「そんなの」
「決まってるだろ?」
「「俺達(私達)の設定の所為だ(だよ)」」
・・・それでは、どうぞ
(題名は蓮くんの曲名です)
〜蓮side〜
俺は今、唯一の家族の茜と一緒に出掛けている。その茜はというと
「〜♪」
嬉しいそうだ。俺と出掛けることがそれほど嬉しいらしい。俺も、茜と一緒に出掛けるのは久しぶりだからな、出掛けれて、そして、茜と出掛けることができて嬉しい限りだ。
・・・いつも、寂しい想いばかりをさせているからな、茜の寂しい気持ちが少しでも薄れてくれるならいいが。
「お兄ちゃん!どこに行く?」
「別に、茜は行きたい所はあるか?」
「人が少ない所がいいけど、夕食用の食材も買わないといけないからな〜・・・」
「・・・」
俺達は、人が信じられない。人が大勢いる所には余り行きたくはない。だが、こういう時は仕方なく行く。
「・・・仕方ないだろ?まあ、食材を買うのは後にして、人が少ない道を選んで散歩するか」
「そうだね、そうしよう!」
こうして、俺達は人通りが少ない道を選んで散歩をする事にした。
そうして、暫く経った頃の事だ。
「でね!気付けばミーヤってば、ハジメと一緒に寝てたんだよ!やっぱり、あの二匹は仲がいいね!」
「そうだな。猫と犬が仲がいい光景は珍しいが、あの二匹の仲の良さは別格だな」
ミーヤとハジメというのは、家で飼っている猫と犬だ。ちなみに、ミーヤがメス猫でハジメがオス犬だ。
あの二匹、種族を超えて愛し合うとかドラマ的なことになってないよな?というか、ハジメは散歩に一緒に連れて来るべきだったな。失敗した。
「でね!・・・!」
「?どうした?茜。・・・!」
急に言葉を止めた茜を不思議に思って茜の方を向くと、目が赤くなっていた。これは、つまり、『能力』が発動したということだ。
(この場合は、『あいつ』だな)
「蓮、私達とは反対の方向から人が来ている。少し、避けるぞ(コソッ)」
「分かった、『紅』」
『紅』というのは、茜の数多ある人格の一つ。
能力も茜と同じのが使えるが、彼女が持っているのは『他の能力を無効化する能力』。つまりは、相手が茜に能力を使ってきても、紅が自動的に出てきて効かなくなる。
茜自身は、自分の能力で人格が作れると初めは思っていなかった。茜が人格を作れると最初に気付いたのが俺なのだから無理はない。・・・あの時の事は、一生忘れないだろうな。
・・・そんなことよりもだ。
「じゃあ、紅、頼む。俺には見えないからな」
「分かっている。任せろ」
俺達は小さな、自分達にだけ聞こえるぐらいに小さな声で話し合い、それが終わると、紅
は行動に移した
「お兄ちゃん!早く行こう!」
紅は、そんなに不思議に見えない様な行動をとって、俺には『見えない』人間から離れようとした。そして、俺もそれに乗る。
「分かってるから、そんなに焦るな」
「焦るよ!だって、お兄ちゃんと出掛けるの久しぶりなんだから!一杯、楽しまないと損なんだよ?だったら、早くしないと!」
「はいはい」
そして、多分、見えない人間から離れられたときだ。
「ねえ?そこの君?ちょっといいかな?」
茜の腕を掴んだ相手から、そう話しかけられた
その所為で、茜の意識が戻り、紅はまた中へと戻ってしまった
「・・・え?あ、あの、なんでしょうか?」
「・・・」
俺は、そいつ(特に女)を睨んだが、猫目の男はヘラヘラ笑っていた。
「おい、カノ!なに掴んでいるんだ!その所為で能力が解けたじゃないか!」
「どうしたんすか?カノ。急に、知らない人の腕なんか掴んで。その人に何かあるんすか?」
「うん、ちょっと確かめないと分からないけど、多分、合ってる」
こいつら、一体何の話をしている?・・・まあ、俺達には関係はない。さっさと離してもらうとするか。
「おい、茜の腕を離せ」
「お兄ちゃん・・・」
「ああ、ゴメンね!ちょっとこの子に聞きたいことがあるだけだから!」
「・・・聞きたいこと?」
「うん、そう!」
そう言って、カノとかいうやつは爆弾発言をしてくれた。
「ねえ、君、能力を持ってるよね」
〜茜side〜
(どうしよう!能力を持ってることがバレた!どうして!私は、フードを被ってた筈なのに!)
