今から200年程前、第46太陽系の地球にとある怪獣が朝鮮半島に出現、壊滅させた後ユーラシア大陸やアフリカ大陸、南米大陸、北米大陸を襲い、地球上の人口は半分近くにまで減少した。
核ミサイルでその怪獣は葬られたが、同族と思われる小型の怪獣が世界各国で目撃されるようになり、やがてそれはジーオスと命名される事になった。
立木一族を中心に結成された
惑星トータスのウルの町にてマグナコンボイ達の前に現れたのはジーオスの中でも陸戦に特化したジーオス・ランダーと呼ばれる個体に似ているものの、黒い外殻に赤い発光体がある他のジーオスとは異なり白い外殻に青い発光体を有していたのだ。
「外見からしてランダーか…総員、外壁まで下がっていろ」
マグナコンボイの指示にハジメ達は従って外壁まで下がる。残っているのはマグナコンボイとダイノヴェインのみだ。
「綾波、やれるな?」
「はい!やってやるです!」
「相手は嘗てのヴェルですら苦戦を強いられたランダーだ。相手が同じ強さを有しているかは分からないが、油断するな」
「はい!」
2人が戦闘態勢に入ると白ジーオスも
「クゥワッキャ、クゥワッキャ、キシャァァァァァァァァァァァァ!」
と咆哮し、2人にエネルギー弾を放つ。マグナコンボイはイオンブラスターで相殺し、ダイノヴェインはサイバーシールドの回転でかき消す事でエネルギー弾の直撃を防ぐ。
白ジーオスはだったら接近戦に持ち込もうとダイノヴェインに向けて突進するがダイノヴェインは跳躍して回避。しかし白ジーオスはその右前足でダイノヴェインの左足を掴んで地面に叩き付ける。
一方のマグナコンボイはイオンブラスターを白ジーオスの背中に向けて発砲、白ジーオスは今度はマグナコンボイへと向かって突進すると見せかけてその爪でマグナコンボイを切り裂かんとする。マグナコンボイはENソードを装備するとそれで白ジーオスの爪を弾いていき、その隙にビーストモードとなっていたダイノヴェインが白ジーオスの背中に向けて跳躍し
「ダイノヴェイン、
ロボットモードに変身して白ジーオスの背中に飛び乗り、外殻と外殻の間の可動部にテールサーベルを突き刺してはそれを踏み込ませては引っこ抜く。
だが、白ジーオスも必死に抵抗してダイノヴェインを振り落とし、ダイノヴェインは地面に着々する。
マグナコンボイは白ジーオスに跨がると先程ダイノヴェインがテールサーベルを突き刺した箇所に手を突っ込んで外殻を無理矢理引き剥がして投げ捨て、更に内部に手を突っ込んで"コア"を掴むとそれを一気に引き抜いて空中へ放り投げると背面のアームに装備したイオンブラスターを発砲、イオンブラスターのエネルギー弾が何発も直撃したコアは爆散し、コアを失った白ジーオスは活動を停止して崩れ落ちるのだった。
マグナコンボイは白ジーオスの反応が消えたのを確認すると戦闘態勢を解き、碧刃としての姿になる。
「色が違うとはいえジーオスが何故…」
ダイノヴェインとの一体化を解除した綾波はそう呟く。
「分からない…だが、エヒトが関与している可能性もあるかもしれないな」
「エヒトが…ですか?」
「私やハジメ、優花は奴の手によって召喚させられた。あれほどピンポイントの召喚魔法だ。事前に調べていたというのも考えられる。そして、第46太陽系の地球について調べるならジーオスは避けては通れないだろうからな」
碧刃は自身の推測を述べた後、綾波と共に外壁の中へ戻るのだった。
碧刃と綾波が外壁の中へ戻ると、畑山は清水に必死に呼び掛けていた。
「清水君!しっかりして!清水君!」
畑山は碧刃に気付くと
「頼尽君!清水君の意識がありません!何とかなりませんか!」
と碧刃に呼び掛けるが、碧刃は無言のまま清水の顔と下半身を失った肉体を見るとしゃがんで目蓋を閉じさせ
「やり方や動機、結果はどうあれ、
彼なりに清水を褒め称える。
「な、何を言っているんですか頼尽君!清水君は助かるんですよね!?」
碧刃は立ち上がると殺気を畑山に向けて放ち、胸ぐらを掴んでこう言った。
「現実を見ろ!こいつは、清水はもう死んでいる!」
「そ、そんな…」
「良いか?これはゲームじゃない…現実だ。死ぬ時は呆気なく死ぬ…特に弱肉強食のこの世界ではそうだ。
今回はたまたまこいつが死んでたまたま私達は生き残った…だが、もしかしたら私達の誰かが死んでいたかもしれないし、クラスメートの誰かが死んでいたかもしなれない。
畑山教師…貴方が私達に対し何の報酬もなしに魔物の大群と戦えと言ったのは解釈によっては死んでこいと言っているようなものだ。
つまり、貴女は反対していた教会の連中と同じ事をしていたという事だ」
清水の亡骸と碧刃の言葉に畑山は漸く現実を見たのか、愕然とした後、地面に向かって胃の中の物を吐いた。
