アーマードコア4 一羽の鴉   作:メビウス1

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遅くなりました…新話です!
興<遅かったじゃないか…ハメさせてくれ!
…ジャック…アァァァァ♂


休息。そして襲撃

休息。そして襲撃

 

カーテンの隙間から朝日が入り込み、ベッドで寝ているアレックスの顔を照らされ、目を覚ます。

「…7時か」

目を覚ましたアレックスは時計で時刻を確認し、ベッドから起き上がり朝食を摂るため台所に行く。

台所に着いたアレックスは残り2枚のパンをトースタや機に入れ、冷蔵庫の中を確認する。

中には生卵と牛乳しかないことにアレックスは気付く。

「買い出しに行かんとな」

幸い今日は仕事が無いため休みである。この休みを利用し買い出し行くことを決め、アレックスはコップに牛乳を注ぐ。その直後にトースタがチーンと鳴り、パンが焼き上がる。

トースタから2枚のパンを取り出し、皿の上に置く。

その皿とコップを持ち机の上に置き、椅子に座る。そして、テレビの電源を入れ、ニュースを見ながら朝食を始める。

『続いてのニュースです。反企業組織の一つであるマグリブ解放戦線の最後の拠点を制圧したとオーメル社が発表しました。これにより、マグリブ解放戦線は事実上壊滅しました。しかし、未だに抵抗している部隊もあり、オーメル社は今後、抵抗しているマグリブ解放戦線の残党戦力の殲滅戦に入ると―――』

「マグリブ解放戦線も終わりか…」

二機の主力ネクストを失ったマグリブ解放戦線は一気に破滅の道に進んだ。マグリブ解放戦線の全拠点はオーメル社を中心とした企業によって破壊され、組織的な活動はもはや不能な状態になっている。

「さて、食べ終わった少し体を動かしてから買い出しに行くか」

その後もアレックスはパンを食べながらニュースを見るのであった。

 

 

9時30分

「むっ。もう、こんな時間か」

朝食を食べ終わった後、アレックスはジャージに着替えトレーニングをしていたが、店が開店する時間が近くなったため、トレーニングを終え、ジャージ姿から私服に着替える。そして財布をポケットに入れ、家から外に出て扉の鍵を閉める。

鍵を閉めたことを確認したアレックスはアナトリアのシュップエリア向かい歩き始める。

アレックスの自宅からシュップエリアまで徒歩で20分は掛かる距離だが、アレックスは体を鍛えるため毎回徒歩で行っている。

「何を買うか」

アレックスは今日買う物を考えつつシュップエリアに向かうのであった。

 

 

「こんな物かな」

シュップエリアの一角にあるスーパーから買い物を終え、両手に食品類などで一杯になったレジ袋を持ったアレックスが出て来た。

「昼飯はどっかで食べるか」

「あれ?アレックスさん?」

どこかで昼飯を食べようかと考えていた時、アレックスの後ろから聞き慣れた声が聞こえた。

後ろを振り返るとアレックスと同じようにレジ袋を持ったフィオナがいた。

「フ、フィオナ」

フィオナと合うとは思っていなかったアレックスは驚き、フィオナはアレックスに駆け寄る。

「アレックスさんも買い物ですか?」

「あぁ。フィオナもか」

「えぇ、私も買い物に…」

その時だった。グゥーと言う音がアレックスに聞こえた。アレックスは何の音か周りを見渡すと、フィオナがお腹を押さえて顔を赤くしていた。

「…昼時だからな。昼飯、一緒に食べに行くか?」

アレックスがそう言うとフィオナは嬉しそうな表情でアレックスの顔を見る。

「本当ですか!?」

「あぁ。もちろんだ」

「じゃ、行きまそう!」

アレックスとフィオナは店に向かって歩き始めた。

その途中で二人はあることに気付いた。

((あれ?これもしかしてデート?))

