「エミール。何故、GA社から呼び出しを貰った理由はわかるか?」
「わからん。そもそも、何の話しさえもわからない」
アレックスとエミール。そして、フィオナの3人はアナトリアでは無く、輸送機に搭乗していた。
アレックスが言うとおり、彼らはGA社から呼び出しを受け、輸送機にてGA本社、ビックボックスに向かっていた。
「所で、アレックス。前から思っていたんだが…なんで、GA社の社長と交流を持っているんだ?」
エミールは前から思っていた疑問をアレックスに言った。
いくら、GA社寄りで、伝説のレイヴンと言われているアレックスだが、所詮は傭兵。いつ、金で裏切られるか、わからない相手に社長自ら交流を持とうとしない。持とうとしても、部下たちが全力で止めるだろう。
「そのことか。実は国家解体戦争が始まる3年前、依頼を終え、帰りに、日本に寄った。その時に、秋葉辺りで道を訪ねられて、目的地が一緒だから、一緒に行くことにした。目的も一緒だったから、1日中話し合った。その人こそがGA社の社長だった」
「え…」
その話を聞いた、エミールは驚きを通り越し、フリーズしてしまった。そして、しばらくして。
「何で、GA社の社長が一人で、日本の秋葉にいるんだぁぁぁ!」
大声で叫んだ。まぁ、驚かない方が無理がる。一グループをまとめる、企業の社長が一人で東京の秋葉を歩いていれば、誰もが驚く。
「その反応をするなと言う方が無理か」
「当たり前だ!なんで、日本の秋葉にいるんだ!」
「そもそも、俺が日本に寄ったのは、日本限定のエースコンバットシリーズのボックスを買いに行くために寄ったんだ。そして、同じタイミングで有澤社を訪問していたGA社、社長も俺と同じものを買うために、部下たちに何も言わずに一人で、秋葉に言ったら道に迷って、誰かに道を聞こうとして、目の前にいた、俺に道を聞いたんだ」
GA社の社長もエースコンバットシリーズにハマっていた。アレックスと出会った日は有澤重工を訪問するため日本に来ていた。
また、その日は日本限定、エースコンバットシリーズのプレミアムボックスが販売日であった。
そこで、社長は日本に来てついでに、それを買うため、部下たちに黙って、一人で買いに行ったら、道に迷ってしまった。
道に迷った社長は、前に歩いていた人に道を聞くことにした。その、社長の前に歩いていたのが、アレックスであった。
「俺も知った時は驚いたよ。まさか、あの人がGA社の社長とは思っていなかったから」
アレックスが道を訪ねた人が社長だと知ったのは一か月後であった。GA社の依頼を完了し、そのことを報告した時に「今すぐ本社に来て下さい」と、言われ、GA本社、ビックボックスに行き、ある部屋に案内された。
その部屋の中には、秋葉に会った、あの男がいた。最初はGA社の幹部の1人かなと思っていたが、その男が「秋葉の時お世話になったな。まさか、君が伝説のレイヴンとは思っていなかったよ。改めて、自己紹介だ。私は、GA社、社長。オーソン・ジュネットだ」と、言われた時は、流石のアレックスも大声を出し、驚いた。
「まぁ、そのお蔭でGA社といい関係になった。アナトリアも救えたから、この出会いには感謝してる」
その件があったお蔭で、アレックスとGA社の関係が深くなり、アナトリアの支援継続交渉にも役に立っていた。この件がなければ、交渉の難度も上がっていただろう。
「その点のことを考えれば、ありがたい出会いだったな」
「だろ。…しかし、フィオナを連れてきて大丈夫か?」
「仕方ないだろ。一度言い出したら、止まらないから」
アレックスとエミールは寝ている、フィオナを見る。本来であれば、アレックスとエミールだけで、ビックボックスに行く予定であったが、フィオナが「私も行く」っと、言い出したため、仕方なくつれて来た。
「そうだな…」
《エミール教授。本機は間もなく、ビックボックスに着陸します。シートベルトの着用をお願いします》
「もうじきか…アレックス。フィオナを起こしてやれ」
「フィオナ。もうじき、着陸だ。シートベルトしとけ」
「…うっ。アレックスさん、もう着いたの?」
「あぁ」
アレックスはフィオナを起こして、シートベルトを着用する。
アレックスに起こされたフィオナもシートベルトを着用し、着陸に備える。
