青き銃士と戦女神(ヴァルキリー)   作:衛置竜人

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メタルスダイノヴェインのモチーフですが、このままだとムービーアドバンスドシリーズのブラックナイトグリムロックをベースにした物かメタルスメガトロンをベースにした物かTLKスコーンをベースにした物のどれかになりそうです。

ブラックナイトグリムロック型はビースト時の腕の位置がもう少し下だったらビースト時のスタイルも良くなるんだけどなぁと(実際に位置変更する改造をしたらだいぶ納得のいく物になりました)


グリムロックと言えばスタジオシリーズのG1グリムロックがサイズ・プロポーション・可動が本当に理想的なG1グリムロックで楽しみです←POTP版は悪くないし合体が魅力的だけどビースト時の足の爪の短さがかなり気になってしまって(それでPOTP版を手放したのにも関わらず武器に惹かれてジェネセレ版ボルカニカスをポチったという)

あと非正規のIDW版グリムロックっぽい人も気になるけど値段が高くて手を出せない…


第33話『海底の迷宮』

 

―side:Magna Convoy―

 

 

エリセンでの滞在から3日後。準備も終わり、ミュウと一旦別れた私達はいよいよ"メルジーネ海底遺跡"に挑む事となる。

 

ミレディから聞いた話によればエリセンから西北西に約300キロメートルの位置に存在しているらしく、後は"月"と"グリューエンの証"に従えと言われている…これはグリューエン大火山を攻略した証たるペンダントに月の光を溜め込めば良いらしい。

ペンダントのサークル内にはランタンを掲げている女性の姿がデザインされており、ランタンの部分だけがくり抜かれて穴あきになっている。

そしてこのペンダントを月にかざすとその穴あきに光を溜め込んで海底遺跡へ導くらしい。

本来なら空間魔法で自分達の周辺の空間と外界を切り離した状態で進むべきなのだろうが、そうしなくてもトレーラーやトランステクターがあれば問題なく潜航できる。

私は本来の姿(マグナコンボイ)となり、ペンダントから放出される光が遮られないように右手の甲にペンダントをしっかりと固定してトレーラーの前を先行していた。

ペンダントの光は無数の歪な岩壁が山脈のように連なっている海底の岩壁地帯を示しており、私が近寄りペンダントの光が海底の岩石の一点に当たると、岩壁の一部が音を立てて真っ二つに裂け、扉のように左右に開き出し、暗い道が出現した。

「なるほど、どのみち夜じゃなければ無理だったという事か」

「そう言う事みたい。でも、何だかロマンチックだよね」

鈴の言葉に皆は肯定の様だ。確かにロマンチックだな。

私は引き続きトレーラーの前を先行し、その道を進む。

トビウオ型の魔物が襲ってきたりしたが、私は一気に殲滅した。

「今、死んだ魚のような目をした物が流れて行きましたよ」

「シアよ、それは紛う事無き死んだ魚じゃ」

そんな中、洞窟の壁を注意深く観察していると数ヶ所に50センチくらいの大きさで五芒星の頂点の一つから中央に向かって線が伸び、中央に三日月のような文様があるの紋章…メルジーネの紋章が刻まれている場所を発見した。それが、円環状になっているこの洞窟の五ヶ所に存在している。

