「なんだ?……メールだと?」
チャットではなくわざわざメールが送られてきて、妙に面倒な予感がしている俺は龍園翔だ。夏休みの残りくらいはアイツと関わらずに済むと思ったんだがな……。
そんな、浅井からのメールは、次のように書かれていた。
**********
件名:【借金返済の催促状】
**********
拝啓、龍園翔さん(別名:ロン毛、不良、ヤンキー、暴君、コミュ障、学年1の嫌われ者、堀北鈴音のストーカー、変態ドS、挑発フェチ、長髪の挑発男、ドラゴンボーイ)
お忙しい中、突然のメールをお許しください。
灼熱の太陽光が頭、顔面、そして全身まで焼き尽くし、異常な湿度が呼吸困難を引き起こすかのような息苦しい地獄のような真夏の日々、いかがお過ごしでしょうか。まだ生きていますでしょうか。
私は自室でクーラーに冷やされ、元気で過ごしております。ご安心下さい。
さて、本日の用件は、これからの学校生活における大事な『要求』となっています。『交渉』ではなく『要求』という認識でお願い致します。
もし受け入れてもらえなかった場合、大変な事になると理解して下さい。具体的にどういうことをするかは内緒です。まだ思いついてないとも言います。
さて、その『要求』というのは、2つです。
要求1:19万9100pp
要求2:この先、毎月の定期収入が合計10万ppになるように補填する
この要求の理由としては、クラスポイントと呼ばれるものは『4月1日の入学時点でCP1000が存在していた』という明白な事実が根拠となっております。そのまま維持していれば、1人あたりプライベートポイントが毎月10万ほど支給されていました。
しかし、されませんでしたね。なぜなら、アナタが減らしたから。
もちろんすべてが龍園さんのミスという訳ではないのは分かっています。しかしながら、クラスのリーダーというのは、すべてを統治して、責任を取るために存在します。
ゆえに、100%アナタの責任です。
Your fault. Fuck you.
クラス運営にppが必要ということで、クラスの全員から20%ずつ徴収するというのも理解できますし、その資金を大事に取っておき、必要な場面で使いたいというのも理解できます。(まぁ俺は払ってないけど)
しかし、夏合宿が終わった今、私に対してそれくらいの金額を払う余裕があるはずです。
5月1日から8月1日までのCPと、20%徴収による、龍園さんの収入額は以下の通りとなっているはずです。
5月1日:CP490
6月1日:CP470
7月1日:CP537
8月1日:CP512
合計でCP2009、1人あたり20万900ppで、龍園翔と浅井虎徹の2人以外の38人から20%徴収したとすると、
200,900pp × 0.2 × 38人 = 1,526,840pp
約150万以上を徴収しているはずです。
そして夏合宿での恩恵は、無人島試験にて、当時の各クラスと契約し、
A:CP200相当+CP50相当
B:CP50相当
D:CP50相当
合計でCP350相当、つまり、
35,000pp × 40 = 1,400,000
毎月140万ppがアナタに入ってくるはずです。
(ていうか、そのうち100万がAクラスからってすげーな)
それに加えて、干支試験での指名成功報酬が1人あたり50万pp、合計で9グループなので合計450万ppですが、それもどうせ龍園さんが奪い取ってるんでしょう?
軽く計算しても600万ほど手に入れてるはずです。何をどう考えても、私に20万pp払うくらいの余裕があるでしょう。200万くらい払っても良いですよ。
先程の2つの要求は、既にとてつもなく譲歩した要求です。飲まない選択はありえませんね。値切ろうとしてきたら本当に200万要求しますよ。
ちなみに19万9100ppというのは、5月以降もCP1000だった場合、月々10万ppをもらっていたはずであり、それに足りない額の補填分です。
そして、毎月10万ppにしろというのも、CP1000ベースだった場合の話であり、当然の要求であります。本来約束されていた権利であります。
