神さまばっかの世紀末な世界に、俺が望むこと   作:赤サク冷奴

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ロミオはリヴィちゃんとくっつけばいいと思うの


明るくて眩しくいられる生き様は、とても羨ましい

 

 あの黒き暴君襲撃から、五日。

 

 俺の前世の記憶を知ったソーマが何か接触してくると思ったら、そんな事は全然なかった。

 ヘルオアヘヴンで瀕死のまま帰った時は凄い心配してくれたが、その翌日からは新しい腕輪を貰ってフィールドワークへ行き、一緒にご飯を食べて、一緒に寝たり……実に仲良くしていた。

 

 その間に、新しいクレイドルの制服が届いていた。

 前と変わらないデザインのようだが、前よりも体にフィットしている。

 

 いつの間に胸囲を測られたのか……測ったのがサカキ博士だったら、後でぶっ飛ばそうと思う。

 

 それと、今後またぶっ壊れないとは限らないので、そのクレイドルの制服を捕食してオラクル細胞で複製したものを着ている。

 これでもうあの下乳服とはおさらばだ。もうアリサ2号とは言わせない。

 

「ふぁぁ〜……」

 

 カウンターを通りかかると、珍しくヒバリちゃんが欠伸をしていた。

 いつもはキリッとしているのに、一体これは何事だろうか。

 

「……ヒバリ、寝てないの?」

「あっ、シアンさん!? いいえ、違うんですよ……今日はあんまりアラガミが出現していなくて、オペレーションの手が余っているんです。やっぱり働いてないと、眠気が出てしまって……」

 

 確かに、今日は珍しく午前中から任務のアサインが無い暇な日だが、まさかヒバリちゃんが眠くなってしまうほどとは。

 

 かく言う俺も暇すぎるので、仕方なくラウンジで初恋ジュースを飲みながらダラダラとする。

 勤務時間にダラダラするのは、背徳感が凄いのを知った。

 

 どれくらいだらけていたのか、ジュース飲んだら寝ようかなとでも思っていると、突然、隣に誰かが静かに座って、「はぁー……」という長い溜息を漏らし始めた。

 大方、正体について予想は着いているが、何に悩んでいるだろうか。

 

 しょうがなく、本当に残念だが、口の中の不思議な味を惜しみつつゴクリと飲み込んで、話しかけた。

 

「……どうかした、ヒロ?」

「……最近、うちの部隊のロミオ先輩の調子が振るってなくてさ。今日も、バスターブレードを豪快にぶん回して、皆の邪魔になっちゃってたんだ。それで、ギルとよく喧嘩するようになってチームワークが少し、な……」

 

 ……ロミオ家出イベントか。

 

 ヒロの話を聞いて、もうそんな段階に来ているのかと思った。

 これはうかうかしてられない。

 

「……今の時点で、ブラッド隊員の中で唯一候補生。後から入ってきた人達が血の覚醒を果たす中、長い間ブラッドにいるロミオだけ、覚醒が起きてない」

「……!? た、確かに、ナナだって覚醒して、後は……あっ」

 

 いきなり口をポカン開けると、ハッとして口を塞ぎ勢いよくこちらに振り向くと、

 

「言ってなかったけど、新しいブラッド候補生が来てるんだよな、いま」

「……ブラッド、候補生?」

 

 新しいブラッド候補生。

 

 その言葉が、何回も頭の中で反芻して、十秒くらい硬直した。

 

 この時期に? 更に隊員を追加で? リヴィが出てくるのは先なのに?

 

 グルグルと思考が巡るが、答えは出ない。

 

 突然、そんなピクリとも動かずに固まった様子をヒロに訝しがられると、はたと正気に戻る。

 

 危ない危ない……つい、予想外の展開で思考に傾いてしまっていた。

 ここは怪しまれないように、尋ねておこう。

 

「……名前は?」

「日霊トウカ。なんか、自己紹介が特徴的で今でも頭から離れない」

 

 日霊トウカ……知らない名だ。ゲームにも出てきたことは無い。

 俺が介入したことによるイレギュラー、という事か。

 

 ラケルてんてーは手回しが早いなぁ……

 

 眉を顰めながら、ヒロが気になる事を言っていたので尋ねてみる。

 

「自己紹介が特徴的?」

「ああ、そうなんだよ、確か……」

 

 ──我が名は日霊トウカ! 一級神機整備士を生業とし、神を狩る者の生命を握る者……! ……という訳で、新しくブラッド候補生となりました、日霊です。現場は新参者ですが、神機の扱いには手馴れているので、仲良くしてくれると嬉しいです。

 

「とか言ってたな」

「……めぐ◯んじゃん」

「め◯みん?」

 

 そうツッコんだ俺は悪くないはずだ。

 絶対cv:高橋李依だろその人。

 