こんなことを思ったせいで二人はしばらく顔が赤かった。

 

 

アレックスとフィオナはスーパーから10分くらい歩き目的の店に着いた。

この店はアナトリアの中では結構有名であり、フィオナとアレックスもこの店の常連である。

「いらっしゃいませ。おぉ!フィオナさんとアレックスさん!」

店に入った二人を歓迎したのはこの店のマスターである。

「こんにちはマスター」

「マスター。席は空いているか?」

「開いていますよ。こちらです」

マスターはアレックスとフィオナを開いている席に案内し、二人はその席に座る。

「ちなみに今日は何を?」

「俺はいつも通りの奴で」

「私はパスタ―で」

「かしこまりました」

二人から注文を聞いたマスターは一度礼をし、キッチンの方に向かう。

(しかし、相変わらず視線を感じる。いや、今日はいつもより強い)

アレックスがアナトリアのために傭兵活動再開した頃か街中を歩くと視線を感じるようになっていた。しかも今日はいつもより視線が強く感じるのである。

実はこの視線の正体はアレックスに惚れている女性からの視線である。アレックスの顔はイケメンの方に入っていたが、アナトリアに流れ着いた当初はよそ者であり、レイヴンだったため、警戒心の方が強かった。

しかし、アナトリアの存続のために傭兵活動再開してから一気に警戒心が無くなり、人気が上がった。今ではファンクラブ出来あがるほどである。

また、フィオナと共に行動しているため、アレックスと同じようにフィオナに惚れている男性からの嫉妬の視線があるため、いつもより視線が強くなっているのだ。

「そう言えばアレックスさんに今まで聞きたいことが一つあったですけど」

「うっ、なんだ?」

「その…アレックスは何でレイヴンになったですか?」

突然の質問にアレックスは少し戸惑う。何れ誰かが聞いてくるとは思っていたが、まさかフィオナが最初に聞いてくるとは思っていなかった。

「やっぱり駄目ですか?」

「いや、別に言っても大丈夫だ」

アレックスは少し深呼吸をし、そして、自分がレイヴンになった経路を話し出す。

「俺がレイヴンなる前はある街に両親と一緒に暮らしていた。父親の仕事もそれなりにいい仕事だったから何一つ不自由がなかった」

「不自由がなかった…じゃ、何でレイヴンに?」

アレックスの話を聞いたフィオナは疑問になった。大抵のレイヴンは親に捨てられた物や不自由な生活を送っていた者たちだ。他にも戦争が好き。名誉のためにレイヴンになった者もいるがアレックスの性格と戦い方だとそれは無いことはわかる。

「確かに不自由がない生活を送っていた。ある時までは」

「ある時?」

「俺が6歳の時、街に突然ACの襲撃を受けた。それも無差別攻撃だ」

「え…」

当時6歳だったアレックスでもあの時の光景はハッキリと覚えっていた。今まで住んでいた街がACによって破壊されていく光景を。

「俺は両親と一緒に逃げた。だが、その途中で近くにミサイルが落ちた。そのミサイルの爆風で俺は吹き飛ばされ、地面に叩きつけられた。全身に走る痛みを耐え、どうにかして立ち上って後ろを振り返った俺の目に入ったのは両親だった物とライフルを俺に向けたACだった」

ACの襲撃を受けたオルフェウス一家はすぐさま、近くのシェルターへと避難を開始した。しかし、その途中でACが放ったミサイルの爆風でアレックスは吹き飛ばされてしまう。

まだ幼いアレックスが受け身を取れる筈も無く地面に叩きつけられ、全身に激しい痛みが走る。その痛みを耐えながら、立ち上がり後ろを振り返ったアレックスの目に入ったのは両親の体の一部とこちらに銃口を向けているACの姿だった。

「それを見た俺は恐怖で押し潰され動けなくなった。ただわかっていたのは直ぐに両親と同じようになることくらいだ。だが、その時だった。もう一機のACが現れ、俺に銃口を向けていたACを撃破した。そして、そのACは俺の方に近寄って来た。最初は殺されると思った。だが違った。そのACからパイロットが降りてきて俺を保護してくれた」

アレックスが死ぬ覚悟をした時、突然もう一機のACが現れ、アレックスに銃口を向けていたACの背後からパイルを撃ち込み、一撃で撃破した。ACの撃破を確認したもう一機のACのパイロットはコックピットから降り、アレックスを保護した。

