青き銃士と戦女神(ヴァルキリー)   作:衛置竜人

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今回のサブタイトルは日本未発売なのが惜しい神ゲー『Transformers Fall of Cybertron』が元ネタだったりします。

それと、駿河屋でポチったコンボバットが今日発送されたという…今回は早くない?もうちょい遅いかなって思ったよ…


あと、最近になって嵐の声のイメージはリステの紫より香澄の方が近い気がしてきたり…


第45話『Fall of empire castle』

 

 

―side:Magna Convoy―

 

 

立食形式であるパーティー会場は広く、そこかしこに豪華絢爛な装飾が施されている。純白のテーブルクロスが敷かれたテーブルの上には何百種類もの趣向を凝らした料理やスイーツが並べられており、礼儀作法を弁えた熟練の給仕達が颯爽とグラスを配り歩いていた。

 

参加しているのは文官や武官だが、煌びやかな衣装に身を包んでいても実力至上主義という国柄からか偉ぶった武官と、どこか遠慮がちな文官達という構図が浮き彫りになっており、武官の方が立場は上のようだと実感できるだろう。

 

そんなパーティー会場にてハジメ達は注目され続けていた。何せ"神の使徒"で実力者であるから実力主義の帝国貴族からすれば、興味をそそられる存在だろう。

そんなハジメがこの世界に来たばかりの頃はステータスの各数値が一般人の平均と変わらず一部から無能と呼ばれていたなんて彼らは思ってもいないだろう。

更にハジメの周りにいる女性達は全員見た目麗しい者達ばかりであり、ダンスのお相手やお近付きになりたい男はいくらでもいるだろうが、その全員はハジメ以外と踊る気は無いらしく、男達は皆断られているのだがな。

宮古や嵐は武官達と腕相撲大会を開いて盛り上がり、鈴はその審判をしている。流石の武官達ですらアデプトテレイターには敵わないのだが、それでも力試しにと挑戦者が後を絶えない。

 

そんな中、私はハジメ達から少し離れた場所で気配を消して壁にもたれ掛かっている。私はどうもこういったパーティーには未だに慣れない。

『HQ、こちらアルファ。H4ポイント制圧完了』

『HQ、こちらブラボー。全Jポイント制圧完了』

『HQ、こちらチャーリー。全兵舎への睡眠薬散布完了』

『HQ、こちらエコー。皇子、皇太孫並びに皇女二名確保』

それにハウリア達からの通信を聴いて状況確認をしているところでもあるからな。

「碧刃さん、これどうぞ」

そんな中で綾波はケーキらしき物が載った皿を私の元に持ってきた。

「あぁ、ありがとう。綾波」

私は綾波から皿を受け取ろうとするが、綾波はそうじゃなくてと言わんばかりにフォークに一口分の大きさに分割したケーキを刺して私の口に向ける。どうやら私に食べさせたいという事なのだろう、私はそれに答えるかの様に口を開き、綾波は私の口の中にケーキを入れ、私はそれを咀嚼する。

「ふむ、悪くない」

「それは良かった、です」

綾波は結婚式の時に着たウェディングドレスの様な光沢がある純白のドレスで、若干幼さを残す外見でありながらどこか妖艶な雰囲気を感じられる。

「碧刃さんはパーティーに参加しないですか?」

「あぁ、どうも慣れなくてな。元々そういったのとは無縁の世界にいたからか、仲間同士で騒ぐならともかく、他人のご機嫌取りなパーティーに進んで参加する気は起きない」

「私も…です。前世ではそういった機会がなかったですし、大元がパーティーどころか"社会"とは無縁で隔離された生活を送ってたですから」

「確かにそうだな」

『HQ、こちらデルタ。全ポイント爆破準備完了』

『HQ、こちらインディア。Mポイント制圧完了』

ハウリア達からの通信を聴いていると、会場の入口がにわかに騒がしくなり、主役であるリリアーナ姫とバイアス殿下が現れ、文官風の男が大声で風情たっぷりに二人の登場を伝えた。

しかし、リリアーナ姫が着ていたドレスは全ての光を吸い込んでしまいそうな漆黒のドレスであった為、周囲から驚きと困惑の声が上がる。

リリアーナ姫の表情も如何にも義務としてここにいると言わんばかりの澄まし顔だ。

バイアス殿下もどこか苦虫を噛み潰したような表情であり、どう見てもこれから夫婦になる二人には見えない。会場は取り敢えず拍手で迎え入れたものの、何とも微妙な雰囲気であり、2人はそのまま壇上に上がる。

