青き銃士と戦女神(ヴァルキリー)   作:衛置竜人

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最近、仕事の忙しさやら何やらで執筆が進まない…

あと、Twitterの方に上げていますが、投票の結果、ボツにはなりましたが立体物は作りたいから作るという訳でG2バトルコンボイをマグナコンボイっぽくリペイントしてたりです。

評判次第ではリフォーマット案も考え直したりです。


最終章『ウォーフォートータス』
第56話『トータス連合』


 

 

―side:Magna Convoy―

 

 

「漸く貴方に会う事が出来ました。久し振りですね、マグナコンボイ」

「コンボバット…何故お前が此処に…?」

「その事についてはゆっくり話をしたいところですが今は…」

コンボバットは視線をエヒトに向け

「あぁ、そうだな…今は奴らの方が先だな」

私も視線をエヒトに向ける。バトルマグナス(あかり)は手にした剣の剣先をエヒトに向けてこう言い放った。

「エヒトとその配下に告げる!我々は第46太陽系の地球の特殊災害対策機関(ネスト)の者だ!お前達は我々の地球に無断で介入し、民間人に危害をもたらした。その事について我々は黙っているつもりはない!」

「降伏せよ。さもなければ我々は報復行為として武力介入を開始する!」

バトルマグナスに続けてドレッドバイト(ヴェル)はそう続け、エヒトはこう返した。

「降伏だと?すると思っているのか?降伏はしない!だが、ゲームをしよう」

「ゲームだと?」

私の言葉にエヒトはこう続けた。

「そうだ。ルールは簡単。私、アルヴ、そして勇者 天之河光輝と中村恵里、白崎香織を倒すか戦意を喪失させればお前らの勝ち、お前らが全滅するか戦意を失えば我々の勝ち。簡単なルールだろ?7日間の猶予をやる。その間に準備を済ませておくんだな」

そう言うとエヒト達はゲートを開くと撤退し、Dジーオスや使徒も撤退した後にゲートは閉じた。

「私達も一先ず此処を出るか」

私達はグランドブリッジ・キーを使ってハイリヒ王国へ戻った。

 

エヒトは先程の私達のやり取りを映像付きでトータス中に中継し、エヒトから語られた真実に人々は混乱状態にあった。泣き喚く者もいれば絶望する者もいるし、怒りを露わにする者もおり、教会には人が殺到していた。

 

そんな中、私はあかり達やメルド団長達、フリード将軍やカム達と共にハイリヒ王国の王宮の一室へ案内された。

人間族、魔人族、亜人族の話し合いの場を借りたいとフリード将軍達との共同戦線の話が出た時に私はエリヒド王に頼んでおいたからだ。

 

この話し合いの場には第46太陽系の地球から私とあかり、ヴェル、つばめ(アシスタントとして綾波と嵐も同席)、惑星トータスの人間族の代表として各国の大臣数名の他にエリヒド王、リリアーナ姫、メルド団長、ガハルド皇帝、ランズィ氏に冒険者ギルドの代表としてイルワが出席し、魔人族側からはフリード将軍やガーランドの大臣、亜人族側からはカムやアルフレリック達各部族の族長が出席していたのだが、人間族の各国の大臣達とガーランドの大臣達の間で激しい論争が起きていた。

「種族は違えど人は人、か…」

とメルド団長は呟き、フリード将軍も全くだ、と呟く。

尚も論争を続け、互いに悪だと罵り合う大臣達に対し私は殺気を放って

「お前らいい加減にしろ」

と言って黙らせる。

「嵐、各地への"スピーカー"の設置はどうなっている?」

「完了しているよ」

「仕事が早いな」

「宮古や冒険者達、カトレア達魔人族の有志のおかげで僕の想定より早く済んだよ。後は碧刃が皆に語りかけるだけさ」

「ありがとう、嵐。繋いでくれ」

トータス各地に設置した"スピーカー"は急ごしらえで作ったアーティファクトであり、思考誘導の為に魂魄魔法が組み込まれている。

「惑星トータスに住まう民達よ!私の名はマグナコンボイ…頼尽碧刃、青き銃士と呼ばれている者だ。

諸君らはエヒトから聞かされた真実に対し混乱状態にあるだろう。絶望した者もいれば怒りを抱かずにいられない者もいるだろう…そこで諸君らに問いたい。

このままエヒトとアルヴの駒および実験体という事実を受け止め、奴らの手によって絶滅する事を受け入れのか!

それともその事実から脱却し、絶滅に抗うべく戦うのかを選べ!