「……ともかく、そのトウカって子が凄いことに、神機適合率98パーセントを叩き出して、世界最高値になったんだよ」

 

 ほうほう、98パーね。ほぼアラガミと同一の偏食場を持った人間と……

 

 なるほど。耳を疑うってのはこういう事らしい。

 

「……98パー?」

「だからか、自称『神機を愛し、神機に愛された女』だとか。いや、自称じゃなくてもう事実なんだけどな……」

 

 苦笑いどころか困惑が振り切れて、あいつマジ何なん……? と言いたげな無表情だった。

 あのカノンでさえ、90パーを僅かに越すだけだというのに。

 

 その子は恐らく、何かしら欠点を持っているに違いない。

 

 例えば、直ぐバテるとか動けなくなるとか、オラクルをブッパしたらぶっ倒れるとか、オウガテイル恐怖症とか、戦場では性格が豹変して誤射しまくるとか。

 ありえる、絶対ありえる。

 

「……その人、強い?」

「……入隊一日目の昨日、訓練はこなしたって聞いたから、実地任務を兼ねて小型アラガミ討伐に出たら、イェン・ツィーと遭遇して、交戦。俺と一人でやろうと思ってたら加わってきて、なんの強化もしてない初期の神機で普通に圧倒してた。そして、いつの間にか倒した。もちろん命令違反で注意したけどさ……」

 

 ふむ。

 入隊初日に感応種を圧倒したと。特に何事も起きずに。

 

「……何その天才」

「天才だよ、間違いなく。神機の形態の切り替え速度は隊長よりも早い。弱点を付くのが上手いし、整備士だからか神機の無茶な使い方もしてない。このままじゃ、俺が追い抜かれそうだ」

 

 後になって選出され、恐るべき神機適合率を叩き出して。

 天賦の才を持っているはずのヒロが、呆れてしまうほどの神機の天才。

 

 このタイミングになって、ラケルは新しい家族(隊員)を作った……やはり、何か裏がある。

 

「……経歴は?」

「どうも、極東でも影響力のある会社──日霊グループの会長の娘だとさ。そこで神機の整備に手を出したらしい。フェンリルの試験で、一級神機整備士の資格を取るくらい凄腕の整備士の才能もある」

「……そう」

 

 まあ、当たり前だが潔白な経歴だな。

 ラケル先生が手回しすれば、経歴なんてどうにでもなりそうだし。

 

 トウカとやらは、後で個人的に調べてみるか。

 

 それよりも、こちらの案件はどうなった。

 

「……ロミオのことは?」

「それなんだが、少し考えてみても、どう声を掛けたらいいか分からない……どうすればいいんだろうなぁ」

「……私に聞かないで」

 

 ……と、冷たく突き返したところで、ふと気付く。

 

 これ、ワンチャン俺が接して信頼を勝ち取りつつ、介入すればいけるのではないか。

 それを口実に、無茶してでもロミオを救出すればいい。仲が良ければ何かを疑われる心配もないし、都合がいいように思える。

 

 その思い付きに内心ほくそ笑みながら、外面では、溜息と共に肩を竦め、やれやれ……と席を立った。

 

「……そこまで言うなら、何とかしてみる。でも、当てにはしないで」

「あ、うん……ありがとう」

 

 グビッと初恋ジュースを一気飲みしてる所を、未確認生物でも見るみたいに胡乱な目で見られるのを無視すると、能力を使って偏食場を感じ取る。

 そうすれば、アナグラの中からロミオの偏食場を感知した。

 

「……じゃ、行ってくる」

「……頼んだよ、シアン」

 

 ヒロを目配せしてから、ラウンジを出る。向かう先はエレベーター……乗ってRのボタンを押すと、急速に上昇していく。

 

 チーンという音を立てて扉が開くと、風がヒュウッと吹き込んで、エレベーターを降りてみれば、開放感があった。

 

 屋上。そこの落下防止の鉄柵に前のめりにもたれ掛かっている、ニット帽を被った金髪の青年。

 

 その青年の隣に行くと、さりげなく、鉄柵の上で頬杖を突いて、ボーッと外部居住区を眺める。

 

「ん? あれ、誰……? って、きみ……シアン?」

「……こんな所で会うなんて、奇遇」

 

 奇遇どころか居場所を分かって来たので必然だけど。

 

「確か、ソーマさんの妹なんだっけ」

「ん。……そういう意味では、初めましてになる」

「良いんだぜ、そんな改めなくて。前に戦ったし、なんならアナグラでしょっちゅう見てるから、俺は全然初対面って気はないんだよなー」

「……そう」

 

 これは意外。会っていなくとも、顔見知りぐらいには信頼を勝ち取っているらしい。

 いやー……安心した。ロミオに嫌われていたら、俺はもう立ち直れるか分からないところだった。

 