困惑を残したままではあるが、パーティーをは進行し、ガハルドの挨拶が終わると、会場に音楽が流れ始め、リリアーナ達の挨拶回りとダンスタイムが始まった。

流麗な音楽が会場に響き渡る中、中央ではそれぞれ女を連れ出す事に成功した男達が思い思いに踊り始め、リリアーナ姫とバイアス殿下も踊るが何とも機械的であり、一曲終わるとリリアーナ姫はさっさと挨拶回りに進み、バイアス殿下はイラついた表情ではあるがそれに追随する。

『HQ、こちらロメオ。Pポイント制圧完了』

『HQ、こちらタンゴ。Rポイント制圧完了』

私はメルド団長を呼んで何があったのかを訊ねた。

「あぁ、実は私が用あって姫から離れていた隙にバイアス殿下はリリアーナ姫を強姦(レイプ)しようとしていた。私が来てバイアス殿下は止めたがな」

「なるほどな、そりゃああなってもしょうがない。まぁ、姫は結果的には助かるかもしれないだろう。場合によっては今夜で今の帝国は終わるかも知れないし、少なくとも、皇太子はダメだろうな」

と私は綾波の頭を撫でながらそう答え、私の言葉にメルド団長はどういう事だ?と疑問を浮かべるが、私は答えない。

『HQ、こちらヴィクター。Sポイント制圧完了』

『HQ、こちらイクスレイ。Yポイント制圧完了』

『HQ、こちらズールー。Zポイント制圧完了』

『全隊へ通達。こちらHQ、全ての配置が完了した。カウントダウンを開始します』

ハウリア達の通信を聴いた私はメルド団長にこう伝えた。

「メルド団長、貴方はリリアーナ姫の側にいて彼女を護りつつ、これから起きる事には不干渉で頼む」

「何が起きるか気になるが、碧刃の言葉を信じよう」

「ありがとう、友よ」

私達がそんな話をしていた一方、通信を聞いているシアの表情が僅かに強ばり、鈴や優花、宮古も僅かに緊張したような表情をしている。

念話石や通信機器を渡されていない八重樫や坂上は彼女達を見て訝しそうな表情になる。

その後、スピーチと再度の乾杯をするために壇上にガハルド皇帝が上がった。

「さて、まずは、リリアーナ姫の我が国訪問と息子との正式な婚約を祝うパーティーに集まってもらったことを感謝させてもらおう。色々とサプライズがあって実に面白い催しとなった」

ガハルド皇帝のスピーチの中、私の耳にハウリア達の通信が届く。

『全隊へ。こちらアルファワン。これより我等は、数百年に及ぶ迫害に終止符を打つ。この場所は運命の交差点。地獄へ落ちるか未来へ進むか、全てはこの一戦にかかっている。遠慮容赦は一切無用。さぁ、最弱の爪牙がどれほどのものか見せてやろう』

『10、9、8…』

『銃士様…いや銃士閣下。この戦場へ導いて下さったこと、感謝します』

「パーティーはまだまだ始まったばかりだ。今宵は、大いに食べ、大いに飲み、大いに踊って心ゆくまで楽しんでくれ。それが、息子と義理の娘の門出に対する何よりの祝福となる。さぁ、杯を掲げろ!」

ガハルド皇帝は会場の全員が杯を掲げるのを確認すると、自らもワインが注がれた杯を掲げて一呼吸を置き、そして息を吸うと覇気に満ちた声で音頭を取った。

『気合を入れろ!ゆくぞ!!』

『『『『『『『『おうっ!!』』』』』』』』

『4、3、2、1…』

「この婚姻により人間族の結束はより強固となった!恐れるものなど何もない!我等、人間族に栄光あれ!」

「「「「「「「「栄光あれ!!」」」」」」」」

『0。ご武運を』

カウントダウンが0になった瞬間、全ての光が消え失せ、会場は闇に呑み込まれたのだった。

 

 

―side out―

 

 

「なんだ!?なにが起こった!?」

「いやぁ!なに、何なのぉ!?」

「狼狽えるな!魔法で光をつくっがぁ!?」

「どうしたっギャァ!?」

「何が起こっていっあぐっ!?」

五感の1つを一瞬で奪われた帝国貴族達は混乱と動揺に声を震わせながら怒声を上げ、比較的冷静だった者は魔法で光球を作り出し灯りを確保しようとしながら指示を出すが、直後には悲鳴と共に倒れ込む音が響き渡り、混乱する貴族達が次々と悲鳴を上げていく。