「五芒星の紋章に五ヶ所の目印、それと光を残したペンダント…という事は…」

私が右手の甲に固定したペンダントを壁にかざすと、ペンダントが反応してランタンから光が一直線に伸び、その光が紋章に当たると紋章が一気に輝きだした。

「これ、魔法でこの場に来る人達は大変だよね…」

「そうね…直ぐに気が付けないと魔力が持たないわ」

鈴と優花がそう言う中、私が五ヶ所の紋章全てにペンダントの光を当てると、轟音を響かせながら壁が縦真っ二つに別れ、円環の洞窟から先に進む道が開かれた。

その奥へ進むと、真下へと通じる水路があり、私達は進んでいくが、どういう原理なのか途中で水面がたゆたっていた。

そして、その下に出た私とトレーラーは浮遊感に包まれた後、落下していき、私は足裏のスラスターを作動させると両手でトレーラーを掴み、ゆっくり地面に下ろした。

私は碧刃としての姿になり、皆もトレーラーから降りて私はトレーラーを宝物庫に入れる。

「ここからが本番みたいだな。海底遺跡と言うより洞窟だが、全部水中でなくて良かった」

「確かにそうですよね」

私の言葉に綾波はそう返す。

「そう言えば、アデプトテレイターは水中でも呼吸できるの?」

とハジメは私に訊ねる。

「そうだな…水中にいる時は身体の各部から魚のエラの様に水中の酸素などを取り込むから呼吸というより無呼吸でいられるというところか。

因みに大気中にエネルギーに変換できる物質がない状態で長時間行動してエネルギー切れになると休眠状態…ステイシスロックモードになるな」

と私は答える。

そんな中、周囲から魔物の気配が感じられた。

「ユエ、鈴、障壁を」

「…ん」

「了解!」

私の言葉にユエと鈴は障壁を展開、直後に頭上からレーザーの様な圧縮された水流が流星さながらに襲いかかってきたが、2人が張った強固な障壁を破る事は出来なかった。

「あれは…フジツボかな?」

「それっぽいよね」

宮古の言葉に優花は肯定する。

襲ってきた魔物はフジツボの様な姿をしていた。

「フジツボか…反アデプトテレイター派から追われていた時、食糧の補給が出来ない時にフジツボを食ったりもしたよ。何なら食べてみる?」

と嵐の提案に私達はフジツボ型の魔物を十数匹捕獲した後、残りは焼き払って殲滅した。

因みに味は微妙だった…塩などでの味付けが必須だ。

 

その後も魔物も倒しつつ通路の先を進んでいくが…

「なんかさ、迷宮の魔物にしてはやけに弱くない?」

「ハジメの言う通りだな…圧倒的に弱い。外の魔物と大差がない」

そう、魔物が迷宮の外と変わらない程度に弱かった。

疑問を持ちつつ更に通路の先にある大きな空間へ進むと、半透明でゼリー状の何かが通路へ続く入口を一瞬で塞いだのだ。

「何だろう…」

とハジメは呟く。

「私がやります!」

「私もいくよ!」

シアと宮古がインパクトナックルでその壁を壊そうと叩くか、壁は表面が飛び散っただけでゼリー状の壁自体は壊れなかった。そして、シアと宮古の胸元にその飛沫が付着する。

「ひゃわ!何ですか、これ!」

「服が溶けてる!?」

シアと宮古の胸元の衣服が溶け出し、2人は困惑と驚愕の混じった声を上げる。

「2人とも、動くでない!」

ティオは咄嗟に絶妙な火加減でゼリー状の飛沫だけを焼き尽くす。シアの胸元が赤く腫れているが、少し皮膚にもついてしまったようだ。因みに宮古は既に回復している。

「どうやら、強力な溶解作用があるようだな」

「また来るわ!」

ゼリーの壁の次は頭上からの無数の触手の襲撃だ。

見た目は先端が槍のように鋭く尖っているのを覗けば出入り口を塞いだゼリーと同じだ。

「あいつらにも強力な溶解作用があるかもしれない。警戒しろ!」

「碧刃殿、先程から妙に炎が勢いを失うと思っておったのじゃが、どうやら炎に込められた魔力すらも溶かしているらしいの」

「つまりこのゼリーは魔力そのものを溶かすことも出来るという訳か…大迷宮の魔物に相応しい中々に強力で厄介な能力だな」

私がそう言った時、天井の僅かな亀裂から染み出すように何かが出てきて空中に留まり形を形成していき、半透明で手足がヒレ状の人型で、全身に極小の赤いキラキラした斑点を持ち、頭部には触覚のようなものが二本生えている全高10メートル程のクリオネ型だ。