 自分もロミオと同じように欄干に寄りかかって、隣をチラッと盗み見ると、ロミオは浮かない表情で、ボーッとどこかを見ては、「はぁ……」と溜息と一緒に頭がガクリと下を向いた。

 

「……何か、あった?」

「いや……そんな大したことじゃなくてさ。ちょっと、喧嘩しただけだし」

「……大丈夫そうには見えない。何を悩んでる……?」

 

 首をロミオに向けて、ジーッと凝視して圧力を掛けつつ尋ねる。

 

「……ほんと、大したことじゃないんだよ。ただ、俺が出来損ないってだけなんだ」

「……それって、血の力のこと?」

「えっ……!?」

 

 分かりやすく、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をして振り向き、目線が一致した。

 

「……大丈夫。ロミオが抱えてること、全部話してみて」

 

 いつもの無表情を少しだけ崩して、少し口角を上げて微笑んだ。

 

 それに、「うっ……」と息を詰まらせて顔が背けられたが、顔が赤くなってただけのようだ。

 それから、少し声をボソリと出した。

 

「…………分かった、分かったよ。でも、絶対に笑うなよ! 俺も、こんなのがしょうもない事だって、分かってる……」

「……しょうもなくない。ロミオは、本気、じゃないの?」

「……でも、皆に追いつけないんだよ! 今日なんて、ナナみたいに立ち回れば、何かわかると思ったのに……駄目なんだ、全然。新しく来たっていうトウカも、最初から戦いの天才だし、神機のエキスパートなんだ。そうやって皆に追い抜かれてって、最初からいた俺だけ置いてけぼり……何かしたくても、何も出来ないんだ……! 先輩なのに……っ!」

 

 ロミオの心の声は、何も出来ない無力感への嘆きに満ちていた。

 

 あのトウカとやらの存在が、ロミオに止めを刺したのだろうか。

 初日以降も獅子奮迅の活躍ぶりを見せていたなら、有り得る話だ。

 

「もう、どうすればいいんだよ……」

「……諦めないで。どうして、皆が血の力に目覚めたのか。……それを思い出して」

「目覚めた、理由……?」

 

 シエルの時は、ヒロが命令を無視してまで自分を助けてくれた事が。

 ギルの時は、自分が犯した過ちを、また繰り返さないため。

 ナナの時は、厄介な体質を持つ自分を受け入れてくれたから。

 

「……ロミオにも、その機会がある。その時に目覚められるように、特訓をした方がいい」

「特訓……? それって、どういう……」

 

 ……なに、とっても簡単な事だよ。

 

 

 

 

「ぐへっ!?」

 

 神機を持ったロミオが勢いよく吹き飛ばされて、訓練場の壁に激突する。

 

 対する俺は、刃が潰れているように作ったロングブレードの一刀流で相手をしていた。

 

「……極限の中。自分の不利な状況で、何かを守りたい、勝ち取りたい、成し遂げたいという極限の意志の力。窮地に陥った時、それが発揮出来るようにする為の特訓。それが、これ」

「し、シアン……手加減無しはキツい……」

「……回復したら、もう一回」

「こ、怖ぇぇ……!!」

 

 回復錠改を手渡して飲ませ、もう一度立ち上がらせる。

 

「……弱いままの自分が嫌なら、乗り越えて」

「そんなの……当たり前に決まってんだろ!」

 

 「てりゃああ!」という掛け声を乗せて振るわれる縦の振り下ろし。

 

 それをひょいと躱すと、素早く脇腹に神機を振るい、反撃。

 

「ふごっ……!?」

 

 追撃でロミオよりも隙なく唐竹割りを繰り出し、重い音を響かせて衝突した。

 

「…………」

 

 ……ロミオが動かなくなった。今日はひとまず、ここまでかな────

 

「──せいやぁ!!」

 

 咄嗟にその場から飛び退くと、奇襲してきたロミオが、のっそりと立ち上がる。

 

「……まだ、終わらないぜ!」

「……その意気。がんばれ」

「よしっ、次こそやってやるからな!」

 

 そんな勝負を、何度も何度も繰り広げた。

 

 次の日も、またその次の日も。ロミオは諦めていなかった。

 

 ギルとの衝突は止まらないそうだが、まだそれでいいのだ。

 

 この特訓は、俺とロミオの仲を深めるための口実。

 着実に彼の糧にはなっているだろうが、ロミオが覚醒するタイミングは、既に決まっている。

 

 そして、その日……ストーリーもまた、着実に近づいているのだ。

 

 

 ◯ ✖️ △ ◆

 

 

 いつもの様に、特訓の為にロミオの帰りを待っていると、ニット帽がエントランスを走り抜けていくのが見えた。

 

 間違いなく、ギルと大喧嘩したのだろう。

 