「落ち着けぇ!貴様等それでも帝国の軍人かぁ!」

ガハルドの覇気に満ちた声が暗闇の中で響き渡り、暗闇と悲鳴の連鎖で恐慌に陥りかけた帝国貴族達の精神を強制的に立て直させたが、そのガハルド目掛けて闇の中から無数の矢が飛来する。

「っ!?ちっ!こそこそと鬱陶しい!」

次々と上がる悲鳴と物や人が倒れる音が響く中、ガハルドは正確無比に間断なく撃ち込まれる矢に防戦一方に追い込まれていた。

ガハルドの喝と、そのガハルドが襲撃を受けていることから冷静さを取り戻した者達が灯りとして火球を作り出すことに成功し、彼らは険しい表情で周囲を見渡しつつ衛兵を大声で呼ぶ。

そんな彼らの視界の端に何か黒い影のようなものが風を切りながら横切った直後、背後の闇からその影の正体たるウサミミを生やした黒装束の人物は彼らに対し黒塗りの小太刀によって一瞬で首を刈り取り、周囲を照らしていた幾つかの火球は全て消え、火球に集まっていた帝国貴族や令嬢達は襲撃者に無様にも腰を抜かしていく。

「ひっ、ば、化け物ぉ~!」

「し、死にたくないぃ~、誰かぁ!」

彼等は何も出来ない状態で黒装束の襲撃者によって多くの者達は手足の腱を切られて痛みにのたうちながら倒れ伏した。

しかし実力至上主義を掲げる軍事国家である以上、いつまでも混乱に甘んじているわけがなく、ガハルドのように儀礼剣は持っていないものの護身用の懐剣を頼りに何度か襲撃を凌いだ猛者達が、仲間の気配を頼りに集まり、背中合わせとなって中央に術者を据えて詠唱を任せるという陣形を張る。

ガハルドの比較的近くにいた者達も直ぐに陣形を組んで彼の背後を守りだし、余裕が出来たガハルドは何十という数の矢を片手間に叩き落としながら詠唱を始める。

10個程の火球がとんでもない発動速度で瞬く間に作り出された後に一瞬で会場に広がって周囲を照らす。

反撃に移ろうとしたガハルド達の元に直後、目の前に金属塊が転がってきた。

猛烈に嫌な予感がしたガハルドは、咄嗟に金属塊に近付こうとするもの達に制止の声をかけようとしたその時、金属塊が爆ぜた末に強烈な光と莫大な音の波が周囲を無差別に襲った。

碧刃達は視界を護るためのサングラスと聴覚保護のヘッドフォンを装備してそれを防ぎ、ガハルド達は咄嗟に目を瞑って腕で顔を庇ったが、余りの不意打ちに完全には防ぎきれず、一時的に視力と聴覚を奪わ、その隙に黒装束のハウリア達は己の気配を極限にまで殺し、標的の懐に踏み込み漆黒の小太刀を振るい、将校達の手足の腱はあっさりと切り裂かれた。

詠唱しようにも口にナイフを突き込まれて舌を裂かれ、魔術を行使しようとしていた者は容赦なく首を飛ばされている。

そんな中でもガハルドは目と耳が使えない中であってもハウリア族二人の斬撃を凌ぎつつ魔法を連発する。

「ククク、心地いい殺気を放つじゃねぇか!なぁ、ハウリアぁ!」

ガハルドは四方から飛んで来る斬撃を独特の剣術で弾きながら楽しげに叫んだ。彼は襲撃者がハウリア族と気付いていたのだ。

ガハルドの雄叫びを聞いてもハウリア達は無言であり、ひたすら殺意を滾らせていく。

「ビビって声も出せねぇのか!?」

魔法によって聴力だけは少し回復させたガハルドの叫びに、カムは小太刀の二刀を振るいながら溢れ出る殺意に反して無機質な声で返した。

「戦場に言葉は無粋。切り抜けてみろ」

「っ!はっ、上等ぉ!」

ガハルドとカム、両者の剣戟は激しさを増すが、双方の体に刃は届かない。

「っ!なんだっ?体が…」

しかし、ガハルドが突如ふらつき始めた後に急速にその動きを鈍らせ、四方八方からハウリア達が飛びかかり、ガハルドは何とかそれを弾き返す。

そしてハウリア達にとってガハルドの異変は最初から想定済みであり、矢が絶妙なタイミングで放たれ、ガハルドのふくらはぎを深々と貫き、ガハルドがガクンと膝を折るおカムは小太刀を振い、ガハルドは辛うじて剣で受け止めるが、もう片方の小太刀で腕の腱を切られ遂に剣を取り落としてしまい、隠し持っていた魔法陣やアーティファクトも他のハウリアによって破壊されたり弾き飛ばされた。