アレックスを助けたACのパイロットはレイヴンであった。依頼を終え、帰還中に街がACに破壊されている所を発見して急いで駆け付けたのだ。

「その保護してくれたパイロット。いや、レイヴンこそが俺のレイヴンの道を教えてくれた先生だ。保護された後、俺はあの人に憧れて無理言って、共に暮らし、ACの操作方法や戦術を教えてもらった。そして、俺が15の時に先生の元を離れレイヴンになった。いろいろ依頼を受けているうちに気付けば伝説のレイヴンと呼ばれるようになっていた」

「そんなことが…」

「別に気にしなくてもいい。もう過ぎたことだ。さて、もうじき料理が来るころだ。今の話は忘れて食べよう」

「えぇ…」

アレックスはそう言いうが、フィオナの心は何でこんなこと聞いてしまったと後悔していた。

 

 

アナトリアから少し離れた所に二機のACノーマルの姿があった。そのノーマルの左肩にはレイヴンと一緒でアナトリアの紋章が張られている。

この二機のノーマルはアナトリア警備隊である。

《こちら本部。ブラボー1。定時報告を求む》

「こちらブラボー1。エリアB-7R異常無し」

《本部了解。あと20分もすれば交代のアルファー隊が来るはずだ。それまで頼む》

「ブラボー1了解。通信終わり。ブラボー2。あと20分何事もなかったアルファー隊と交代だ」

《了解。ブラボー1。まぁ、何事も無いと思いますが》

「気を緩むなブラボー2。今の時代何があってもおかしくないぞ」

《了解ですブラボー1。…ッ!?》

「なっ!?」

そんな風に二人が会話していた時だった。レーダーがIFF不明な機影を捉えていることに気付き、すぐさま警戒度を上げる。

「レーダーにIFF不明機…ブラボー2。そちらのレーダーは?」

《こっちにも反応がある。フラグだったか?さっきの会話…》

「ふざけてないで確認しに行くぞ!ブラボー2」

二人はレーダーの誤反応だと願い、反応あった場所に移動開始した。しかし、その願いは届かなかった。

二人はレーダーに反応があった場所から500㎞離れた丘に機体を伏せ、反応があった場所をズームすると信じられない光景があった。

《嘘だろ…おい》

「なんて数だ」

それはアナトリアに進行している所属不明機の姿だった。それも、かなりの数がでる。ブラボーが確認できるので少なくても20機以上のノーマル、MTがいる。

「何者だ。一体?」

《ブラボー1!そんなことより早く本部にr―――》

ブラボー2が最後まで言う前に通信は切れ、その直後にブラボー1の機体が激しい衝撃波が襲い掛かった。

一体何が?

ブラボー1そう思い、ブラボー2の方を見ると、機体の上半身が吹き飛んでいるブラボー2のノーマルの姿があった。

「見つかったか!」

ブラボー1すぐさまブースターでジャンプ。その直後に機体の真下を大型砲弾が通り過ぎ、

その砲弾が放った衝撃波だけでバランスを崩しそうになる。

「くそ!何だこの威力は!?一体何処から撃っている!」

ブラボー1はこの攻撃の正体を探すため、索敵を開始。

敵の最前列から最後尾までをスキャンすると、最後尾に明らかに大きな反応があることに気付き、メインカメラをその場所にズームする。

「あれは…移動要塞!?あんな物まで!」

あの攻撃の正体はGAEが開発した移動要塞であった。主兵装は大型3連装キャノンであり、その威力はネクストのPAを一撃で貫通する。その他にもVLS、近接迎撃用CIWS、機銃を装備している。

その移動要塞は一機だけではなく2機もいるのだ。

「ブラボー1から本部へ!緊急事態発生!多数の所属不明機を確認した!既に不明機の攻撃を受けブラボー2がやられた!」

さらに移動要塞だけではなく、MT、ノーマルも上空にいるブラボー1に攻撃を仕掛ける。

ブラボー1は通信をしながら応戦を開始。左腕にある大型シールドで攻撃を防ぎつつ右腕に装備しているライフルで反撃する。

《こちら本部!それは本当かブラボー1!》

「あぁ!移動要塞もいる!早く、スクランブルをかk―――」

だが、ブラボー1も最後まで言い切る前に移動要塞の大型キャノン砲で、大型シールドごと粉砕され爆散した。

 