 アナグラを抜けて、外部居住区を抜けて、支部の外まで一気に走り抜けたロミオを追う。

 やがて足を止めたのは、アラガミとを隔てる壁のない外界に出てから、数キロは離れた地点。傷を受けなければ疲労なんて概念は皆無の俺に、追いつけない道理は無かった。

 

 息を切らすロミオの元に、ゆっくりと近付いていく。

 

「……喧嘩、したの?」

「っ!? ……あ、なんだ、シアンかあ。……って、いや、なんで居るんだよ!?」

「? 追ってきた」

「す、スゲェな……結構離れたと思ったのに」

 

 そこから、ゆっくりと二人で外界を歩いていく。

 

「……喧嘩、しちまった」

 

 ロミオが、ポツリと一言。

 

「……ギルと?」

「うん……やる気ないなら辞めろって、言われて……それでカッとなって、ナナにも、ヒロにも、情けないこと言っちゃったんだ……俺の努力が足りないだけなのに」

 

 ……努力が足りない。

 

 それは単に、足りないというより、報われないのだ。

 報われない努力というのも、世の中には沢山ある。努力しても、どうにもならないことはあるのだ。

 

 特に、意志の力なんて努力でどうにかなる問題じゃない。

 

「……そう。でも、今は落ち着いてて良かった……あのまま、喧嘩別れは、だめ」

「でも、俺逃げ出したんだ……だから、こんな所にいるんだよ。お昼食べてないから腹減ったけど、今はまだ、帰れないし……」

 

 咎めると、ロミオはそう首を振った。

 ここから何としてでも、老夫婦の下に送り届けなければ。

 

 それからは、暫くの間無言で一緒に歩いた。

 

 ロミオは歩いている内に腹の虫が鳴っているが、生憎とレーションを一個しか持っていない。それを半分こして食べる。

 味はアレだが、少しは腹がマシになるだろう。

 

 モグモグと食べていると、ロミオの方から、俺に話しかけて来る。

 

「……ヒロが言ってたんだけどさ。シアンって、アラガミなんだよな」

「……そう。ヒトにもなれない、不完全なアラガミ。それが私」

 

 ナナの血の力が目覚めた時の帰りに、ヒロが全員に向けてシアン・シックザールという人物の正体を説明した。

 

 もともと、サカキ博士からは好きなタイミングで明かしていいと言われていたそうだが、ヒロは完璧なタイミング……ナナを助けた後に話したことで、俺の存在はブラッドの中で認められることになった。

 前に煉獄の地下道で遭遇した時の事で、ギルやシエルが謝ってきたりもしたが……何にせよ認めてくれたようで、本当に良かった。

 

 ただし、シエルの目が少し怖かったが……

 いつかまた殺されそうだな、きっと。

 

「不完全なんかじゃないって。人としての心があれば、人間だよ。俺はそう信じてる」

「……そうだったら、いいのに」

 

 人でなくなる時……それは、人の心を失う時。

 

 たぶん、俺は人のまま死ねないんだろうな。

 

「シアンは、本当に立派だよ。ナナを守ってくれたし、俺との特訓にだって付き合ってくれる。でも、俺はそんなこと出来ない……人としても、神機使いとしても中途半端なんだ」

「……なら、最初にロミオの仲間を信じてあげて」

「俺の、仲間……」

 

 それからまた無言で歩くこと一、二時間。

 

「腹、減ったな……」

「……私も」

 

 午後を回って、日は落ち始めている。

 通常の食事でも腹が満たされる俺だが、この通り人間と同じ食事のサイクルになっている。

 

 前なら、大型のコアを取り込めば一日は余裕があったが、三食おやつ付きでないとお腹が空いて仕方ない。

 あんなレーション程度では腹など満たされないのだ。

 

 何か食べ物ないかな〜、と辺りを見渡すと、北の辺境にある第五サテライト近くの集落があった。古臭いながらもしっかりした造りの小屋が立ち並んでいて、俺達はある家の近くで歩みを止めた。

 少し離れた空に、大きくなっていく赤い雲が見えていたからだ。

 

「あれ……『赤乱雲』……」

「おう……また赤いのが降るか……」

「あ、ども……」

 

 その家から出てきたのは、D◯SHでいう明雄さんポジの茶髪のおじいさん。

 聖域が出来たら、リーダーに農業を教えることになるだろうその人は、一旦空を見上げてから、俺とロミオに視線を向けた。

 

「どうした、若いのがこんなとこで。近くにできたサテライト拠点から来たのか……ああ、あんた神機使いか」

 

 ロミオと俺の右腕に着けられた腕輪を見たらしい。ロミオが咄嗟に隠すが、「隠す必要なかろう。立派な仕事だ」と言われて、気まずそうにしながら、空を見上げた。

 

 その時、ウォォォォンという、よく聞くサイレン音が鳴り響いた。

 