残りの腕と足の腱も切断されたガハルドは音を響かせてうつ伏せに倒れてしまい、多くの者達は帝国皇帝の敗北に衝撃を受けて言葉を発する事が出来ず、帝国貴族達は困惑と恐怖に陥る。

ハウリアの一人はこれからの交渉の為にガハルドに対し視力と一応聴力を回復させる薬を施した。

「ふん、魔物用の麻痺毒を散布してここまで保つとはな」

「くそがっ、最初からそれが狙いだったか…」

ガハルドは衣服に仕込まれた魔法陣やアーティファクトも全て取り除かれながら不調の原因に悪態をつく。

そんな彼に対しカムは問う。

「さて、ガハルド・D・ヘルシャーよ。今生かされている理由は分かるな?」

「ふん、要求があるんだろ?言ってみろ、聞いてやる」

「…減点だ。ガハルド。立場を弁えろ」

カムが冷たく言い放つと共にガハルドから少し離れた場所にスポットライトが当たり、其処に捕らわれていた手足の腱を切り裂かれ詠唱封じのために口元も裂かれた男の首が斬り飛ばされる。

「てめぇ!」

「減点」

カムがガハルドに対し再び冷たく言い放った後、再び別の場所にスポットライトが当てられ、同じように男の首が刈り取られた。

「ベスタぁ!このっ、調子にのっ―」

「減点」

ガハルドは怒りの声を上げるが、その言葉を言い切る前にカムが冷たく言い放ち、再び別の男の首が刈り取られた。

「離せェ!俺を誰だと思ってやがる!この薄汚い獣風情がァ!皆殺しだァ!お前ら全員殺してやる!一人一人、家族の目の前で拷問して殺し尽くしてやるぞ! 女は全員、ぶっ壊れるまでぇぐぇ―」

続いてスポットライトが当てられたのはバイアス皇太子であり、バイアスが言い切る前に何の躊躇いもなく彼の首はあっさり宙を飛んだ。

息子までもやられた事にギリギリと歯ぎしりしながらも押し黙り、それだけで人を殺せそうな眼光で前方の闇を睨むガハルドにカムは淡々と話しかける。

「息子が死んでもその態度か。まぁ、元より、貴様に子への愛情などないのだろうな。何せ、皇帝の座すら実力で決め、その為なら身内同士の殺し合いを推奨するくらいだからな。

だが、お前は自分が地を舐めている意味を理解し、判断は素早く、言葉は慎重に選べ。今、この会場で生き残っている者達の命は、お前の言動一つにかかっている」

その言葉と同時に、いつの間にかスポットライトの外から伸びてきた手が素早くガハルドの首に細めの鎖と先端に紅い宝石がついたネックレスが着けられた。

「それは"誓約の首輪"だ。ガハルド、貴様が口にした誓約を、命を持って遵守させるアーティファクトで、一度発動すれば貴様だけでなく貴様に連なる魂を持つ者は生涯身に着けていなければ死ぬ。誓いを違えても、当然、死ぬ」

それは言外に、帝室の人間は確保しているという事を意味していた。

「誓約だと?」

「誓約の内容は四つだ。一つ、現奴隷の解放、二つ、樹海への不可侵・不干渉の確約、三つ、亜人族の奴隷化・迫害の禁止、四つ、その法定化と法の遵守。わかったのなら、"ヘルシャーを代表してここに誓う"と言え。それで発動する。

呑まなければ今日を以て帝室は終わり、帝国が体制を整えるまで将校の首が飛び続け、その後においても泥沼の暗殺劇が延々と繰り返される。我等ハウリア族が全滅するまで、帝国の夜に安全の二文字はなくなる。帝国の将校達は、帰宅したとき妻子の首に出迎えられることになるだろう」

「帝国を舐めるなよ。俺達が死んでも、そう簡単に瓦解などするものか。確実に万軍を率いて樹海へ侵攻し、今度こそフェアベルゲンを滅ぼすだろう。わかっているはずだ。奴隷を使えば樹海の霧を抜けることは難しくない。戦闘は難しいが、それも数で押すか、樹海そのものを端から潰して行けば問題ない。今まで、フェアベルゲンを落とさなかったのは…」