碧刃は冷たい視線のまま護衛隊の面々に対しこう言った。
「死と隣り合わせ…これが戦争というものだ、わかったか?戦うなら自分の意思で戦え、誰かに流されて戦うな。良いな?」
言いたい事を言った碧刃は皆が落ち着いたのを見計らい、設置した武器・武装を片付け、片付けが終わると
「優花っち!」
宮崎は優花を呼び止める。
「気を付けてね。南雲と幸せに」
「ありがとう」
と優花は笑みを浮かべて短く返し、トレーラーに乗り込む。
マグナコンボイはフューレンに向けて走り出し、休憩を挟みつつも行きとほぼ同じくらいの時間をかけてフューレンに戻って来た。
そんなフューレンの入場検査待ちの列は今日も長かった。
「碧刃さん、マグナコンボイで此処まで来ちゃって良かったんですか?できる限り隠すつもりだったのでは…」
とシアは碧刃に問う。
「あれだけ派手に暴れたからな。一週間もすれば、よほど辺境でもない限り伝播している。
いずれはバレるのは決まっていた。それが予想よりちょっと早まっただけのことだ」
「でも、教会とかお国からは確実にアクションがありそうだから確かに今更だよね。あの先生やイルワさんとかが上手く味方してくれればいいけど」
と宮古は発言し、碧刃はこう返した。
「まぁ、あくまで保険だ。上手く効果を発揮すればいいなぁという程度のな。宮古や綾波の案のお陰で私の名前そのものも広まりそうだしな」
その後、簡易の鎧を着て馬に乗った男3人…おそらく門番の男達が碧刃達の元へとやってきた。
「君達はもしかしてオーダーヴァンガードと言うパーティー名だったりするか?」
「ああ、確かにそうだ」
と碧刃はトランステクターとの一体化を解除し、窓から顔を出して答えるる。
「そうか。それじゃあ、ギルド支部長殿の依頼からの帰りということか?」
「その通りだ。もしかして支部長から通達でも来てるのか?」
碧刃の言葉に門番の男が頷く。門番は、直ぐに通せと言われているようで順番待ちを飛ばして入場させてくれるようで、碧刃はトランステクターをゆっくり走らせ門番の後を着いて行く。列に並ぶ人々の何事かという好奇の視線を尻目に悠々と進み、碧刃達は再びフューレンの町へと足を踏み入れた。
―side:Magna Convoy―
ギルドの応接室で待つこと5分。イルワが部屋の扉を蹴破らん勢いで開け放ち飛び込んできた。
「ウィル!無事かい!?怪我はないかい!?」
「イルワさん…すみません。私が無理を言ったせいで、色々迷惑を…」
「…何を言うんだ…私の方こそ、危険な依頼を紹介してしまった…本当によく無事で…
ウィルに何かあったらグレイルやサリアに合わせる顔がなくなるところだよ…
二人も随分心配していた。早く顔を見せて安心させてあげるといい。君の無事は既に連絡してある。数日前からフューレンに来ているんだ」
「父上とママが…わかりました。直ぐに会いに行きます」
イルワはウィルに両親が滞在している場所を伝え、会いに行くよう促した。ウィルは、イルワに改めて捜索に骨を折ってもらったことを感謝し
「碧刃さん、オーダーヴァンガードの皆さん。この度は本当にありがとうございました。後日、改めて挨拶に行きます」
そう言って応接室から出て行った。
それを見届けたイルワは穏やかな表情で微笑むと、深々と私達に頭を下げた。
「碧刃君、オーダーヴァンガードの諸君。今回は本当にありがとう。まさか、本当にウィルを生きて連れ戻してくれるとは思わなかった。感謝してもしきれないよ」
「生き残っていたのはあの小僧の運が良かったからだ」
「ふふ、そうかな?確かに、それもあるだろうが…何万もの魔物の群れから守りきってくれたのは事実だろう?"青き騎神銃士"様?」
「随分情報が早いな」
「青き銃士の噂は以前から耳にしていたし、ギルドの幹部専用だけど長距離連絡用のアーティファクトがあって私の部下が君達に付いていたんだよ。
といっても、あのとんでもない移動型アーティファクトのせいで常に後手に回っていたようだけど…彼の泣き言なんて初めて聞いたよ。諜報では随一の腕を持っているのだけどね」
「それはその人物に悪い事をしたな。まぁ、監視を付けるのは当然の措置だろう」
「それにしても、大変だったね。まさか、北の山脈地帯の異変が大惨事の予兆だったとは…二重の意味で君に依頼して本当によかった。数万の大群を殲滅した力にも興味はあるのだけど…聞かせてくれるかい?一体、何があったのか」
「ああ、構わないが、その前に宮古とユエ、シア、そして嵐とティオのステータスプレートを頼む」
「ふむ、確かに、プレートを見たほうが信憑性も高まるか…わかったよ」
そして、渡されたステータスプレートに記された宮古、ユエ、シア、嵐、ティオのステータスがこうだ
『渡駒宮古 13歳 女 レベル:???