 アリサの付き添いで一度だけサテライトに寄った時にも、赤い雨がこちらに来てこのサイレンが鳴っていたので、よく覚えている。

 

「このサイレン、何……?」

「赤い雨がこっちに来るようだな……二人とも、中に入れ」

「え、いや、俺大丈夫だよ」

 

 おじいさんに促されるも 迷惑になってしまうと考えたのだろう。ロミオが両手をあたふたとさせて断ろうとしている。

 

 しかし、赤い雨の危険性は知っての通りだ。

 

「……それはダメ」

「ど、どうしてだよ……迷惑になるだろ」

「……『黒蛛病』、知ってるでしょ」

「うっ、そうだけどさ……」

 

 感染すれば、死亡率100パーセント。ラスボスを倒さないと、それまでは逃れようのない死に怯える生活だ。

 

「そこの嬢ちゃんの言う通りだ。とっとと入れ、遠慮すんな」

「……すみません、ご迷惑をお掛けします」

 

 ぺこりと頭を下げてから、遠慮がちなロミオの手を引っ張って、家の中に入らせてもらう。

 中は昔ながらの土壁で作られていて、生活感のある良い心地がする。小さい家だが、老夫婦二人が住むには丁度いいくらいだった。

 

「おやまあ、お客さんなんて何年ぶりだい?」

「……さっき腹減ったとか言っとったから、何か食わしてやってくれ」

 

 家の中にいたおばあさんが嬉しそうにして、厨房に向かっていった。

 

「いやいや、爺ちゃん! だから大丈夫だって……ゴッドイーターだから、戻れば飯食えるし……」

 

 この世界の普通の住人は、フェンリルの少ない配給を貰って生活している。

 

 そんな数少ない食糧を、しかも食おうと思えばいつでも食べ物が食えるゴッドイーターに分けるなんて、あまりに惨い。

 

「……ご老体方から少ない配給を頂くのは、申し訳が立ちません。ですから……」

「お腹すいてる子達に、神機使いも何も関係ないでしょ? はい、とりあえず、お茶飲んで待っててね……」

 

 ……しかし、この老夫婦は平然とやってのける。

 

 普通では考えられない献身の精神だ。

 時代設定からして、二人とも高校生の頃から当たり前にスマホを使っているという世代なのに、どうしてこうも思いやりに溢れているのだろう……

 

 出された熱い緑茶を啜りながら、こういう人達を守る為に何をすればいいのかなと、自然に考えを膨らませる。

 

 現在ソーマとサカキ博士が研究開発に着手しているという俺の偏食因子と、キュウビのレトロオラクル細胞を合わせれば、それだけでも手間のかからない装甲壁が作れるし、GE3の〝ラグナロク計画〟が上手くいったなら、誰もがアラガミに怯える必要も……

 

「……嬢ちゃん、クレイドルだろ。その白い制服」

 

 突然、思考の海から引っ張りあげられた。ちらりと、今着ている新品の制服を見てから、遅ばせながら自己紹介をする。

 

「……私は、クレイドル所属、シアン・シックザールです」

「シックザール……ああ、そこに反応しちまったな……気を悪くしたなら、謝ろう。取り止めになった事にどうこう言う立場じゃあない。まあ、わしらには無縁だったのもあるが」

 

 エイジス計画。

 

 サカキ博士から、目的から実際の運用計画まで一から全て講義をしてもらった事がある。

 

 言わば、海上のアナグラだと。地下数キロに渡って、対アラガミ装甲壁に囲まれた超巨大アーコロジーを建築し、全ての人類が生活できるスペースと食料を提供するという、女神の盾の名を冠する計画。

 

『──には最先端オラクル医療施設、垂直式のファーム、神機開発工廠……そして最下層には、我らがアナグラにも使われているシックザール式トカマク型核融合炉があるね。詳しい部屋数や施設はその資料を見てくれたまえ。まあでも、実際はアーク計画の隠れ蓑でしかないから、そこまで大きな地下は存在せず、今紹介した物のほとんどは体面を取り繕うための嘘八百、だったりするけどね。エイジス計画が公式でご破算になった時に利用法を考えてみたんだけど、やはりノヴァの因子の特性を鑑みても、アラガミをおびき寄せる罠として活用するのが良いと考えてね。本部へエイジスの使用許可を貰おうとしたら、許可どころか極東支部管轄にされたよ。老害……ゴホン、お偉い方も扱いに困っていたらしい。しかし、あっさりと手放すとは本当にツイているよ、これは……』

 

 いつものニヤケ顔を更にニヤッニヤさせていたのが妙に頭に残るが。

 

 ひとまずは、目の前で申し訳なさげなおじいさんに首を横に振った。

 

「……あの人とは、関わりがない。私を産ませた人ではあっても……父なんて、一度たりとも思ったことない」

「お、おぉ……そうか」

 

 語気を強めて否定すると、おじいさんが引き気味になって頷いた。

 

 まあ、生みの親ではある、という事だ。

 

 俺の中には、ノヴァのオラクル細胞が混じっていると最近知ったが……つまり、アラガミとなったアイーシャさんの細胞であるから、つまりソーマとは異父兄妹となる訳で。事故の原因のマーナガルム計画を発動したのはケリィ──ヨハネスさんだ。

 

 ……え、待てよ、ソーマと俺って、本当に兄妹だったの? マジで?

