ようこそ邪悪な教室へ   作:マトナカ

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平田&櫛田と契約?密約?

なんか焦りがあったせいか堀北にキレまくっちゃったけど、まるでキレる意味が無かった俺は浅井虎徹です。なんか、恥ずかしくなってきたな……。何を熱くなってたの?って感じで……。

 

龍園のクソボケが途中で正しい条件を言って止めてくれてたらこんなことにはならなかったのに……。でもまぁ、逆に龍園がブチ切れてたとしたら俺も爆笑しながら止めない気はする。絶対面白いもん。ただそれはそれとしてムカつくものはムカつくんだよな。

 

そんなウンコ野郎龍園と俺、石崎、アルベルトはDクラスのキャンプ地を訪問して、堀北が舐めた提案してきたので成敗して泣かした後、契約するためにCクラスのキャンプ地に帰ってくる途中だ。

 

契約のためのDクラス側のメンバーは平田、櫛田という良く見るメンバー2人だけと、Dクラス担任の茶柱先生だ。スラッとしてて巨乳でキリッとした目でポニーテール。うん、良いね!やっぱこの学校って……。

 

てか、俺らどんだけ担任教師を動かしてんだ。生徒間契約の立ち会いなんて絶対に本来の仕事じゃねーだろ。なんとなくテントで監視して、1日2回の点呼取ってれば良かっただけのはずなのに、こっちの都合で動かしまくってなんかちょっとだけ申し訳ないな。

 

 

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「そうだ、茶柱先生。最初の中間テストの時なんですけど、テスト範囲変更の通知がDクラスで遅れたのって何か理由あったんですか?」

 

他クラスの担任と少人数で話せるなんて滅多に無いだろうし、せっかくの機会だし聞いてみよう。

 

「……そういう質問には答えられない」

 

は?つまらんなぁ。

 

「もしかして教師なのに微妙に頭が悪いとか?記憶力が弱い?抜けてたりするんすか?」

 

「……。」

 

無視かよ。なんか……成長した堀北みたいな印象を受けるな。偉そうで、感情をあまり見せないのが微妙に似てる気がする。長髪なのも一緒だし。ただ流石にアレよりはマシだけど。

 

「平田と櫛田も思わなかったの?『なんやねんこの教師、死ねよ』みたいに」

 

「ちょ、浅井くん……」

 

「そんなことないよ……」

 

2人は困った顔だけど、茶柱は顔の表情を一切変えないな。絶対に聞こえてるのに。……なんかちょっと表情変えさせたくなってきたぞ。

 

「いやだって頭おかしいじゃん。テスト範囲が変更されて、それを1週間以上伝えなかったんだよ?絶対にヤバイじゃん。頭おかしいでしょ。1番最初の、赤点だったら退学って初めて伝えられたテストだよ?生徒達を退学させようとしてるとしか思えないじゃん。クレイジーだよクレイジー。担任の癖に、明らかに敵じゃん。イカれてんじゃん。勉強得意じゃないけど頑張ろう!ってやってる生徒を退学させようとしてるとしか思えないクソゴミじゃん」

 

「……。」

 

「バカなんすか?」

 

直接、はっきり目を合わせて聞いてみた。

 

「教師に対しての態度じゃないな。後悔したくないならそれ以上の侮辱はやめろ」

 

「はい?後悔ってなんすか。自分の間抜けっぷりを指摘されてムカついたので生徒を退学させますぅ~とか?」

 

「お前こそ勘違いをしている。教師と生徒は対等ではない。態度を改めろ」

 

ふーむ……。なかなか面白いな。他クラスの担任教師がノリで生徒を退学にしたりは出来ないと思うんだけどな。ただのハッタリなんちゃうの?