そう、私は相手から私の目が見えないぐらいには深く被っている。にも関わらず、バレた。
(どうしよう・・・)
「おい、どういうことだ!説明しろ、カノ!」
「そうっすよ!その人が能力を持ってるなんてどうして言えるんすか!」
「だって、この子、明らかに僕たちの方を向いてたよ?僕、見たからね^ ^」
「・・・!」
紅の能力が発動したときだ!失敗した!
「ねえ、君、能力有るんだよね?ちょっと僕達の話を聞いてくれないかな?」
・・・イヤだ。
イヤだ、イヤだ。
人間について行くなんて、イヤだ。
イヤだ、イヤだ、イヤ・・・
そう考えていると、誰かに強い力で腕を引っ張られた。こんな事をしてくれるのはいつも一人だけ。
「逃げるぞ!茜!」
「!うん!」
「あ!ちょっと、待って!」
「くそ!セト!頼む!」
「分かったっす!」
「カノも行くぞ!」
「分かってるよ!」
あの人達も追いかけてきた。てか、あの緑のツナギを着た人、早い!もう、追いつかれそう。
でも、こういう時も助けてくれるのも決まってる。
お兄ちゃんは、目を赤くして、緑のツナギを着た人とその仲間の人達の方を向いて、能力を使った。
「『俺達が見えなくなる迄、そこから動くな‼︎』」
「なっ!」
「うそ!」
「動けないっす!」
「今の内に行くぞ、茜!」
「うん!お兄ちゃん!」
こうして、私達は走って行った。
〜キドside〜
「・・・ようやく動ける様にはなったが」
「あちゃ〜、これは無理だね。もう追いつけないよ」
「あの茜さんっていう子のお兄さんも目の能力を持ってたんすね。分からなかったっす」
俺達は結局、あの男の能力で動けなくなっていた。そして、あの二人の姿が見えなくなって、ようやく動けた。
「それにしても・・・」
「?どうした?カノ」
「ん?いや、あの男の人、どっかで見たことある様な気がするんだよね〜」
「!本当か!思い出せ!カノ!」
「ちょ!揺らさないで!気持ち悪くなる!」
「キド、ちょっと落ち着くっすよ!カノが不味いことになるっす!」
「そ、そうか、分かった。で?どこで見たんだ?」
「うーん、何処だろう?・・・ダメだ。思い出せない」
「・・・そうか」
それにしても、気になる事がある。あいつは、初対面の俺達を睨みつけていた。特に、俺に向かってだ。
(一体、あいつらの過去に何があったんだ?)
だが、今の俺達に過去を知る方法はない。
(・・・次に会うかも知れないからな。また会ったときの為の作戦を考えておかないといけないな)
俺達は、そのまま買い出しに行くことにした。
はい、どうしてこうなったorz
「だから、お前が決めた俺達の設定の所為だろ。確実に」
「そうだね。理由は、それしかないね」
うっ・・・だ、だからって、初対面の人を睨むのはやり過ぎだと思います!
「仕方ないだろ?これが俺の設定なんだから諦めろ」
・・・こ、今回はここまで
「逃げたな」
「逃げたね」
あーあー!聞こえない!それでは!
「「「さようなら〜!」」」