 

「……クレイドルには、しょっちゅう世話をかけさせてる。サテライトの若ぇのは、住む場所と仕事があるってのに注文が多い……忙しいだろうに、すまんなぁ」

 

 うーん、前世で兄だった身からすれば、甘えられる立場ってのは良いよな……

 あ、ごめん、今なんて?

 

 辛うじてサテライトは聞こえたが、なんて言ったんだろうか。聞かなかったのが悔やまれるがどうしようもない。

 何とか言って乗り切らねば……

 

「……あんまり、サテライトには行かないから」

 

 さて、どうだ。いけるか。

 

 おじいさんの様子を窺っていると、少し笑い、一回頷いた。

 今のあやふやな返答でも問題無かったようだ。

 

「……まあ、薄々気付いちゃいた。言っちゃなんだが、愛想がいい風には見えない。行く先々で、悪い印象を持たれることもあっただろう」

 

 なん……だと……?

 

 つまり、この無口クールジト目美少女ロールは、かえって悪印象、とでも言うのか……!?

 

 ……そうだよな。入りたての頃、データベースに会話能力が無いとか言われてたもんな。そんなつもりは無かったのに。

 

 分かりきった絶望を突きつけられて、テーブル突っ伏しそうになる。

 

 すると、じいさんは「だがな……」と続けると、穏やかな口調で、俺を諭す。

 

「嬢ちゃんは礼儀正しくて、根は優しい。他人へ一つ踏み切ってみれば、認めてもらえるかもしれん。仕事柄、サテライトに行く事もあるだろう。そこで、拒絶するんじゃなく、歩み寄ってみろ。本音は、ぶつければぶつける程、大きく返ってくるからな」

「……分か、った」

 

 釈然としていなそうな返答でも、おじいさんは、うむうむとゆっくり二回ほど頷いていた。

 

 本音を言うこと……それは、俺にとってあまりに遠い存在だ。

 

 俺の心の裡を観ても、無条件に信頼してくれているソーマ以外に、本当に心から話せる相手はいない。

 

 包み隠された本心と、無愛想で口数の少ない人間など、不気味で仕方無いだろう。

 

 さっきおばあさんから手渡されたばかりの、湯呑みの緑茶を啜る。

 

 ……うまい。

 

 

 

 

 それから、貴重な食べ物の料理を食べさせてもらい、ロミオがおじいさんとおばあさんに慰められて、その優しさに涙してしまう胸熱展開を堪能した。

 

 今はすっかりロミオも落ち着いていて、この歳になって泣いてしまったのが恥ずかしがったか、顔を下に俯けていた。

 

「……お前さんの事情はよく理解した。だが、どうして嬢ちゃんはここへ来たんだ? ロミオを追っかけてか?」

 

 不意に投げ掛けられた疑問に、ぽかんとしながらも首肯する。

 

「ん……まあ、そんなところ」

「そうだったの……ロミオちゃんと仲良いのね?」

「……最近は、訓練に付き合ってるから」

「ふふ、もしかしたら、お嫁さん候補になったりして」

 

 少しイタズラっぽい笑みを浮かべて、おばあさんがご老人特有の冗談を挟んできた。

 

 その言葉に肩を竦めていると、案の定というか、ロミオが過剰反応して、首や両手をブンブンと降って精一杯の否定の反応を見せた。

 

「ちょっ……!? そ、そんなんじゃないって! シアンは、俺を強くする為に、色々やってくれてるだけだよ。いっつも、吹っ飛んでるけど……」

「……ロミオは良い人。でも……ごめんなさい」

「なんか勝手にフラれてる!?」

「まあ……残念ねぇ」

 

 (ホモじゃ)ないです。

 

 それに、ロミオには愛すべき褐色ミニスカワンピの嫁がいる。

 

 なんとしてもロミオを助けて、螺旋の樹の探索でリヴィちゃんと仲良くなってイチャイチャしてくれれば、主に俺が満たされるのだ。

 

 そんな願望を胸に、会話を弾ませていること数時間。

 

 場所は変わり、赤い雨が止んで眩しい晴天が広がる空の下。

 

「ありがとう。俺、戻らなくちゃ……」

「……私も。これで、今日のところはお別れ」

 

