にマスコミに騒がれすぎて迷惑を被ったというか、面倒くさくなったことがある。

まぁ有名芸能人のスキャンダルとかに較べれば全然大したことのない騒ぎだし、注目されないよりは適度にちやほやされた方が嬉しいしで当初は気にしなかったんだが、当時小学生だった俺の妹にまでマスコミ記者が突貫したことで考えを改めた。

そして、俺が大会に求める価値の喪失と危惧がある。

全国大会の他参加者のレベルから言って、今後連覇を続けることは十分可能だ。いや、楽勝だとすら言っていい。

強者を求めて大会に出たが、毎年の出場者のレベルが多少変動したところで、この程度なら大会に無理にこだわる価値はない。

雀士としてキャリアを積むという意味では有りだが、俺の存在は別の競技に例えると、囲碁や将棋のトッププロ棋士が中学生の大会に出場するようなものだ。これはちょっと反則だろう。

俺のようなレベル違いの存在が混じったら、日々切磋琢磨して頂上を目指している中学生雀士たちのやる気を奪い、可能性を摘んでしまう恐れがある。

そう思って大会後に麻雀部を退部した。

大会は今後出ないことにして麻雀部では引き続き活動する、という方向も考えはしたが、やはり俺のような存在がいては大会に出て結果を残すことを周囲の者が期待し有形無形に求めてくるだろうし、同級生はともかく先輩方からすれば1年生の癖に、っていう面白く思わない部分もあるだろうしな。

自分の選択を傲慢かもしれないと思いもしたが、客観的に見ればベストの選択だっただろうと今でも思っている。

もちろん退部の際には部員や友人たちからは引き止められたし理由も詮索されたが、まさか「前世でプロ雀士だった俺が混じるのは反則だから」とか「俺が強すぎて他の学生雀士たちがやる気を失いかねない」なんて正直には言えんだろう。

「麻雀に興味を無くしました」なんて理由もまた、なまじな結果を出してるだけに理由としては最悪すぎる。

結局、妹の面倒を俺が見ないといけないからとか、習い事(主に格闘技ね)に時間を取られるからとかそれらしい理由をつけてなんとか誤魔化した。

 

「ふむ……理由を聞かせてもらっても?」

 

理由か……正直に言うわけにもな……

けど中学のときみたいに妹や習い事を言い訳にはしにくいんだよな。

妹をダシにすると家庭環境とか妹の健康とかまで話さないといけなくなりそうだし、習い事は長野に引っ越すのを契機に全部止めてるしで。

 

「理由は言えません、というのはダメですか?」

「そっか……ええ、言えないなら無理強いするつもりはないわ」

 

納得はしてないだろうが、あっさりと引き下がってくれた竹井先輩の少し困ったような苦笑を見ると、罪悪感というか、後ろめたい気持ちに苛まれる。

理由すら告げず一方的に断るのはなぁ……

まだ会ったばかりで人柄をよく知っているとはいい難いが、学生議会長まで務めている人なら人格は信用できそうだし、他言無用で話してみるか?

 

「うーん……そう言われるとちょっと申し訳ないですね。あの、竹井先輩の人柄を見込んで、他言しないということでしたら理由を話しても構いません。どうですか?」

 

竹井先輩はぱっと顔を綻ばせると、可愛い笑顔で頷いた。

 

「ええ、もちろん秘密にするわ。ぜひ聞かせて頂戴」

「まぁ、実際はそれほど深刻でも、込み入った理由でもないんですが。ただ、他人に言うと人格を疑われそうな理由なので、単純に言い辛いんですよ」

 

前置きを話すと、竹井先輩は真剣な顔で「ふむふむ」と相槌を打ってくれる。なんか話しやすい人だな。

 

「で、その内容ですが……誤解を恐れず言うなら、”フェアじゃないから”ですね」

「フェアじゃない……? まさか、年齢を誤魔化してるとか、麻雀で何かのイカサマをしているとか? ……な、わけないか」

 

