体は名を表す   作:水壁

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特殊文字3姉妹2人目

執筆カロリーは一番高い…


「影浦」

今日も空は暗いです。

 

──────────

 

私が最後に見たのは満点の星空でした。日中学校で教わったばかりのオリオン座を見るために、親に頼んで近くの高台に足を運びました。

澄んだ空に満天の星。その特徴的な配列は、教わったばかりの小娘にさえ容易に見つけられるほど、強く、ずっと見ていたいと願うほどの光でした。

 

──────────

 

そんなこんなで一寸先は闇人間になった私ですが友人2人よりかはうまいこと体質と付き合っていけています。

「影浦ちゃーん」

「ちょっと教室暗くしてくれない?」

「了解!」

「そんなに叫ばんでも聞こえるよー」

「だいぶ見やすくなったねえ」

 

最近調節できるようになったことで暗室やスクリーンを使うときに活躍できるようになりました。

クラスメイトからはどこでも映画館キット、なんてちょっとからかわれたりもするけれど、輪郭すらも怪しい私に気安く声をかけてくれるし、楽しく過ごせてます。

 

──────────

 

そんな星に魅入られた次の日でした。私の世界は徐々に暗黒に包まれ始めました。

こんな名字ですから。両親は覚悟していたのでしょう。

幸い、と言っては何ですが、徐々に力が強くなっていったので体質のコントロールをするだけの時間はありました。

 

──────────

 

今日の授業では映画を見るそうで

 

「1本目まあまあ面白かったね」

「にしてもなんで急に見ることになったんだろうね」

「さあ…?」

 

とまあ急に決まったものなので暗幕もなし、真昼間にスクリーンに映して見えるはずもなく、私の体質が大活躍していたというわけです。

 

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家の中には照明が増え、あらゆる角に衝撃吸収用のクッションが付きました。

 

家族は理解がありました。時間もありました。

まあ…他人はそうもいかないですよね

 

──────────

 

今日の授業はおしまいです。本当に映画見るだけで終わりました…

「音無ちゃん何か知ってる?」

「今日の先生確か教育実習の人だったよね!近づいちゃったんじゃない?!(・・・・・・・・・・・・)

「ああ…酒巻ちゃんに巻き込まれたのか」

「不憫だね!」

 

本当に

 

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暗闇は人間にとって恐怖するべきものです。

形が見えない。よくわからないもの。まあ、大人でも恐怖の対象でしょう。子どもにとっては格好の標的です。

今でこそ、そう振り返ることができるので納得できますが、当時の私にとって他人とは外敵に他なりませんでした。

2人に出会うまでは

 

1人は世界を歪まされ

1人は無音に取り残されていました

 

それでも2人は生きていました。楽しんでいました。それが私にとっての救いだったのです。

 

──────────

 

「2人とも―!喫茶店いこー!」

「おお!!行こう行こう!!」

「今度は何がおすすめのお店なの?」

「えっとねえ…落ち着いた感じの店でねえ…」

 

食べすぎはほどほどにね影浦少女。




影浦:自分や発生させたものが光を吸収するようになる。会話はできるけどものすごい聞き取りづらい。筆談は白ペンならギリできる。

p.s.いきてます
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