 

「敵機の撃破を確認」

ブラボー1のACノーマルを撃破したのを確認した移動要塞の搭乗員は指揮官に報告する。

「見つかったか」

「えぇ。通信電波も確認しました。間違いなく発見されました」

「見つかってしまった以上、隠密行動する意味も無くなったな。全機へ!現時刻を持って無線封鎖を解除!一気に攻めるぞ!」

指揮官の号令の下、不明機たちは一気に進軍スピードを上げた。

 

 

「今日は何かすいませんアレックスさん」

「別にいいよ」

アレックスとフィオナは食事を終え、店の外に出ていた。

「誰だ?」

アレックスは自分の携帯が鳴っていることに気付きポケットから携帯を取り出し画面を見るとエミールからだった。

「エミールから?…!?」

その時だった。突然サイレンがアナトリアに鳴り響く。このサイレンは住民を避難させるために使われている物。さらに、このタイミングでエミールからの電話。

間違いなく、只事ではないと思いアレックスはすぐさま電話に出る。

《アレックスか!?今すぐ出撃してくれ!》

電話に出たアレックスの耳に聞こえたのは普段からでは想像もできない程慌てているエミールの声だった。

「エミールどうした?それに、このサイレンは?」

《アナトリアに多数の所属不明機が接近している!既に守備隊が交戦しているが旗色悪い…今すぐ出撃しないとマズイことになる!》

「所属不明機!?」

《そうだ!もうかなり接近している。急いでくれ!》

「わかった。それと、フィオナと一緒にいる。今から二人でそっちに行く」

《フィオナが!?なら、本部に来るように伝えてくれ!》

「わかった。切るぞ」

アレックスは電話を切り、携帯電話をポケットにしまう。一方フィオナ一体何が起きているのか分からなず、ただ、アレックスの方をじっと見ていたい。

「アレックスさん。一体何が起きているの?」

「敵襲だ。それもかなりの数がアナトリアに接近しているらしい」

「えっ!一体、誰が…」

「わからん。とにかく、フィオナは本部へ行け。俺は出撃する」

「わかったわ」

「よし、急ぐぞ!」

二人はそれぞれの場所に向かって走り出した。

 

 

アナトリアから少し離れた場所はまさに戦場だった。多数の所属不明機とアナトリア守備隊は激しく交戦していた。

「くそ!あの移動要塞をどうにかしないと!」

アナトリア守備隊と所属不明機と交戦開始してから10分しか経っていないがアナトリア守備隊は劣勢であった。既に守備隊は移動要塞によって3小隊が全滅した。

《アルファー1!このままだとアナトリアが!》

「わかっているエコー1!だが、あの移動要塞を度にかしないと勝ち目はないぞ!」

守備隊が劣勢になっている大きな理由はやはり移動要塞の存在である。

大型3連装キャノン砲によるアウトレンジ攻撃と装甲の硬さに守備隊は苦戦を強いられていた。

移動要塞のアウトレンジ攻撃に対して守備隊のチャーリー小隊、デルタ小隊は突撃を仕掛けたが、チャーリー小隊は移動要塞に近付く前に全滅。デルタ小隊は2機だけが接近に成功するが、移動要塞に有効弾を与えることが出来ず、直掩ノーマルにやられた。

「とにかく前衛を片付けないと全隊が前進できん!全機撃ちまくれ!」

岩に機体を隠していたアルファー1はブースターを噴かせ、ジャンプ。上から所属不明MTのコックピットをライフルで狙い撃ちし無力化する。それに続き、他の守備隊のノーマル、MTも身を隠しながら反撃をする。