 

「もしかして……Dクラスから退学者を出したかった?そういうことだったら俺もなんか手伝えるかもですよ?そういう理由で伝達を遅らせたんです?」

 

「答える義務は無い」

 

まぁ、そうね。

 

「やっぱ無能が集まるDクラスは教師も無能なんすねぇ。んはははは!」

 

「……。」

 

割とハッキリ煽ってみたけれど、これでも反応しないのか。うーん、面白い。

 

 

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「ってのは冗談だよ!平田、櫛田、お前ら2人は優秀だよ!」

 

俺の中で『茶柱マジで無能説』は全く消えてないけど、この2人は別だ。普通に優秀。対人能力だけでも超優等生でしょ。

 

「えっと……ありがとう?」

 

「その、うん。ありがとね虎徹くん」

 

「もし2000万ppで自分だけじゃなく他の生徒を動かせるってなったら、欲しいコマで2人とも相当に上位だよ。マジで。特にCクラスに不足しすぎてる社交性の強化に最適だもん」

 

いやまぁ、他クラス生徒のハンティングとかそんなこと出来るのか知らんけど。

 

「……他には誰が欲しいと思うの?」

 

櫛田が聞いてきた。もしかして自分が上だと聞いて他のメンツも知りたくなったのかな。

 

「ん~、悩ましいけど……やっぱ割とマジで櫛田が一番欲しいかも。他クラスとの交友関係、あと普通に優秀って聞いたし、可愛いし」

 

あと本人には言いにくいけど、綺麗事ばっかり言わず、裏では清濁併せ呑むことが出来そうなのも高評価だ。

 

「あ、ありがとっ!……Bクラスの一之瀬さんとかは?」

 

ちょっと緊張した声かな?似たタイプとして気になるのか。

 

「一之瀬もまぁ良いけど、もし今すぐCクラスに来たってなっても、残念ながら方針とか合わないだろうしなぁ……」

 

「そうかもね……」

 

「あとBクラスは一之瀬ありきって感じが凄まじいし『全員で頑張って一之瀬を奪い返そう!』みたいになられそうだし。それだったら外敵としてチマチマ遊んでた方が良さそう。あんまり仲良しグループすぎるのもどうかと思うから、そういうのは龍園にイジメられて成長していけば良さそうとか思ったりするね」

 

誰目線やねん?という話ではあるけど、『仲良しで幸せ~』というのだけだと世界は難しいよ、というのはちょっと知った方が良いとは思うんだよね。

 

「そっか……。せっかくだし、平田くんとか、他クラスの子をどう思ってるかも聞いていい?」

 

「ええよん」

 

Cクラスメンバーは割と離れて歩いてるけど、茶柱は微妙に聞こえる位置のままだ。Dクラスとして離れないってことか?それとも話聞いてんのか?まぁええけど。

 

「僕も評価してくれてるのかな?」

 

「そりゃそうよ。えーっと……クラスポイントのシステムを告知した後だったかな、平田がDクラスの女子の話を優しくずーっと聞いてあげてるの見て、心底感心したね……。よくまぁ、あれだけアホみたいな女子達に怒らず話を聞いてあげてたなって……」

 

「そんな……みんな良い子だよ」

 

嘘つけ!ぜってぇバカだらけだったぞあれ。

 

「そう言えるのもすごい。俺はあれを下心が原動力でやってたとしても、マジで、本気で感心するよ。俺には絶対に無理だ。100%無理。イケメンで、女子へのサポート抜群。神だね」

 

冗談抜きにCクラスに1番加えたいパーツかもしれない。ただ性別的に俺が櫛田の方が欲しいってだけで。

 

「……ありがとう」

 

「ある意味で龍園と真逆だよ。あいつ女子だろうが脅しておけば良いみたいに思ってるイカレポンチだもん……。メンタルケアとか考えたこと無いね、絶対。絶対無い、絶対に!無い!絶対に、無い。絶対に無い!」

 

「分かった、分かったよ!」

 

「あ、あはは……」

 

 

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おっと、そうだ。せっかくだからここで伊吹のこと話しちゃうか。龍園達もなぜかちょっと離れた所を歩いてるし。……わざとか?

 

「そういえば、噂で聞いたんだけど……Dクラスの所に伊吹が居るってマジ?」

 

2人にしか聞こえないよう小声で話しかける。

 

「えっと……先に聞きたいんだけど、浅井くんは龍園くんと仲良いの?」

 

あ、これ聞かれるか。そりゃ龍園と仲良い相手に言っちゃダメだもんな。

 

「うーん難しいな……。なんだかんだ考えが合うこともあるけど、基本的にガチクソ野郎だと思ってるからね。少なくとも、伊吹か龍園どっちか殴らなきゃいけないってなったら、助走して龍園を殴りつけるよ。顔面に蹴り入れてもいいよ」