自分で推論を口にし、すぐさま否定する竹井先輩。

”誤解を恐れず言うなら”という前半の台詞の意図を正しく理解してくれているからだろう。

ただ、「年齢を誤魔化してる」という部分は当たらずとも遠からずなんだよな。

いや、限りなく正鵠を射ていると言っていいか。

人生経験と精神年齢から言えば高校生の倍以上なわけだし。

 

「ええ、何らかの不正をしているとかそういうことじゃないです。俺という存在が学校の部活動で麻雀を打つ、ということそのものが”フェアじゃない”という意味ですよ」

「……なるほど。察するに君は「自分が強すぎるから」学生レベルの麻雀界には馴染まない、異質な存在だと言いたいのね? そして学生の大会に出場することをフェアな行為じゃないと考えている……」

「……その通りです」

 

俺の肯定に、竹井先輩は腕を組んで瞑目し数秒考え込む。

そして目を開けると小声で「よし!」と何かの気合を入れたようだった。

 

「これが他でもない発中君以外の人が言ったのであれば、凄い自信ね、って笑い話にも出来たんでしょうけれど、3年前の君の実力を見た限りでは否定できないわ。少なくとも私はその理由に納得できる」

「ありがとうございます」

「でも、その上で聞かせてほしいことがあるのだけれど、いいかしら」

 

なんだろう。俺のスリーサイズを聞きたいのだろうか。

ま、まさか「発中君って恋人とか、好きな人はいる?」なんて質問じゃあるまいな。

麻雀部に入部してくれたら私が彼女になってあげる、とか言われたらどうしよう。思わず頷いてしまうかもしれん。

竹井先輩、可愛いし頭良さそうだし人柄も良さそうだし麻雀という趣味の一致もあるしで、かなりポイント高いんだよな……

なんて不純な皮算用を一瞬考えてしまったのだが、竹井先輩の次の台詞は勿論そんなことではなかった。

 

「詰まるところ、学生で麻雀活動をしない、やりたくない理由の最たるところは大会など公の場に出ることが好ましくない、と考えているからよね」

「そうですね、それが大きいです」

 

俺の回答に満足したのか、しきりにうんうん、と頷いている竹久先輩。

 

「そこで提案なんだけど、大会に出なくてもいい、という条件の下でなら、発中君は入部を前向きに検討してくれるかしら?」

 

なるほど、そうきたか。

一度はあっさり引き下がってくれたものの、どうやら諦めてなかったらしい。

俺の話を聞いて説得の可能性を見出したのだろう。頭の切れる人だ。

そんな人にここまで必要とされてると思うと、さすがに心が動くな。

 

「そう……ですね。確かにその条件なら部活動を敬遠する理由はなくなります。ですが、やはりお断りします」

「あらま……理由を聞いても?」

 

竹井先輩は即座に断られたのが予想外だったのか、意外そうな顔をする。

俺は頷いて口を開く。

 

「竹井先輩がその条件を保証してくれたとしても、他の部員が納得するとは限りません。むしろ、なまじ実力があるだけに、大会に出ない俺を傲慢だとして疎ましく思う可能性が高い。そんなのは御免被りたいですし、部内の空気も悪くするでしょう。仮に竹井先輩の取り成しである程度上手く行ったとしても、それがずっと続くとは思えません。竹井先輩は来年卒業していなくなります。2年生になれば、部内である程度人間関係が出来ているだけに、大会に出てくれと望まれたら竹井先輩の庇護なしで断るのは難しくなります。その結果、やはり人間関係が悪化し俺は退部するかさせられるかとなり、最悪麻雀部そのものが空中分解しかねません。以上が理由です」

「……なるほど、一理あるわ。麻雀部の将来まで、よく考えてくれてのことなのね。ありがとう」

「いや、当然のことですよ。こちらこそ竹井先輩のご好意を無碍にしてしまってすみません」

「なーんて、感謝して諦められれば良かったのだけど。ごめんね、ますます発中君が欲しくなっちゃった」

 