私はリボルビングバスターキャノンを装備するとすぐに発砲し、クリオネ型の体は爆発四散した。

「反応が消えてない…何これ、魔物の反応が部屋全体に…」

優花の言う通り、感知系能力やセンサー等は部屋全体から魔物の反応を捉えていた。

更に四散したはずのクリオネが瞬く間に再生してしまった。しかも、よく見ればその腹の中には先程まで散発的に倒していたヒトデモドキや海蛇が溶かされていた。

「…弱いと思っておった魔物は本当にただの魔物で、こいつの食料だったみたい…」

「そういえば、透明の癖に魔石が見当たらないわね」

優花の言う通り、魔物なら体内にある筈の魔石がこのクリオネ型からはまったく見当たらなかったのだ。

「どこに繋がっているかわからないが、地面の下に空間がある。こんな海底にあるから水が流れているかもしれないが…態勢を一度立て直すぞ」

私の言葉に皆は了解、と返す。

「ハジメ、錬成で穴を開けられないか?」

「わかった」

ハジメは錬成を連続で発動して地面に穴を開けていき、その隙に水中で呼吸出来ない者は酸素ボンベ型のアーティファクトを装備する。

私はその好きに本来の姿(マグナコンボイ)となる。

「もう少しで穴が開く!」

「わかった。総員、流されないように私にしがみつかけ!」

皆が私にしがみついたのを確認すると私はハジメの錬成で弱くなった地面をイオンブラスターで打ち抜き、その結果として貫通した縦穴へ途轍もない勢いで水が流れ込んでいき、私は皆と共に流されながらも宝物庫から巨大な岩石と無数の焼夷手榴弾を縦穴に設置し、縦穴からある程度離れた後に背後でくぐもった爆音が響いた。

クリオネ型の追撃から逃れたのかは確認する事が出来なかったが、私達は誰一人はぐれる事なく何十箇所にも穴が空いている巨大な球体状の空間に落ちてきた。

開いている穴の全てから凄まじい勢いで海水が噴き出すか流れ込んでおり滅茶苦茶な潮流となっている。

「みんな無事か?」

私は碧刃としての姿になって皆に訊ねる。

「はい、大丈夫です」

綾波を筆頭に皆は大丈夫だと返す。

「そうか…良かった」

しかし私以外は皆びしょ濡れであり、ユエは風を発生させて皆の衣服を乾かしていく。

皆の衣服が乾いた後、私達はこの空間の探索を始めていたのだが…

『『うぉおおおおおおおおおおおおおおお!!!』』

『『ワァアアアアアアアアアアアアアアア!!!』』

という大勢の人間の雄叫びが突然聞こえた。

「っ!?皆!周りが!」

鈴が言うように周辺の風景が歪み始め、私達の周辺に二組に分かれて相対して武器を手に雄叫びを上げる人々の姿が現れた。

私は試しに騎士を一人殴ってみるが、私の拳は騎士の身体をすり抜けてしまった。

「さしずめ、過去の記録映像の再生といったところか」

続いてハンドガンを装備して魔力粒子によるエネルギー弾で騎士を撃ってみる騎士は爆散した。

「幻覚ってわけでもないけど、現実というわけでもないようだね」

「…ハジメの言う通り…実体のある攻撃は効かないけど、魔力を伴った攻撃は有効…」

「ユエの言う通りだね。全く、本当にどうなっているのやら…」

と嵐は呟く。

「それより連中も妾達に気付いているようじゃな」

ティオの言う通り、連中の視線は我々に向けられ、今にも襲いかからんとしている。

「連中を殲滅するぞ」

私がそう言って皆が武装を展開した後、騎士達は一斉に襲いかかってきた。

「全ては神の御為にぃ!」

「エヒト様ぁ!万歳ぃ!」

「異教徒めぇ!我が神の為に死ねぇ!」

騎士達は血走った眼に、唾液を撒き散らしながら絶叫を上げる口元をしていた。

「まともに見れたものじゃないわね!」

「全くその通りですぅ!」

因みに騎士達は私達だけでなく別陣営と思わしき者達とも交戦しているのだが、私達が攻撃した場合と異なり、幻想同士だからか否かきっちり流血するようだ。

 

私達の周囲には誰の物とも知れない臓物や欠損した手足、あるいは頭部が撒き散らされており、騎士達はどいつもこいつも、"神のため"やら"異教徒"やら"神罰"やらといった言葉を連呼し、眼に狂気を宿して殺意を撒き散らしており、良い気分などしなかった。