奴らと戦う理由は人それぞれで良い…奴らに良いように利用され続けた事や大切な人を失った事への復讐でも良い、家族や友人など大切な人を護る為でも良い、奴らの側についた者を止める為でも良い、明日(未来)を迎えたいからでも良い。戦場に出て戦う意思がある者達よ、諸君らは戦士だ。各々の武器を手に戦え!

戦士でない者達よ、戦場に出て戦う事だけが戦いではない。戦士を支える事も諸君らに出来る戦いだ!

私は仲間や愛すべき"妻"達と共に地球へ無事に帰る為に戦う。

無理にとは言わない、戦う意思のある者は私達、もしくは各々の代表の元に集うか行動を始めて欲しい。

私からは以上だ。自分自身の為に、大切な人達の為に、そして未来を生きる者達の為に戦おう」

私はそう言うとスピーカーを切った。

「奴が言っていたように猶予は7日間だ。その間に準備を済ませるぞ。

メルド団長は騎士達を、ガハルド皇帝は帝国の兵士達を、フリード将軍は―」

「フリードで良い、碧刃」

「今更だが私も呼び捨てで良い。この中で最年長はお前だろうからな」

「俺も異論はねぇ」

「わかった。フリードは魔人族の兵士の取り纏めと指揮を頼む。フリード、魔物の方はどうなっている?」

「ジーオス…いやDジーオスは全部アルヴ側についたが、それ以外の魔物なら問題ない」

「わかった。足りなければ迷宮の魔物も使えば良い」

「あぁ、わかった」

「フェアベルゲンの長老達は各種族を、イルワは冒険者からの志願者達の取り纏めをそれぞれ頼む。

つばめ、私の友人の南雲ハジメが既に戦いに向けて準備に取りかかっている。このゲートを通れば彼の元へ行ける。彼と共に装備改修と増産を頼む」

「わかった、碧刃。任せとけ」

「ティオ、竜人族はお前に任せる。もし私が必要になった場合、連絡をくれたらグランドブリッジで行く」

「うむ、心得たのじゃ」

「碧刃、綾波(この娘)を借りても良い?」

「良いだろう、あかり。ただしそっちも戦う準備を怠るなよ」

「わかっているって。これでも100年以上も戦ってきているんだよ」

「そうだな、だが私の方がもっと長い間戦ってきた」

「言うね。まぁ、そうなんだけどさ」

あかりとヴェルはそう言うと綾波を連れて退室した。

 

さて、私もやるべき事をしないと、な…

 

 

―side out―

 

 

ある一室にてあかりとヴェルは綾波と向かい合って立っていた。

インドミナス・レックス時代の記憶を思い出し、2人の事もよく覚えている綾波は何を話せば良いのかとオドオドしており、一方のあかりとヴェルも別の世界線とはいえ穂乃果と海未の孫であり、インドミナス・レックスとしてだと約100年振りに会う彼女に対し感慨深くなって何を話したいのかを忘れてしまったのだ。

「えっと、久し振りになるかな、インドミナス。私達の事、覚えているかな…?」

そんな中でもあかりは綾波にそう訊ね、綾波ははっきりと答える。

「はい、狂気に呑まれている中、2人が手を差し伸べようとした事は今でも覚えているです」

綾波の言葉にあかりとヴェルは涙を流しながら彼女を優しく抱きしめた。

「お前の事、一度足りとも忘れた事はない」

とヴェルは涙混じりに言う。2人のやりたいようにさせていた綾波だったが、2人の首に吊り下げられている物に気付いた。

「これ、もしかして"私"の歯ですか?」

綾波の言葉にあかりは恥ずかしげに笑みを浮かべながらこう答える。

「えっと…そうだよ。ジュラシック・ワールドでの騒動の後に回収できたからこうしてネックレスに加工して持ち歩いてたんだよね」

「私としては…元々身体の一部だった物なので…こうして持ち歩かれているのはちょっと恥ずかしい…です」

「「で、ですよね~」」

「でも、嬉しい、です…これほどまでに想っていてくれて…あの時、最期の最後で貴女達に出会えて…」

綾波の言葉にあかりとヴェルは改めて涙を流しながら彼女を抱きしめた。

暫くしてあかりとヴェルな落ち着き、あかりは綾波にこう言った。

「実はね、この世界線の穂乃果からインドミナス…ううん、綾波に伝言があるんだよ」

「伝言、ですか?」

「うん、貴女に会って話がしたいって。だから、生きて帰らないとね」

「はい!」

と元気に返す綾波の頭をあかりとヴェルは優しく撫でるのだった。

 

 