毎月計算して送金するのは面倒だと思いますので、私が学校から支給される毎月の収入は自動的にすべて龍園さんに送金し、逆に龍園さんは私に10万ppを毎月送るようにしましょう。これなら手間いらずですね。さっさと設定して下さい。
別に『クラス全員にppを正当に分配しろ』とか言っているのではありません。私にだけは、ちゃんと10万ppを渡せと言っているのです。他のヤツはどうでもいいです。
恐らく私だけが払っていない20%徴収のシステムについても、文句を言うつもりありません。むしろ石崎からは20%の徴収ではなく50%くらい徴収してもいいとすら思っています。ついでに伊吹からもちょっと多めに取って、後から自分だけだと気付き、キレ散らかしてる様子を見てみたかったりもします。
この話、何度か『CP1000になるまでは俺に借金あると思えよ』と伝えていましたが、別にCP1000になった所で、それまで払われなかった分が、つまり借金がチャラになる訳じゃありませんからね。CP1000ベースでちゃんとppを払って下さい。
加えて、無人島試験でも干支試験でも、私の貢献はゼロじゃないはずですし、それに対するボーナスがあっても良いのでは?とも思いますが、そこは我慢しておきます。クラス統治に資金を確保しておきたいのは理解できますので。
私は聞き分けの良い、従順な龍園クラスの1人の一般生徒ですから。我慢しますよ、200万。
とりあえず、今日中に送金して下さい。自動振り込み設定もして下さい。
もし明日になっても送金されていなかった場合、掲示板に『龍園はチン毛もロン毛』ってコメントしまくります。全スレッドに投稿します。嫌なら早くして下さい。
本題は以上です。
では、体調を崩しやすい季節ですので、熱中症などにはくれぐれもお気をつけて、水分補給をこまめにして、ご自愛ください。
まぁバカは風邪引かないとも言いますし、良い意味でタフネス、悪い意味で体力バカの1人でもある龍園さんにおかれましては、心配しなくていいかもしれませんが(笑)
どうぞよろしくお願い致します。
かしこ
↑
これ意味分からんけど使ってみたかった
浅井虎徹
**********
「フン……。ふざけたメールだ」
どうせ暇だからと変に礼儀正しいメール作りたくなったんだろ、それでも面倒になって徹底する気が無いのがありありと読み取れる。くだらない長文を作ってないで、普通に電話かチャットで「金くれ」とだけ連絡しろってんだ。クソアホめ。
しかも、こんな文章、舐めやがって。本気で金もらう気があるのか?少なくとも従順なやつはこんなメール送ってこねぇだろ。
まぁ、実際、資金的な余裕があるのは事実で、別に払ったとしても特に問題は無い。フン、飲める要求にしておいたってか。
ただ、払った時の不安要素があるとすれば、あのアホが特に何も考えずしゃべって他の奴らに漏れる可能性だ。俺が譲歩したという話が広まり、クラス統治の障害や他クラスから舐められる事になったら腹立たしい。
条件として、誰にも漏らさない事。そこだけは守らせないと話にならねぇ。チャットで伝えるか。
---------------------------------------
【龍園 翔】:払ってやる。ただし誰にも言わないのが条件だ
【浅井虎徹】:やったー
【浅井虎徹】:そりゃ誰にも言わないよ。嫉妬されるだけじゃん
【浅井虎徹】:普通に言うわけないでしょ
そういう常識が怪しいんだろうがよテメェは……。
【龍園 翔】:話の流れで、とかも無しだ
【龍園 翔】:特に女を相手にして気が緩んだとかな
【浅井虎徹】:おけおけ
【浅井虎徹】:まぁもしバレても納得できる言い訳するよ
バレるな、って話をしてるんだろがよ。このボケが。
【浅井虎徹】:例えば、んー
【浅井虎徹】:夏合宿での活躍を評価して
【浅井虎徹】:あと、石崎達の勉強を面倒見てる特別手当、とか
……悪くねぇ言い訳しやがって。
【龍園 翔】:なんにせよ注意しろ
発想力とかは悪くないんだが、そもそも真面目にやらず集中力が足りないヤツだ。気を抜いてる時には何をやらかすか分かったもんじゃない。まぁ、そんなアホだからこそ、余計なことを考えたりして使える発想が出てくるのかもしれないが。
【浅井虎徹】:んじゃ送金よろしく!