《アルファー1!移動要塞がそっちに向いているぞ!高度を下げろ!》

「わかっている!」

僚機の警告を聞く前に移動要塞に狙われていることをわかっていたアルファー1はすぐさまブースターをカットし落下。移動要塞の射線から逃れようとする。

だが、間に合わず、移動要塞はアルファー1に向かって大型キャノン砲を発射する。

「くっ!」

アルファー1はブースターを再度噴かし、回避行動に入り、直撃を回避する。しかし、右脚部に掠り、バランスを崩す。

「ウォォォ―――!」

バランスを崩したアルファー1であったが、ブースターを巧みに噴かし、どうにかしてバランスを立て直し、着地する。

しかし、着地した場所が悪かった。アルファー1が着地した場所。それは敵前衛部隊の正面だった。

《アルファー1!》

「ここまでか…」

この距離では今から回避行動に入っても間に合わない。アルファー1死ぬ覚悟をし、目を閉じた。

「…?……!?」

しかし、いつまで経っても機体に衝撃が来ないため、目を開けると目の前にいた前衛隊が全機無力化されていた。いや、目の前の前衛隊だけではない。右翼、左翼の前衛の一部も次々と撃破、無力化されていく。

「一体何が…!?」

アルファー1が周りを見渡した時、一機の機体がアルファー1の真横を通り過ぎた。その機体はアルファー1だけではなくアナトリアにいる全員が良く知っている機体であった。

「レイヴン!?」

《こちら、アレックス。エコー1。今の内にアルファー1を回収しろ》

《エコー1了解》

レイヴンが敵前衛を一瞬に重大なダメージを与えた結果、混乱が起き、アルファー1の周りが一時的に安全なった。

その隙を突き、エコー隊がアルファー1の機体を確保し、安全なところに運ぶ。

《アルファー1大丈夫か!?》

「無事だ。だが、エミールの奴何を考えているんだ!アナトリアそう離れていない場所にネクストを出して!コジマ汚染をどうする気だ!」

アルファー1そう言う。ここから、アナトリアからはそう離れていない。そのため、ここでネクストを出せば間違いなくアナトリアはコジマ汚染されてしまう。

《その点なら大丈夫だ。汚染度を見て見ろ》

「…これは」

アルファー1はコジマ汚染濃度を表示しているモニターを見ると、濃度は低かった。とてもネクストがいるとは思えないほどの濃度であったのだ。

「まさか…PAを切っているのか!?」

ネクストのコジマ汚染の原因は主にPAのせいである。そもそも、PAはネクストの周辺にコジマ粒子をばら撒き、PA整波装置でコジマ粒子を機体周辺にコジマ粒子を安定的に還流させることで、各種攻撃によるダメージを軽減・無効化させるバリアである。そのためPAを展開すれば必然的にコジマ粒子がばら撒かれるためコジマ汚染が発生する。

逆に言えばPAを展開しなければ汚染を最低限に抑えることはできる。

だが、ネクストの装甲はPAがなければACとほぼ一緒の装甲であり、あの移動要塞のキャノンを喰らえば致命的なダメージを受けるだろう。

「アルファー1より各機へ。可能な限りレイヴンを援護しろ!」

《了解!》

よそ者ばかりにいい所を取らせない。

アルファー1はそう思い反撃に転じるのであった。

 

 

「これで十機目」

目の前にいたACをR-100で無力化し、そのまま移動要塞に向かって突き進むレイヴン。

《これ以上移動要塞に接近させるな!》

《奴はPAを切っている!一発でも当てれば十分だ!》

それを止めようと2機のMTがレイヴンの進行ルートを塞ぎ、ありったけのロケット弾を発射する。PAを展開していれば当たっても特に問題ないだろうが、今回アナトリアの汚染を最低限に抑えるため、PAを切っている。そのため、例え一発被弾しても当たり所が悪かったら致命弾になる可能性もある。

「くっ!」

アレックスは左右不規則にQBを噴かし、ロケット弾を回避。前方にいる2機のMTの間を通り抜き、QTしつつOGOTOを展開。そして2機のMTに向かって発射。すぐさまQTし、再度前進開始。その直後に後ろでOGOTOから放たれたグレネード弾が弾着し爆発し、2機のMTは吹き飛ぶ。