 外に出た俺とロミオは、玄関の前で老夫婦に見送られている。

 二人とも、帰ってしまうことに寂しさを感じているらしくて、無理はしなくていいけど、絶対にまた遊びに来ることを約束させられてしまった。

 

 ……そんなことを言われれば、尚更ロミオを死なせたくない。

 

 悲しむ様子なんてもの、俺だって見たくない。

 

「ああ……戻るといい。お前さんと、嬢ちゃんの居場所に、な」

「また、近いうちに遊びにおいで」

「そうだなぁ、神機使いが二人も家にいると、安心だからなあ」

 

 そんなちょっぴりの本音(・・)に、三人が笑いあう。

 

 しかし、朗らかな日常シーンの中で、ずっと無表情を決め込む少女が一人……

 

「嬢ちゃんが笑っているな……なかなか可愛いもんじゃないか」

「そうよねぇ……笑顔のままで居てくれたら、わたし達も嬉しいわ。それに、シアンちゃんの笑顔、とっても素敵なの」

「……笑顔?」

「そうなんだよなぁ……ソーマ?さんと話してる時は、いつもあんな感じだけど、いつもは滅多に表情変えないんだよ」

 

 ポケットから取り出すふりをして、手鏡をオラクル細胞で作る。

 そこに映る顔は、確かに目尻が下がってジト目じゃない、微笑みを湛えた品行方正に見える美少女だった。

 

 ……俺の無表情って、こういう日常パートには耐えられないのか。

 

 頬をぐにぐにして、たるんだ表情を引き締めると、三人とも分かりやすく落胆する。

 本来、俺の笑顔はそうほいほいと出せるほど安いもんじゃないんだぞ。

 

「あのさ……サテライト拠点か……極東支部にでもさ……爺ちゃん達、引っ越さない?」

 

 朗らかに笑い合う老夫婦に、ロミオはそう切り出した。

 

「本部に直接申請すれば、何とか通ると思うんだ。俺、親戚も肉親も、もういないし……だから……」

 

 と、言いかけた時。

 おじいさんは、首を横に振った。

 

「わしらがここに居るのはな。その席を若い者に譲りたいからだ」

「ありがとう……でもね、それはロミオちゃんの未来のお嫁さんのために、取っておきなさいね」

 

 おい、なんでお嫁さんの所で俺のことを見た。

 未来のお嫁さんは別にいるから、俺は勘弁してくれ。

 

 老夫婦の視線をちょっとばかし鬱陶しく思っていると、その時、地面から振動が伝わってきて、それは更に大きくなり、音を立て始めた。

 

 揺れに耐えかねて、おばあさんが倒れるのをおじいさんが受け止めている中、辺りに視線を巡らせる。

 

 遠くに見えるのは……ガルム。そして、奴が率いているらしいヴァジュラテイルやザイゴート数体の姿。

 他にも、ちらほらと中型小型が見られる。

 

 こんなサテライトなのに何でいるんだか……分からないが、ともかく一人で全部やるにしても打ち漏れがあった時の被害が心配だ。

 

「これは……アラガミ……!?」

「……驚いてる場合じゃない。討伐しなければ、サテライトが危ない」

「あ……そっか、神機……」

 

 老夫婦にバレないよう、神機を生成すると、その片方をロミオの前に突き立てた。

 

 形状はバスターブレードにしてある。

 後はお好きにどうぞ、という訳だ。

 

「……こちらシアン。旧大和市第五サテライト周辺にてアラガミの群れと遭遇。至急、ブラッドのレオーニ上等兵の神機と、応援を送られたし」

『はい、こちらでも探知しました。早急に神機とブラッド隊を送ります。到着予定時刻は三分後です。それまでは交戦を避けるように』

「……了解」

 

 懐から取り出した通信機をポケットに入れ直すと、隣で俺の神機を担ぎ、決意に満ちた瞳を向けてくる。

 

「……なぁ、シアン」

「……ん?」

「この神機さ。盾も銃も使えないんだけど」

「……物理で殴る。……そもそも、二つとも使うの?」

「グハッ……や、やめろ、ブラストぐらいちゃんと使ってるっての!」

「……盾も使わないとエリナになる。気をつけて」

「さり気なく第一部隊の子ディスってる……!?」

 

 細けぇこたぁいいんだよ。エリナはエリナなんだから。

 

「それよりも……いく」

「おうよ! やってやんぜアラガミめ!」

 

 俺とロミオは、一目散にアラガミの群れへと駆け出していき……最初の一撃をお見舞いしてやった────。

 

 

 ◯ ✖️ △ ◆

 

 

「皆……俺……」

「お前の休暇届は勝手に出しといた。これは貸しだ……もう二度とするなよ」

 

 それから、ブラッド隊がヘリから降りてきたので俺はお役御免になり、サテライトの対アラガミ装甲壁の上から、全員の様子を見守っていた。

 