「畑を潰しては収穫が出来なくなるからか?」

「わかってるじゃねぇか。今なら、まだ間に合う。たとえ、奴の力を借りたのだとしても、この短時間で帝城を落とした手際、そしてさっきの戦闘…やはり貴様等を失うのは惜しい。奴隷が不満なら俺直属の一部隊として優遇してやるぞ?」

「論外。貴様等が今まで亜人にしてきた所業を思えば信じるに値しない。それこそ"誓約"してもらわねばな」

「だったら、戦争だな。俺は絶対、誓約など口にしない」

「そうか…デルタワン、こちらアルファワン、やれ

『アルファワン、こちらデルタワン。了解』

カムの言葉の後、大爆発の轟音が響き渡り、ガハルドは顔色を変える。

「っ。なんだ、今のは!」

「なに、大したことではない。奴隷の監視用兵舎を爆破しただけだ。中には何人いたか…取り敢えず数百単位の兵士が死んだ。ガハルド、お前のせいでな」

「貴様のやったことだろうが!」

「いいや、お前が殺ったのだ、ガハルド。お前の決断が兵士の命を奪った」

カムはそう言うと爆破班に指示を出す。

「デルタワン、こちらアルファワン、やれ」

「おい!ハウリアっ」

ガハルドの制止の言葉も届かず再び轟音が響く。

「軍の治療院だ。死んだのは兵士と軍医達だけ…もっとも、一般の治療院、宿、娼館、住宅街、先の魔人族襲撃で住宅を失った者達の仮設住宅区にも仕掛けはしてあるが、リクエストはあるか?」

「一般人に手を出してんじゃねぇぞ!堕ちるところまで堕ちたかハウリア!」

「貴様等は、亜人というだけで迫害してきただろうに。立場が変わればその言い様か…デルタ、やれ」

「まてっ!」

ガハルドの制止も空しく三度目の爆発音が響き渡る。

ガハルドは一般人が犠牲になったと思ったのだろうが、ハウリアは予め一般人は巻き込まないと決めていた故にこれはハッタリである。

「貴様が誓約しないというのなら、仕方あるまい。帝都に仕掛けた全ての爆弾を発動させ、貴様等帝室とこの場の重鎮達への手向けとしてやろう。数千人規模の民が死出の旅に付き合うのだ。悪くない最後だろう?デルタへ、こちらアルファワン…や―」

「まてっ!かぁーー、ちくしょうが!わーたよっ!俺の負けだ!要求を呑む!だから、これ以上、無差別に爆破すんのは止めろ!」

ガハルドの負けを認めた言葉にカムは爆破を中止させる。

 

 

この日、帝城はハウリア達の手によって陥落するのだった。

 

 

 

 

 

 

その頃、神界と呼ばれている場所に一体のトランスフォーマーの姿があった。

黒を基調とし、金や赤の差し色が入ったボディに胸部にあるクリスタルにはデストロンのビースト戦士(プレダコン)のエンブレムが刻まれていた。

「"鎧"はどうだ?勇者よ」

そのトランスフォーマーは天之河"だった存在"に問う。

「はい!身体がかなり大きくなった気がしますが、これなら頼尽やインドミナス・レックスに勝てる気がします!」

「その鎧は全高15メートル。メタルスダイノヴェインよりも巨大だ。それに外装に使われているのは我々トランスフォーマーやジーオスに使われている金属細胞を使っている。これなら連中とも対等に戦えるだろう。奴等に勝てるかどうかはお前次第だ」

「ありがとうございます、エヒト様!」

そのトランスフォーマー―エヒトにそう答える天之河の姿は最早"人"ではない…尻尾が生えていながらも人型に近い体型ではあるが、両肩から触手が2本ずつの計4本が生え、手甲は槍状に尖っており、胴体は白い外殻に覆われながらも部分的に青白く発光し、背中には4枚の翼状の突起があるが、何より特徴的なのはその頭部だ。

 

 

頭部の形状―それはジーオスそのものだったのだ。

 

 

 

 

To be continue

 

 

 

 

 

 

 




はい、勇者()は人間を卒業しました←

マグナコンボイの強化について(1の場合、マグナコンボイ自体の外見はそのまま)

  • 1:マトリクスソード進化
  • 2:G2バトルコンボイ型へリフォーマット
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