「見えた」

アレックスは移動要塞を目視で確認できる距離まで接近することに成功。ここから一気に接近するため連続でQBを噴かす。

《何をしている!さっさと撃て!》

《だめです!早すぎて主砲の照準が間に合いません!》

《だったら、ミサイルを使え!後方にいる支援部隊にも撃たせろ!》

《了解》

移動要塞は大型キャノン砲でレイヴンを撃破しようとしたが、早やすぎて照準が合わせることが出来ないため、攻撃手段をミサイルに変更。

レイヴンをロックし、移動要塞の上部にあるVLSのハッチが解放され、ミサイルが発射される。さらに後方にいるミサイル車両もミサイルをレイヴンに一斉射する。

《アレックスさん!ミサイル来ます!》

「わかっている」

アレックスは接近してくるミサイルを両手のライフルで可能な限り撃ち落とす。撃ち漏らしたミサイルはギリギリまで引き付け、2段QBで一気に加速し、ミサイルを強引に振り切った。

「もらった!」

レイヴンはジャンプし、二段QBで移動要塞の真上を取る。

《CIWS、機銃撃ちまくれ!》

移動要塞は全てのCIWS、機銃を使いレイヴンにありったけの弾を撃ち込む。さすがのアレックスもこの弾幕には避けることは出来ず、いくつか被弾。AMSを通し、被弾の痛みが体中に走る。

「くっ…多少のダメージは覚悟の上だ」

しかし、被弾と痛みを気にせずにレーザーブレードを展開。大型キャノン砲の根元に付き刺し、そのままR-100を撃ち込み、急いで移動要塞から離れる。その直後に移動要塞の大型キャノンの砲弾が誘爆し、大爆発が起き、移動要塞は文字通り吹き飛んだ。

《クソッタレが!よくもやりやがったな!》

《仕留める!》

移動要塞の直掩機である2機の軽量逆関節ACノーマルはジャンプし、レイヴンの真上からショットガンを上から攻撃する。だが、アレックスは素早くQBで攻撃を避け、片方のノーマルに向けワイヤーを射出。そのノーマルのコアと右腕の間にワイヤーが突き刺さる。

《何を!》

「このまま墜ちろ!」

アレックスはQTでワイヤーを無理やり引っ張り、ワイヤーが突き刺さったノーマルをもう1機のノーマルにぶつけて、そのまま地面に叩き落とす。

2機のノーマルは叩き落された衝撃でバラバラになり、爆散する。

「次!」

ノーマルの撃破を確認したアレックスは最後の移動要塞に向かう。

《う、撃て!撃ちまくれ!キャノンもだ!兎に角撃ちまくれ!》

最後の移動要塞は全ての兵装を使い、レイヴンを迎撃しようとする。

それに対してアレックスは一撃で撃破される可能性があるキャノン砲は確実に避け。CIWSと機銃は最低限の被弾に抑える。

「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

レイヴンは二段QBで一気に加速。レーザーブレードで大型キャノンの砲身を切断。そしてジャンプして今度は移動要塞上部にあるVLSにレーザーブレードを切り裂き、移動要塞から離れる。レーザーブレードで切り裂かれたVLSは内部に収納されていたミサイルが誘爆を起こし、1機目と同じように、大爆発が起き、吹き飛んだ。

《移動要塞の全機撃破を確認》

「あとは前衛と支援部隊か」

《こちらチャーリー1。その必要はない。移動要塞がそっちに気を向いている隙に前衛部隊を方付けた》

《こちらアルファー1。敵後方支援部隊を発見。撃破に成功。また、数人降伏した》

「そうか」

《こちらエミール。全部隊良くやった。君たちの活躍でアナトリアは無傷だ。帰還してゆっくりと休んでくれ。後は我々の仕事だ》

「《《《了解》》》」

 

 

その後の調査でアナトリアを襲ったのはマグリブ解放戦線の残党だと言うことが判明。2機のネクストと主力部隊をレイヴンに潰された彼らにとっては憎い存在であって、復讐するためにこの行動を取っただろう。アマジーグは彼らの行動をどう思うだろうか。それは今になってはわからないことであった。

 

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