やべ、最後の台詞だけ聞くと愛の告白にも取れるというか、誤解を招きかねない言い回しだ。オラちょっとゾクゾクしてきたぞ。

ぺろっ、と小さく舌を出して悪戯っぽく笑う竹井先輩。

ああもう年上なのに(いや、年下か?)可愛い人だな。

計算づくの仕草かもしれないけど、誘惑されてもいいかーって気になってくる。

 

「ね、発中君。それじゃ、入部しなくてもいいから、コーチとして麻雀部に来て欲しい、っていうのはどう?」

 

今度はそうきたか。まだ竹井先輩は戦意を失ってないようだ。

なんとしても俺を麻雀部に引っ張り込みたいらしい。

 

「一考の余地はありますが、それはそれで、部員ではない、しかも1年生に指導されるのは上級生の部員の反発を招きかねないという問題が出てきますよ」

「大丈夫。今のところうちの部には3年生が私だけ、2年生も一人だけ。今年新入生が3人入ってくれてようやく5人の小所帯だから。あ、そうそう、大事なこと言い忘れてたわ。うちの部は男女混合で女が4人、男は1人なの。唯一の男子部員は今年入部してくれた1年生なんだけど、自分以外異性ばかりって環境だと色々気まずかったり居心地悪かったりするかもしれないから、そういう意味でも発中君が入部してくれるとありがたいの。で、今の話を聞いてわかったと思うけど、個人戦はともかく団体戦は男女ともに人数不足で現状のままでは出られないわ。勿論、部員の人数不足はおいおい解決していきたいと思ってるけどね。そんな芳しくない部の状況を理由にするのはどうかとは思うけど、逆に考えれば発中君の危惧を回避できる余地はあると思うの」

 

どうかしら? と、期待の篭った眼差しで見つめてくる竹井先輩。

ふむ、今の話を聞いた限りでは、竹井先輩の言うように上手く行く可能性が高い。

俺だって本来、部活で麻雀ができれば好都合だ。

一人寂しくネット麻雀に耽るのも不健康なイメージが強いし、何よりいささか食傷気味でもある。

仮想で打つより現実の牌に触れて麻雀を楽しみたいのだ。

 

「わかりました。今この場で入部するとお返事はできませんが、仮入部というか体験入部的な形でいいなら、早速今日の放課後にでも部室にお邪魔させてもらいますよ」

「本当!? もちろん、私に異存はないわ! ぜひいらして頂戴!」

 

苦心の説得が実を結んだのが嬉しいのか、それだけ俺を評価してくれてるからなのかわからないけど、竹久先輩は本当に嬉しそうな表情で喜んでくれている。

なんかこちらも嬉しくなってくるな。

この笑顔を見れただけでも部室に行く価値がある、なんて気障なことを考えてしまう。

 

そこでタイミング良く昼休みの終わりを告げる予鈴が鳴る。

 

「それじゃ、昼休みも終わったし、そろそろお暇させていただくわ。昼休みを長時間私の都合に使ってくれてありがとう」

「気にしないでください。俺としても有意義な時間でしたよ」

「そういってもらえると助かるわ。そうそう、部室の場所はわかるかしら?」

 

あー、そういや知らないな。

竹井先輩、色々と気の回る人で頼りになるな、ほんと。

まだ出逢ったばかりといって差し支えないのに、なまじな友人より親近感や信頼が内に芽生えていることに気付き、内心で苦笑する。

こんな人だからこそ学生議会長に選ばれたのだろうし、人の上に立てるんだろうな。

 

「いえ、すみません、知らないです」

「無理もないわ。旧校舎って知ってるかしら?」

「ええ、校舎の正面に立っている大きな建物でしょう?」

 