 

これマジで。100%本心。

 

「そ、そっか……。うん、伊吹さんは僕たちの所に居るよ」

 

えーっと、どう言えばいいんだっけ。気をつけないとな。

 

「その、まずは保護してくれてありがとう。確か龍園に反抗して……とかだったよね?」

 

俺は見てないんだけど、とか言うと時間とか聞かれてボロ出ちゃいそうだから言わないでおこう。

 

「そうみたいだね。ちょっと怪我してたし、龍園くんに何されるか分からないって……」

 

「いやまぁ、間違いないね。アイツ女子にも普通に手を出すクズ男だもん、『同じクラスだから暴行判定にならねぇ』とか言って本当に何するか分からん。マジで頭おかしいんだよアイツ」

 

「……そっか」

 

「えっと、龍園も船にいつ戻るか分からないから、出来たら最終日まで保護してあげてくれると嬉しいなって……。試験中の船とか島に気を取られて監視ゆるそうだし、伊吹が何されるか分かったもんじゃないんだよね。だったら生徒全員がGPSで監視されてる島に居た方が良いと思うんだよ」

 

これ割と説得力ある話のはずだ。本来であれば数人くらいしか出ないであろうリタイアした生徒の監視のために人員を使うくらいなら、見通しの悪い無人島で試験中の生徒を監視する方に人員を使ってるはずだ。いくら景気良く金と人を使ってたとしても、無尽蔵じゃないんだし。

 

「うん……」

 

「その代わり、俺からCクラスの食料10人分とか、途中で誰か離脱したらもっと食料を隠れて持っていくよ。お礼?みたいな感じで。こっち余りそうなんだよね」

 

これまた事実。8人生活というのもあるけど、まぁまぁ食料集めてくれちゃってたんだよね。そして名目上は契約した後にCクラスはリーダー以外を島に残す必要が無い。

 

「えっと、ありがとう浅井くん」

 

「まぁ、それくらいはね。……んで、櫛田にお願いがあるんだけどさ」

 

「何かな?」

 

「伊吹を軽くでいいから見守ってもらえると嬉しいんだ……。その、夜とかも。俺あんまりDクラス知らないんだけどさ、ちょっとバカが多いとか聞くから、そういう奴らが伊吹のこと襲ったらすげぇヤダなって……」

 

「うーん、そういう事は起きないと思うけど……。うん、分かったよ!」

 

「ごめん、ありがとう。マジで助かる。……伊吹が無事にこの試験を乗り越えてたら、俺への貸し1だと思ってくれて良いよ」

 

「分かった。気にかけてみるね」

 

「もしかして……浅井くんと伊吹さんは付き合ってたりするの?」

 

ん?平田がこういうこと聞いてくるとは思わなかったな。

 

「そうだよ。羨ましい?」

 

「そ、そうだったんだ……」

 

「えっ!知らなかったな~!」

 

もちろん嘘だけど。でも、これ……後で伊吹に殺されちゃうやつ?

 

「ごめん、嘘。気になってるけど、全くそういうのじゃないです……」

 

悲しすぎる弁明だ。ちくしょう……。

 

「あ、そうなんだ……」

 

「でも平田は昨日の、……なんとかって子と付き合ってるの?」

 

軽い逆襲として聞いてやろう。ぶっちゃけ興味無いけど。

 

「あ、うん。そうだね。僕と軽井沢さんは付き合ってるよ」

 

「はぇ~。はっや!」

 

「そう、かもしれないね」

 

高校始まって4ヶ月で付き合ってるのか。いやイケメンはすごいなぁ……。でも付き合うのってそれくらいの早さなのかな?

 

「櫛田は?」

 

「……私?」

 

「付き合ってる人居るの?」

 

「あはは、残念ながら居ないなぁ……」

 

うーん、困り笑顔も可愛い。

 

「じゃあ俺と付き合ってみる?」

 

「えっ!?……その、えっと、ごめんなさい……」

 

なんか、めちゃくちゃ軽く聞いたし、別に期待してた訳じゃないのに、猛烈に心にダメージ来たな……。こういう感じなのか……。

 

「浅井くん、伊吹さんの話の後でそれはダメだと思うよ……」

 

「……そう?」

 

「うん……」

 

そうなのか……。反省しよう。

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