八幡がvtuber(にじさんじ )に入って成り上がるお話 作:きょうポン酢
腐り目系vtuber 比企谷八幡
なんということだろうか。
青春は悪である。
リアルは俺にとって楽しいことなどほとんどなく、これまで休み時間といえば教室の隅で寝たフリをするか、音楽を聴いてひたすらに時間が過ぎることを望んでいた。
バーチャル世界に住むVtuberと呼ばれる彼ら。
バーチャルなキャラクターたちがゲーム実況や歌、雑談、コラボなどを通じて独自の世界を作り上げていく。
リアルの人間関係が充実していなかった俺にとっては、彼らを見守り続けることが生きがいであり、人生の一部だった。
もはや憧れの存在であり、決して手の届くことのない存在。
ただ遠くから見ることしかできなかった。
八幡「にじさんじオーディション一次選考通過のお知らせ…だって?」
簡単に言うとにじさんじとはバーチャルライバーたちが所属している事務所のようなものだ。
2Dキャラクターをスマートフォンの表情認識機能を用いることで、喜怒哀楽を表現出来るようになっており、個性豊かな配信活動を行なっている集団だ。
そんなにじさんじに、俺が?
腐った目くらいしか特徴のない平凡な高校生である俺が、にじさんじにバーチャルライバーとしてデビュー出来る…のか!?
いやまて焦るなまだ一次選考を通過しただけじゃないかほら息を吸ってライバーの数を100まで数えるんだ。
八幡「俺がvtuberになるかもしれないのか!?」
にじさんじのオーディションは三段階あり、一次選考の書類、動画審査。
二次選考の通話面談。三次選考の直接面談を経て構成される。
俺が半ばヤケクソになって送ったひねくれた理屈をこねくり回しながら喋り続けたCPEXのプレイ動画を見てもらえたらしい。
これはエライことになってしまった。もしごうかくしたら小町や両親にはなんて言うべきだろうか?
奉仕部の面々には?いや、リアルの人間にそんなこと言っちゃだめだろう冷静になれ俺!
気が早いとは思ったが配信用のPCや機材を揃えるべく、お古のPCで購入していくのであった。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
これは比企谷八幡が彼を取り巻くリアル、にじさんじ、ひいてはvtuber界を中心に巻き込んでいく、成り上がり物語である。
「よう同朋の諸君、俺が腐り目系バーチャルライバーとしてデビューした腐木谷ハチヤ(ふきたにはちや)だ。この通り目は腐っているが大目に見てくれ、これからよろしくたのむ。」
「まさかヒッキーもvtuberだったなんて…これって運命なのかな?」
「比企谷くんあなたは周りの人がどれだけあなたを想っているか、考えたこともない様ね。少しは自分のことを一番に考えなさい」
「小町の新しいお姉さん候補がこんなに!?お兄ちゃんったら隅に置けないですなぁ♪」
「せんぱい!せんぱいだけ注目されるなんてずるいですぅー!」
「ようこそにじさんじへ、これからわたくしたちと一緒に盛り上げていきましょう」
「ひま目が腐ってるvtuberなんて聞いたことないわぁ、ハチくん流石やなぁ!」
「ッス---.天気いいすね…。てか目が腐ってんすか?ハチさんまじやってんねぇ!」
彼の第二の人生が今、始まる。