この高校の旧校舎はまだ取り潰されることなく残っており、一応はまだ現役の校外施設として活用されている、というのは知識として知っていた。

てかこの高校、学生数の割には規模が大きいというか、敷地が広いんだよな。

自然も多いし、前世と今生のほとんどを東京で過ごしてきた俺にとっては色々新鮮で、開放感もあって非常に気に入ってる。この高校を選んでよかったと。

もちろん都会が嫌いなわけじゃない。

都会と田舎、それぞれに良い面悪い面があり、そして俺はどちらの環境でも不満がないってだけだ。

 

「良かった。その旧校舎屋上の部屋が麻雀部の部室なの。本校舎からはちょっと歩くから不便だけど、屋上からの見晴らしはいいし、部室内の設備も整えてあるから気に入ると思うわ」

「なるほど、楽しみにしておきます」

「それじゃまた放課後に会いましょう。もし今日これなくなったら携帯に連絡を入れてくれればいいから。というわけで携帯の番号を交換しましょう」

「わかりました」

 

「どうぞ」と答えて携帯を出す。

俺の機種は最新型のスマートフォン。竹井先輩が出してきたのは藍色をした旧来の二つ折り形携帯だった。

ぱっと見、結構旧い世代のもので、かなり使い込まれてる感がある。

だからといって馬鹿にする気持ちは全くない。

むしろ流行だからとろくに使いもしないうちに次々と新しいものに飛びつくよりは、何倍も好感が持てる。

こういう小さなところでも、その人の性格が見えるものだよな。

 

「はい送信、と」

 

お互い手際よく操作し、赤外線通信でアドレスの交換を終える。

邪推したいわけじゃないし、竹井先輩みたいな人が相手ならむしろ歓迎なんだが、こうやって外堀をどんどん埋められていくんだろうなぁって気がちょっとした。

 

「発中君、部活に関係ないことでも、何か用事や聞きたいことがあったら遠慮なくかけてきてくれていいから。メールでもいいしね」

「ええ、何かあれば連絡します」

「学園生活で困ったことや相談事でもいいのよ。ほら、私ってこう見えても学生議会長だしね」

「なるほど、それもそうですね。そのときは遠慮なく頼らせてもらいますよ」

「ぜひそうして頂戴。それじゃ、今度こそ失礼するわね」

「はい、ではまた放課後に」

 

踵を返し、3年の教室へと去ってゆく竹井先輩。

予鈴からちょっと時間が過ぎてしまった。

教室が近い俺は大丈夫だが、竹井先輩は急がないと次の授業に遅刻しかねない。

にも関わらず、慌てる様子もなく歩いていく竹井先輩の後姿に人としての器の大きさを感じる。

自分の方が潜在的な実年齢はずっと上だからと、若い世代の人を見下していたわけではないが、竹井先輩のように若くして人品が成熟してる人もいるんだなって認識を改めた。

ひとしきり感心しながら去り行く背中を眺めていたら、突然竹井先輩が足を止め、こちらへ振り向いた。そして、

 

「白兎君! 次からはもっと気安く話してくれると嬉しいわ! 私のことも”久”って名前で呼んでくれていいのよ!」

 

あろうことか大声でそんなことをのたまった。

いや、距離があるからだろうけど、間違いなく他の人にも聞かれたぞ。

しかもこれは内容的に誤解を招きかねない発言だ。

天然の可能性もまだ否定しきれないが、かの徳川家康の大阪城攻めの如く外堀をえらい勢いで埋められている気がする。

その例えで言うと今回の会談は冬の陣ってとこか。

次に攻められたら俺は落城してしまうかもしれない。

間違いなく噂になるであろうことを予感して、俺は内心で大きくため息をついたのだった。

 




主人公の家族構成が明かされてますが、妹は中学1年生で高遠原中学(のどかの母校)に進学しています。
白兎の妹が主人公のサテライトストーリー「咲-Saki- 鳳凰の雀姫」シリーズも公開していますので、興味のある方はぜひご一読いただけると嬉しいです。(2012/07/20 現在公開停止中)

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