一方、碧刃は皆に指示を出し終えて一段落していた。

「お疲れ様です、マグナコンボイ」

そんな彼に声をかけたのはコンボバットだ。現在、彼は小型ロボ―ヘッドマスターとしての本来の姿となっている。

「あぁ、ありがとう。コンボバット」

「しかし、驚きましたよ。貴女のその姿に」

「私自身、転生した時にこの姿になっていた事には驚いたが、もう慣れた」

「私もですね」

コンボバットはそう言うと人間としての姿になる。その姿は瞳の色を除けば碧刃と瓜二つだったのだ。

「これは驚いたな…」

「互いによく似た姿って何の因果なんでしょうかね」

とコンボバットは苦笑いを浮かべる。

「コンボバットよ、何故お前はこの世界に…?私はコンボバットに看取られて死んだんだが…」

「私達はおそらくそれぞれよく似た、けれども異なる未来を迎えた世界から転生してきたと思います。

私の場合、ある戦いで重傷を負ってマグナコンボイに看取られながら死んで…その後、オルタニティを名乗る存在の手によってこの世界に転生してきました」

「なるほど、な…私も似たような経緯だ」

その後、2人は何を話そうかと考えるものの直ぐには浮かばなかったからか沈黙している。

「もし会えたら色々と話したい事があると思ってたんだが、いざそうなると何を話そうかと忘れてしまった」

「私もです、色々話したいと思っていた筈なのに…」

碧刃の言葉にコンボバットも苦笑いを浮かべる。

「そうだ、コンボバット。実は私、結婚したんだ」

碧刃の告白にコンボバットは一瞬キョトンとした顔を浮かべるが、直ぐに嬉しそうに笑みを浮かべる。

「おめでとうございます、マグナコンボイ。ところでお相手は…」

「綾波…肉食恐竜のトランステクターを使うアデプトマスターだ」

 

碧刃とコンボバットが話に花を咲かせている頃、物陰から彼らの様子を覗き見する影が2人分いた。

「あれがコンボバットが言ってたマグナコンボイってトランスフォーマー?」

「人間体はコンボバットにそっくりだな」

「目の色以外は殆ど同じだね」

彼女達はこの世界に転生したコンボバットが出会ったアデプトテレイター達である。

「仲良く話をして…」

「妬いてるのか?」

「ち、違うから!ヤキモチ妬いてるとかそんなんじゃないから!」

顔を赤くして反論する薄く赤み帯びた金髪…ストロベリーブロンドとも言うべき色の髪(ピンク髪)を肩から垂らしているアデプトテレイターに銀髪に赤い瞳のアデプトテレイターはそのあたふたする様子が可愛らしいのか微笑ましい視線を向ける。

そんな2人はコンボバットと碧刃に集中していたばかりに背後から歩いてくる宮古に気付かなかった。

「ねぇ、そんなこそこそしてどうしたの?」

「「うわぁ!」」

急に声をかけられて2人は驚きのあまり声を上げる。

「き、急になんなんだよ!」

と銀髪のアデプトテレイターは宮古にそう言う。

「あぁ、ごめんごめん」

「貴女は確か…」

「私、渡駒宮古!呼ぶ時は宮古でもミコでも好きなように呼んで!そんでもって私は碧刃が率いるオーダーヴァンガードのアデプトマスターの一人!」

「何かやかましい感じの奴だな―ひゃっんっ!」

と銀髪のアデプトテレイターはそう言うが、彼女の横腹をアデプトテレイターは掴んでくすぐる。

「初対面の人、それも友軍の娘に失礼な事を言っちゃだーめ!」

「お前、ウチより年下だよな!?」

「でも、コンボバットと一緒にいる時間は私達の中で一番長いよ」

「いや、数時間か1日って差だろっ!ってもう止めろ!お前もニヤニヤして見てないで助けろ!」

「何か楽しそうだから良いかなって」

と宮古は2人に微笑ましい視線を向ける。

「何をしているんだ?宮古」

そこへコンボバットとの話も一段落した碧刃が歩み寄ってきた。

「碧刃、あかりさんが呼んでたよ」

「そうか、ありがとう。宮古」

碧刃はコンボバットの頭を優しく撫でる。

「コンボバット、この2人はお前の所のアデプトテレイターか?」

「はい、2人とも良い娘達ですよ」

「そうか」

碧刃は2人に目線を合わせると

「これからもコンボバットの事を宜しく頼む」

と言い、宮古と共にあかりの元へ向かった。

 

会議がひとまず解散した後、嵐は自分の装備のメンテを行っていた。

本来はその役目を担っているハジメはつばめと共に友軍の装備改修・増産で手が放せない状況であり、それに前世では自分の手で装備のメンテを行っていた事もあったからこそ嵐は自分の装備は自分の手でメンテをしているのだ。