天職:戦女神
筋力:12000+α
体力:12000+α
耐性:12000+α
敏捷:12000+α
魔力:12000+α
魔耐:12000+α
技能:金属細胞適合型不老生命体・毒無効・全属性耐性・物理耐性・威圧・高速魔力回復・気配感知・魔力感知・魔力操作・言語理解・騎神の加護・騎神の祝福・重力魔法』
『神北嵐 14歳 女 レベル:???
天職:戦女神
筋力:12000+α
体力:12000+α
耐性:12000+α
敏捷:12000+α
魔力:12000+α
魔耐:12000+α
技能:金属細胞適合型不老生命体・毒無効・全属性耐性・物理耐性・威圧・高速魔力回復・気配感知・魔力感知・魔力操作・言語理解・騎神の加護・騎神の祝福』
『ユエ 323歳 女 レベル:80
天職:神子
筋力:430
体力:680
耐性:450
敏捷:530
魔力:13770
魔耐:13980
技能:自動再生[+痛覚操作]・全属性適性・複合魔法・魔力操作[+魔力放射][+魔力圧縮][+遠隔操作][+効率上昇][+魔素吸収]・想像構成[+イメージ補強力上昇][+複数同時構成][+遅延発動]・血力変換[+身体強化][+魔力変換][+体力変換][+魔力強化][+血盟契約]・毒耐性・麻痺耐性・胃酸強化・念話・高速魔力回復・気配感知[+特定感知]・魔力操作・魔力感知[+特定感知]・熱源感知[+特定感知]・気配遮断[+幻踏]・騎神の加護・騎神の祝福・生成魔法・重力魔法』
『シア・ハウリア 16歳 女 レベル:50
天職:占術師
筋力:400
体力:480
耐性:400
敏捷:520
魔力:6200
魔耐:6400
技能:未来視[+自動発動][+仮定未来]・魔力操作[+身体強化][+部分強化][+変換効率上昇Ⅱ] [+集中強化]・気配感知[+特定感知]・魔力操作・魔力感知[+特定感知]・熱源感知[+特定感知]・気配遮断[+幻踏]・毒耐性・麻痺耐性・胃酸強化・念話・騎神の加護・騎神の祝福・重力魔法』
『ティオ・クラルス 563歳 女 レベル:89
天職:守護者
筋力:850[+竜化状態5080]
体力:1200[+竜化状態7260]
耐性:1200[+竜化状態7260]
敏捷:640[+竜化状態3830]
魔力:5040
魔耐:4640
技能:竜化[+竜鱗硬化][+魔力効率上昇][+身体能力上昇][+咆哮][+風纏]・魔力操作[+魔力放射][+魔力圧縮]・火属性適性[+魔力消費減少][+効果上昇][+持続時間上昇]・風属性適性[+魔力消費減少][+効果上昇][+持続時間上昇]・複合魔法・騎神の加護・騎神の祝福』
このステータスに加え私達のステータスに流石のイルワも開いた口が塞がらないようだ。
ユエとティオは既に滅んだとされる種族固有のスキルである"血力変換"と"竜化"を持っている上に、ステータスが特異過ぎ、シアは種族の常識を完全に無視していて、私達アデプトテレイター組はイルワからしてみれば未知のスキル持ちだ。驚くなと言われても無理な話だ。
「いやはや…なにかあるとは思っていたが、これほどとは…」
イルワは冷や汗を流しながら、何時もの微笑みが引き攣っている。
そして私はお構いなしに事の顛末をイルワに話した。
普通に聞いただけなら、そんな馬鹿なと一笑に付しそうな内容だが、先にステータスプレートで裏付けるような数値や技能を見てしまえば信じざるを得ないだろう。
私だってイルワの立場にいたら同じ様になっていたかもしれない。
すべての話を聞き終えたイルワはまるで一気に10歳くらい年をとったような疲れた表情でソファーに深く座り直した。
「…道理でキャサリン先生の目に留まるわけだ。碧刃君、ハジメ君、優花君、綾波君、宮古君が異世界出身だということは予想していたが…実際は、遥か斜め上をいったね…いや、
「今まで通りの言い方で構わない。此処での立場は貴方の方が上だ。
…それで、イルワ支部長。貴方はどうする?危険分子だと教会にでも突き出すか?」