「あれが、ビックボックス…」
フィオナは窓から外を見ると、巨大な三角状の高層ビルがそびえ立っており、正面には巨大な固定砲が設置されている。
また、そのビルを中心に3本の高層ビルもあり、その高層ビルにも固定砲が設置されている。これこそが、GA本社、ビックボックスである。
エミールたちが乗る、輸送機は中央のビルに着陸する。
《本機は無事にビックボックスに着陸しました。既にお出向かいがいます。早めに言った方がいいかと》
「わかった。さて、いくか」
3人はシートベルトを外し、機内から降りる。外には機長が言った通り、出向かいが数人いた。その内、一人の男性を見た時、アレックスは驚いた。死んだと思っていた、人がいたから。
「…ローディー。生きていたのか」
「ようこそ、ビックボックスへ。久しぶりだな、アレックス」
ローディー・ベルナルド。アレックスのレイヴン時代の相棒と言ってもいい男で、アレックスと二人だけで、同時に10機のACを破壊した。
国家解体戦争後、連絡がつかなくなったため、アレックスは死亡したかと思っていたが、再び、生きて目の前で再開した。
そして、彼もまたリンクスになっていた。リンクスNo26ローディー。ネクスト、フィードバック。それが、今の彼であった。
輸送機から降りた、アレックスたちは出向かいの人たちに案内され、エレベータに乗り込み、下へと降りていた。
「GA社に拾われていたとは思っていなかったよ。それに、リンクスになっていることも」
「こっちだって、驚いたよ。伝説のレイヴンがリンクスになって、傭兵活動していることを聞いた時は」
チンッと言う音が鳴り、エレベータのドア開き、ローディーの、案内の下で長い通路を歩き始める。
「アレックス。ローディーとは、どうゆう関係だ?」
アレックスとローディーの昔話のせいで、アレックスとローディーはどうゆう関係なのか、なかなか、聞くタイミングが見つけることが出来なかった、エミールであるが、ここで、ようやく聞くことができた。
「レイヴン時代のただ一人の信用できる戦友だ。あいつがいたから、俺は伝説のレイヴンと呼ばれるようになった」
「…そうか」
エミールはローディーの顔を見る。顔には大きな傷跡があり、体もガッツリしており、アレックス以上に鍛えられているのがわかる。
すると、エミールはある物に気付く。ローディーの左手の薬指に、指輪があることに。
「なぁ。アレックス。ローディーって結婚しているのか?」
「いや、していない。その以前に、あいつは、女に興味はない」
「じゃ、左手の薬指はなんだ?」
「えっ?」
エミールに指摘された、アレックスはすぐさまに、ローディーの左手を確認すると、確かに、薬指に指輪が付いていた。
アレックスはしばらく、思考が止まった。
数秒後、再び、思考が再開され、全てを理解し、震えながら、ローディーの左手を指しながら、あることを聞く。
「…ローディー。左手の薬指に付いている、指輪…もしかして、お前…」
「あぁ、言っていなかった。結婚しただよ。俺」
「ハァァァァァァァァァ―――!!」
アレックスは大声を出し驚き、周りの人々はあまりのうるささに、耳を塞ぐ。
「突然、大声を出すな、アレックス。周りが迷惑だろ」
「だって、お前が結婚!?女にまったく興味がなかった、お前が!?」
「いろいろ、あってな。自分でも信じられんよ…ここだ。今日、呼んだのは君たちに会いたい人がいるからだ」
ローディーたちに案内されたのは一つの扉の前だった。そして、この扉の向こうにエミールたちを呼んだ本人がいる。
ローディーはその扉を開き、中へと入り、エミールたちも中へと入る。
そして、中にいた人を見た、エミールとフィオナは驚く。
「なんで。この人が…」
その人物は。
「久しぶりだな。アレックス。国家解体戦争以前かな?前に直接会ったのは」
「えぇ、久しぶりです。社長」
現、GA社、社長。オーソン・ジュネットであった。
「まぁ、とりあえず、座ってくれ。ローディー。案内ご苦労。すまないが、外で待ってくれ」
「わかりました、社長」
ローディーは社長に礼をし、部屋から出て行く。エミールたちは席に座る。
「さて、今日、君たちを呼んだのは依頼があるからら。それも、3つもね」