【浅井虎徹】:それ確認したら、こっちからの毎月送金設定もするよ
【浅井虎徹】:メール送ってからすぐ連絡してきてくれたし、それはありがとう。龍園が堀北を狙って俺を恋のキューピットにしようとして、めっちゃ金もくれた。みたいな言い訳も考えてたけど、それ言うのはやめておくよ
やっぱ……ただのアホだな。
---------------------------------------
浅井への送金と、毎月の振り込み設定を済ませた俺は、いつも通りカラオケ店に入り、他の部屋に仕掛けておいた盗聴器からの音声を拾っていた。
盗聴するのに、このカラオケ店は重宝している。学校側の警戒が薄く、それでいて本音が出やすい閉鎖空間だからな。
他も試したが、喫茶店では混雑しすぎて音が拾いにくいし、周囲の電波範囲も人に見つかりやすい。教室は流石に警戒されてるため、監視カメラをすべて回避する手段を考えている所だ。
そう、夏合宿から帰ってきてから俺がやってるのは、主に諜報活動だ。当然1年の情報も集めてるが、それ以上に2,3年を重視している。休みでもなきゃ接触出来る機会が少ないからな。
2,3年は曲がりなりにも1年以上この学校に残ってるだけあって、会話してる時の警戒心なんかはそれなりに高い。だからこそ、拾った会話からの情報が貴重になってくる。
俺個人としても接触して情報収集もしているが、やはり限界がある。だから部活組の奴らの交流、先輩後輩としての会話に期待してる部分もそれなりにあるな。
学校の隠しルールなどが聞き出せなかったとしても、それを『知らない』と『言えない』のどちらなのかは態度や様子などで分かるはずだ。そういうのをなるべく多く集めろと命令してある。多すぎて困る情報じゃない。
そうして集めてる情報だが、高確率で2人の名前が出てくる。
1人は3年の生徒会長、『堀北学』だ。優秀さばかりが話に上がってきて、正直面白い情報は少ない。鈴音の兄貴っていう噂があるくらいだな。学力、運動能力、カリスマ、どれをとっても一級品。そんな歴代最高の生徒、ねぇ……。フン、どうだか。
それよりも、きな臭いのは2年の『南雲雅』とかいう金髪野郎だ。影響力が異常にデカすぎる上に、攻撃的な性格。自分の力を誇示するためとしか思えない、他者の排除をしたという噂。純粋に学力と運動能力があり、そのくせ、影響力の正体が分かりづらく、妙に隠されてる。
……めんどくせぇヤツだ。
もし敵対することになったら、1学年上だろうが俺が全力で叩き潰してやるつもりだが、なんにせよ情報を集めておく必要がある。
ただ、情報をもっと求め、誰かをスパイとして近付けて接触しようにも、ウチのクラスは対人能力があるやつが少ないのが正直な話だ。側近を見ても、伊吹は単純バカだから普通に騙される可能性もあるし、石崎は論外、金田とひよりは情報管理のリスク的に却下だ。
ちょっとは社交性のあるといえば、真鍋とかの女共が居るには居るが……。噂レベルとはいえ、『南雲は女を食い物にして道具にしてる』という話も出ていた。もしそれがマジだってんなら、下手に女を使えないってことになる。俺のコマを奪い取って使われる事になるかもしれないからな。クソ面倒な話だ。
結局……非常に癪だが、情報を拾ってこれそうな『対人能力』と『頭脳』があるのは浅井くらいってことになる。だが、アイツが裏切らないという確信はどうしても持てない。金のため、女のために裏切るかもしれないなんていうアホみたいな可能性が常に存在してる。アホすぎる、厄介なコマだ。
……まだ、浅井の『価値観の基準』がハッキリ分かってねぇ。夏合宿で見ていて、それなりに自分のクラスに対して良い感情は持つようになってるとは思うが、それと同時にやはり執着してないのも分かる。
『Aクラスに興味がない』という、他の奴らと大前提が違う存在。だからこそ使える場面もあるだろうが、だからこそ警戒する必要がある存在でもある。
アイツは他クラスに騙されるようなアホじゃないとは思いたいが、『坂柳が抱いていいって言ったから』みたいな理由で俺らのクラスのCPを壊滅させたりしたとしても、まったく不思議じゃない。
『金』と『女』という、この2つへの興味が強いようではある。だが、そのためにどこまで犠牲にするか、どれほど重要視するか、まだ完全に分かってない。それなりに重視してるはずではあるが。
そう考えると……、南雲に浅井を近付けるのは異常に危険とも言えるな。もし、南雲が、奴隷にしてる女を好きに使えと、浅井に差し出すような事になったら……。何をやらかしてもおかしくねぇな。
フン……。まぁ、南雲が敵対する可能性は現時点でそこまで高くない。先に浅井を少しはどうにかしておくか。そうなると、金を出して、俺の支配下に居るメリットを実感させるのは悪くない。
後は、浅井が伊吹あたりと付き合って、それで俺のクラスへの帰属意識が湧いたら少しは信頼出来るようになりそうかもな。……現時点であの2人に見込みがあるか知らねぇが。
試してみるデメリットは無いな。伊吹に命令しとくか。
---------------------------------------
「もしもし。……なんか用?」
「よう伊吹、クク、すぐ出たな。褒めてやるよ」