「これ、ずっと見てると気が狂いそうになるよ」

「確かにそうだな」

「もしかしたら、この迷宮のコンセプトは"狂った神がもたらすものの悲惨さを知れ"…なのかもしれんの」

そんな会話をしつつ移動していると、周囲の空間が歪み始め、私達の周囲の景色は海上に浮かぶ豪華客船の上へと変化した。

夜天に満月が輝き、豪華客船は光に溢れ甲板には様々な飾り付けと立食式の料理が所狭しと並び、多くの人々が豪華な料理を片手に楽しげに談笑をしていた。

「パーティー…だよね?」

「ですねぇ。随分と煌びやかですぅ」

「…メルジーネのコンセプトは勘違い?」

鈴、シア、ユエがそんな事を話していると、私達の背後の扉が開いて何名かの船員が現れ、休憩をとるためか少し離れたところで一服しながら談笑を始めた。

彼らの話によるとこの海上パーティーはどうやら終戦を祝う為のものらしい。長年続いていた戦争が和平条約の締結という形で終わらせることが出来たらしい。

そして甲板には人間族だけでなく、魔人族や亜人族も多くいて、種族の区別なく談笑をしていた。

「終戦のために奔走した者達の偉業というべきか。敵対していた者達があれだけ笑い合えるとはな」

「きっと、あそこに居るのは、その頑張った人達なんじゃないかな?皆が皆、直ぐに笑い合えるわけじゃないだろうし」

「ハジメの言葉もあり得るな」

しばらく眺めていると、甲板に用意されていた壇上に初老の男が登り、周囲に手を振り始め、それに気付いた人々は即座に会話を止めて彼に注目する。

初老の男の傍には側近らしき男と何故かフードをかぶった人物が控えているが…そのフードを被った人物は普通の人間族や魔人族、亜人族でない。これは…

「テレイターか…」

私が呟いた後、初老の男は演説を始めた。

「諸君、平和を願い、そのために身命を賭して戦乱を駆け抜けた勇猛なる諸君、平和の使者達よ。今日、この場所で、一同に会す事が出来たことを誠に嬉しく思う。この長きに渡る戦争を、私の代で、しかも和平を結ぶという形で終わらせる事が出来たこと、そして、この夢のような光景を目に出来たこと……私の心は震えるばかりだ」

人々は彼の演説を身じろぎ一つせず聞き入る。

この初老の男は、人間族のとある国の王らしく、相当初期から和平のために裏で動いていたらしい。

「こうして和平条約を結び終え、一年経って思うのだ…実に、愚かだったと」

彼の言葉に、その場にいた人々は聞き間違いかと、隣にいる者同士で顔を見合わせる。

「そう、実に愚かだった。獣風情と杯を交わすことも、異教徒共と未来を語ることも…愚かの極みだった。わかるかね、諸君。そう、君達のことだ」

「い、一体、何を言っているのだ! アレイストよ!一体、どうしたと言うッがはっ!?」

国王アレイストの豹変に、一人の魔人族が動揺したような声音で前に進み出た。そして、アレイスト王に問い詰めようとしたが、その魔人族は人間族の男に刺された。

魔人族の男は本当に信じられないと言わんさわかりの表情を浮かべながら崩れ落ちる。場が騒然とし、悲鳴が上がる中、アレイストは続ける

「さて、諸君、最初に言った通り、私は、諸君が一同に会してくれ本当に嬉しい。我が神から見放された悪しき種族ごときが国を作り、我ら人間と対等のつもりでいるという耐え難い状況も、創世神にして唯一神たる"エヒト様"に背を向け、下らぬ異教の神を崇める愚か者共を放置せねばならん苦痛も、今日この日に終わる!全てを滅ぼす以外に平和などありえんのだ!それ故に、各国の重鎮を一度に片付けられる今日この日が、私は、堪らなく嬉しいのだよ!さぁ、神の忠実な下僕達よ!獣共と異教徒共に裁きの鉄槌を下せぇ!ああ、エヒト様!見ておられますかぁ!!」

膝を付き天を仰いで哄笑を上げるアレイスト王。彼が合図すると同時に、パーティー会場である甲板を完全に包囲する形で船員に扮した兵士達が現れる。前後を十階建ての建物と巨大なマストに挟まれる形で船の中央に備え付けられている鋼板をテラスやマストの足場に陣取る兵士達から見れば、眼下に標的を見据えることなる。海の上で逃げ場もない以上、地の利は完全に兵士達側にあるのだ。それに気がついたのだろう。各国の重鎮達の表情は絶望一色に染まったのだった。

 

 

 

 

To be continue…

 

 

 

 

メタルスダイノヴェインのベース(あくまでもベースなので色や形状を変えます)

  • ADブラックナイトグリムロック型
  • TLKダイノボットスコーン
  • メタルスメガトロン型
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