「それだった、いつも通りに依頼を送れば」
「まぁ、その通りだ。だが、一つだけ、あまり広げたくない話があるからね。その話こそが、今日、呼んだ、一番の理由だ」
「GAE、ですね」
「その通りだ。噂通りの情報収集力だな。だとすると、話は早い」
エミールが言った、GAEはGAの欧州法人であり、ハイダ工廠を中心に、AC用の四脚、ハンドガン、特殊大型兵器などを生産している。
特に、特殊大型兵器は企業の中でもトップクラスの技術力を持っている。
「ここ最近、GAEの動きがおかしい。諜報部の情報ではアクアビットに接触しているらしい」
だが、ここ最近にGAEがGAの敵対企業グループの一つでる、レイレナードグループのアクアビットと接触したと言う情報が入り、オーソンは嫌な予感がしていた。
「でも、各企業グループは同盟を結ぶ条件の中に10年間、同盟を破棄しないがあったはずよ?」
フィオナが言う通りで、各企業グループは国家解体戦争を仕掛けるため、同盟を結んだ。その同盟の条件の中には、この同盟は10年間続けるとい物があった。
「確かにそうだった。だが、レイレナードグループを中心に、BFF、インテリオン・ユニオングループがその同盟を破棄する動きがあるという情報がある」
同盟前からGAグループ、ローゼングループを敵対していた、レイレナードグループ、BFF、インテリオン・ユニオングループがその同盟を破棄する動きをしており、今回のGAEとアクアビットの接触も、その同盟を破棄の動きと関係ある可能性もある。
「だから、GAEが反逆する可能性がかなり高い。そこで、君たちはGAEが反逆した場合、直ちに、ハイダ工廠を攻撃してくれ。それが、一つ目の依頼だ」
「わかった。エミールもいいな?」
「問題ない。でっ、社長。残り二つは?」
「うむ。二目はマグリブ解放戦線残党についてだ」
アレックスによって、アマジーグなどの主力部隊を失った、マグリブ解放戦線は、オーメル社を中心とした部隊に次々敗北していき、既に壊滅状態になっており、もはや、かつての勢いはなかった。
「マグリブ解放戦線のもう1機のイレギュラーネクスト、アシュートミニアを中心とした、残存戦力が我が社の石油プラントが占拠されたのだ。その、占拠された、石油プラントの奪還を頼みたい」
マグリブ解放戦線は、最後のネクスト、アシュートミニア。リンクス、ススが駆るタンク型のネクスト。
実力はアマジーグより、かなり低いが、ネクストであることは変わりようがなく、石油プラントに配備されていた、20機のノーマルが5分足らずで全滅している。
「それも、問題ない。でっ、最後は?」
「最後はまだ先の話だが…2か月後、私は有澤領に行くことになっていてね。その護衛を頼みたいのだよ」
「社長の護衛?傭兵である私たちに?」
これには、エミールも驚く。まさか、傭兵に社長、自分の護衛を頼むとは思っていなかった。
「何分、ネクスト戦力が足りなくってね」
GAグループのネクスト保有数は他のグループと比べると圧倒的に少ない。
GA社に4機。有澤に1機しかない。
しかも、GA社所属、ネクスト、トリアナはアマジーグによって撃破されており、GA社は3機になってしまった。
また、社長が有澤領に行く当日は、ある都合上により、ローディーしか護衛に行けなかった。それでは、戦力が足りないと言うわけで、仕方なく、傭兵であるアレックスに護衛を任せることにしたのであった。
「わかりました。その護衛も受けます」
「うむ。すまない。話はこれで、全部と言いたいが…」
「まだ、何か?」
「アレックスだけに話したいことがあってね。すまないが、君たち二人は外で待ってくれないか?」
「アレックスだけですか…わかりました。アレックス。外で待っている」
エミールとフィオナは部屋から出て行き、残ったのは社長とアレックスだけであった。
「でっ、社長。話したいこととは?」
「うむ…実はな――――」
社長がアレックスだけに言ったことは、前代未聞の依頼であった。
小説とは全然関係ないけど艦これ春イベ疲れました。
どうにか、突破しましたけど…谷風が…ドロップしない…
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