俺に対してビビらず、即座に電話を取る度胸。悪くねぇ。
「はぁ?なんなの。雑談なら切るよ」
相変わらず短気なヤツだ。
「まぁ待て。話は夏休み前の続きだ。2ヶ月くらい前に『浅井に近付け』と命令しただろ。お前から見てアイツをどう思ったか言ってみろ」
「なにそれ?……アンタの方がアイツに近かったじゃんか。無人島でも、干支試験でも」
「お前から見てどうか聞いてんだ。いいから言ってみろ」
「チッ。……まぁ、無人島では良い働きしてたっぽいのは聞いてるよ。Dクラスに潜入してた時も、そこそこ話に出てたし。でも、直接はそんなに話してない。話しても、なんか意味不明な事を言ってきたってくらい」
浅井としては、本気で無人島で男に襲われてないかと心配してたんだろうけどな。まぁ、伊吹からしたら意味不明か。
「他は?」
「なんか、……名前で呼んでくれとか言われてる。けど、別に付き合ってる訳でも無いのに、そんなん無理」
コイツ、絶対に処女だな。別にどうでもいいが。
「で?どう思う」
「……頭が良い所もあるのかもしれないけど、ただバカでしょ」
「クク」
相変わらずハッキリ言うヤツだ。おもしれぇ。
「それで、なんでアイツのこと聞いてきたの」
あぁ、本題を言ってなかったな。
「伊吹、お前、女としてアイツに近付け。名前呼びして、デートでも誘って、ちょっと気があるフリしろ。映画にでも誘えよ」
「はっ、はぁ!?なんでよ!ふざけんな!!」
うっせぇな。電話でデカイ声出すんじゃねーよ。
「必要だからだ。ギャーギャー騒ぐな」
「なっ……嫌だね!」
「うるせぇ」
「そんなの……、そうだ、ウチのクラスに居るバカみたいな女子達にでもやらせればいいだろ」
まぁ、それも悪くはないんだけどな。
「それも考えてある。……だがな伊吹、俺らのクラスで、無人島と干支試験の2つの試験で浅井と交流してた女子は居ないんだよ。いきなり近付いてきた女子が居たら、クラスメイトだったとしても、多分クソほど警戒するぞアイツ」
そういう方向での心配性、人間には何か裏があるのが当然だと思ってそうなアイツ、下心を即座に見抜かれてもおかしくはない。そして、俺からの命令が理由だったとバレた時、マジで面倒なことになりかねない。クラス内での暴行事件、くらいで済めばまだマシだろう。
「……何も気にせずに、バカみたいに喜ぶんじゃないの?」
その可能性も、まぁ……全然あるな。
「フン。別に、抱かれろとか、しゃぶれとか、キスしろとか命令してんじゃねぇんだよ。そのくらいやれ。気に入られてるお前なら警戒もされにくい」
「……クラスが勝つためなら、どんなこともやるつもりだけど、これは絶対に関係ないでしょ。嫌だ」
チッ、めんどくせぇな……。まぁ、こういうヤツだからこそ浅井も気に入ってるのかもしれないが。
「なぁ伊吹、あの浅井が、もし他クラスの女子、それなりに交流があるらしい坂柳や一之瀬や櫛田に告白でもされたら、どうなると思う?」
「知るかよ。……普通に付き合うんじゃないの?」
「そうなるだろうな。それで、付き合って、そうなった浅井が、特別試験でどう動くか予想できるか?」
「……裏切るかもしれないって?」
「その通りだ。普通に裏切るだろうな。アイツにとって、自分のクラスなんてどうでもいいんだよ」
俺が暴力で制裁した所で、それを学校側に告げ口して、CPを減らすなんてことを普通にやるだろうな。
「なんか、信じられないんだけど……。浅井ってそこまでバカなの?せっかくBクラスになったばっかりじゃんか」
「フン、お前らとは価値観が違うんだよ。Aクラスなんてどうでもいいし、金さえもらえるなら裏切ってもいい、そんなヤツだ」
厳密には違うかもしれないが、伊吹には浅井が裏切る可能性をハッキリ明示しておく。
「だから、私がアイツと付き合えって?……人をなんだと思ってんの。ふざけんな、嫌だ」
「そこまで言ってねぇだろバカ。ちょっと気があるフリ、興味があるフリをするくらいでいい。もちろん、マジで付き合っても良いけどな」
もし付き合ったら、浅井は『伊吹のため』で本気で動くかもしれないな。彼氏として、彼女のためにってな具合で。ベストはそれだ。
「チッ……」
「伊吹、やれって言ってんだよ。最悪でも、裏切りの予兆を掴めさえすればいい。連絡を取り合う仲になって、他クラスの女が近付いてきたらすぐ分かるような関係。ちょっと仲が良い友人関係でいいんだよ。アイツが裏切り、Aクラスに上がる邪魔になる可能性を減らすためだ」
「……。」
まだ迷うか。
「お前、どうせ女子とも仲良く出来ないで、石崎くらいとしかしゃべってねぇだろ。普通に友人を増やすつもりでやれよ」
クラスで1番孤立してるヤツ、伊吹もかなり最有力候補だ。
「うるさい。……アンタだって友達1人も居ないじゃんか。手下だけでしょ」
うっせぇな。
「で?やれんのか?」
「チッ!………分かったよ」
「よし」
さて、これでどうなるか。
もしマジで浅井と伊吹の2人が付き合う事になったら、それが1番メリットがデカいだろうな。
それと並行してクラスの女子共も動かしたいが、浅井の本性が女子からバレて、そこから情報が漏れて、他クラスから浅井への警戒が強まるってのも面白くねぇな……。まぁ今更かもしれねーが。
さて、どうしたもんか。
伊吹の結果次第だな。