「冗談がキツいよ。出来るわけないだろう?君達を敵に回すようなこと、個人的にもギルド幹部としても有り得ない選択肢だよ。
大体、見くびらないで欲しい。君達は私の恩人なんだ。そのことを私が忘れることは生涯ないよ」
「…そうか。そいつは良かった。試して悪かった」
「さて、私としては約束通り可能な限り君達の後ろ盾になろうと思う。ギルド幹部としても、個人としてもね。まぁ、あれだけの力を見せたんだ。当分は、上の方も議論が紛糾して君達に下手なことはしないと思うよ。
一応、後ろ盾になりやすいように、君達の冒険者ランクを全員"金"にしておく。普通は、"金"を付けるには色々面倒な手続きがいるのだけど…事後承諾でも何とかなるよ。
キャサリン先生と僕の推薦、それに"豊穣の女神"と対となる"青き騎神銃士"という名声があるからね。
他にもフューレンにいる間はギルド直営の宿のVIPルームを使わせて貰って構わないし、私の家紋入り手紙を用意しておこう。
今回のお礼もあるが、それ以上に君達とは友好関係を作っておきたいからね」
「なるほどな。私としても今後の事を考えて貴殿方とは友好的な関係を気付いておきたい」
「そうか…それは良かった。それでは今後とも宜しく頼むよ、碧刃君」
「あぁ、こちらこそ。イルワさん」
「さんはいらないよ。碧刃君の方が年上なのだからかね」
「わかった、イルワ」
私達は互いに握手を交わすのだった。
―side out―
時は少し遡って碧刃達がライセン大迷宮を攻略した後の頃、ホルアドにて白崎は自身が所属する勇者パーティーのメンバーの一人、中村恵里に呼び出されていた。
ハジメが奈落の底に落ちてから白崎は鬼気迫る思いで訓練に励んで実力を磨いてきた…すべては南雲ハジメを手に入れる為に、その為に邪魔者を排除する為に。
「何の用かな?恵里ちゃん」
白崎の問いに中村はこう口に開いた。
「南雲ハジメが欲しい?」
中村の言葉に白崎は首を縦に振る。
だけど、南雲を手に入れるには邪魔者がいる」
「っ!?頼尽ッ…!」
憎々しげに答える白崎に中村はこう続けた。
「あいつの反応を見るに南雲は生きている。何処にいるかは分からないけどね。それはそうと"僕"と手を組まない?」
「どういう事かな?」
「僕には僕の欲しい者があるし白崎さんは南雲が欲しい…だけど、手に入れるには邪魔者を排除しなければならない。それに、僕の天職が何か覚えてる?」
「…降霊術師。死亡対象の残留思念に作用して死体を操る魔法だよね」
「そう、僕の能力を使えば南雲を白崎だけのお人形にする事だって出来る」
中村の言葉に白崎は不適な笑みを浮かべる。
「きっと頼尽達の入れ知恵で南雲は君の物になることに抵抗する筈…だったら人形にしちゃえば良い」
「恵里ちゃんにならそれが出来る…!南雲くんを手に入れる為なら何だってする!」
「話が通じてありがたいよ。実はね、魔物を使って降霊術を磨いている中である人達とコンタクトを取る事が出来て、彼らから協力を得る事が、手を組む事が出来たんだよ。彼らの協力もあれば僕達の目的も果たしやすくなるだろうからね」
「良いよ、南雲くんを手に入れる為に手を組むよ!」
「よろしくね、"香織"」
こうして白崎と中村は手を組み、今後についてこの地に潜伏している"協力者"を交えて話し合うのだった。
To be continue next stage…
ラストの協力者…つまりそういう事です(どういう事だ)
メタルスダイノヴェインのベース(あくまでもベースなので色や形状を変えます)
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ADブラックナイトグリムロック型
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TLKダイノボットスコーン
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メタルスメガトロン型