「へへー、ギル、ずっとロミオ先輩のこと気にしてたんだよ。言い過ぎた、って」

 

 ……いや、俺が退いたのはブラッド隊自体が原因ではないんだが。

 

「あ、トウカ……ごめんな……あの時、新人の癖にとか、言っちゃって……」

「そんな、謝らなくていいですよ! あの時は浮かれてて、生意気になっていましたし……そもそも、あまり連携っていうのが出来ないですし、ご迷惑をお掛けしました。本当にすみません……」

「そうだな。早く、トウカは連携を覚えてくれよ? 出来ると思ってても、無闇に突っ込むのはやめないと危ない。分かった?」

「うぐ……反省します」

 

 常に丁寧語を付けて喋る、ヒロと同じ髪の色合いをしたサイドテールの女の子。

 

 ……日霊トウカ。戦いぶりを見ていたが、身のこなしは三年ゴッドイーターをやっている筈のアリサに迫る軽快さだ。

 あんなのが新人とか、たまったもんじゃないだろう。

 

 そんな訳で、彼女が、ヘリから降りた瞬間バッサバサ倒していくのが見えたので、わざわざ俺が出向く必要もなくなったのだ。

 または、せっかくの仲直りイベントの介入を避けたかったとも言う。

 

「はいはい! ゴメンなさいムードはここまでにして、もう帰ろ! ロミオ先輩がいないと、皆無口だから、やりづらくてー」

「……そうだなー! よっし、元気よく帰ろう! ……って、シアンは?」

「うーんとね、シアンちゃん、私たちが来たら居なくちゃった」

「……気、使わせちゃったのかなあ」

 

 上手く解釈してくれたようだし、そういう事にしておいてくれ。

 これで、シアンちゃんは空気の読める良き隣人だと理解してくれるだろう。

 

「あ、そうだ! 帰ったら例の約束、よろしくねー!」

「例の約束? なんだっけ?」

「えー! 約束したじゃん! チキン8ピースだよー!」

「こっそり増やすなよ! 5ピースだっただろ!」

「やっぱり覚えてたじゃーん!」

「おい、早くしろ。とっとと帰るぞ」

「はーい。……まあ、間を取って7ピースってのはどうかな?」

「ナナだけに?」

「先輩……それはちょっと……」

「え、ええと! わ、私はいいと思いますよ! それはもう、素晴らしい出来です!」

「トウカ、逆にロミオ先輩にダメージ与えてるから、それ……可哀想に」

「……なんか、ごめん」

 

 ナナがうわぁと一歩引いていて、渾身のギャグを健気に誉めて慰めようとするトウカ、ロミオの肩を叩いて同情してやるヒロ。

 

 みんな、眩しいなぁ、って。ブラッドを見てて思わずにはいられない。

 

 この世界で生きてきて、生き残ること以外に目がいくようになると、ふと自分の事も考えてしまう。

 そうやって段々と昔に戻っていってしまっている自分からすれば、あの眩しさは、本当に羨ましい。

 

(あいつが居たら、この世界ももっと面白くなるのにな……)

 

 そう思って、余計に虚しさが募ったのを後悔した。

 

 


おまけ

 

 

 この日。

 ラケルは極東支部の病室の一角で、自身の家族の一人を待っていた。

 

 支部長へ挨拶に伺おうと思ったのだが、どうも今日は何か良いことがある予感がしてならない。

 

 P73偏食因子によって五感が強化されるが、直感ともいうべき第六感にまで影響を及ぼしている為に、この予感というものはかなりの割合で当てになる。

 

 ただ、漠然と何か良いことがある……とだけしか分からないが、この囁き声から一時的に目を逸らすには、目の前にある予感というのはちょうど良かった。

 

 そこへ、扉が開かれて、青年が一人入ってくる。

 

「久しぶりですね、ヒロ。良いところに来てくれました」

「はい。お久しぶりですラケル先生」

 

 その青年は、比較的最近にラケルが引き取った子供の一人……神威ヒロ。

 

 拾ったにしては、特異なほどにP66の偏食因子や神機と相性が良く、何かの運命を感じたのだが……それは予想通りとなり、〝喚起〟という力に目覚め、計画は思わぬ方向へと進んでしまった。

 

「これから、サカキ博士にご挨拶に参ります。よかったら……支部長室まで案内していただけませんか?」

「分かりました、案内します」

「ありがとう。それでは、よろしくお願いしますね」

 

 ヒロが先導する形で、ラケルは車椅子を動かして、エレベーターへと乗り込む。

 

 

 

 

 ……ラケルと、荒ぶる神の少女との邂逅は、もう、すぐそこにまで迫っていた。

 

 

 




ラケル√をどこかで挟みたい……

ロミオPの処遇について

  • いつも通り、逝くなぁぁぁ!される。
  • シアンちゃんに救出される。
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