「なかなかの手腕だな」

そんな彼女に話しかけてきたのはヴェルだった。

「ヴェルさん…いや、風見…いえ、頼尽ヴェールヌイさん」

「ヴェルで良い。嵐、君に関する事は碧刃から報告を受けている。前世では私の部下だった様だな」

「はい、その通りであります」

「堅苦しいのもなしだ」

ヴェルは微笑みながら嵐の頭を優しく撫でる。

「よく頑張ったな、勇敢なる兵士(ソルジャー)よ」

ヴェルからの労いの言葉に嵐は涙を流しながら

「はいっ!ありがとうございます!」

と敬礼で返すのだった。

 

 

一方、ハジメは一足先にオルクス邸を訪れて装備の改修・増産を行っていた。

グランドブリッジでライセン大峡谷までいき、そこから攻略の証を使ってショートカットからオルクス邸に入り、転移ゲートを設置して碧刃達も行き来できるようにした。

 

エヒトが指定した座標に一番近い王都の郊外には、既にかなりの戦力が集まり始めており、野村健太郎を筆頭に土系統の適性のある者達や職人連中が急速に簡易的な防衛陣地を構築しているところなのだが、此処でもハジメが優先的に作ったアーティファクトが彼等の力を何倍にも跳ね上げており、作業を超効率化している。

また、メルド団長やフリード、フェアベルゲンの長老衆達によって戦闘に参加する者達の編成なども順調に進んでいた。

中には嘗てフューレンまでの商隊護送に於いてオーダーヴァンガードと共にその依頼に就いていた冒険者達も参加している。彼ら曰く「飯への恩義」らしい。

更にミュウとレミアも碧刃達の手助けをしたいから、とソニックバードに乗って駆け付けたのだった。

 

そんな中でも黙々と作業を続けていたハジメの元にある人物が訪れた。

「漸く会うことが出来たな、南雲ハジメ」

ハジメは作業を一時中断し、声がした方角を振り向く。

「えっと、どちら様で…?」

「俺は立木つばめ。ネストに所属するアデプトテレイターの最高責任者にしてネストの技術部門たり立木技研の責任者の一人だ」

つまり碧刃達の上司という訳である。

「し、失礼しました!そうとは知らず―」

「別に構わないさ。俺自身、堅苦しいのは苦手だからな」

とつばめは笑って返す。

「お前の事は碧刃から聞いている。人ならざる存在を受け入れられる優しさを持ち、とても有能な錬成師、ってな」

「いえ、僕はそんな…」

「そう謙遜するな。ここまでこれたのもお前の存在があったからこそだ。それにな、人ならざる存在にとっては受け入れられる事が大きな救いになったりするんだ。だから胸を張れ少年よ!

それとな、お前の両親から伝言を預かっている。"お前の帰りを待つ"、それと"帰ったら彼女を紹介しろ"だ」

「父さんと母さんが…」

「だからこそ生きて帰らないとな」

「はいっ!」

「よし、じゃあちゃちゃっとやっちまうか!」

こうしてハジメとつばめは驚異的なスピードで装備改修・増産を行っていくのだった。

 

人間族・魔人族・亜人族のトータス連合が発足した日の夜。

メルド団長は騎士達との打ち合わせなどが一段落した所だった。

「よう、メルド団長」

そこへ声をかけてきたのはフリードだった。

「フリード将軍」

「フリードで良い」

「私もメルドで」

フリードはメルド団長の隣に座る。

「まさかこんな事になるとはな」

「あぁ、全くだ。彼のおかげだな」

「青き銃士、か…私も彼のおかげでアルヴに疑念を抱けて、真実を知る事が出来た…彼には感謝しきれない。もし奴を崇拝しているままだったら我らが魔人族がどうなっていた事か…」

「もしかしたら戦争は続いていたかもな…それでこそ子供達や子孫にまでも戦争をさせていたかもしれない。私は、そんな未来を作りたくない」

「そうだな…私も同感だ」

と2人は夜空を見上げる。

「フリード、この戦いが無事に終わって生き残れたら…その時は一緒に酒を飲まないか?」

「奇遇だな。俺も一緒に飲まないかと誘おうと思っていた所だ。お前となら良い酒が飲めそうだ」

「だからこそ生き残らないとな」

「そうだな」

メルド団長とフリードは互いにその拳を合わせるのだった。

 

 

 

 

To be continue…

 

 

 

 

 




追加のアンケートですが、前回の投票結果に加算します。

マグナコンボイのリフォーマットに関する最終投票(TwitterでG2バトルコンボイ改造のリフォーマット後のマグナコンボイの画像を見た上での投票です)

  • 1:マトリクスソード進化+装備追加
  • 2:リフォーマットする
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