アーマードコア4 一羽の鴉   作:メビウス1

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今回は短め


大きく動き始める世界

GEA粛清から1ヵ月。その間世界は大きく動き動いた。

GAE粛清を受けたアクアビットは「提供先のGAE攻撃は、わが社への直接攻撃と同等のものである」と発表し、GAに正式に戦線布告。

また、元からGAに敵視していたレイレナード、インテリオル社もそれに続き宣戦布告。さらに、連携を取っているローゼンタールグループのイクバール社もGAEの報復と称し、GA社所有施設を攻撃した。

これに対し、GAグループ、ローゼンタールグループは正式に宣戦布告を受け取り、反撃を開始。

そんな中、BFF社だけは未だに動いていなかった。

ただ、偽りの平和が終わりを迎え、経済戦争が始まったことは間違いなかった。

 

 

「全員集まっていますね。では会議を始めようと思います」

GA本社BIGBOX。その最上階にある会議実に、いつも通り幹部たちが集まっていた。

経済戦争が始まった以降、既に15回目の集まりであり、何人かの幹部たちには疲労が溜まっているのがわかる。

「GAE粛清から始まったレイレナード、ユニオングループ。そして、独断で動くイクバール社の攻撃は現在の所、押さえられています。しかし、カナダから進行しているレイレナード社の攻撃は激しく、既に多くの被害が出ています。このままだと、本土に侵入される可能性もあります」

「…利益目的にしては度が過ぎる行動だ」

イクバール社、ユニオングループは攻撃をしているものの経済戦争のバランスを崩さないように注意している。

GAの要人を直接殺しに来るイクバール社も流石にパワーバランスを崩さないようにしている程である。しかし、レイレナードの攻撃はパワーバランスを考えていない程の激しい攻撃であった。

「何か企んでいるのは間違いないな」

「サンダース。手は?

「アナトリアの傭兵を使ってどうにか防衛線を維持していますが、アナトリアの傭兵には他の依頼もあるので、いつまでも防衛線を置くことができません。おそらく長くは持たないかと」

レイレナードの激しい攻撃を受け、旧カナダと旧アメリカの国境線にあるGA防衛線は崩壊一歩手前であった。

アナトリアの傭兵を投入して防衛線を維持していたるが、彼には他の事もやってもらいたいため、いつまでも防衛線に置くことが出来ないため、サンダースは防衛線が長くは維持できないと考えていた。

「まったく、GAE粛清はうまく行ったが…レイレナードがここまで強く攻めてくるとはな」

「サンダース。どうにかして防衛線を立て直すことはできないのか?」

「駄目です。先程も言いましたが、今の防衛線はアナトリアの傭兵のお蔭で維持しています。正直に言いますとこの防衛線を放棄して、次の防衛線で体制を立て直した方が早いです」

レイレナードの激しい攻撃で防衛設備は全滅。防衛部隊も4割やられている。

アナトリア傭兵を投入しなければ、とうの昔に防衛線は突破されていただろう。

このまま、国境防衛線は戦闘を続ければ被害が増える一方で、次の防衛線で万全な体制でレイレナード向かい撃った方が被害を少なくなるとサンダースはそう判断したのだ。

「…致し方なしか…国境防衛線を放棄。全軍に撤退命令を許可しよう。ただし、次の防衛線がいとも容易く突破されたら…サンダース。君は恐らくここにはいないだろう」

会長はサンダースの方を強く睨み、言葉の最後の方は冷たい声で言った。

その会長の姿を見た幹部たちは恐怖を覚えた。

「わかっております。必ずや、次の防衛線でレイレナードの進行を止めて見せます」

しかし、サンダースは表情を変えず、いつも通りの口調で答えた。それだけの自信があるのだ。

「よろしい。ではサンダース。頼むぞ」

「わかりました。速急に動きます」

「サンダース。一応聞くが、他のエリアは大丈夫なのか?」

すると、1人の幹部がそう言いい、サンダースは直ぐに返答する。

「ユニオングループ、イクバールは問題なく止めています。特に中東方面のイクバール進行はローディーによって完全に阻止しています」

レイレナードの想定以上の強烈な進行は予想外であったが、それ以外はサンダースの予想通りであった。

中東方面に至ってはローディーが予想以上の戦果を出しており、イクバール社の進行を完全に止めていた。そのた、経済戦争のパワーバランスを崩さないようにするため、中東方面の部隊を再編制する必要になる程であった。

「せいぜい一個ノーマル小隊の相手になるくらいだと思っていたが…AMS一つ変えただけでこれか…」

「この件についてはいい判断だったな。オーソンよ」

「いえ。それほどの事ではありません」

フィードバックのAMSをレイヴンに搭載されている低負荷AMSを変える案を出したのはオーソンであった。

ローディーもまた、アレックスと同じく低いAMS適性。そして、元レイヴンであるため、AMSを低負荷AMSに変えることによって能力を上げることが可能ではないかと、オーソンが幹部たちに提案したのだ。

当時のローディーはAMSの低さゆえに一個ノーマル小隊の相手が限界だと思われていたが、それなりの戦果を挙げていたため、会長はそれを承認した。

結果として、その案は大成功であった。

AMS負荷が無いに等しいなり、メノと同様、またはそれ以上に動くようになり、中東方面は彼一人でイクバール部隊を次々と撃破していた。

余りの強さにイクバール兵はフィードバックことを赤い悪魔だと言うレベルであった。

「メノを失ってショックでしばらく立ち直らないと考えていたが安心したよ」

「メノと言えば、戦闘データの復元はやはり無理か?」

「駄目です。戦闘のお蔭で完全に破損していました。復旧は無理です」

FF案の結果はメノ失うことになったが、アレックスの実力を確かな物なった。

また、今回のフィードバックのAMS変更によってメノ分の働きが可能になったため、GAのネクスト戦力ダウンは軽いものであった。

ただ、プリミティ・プライトとレイヴンの戦闘直前にGAEが逃走のために高濃度ECMを起動したため、リアルタイムの見ることが出来なかった。

そのため、戦闘データに頼るしかなかったが、プレミティ・プライトの戦闘データは破損。今日まで復旧作業していたがそれは叶わなかった。

そのため、戦闘データはアナトリアから提出された物しかなかったが、それでも戦闘を確認するには十分な物であった。そして、そのデータを見た幹部たちは唖然とした。

『何これふざけているの?』

『悪魔だ』

『そんな生々しいものではない』

『ああ言うのは…鬼神って言うだよ』

低いAMS適性の筈なのにオリジナルリンクスに匹敵する機動。高いAMS適性と技量が無いと出来ない二段QBで回避するレイヴンの姿。

それを見た幹部たちはそのような言葉が出た。

もちろん偽装されていないか確認したが、その痕跡は無かった。

そうなると、メノ側の視点も気になる所であったが、データ復旧が不可能なためそれは叶わない夢になった。

「無理な物は仕方ない。それよりも大事な件があっただろ?情報部?」

「はい。GAE残党の件に報告があります」

GAE残党の報告。それを聞いた幹部たちはやっとかと思った。

GAE粛清後、生き残った技術者、幹部たちは逃走していた。

GAも必死に追跡したが、多くは仕留めきれずにレイレナードグループに合流された。

しかし、残り数人の逃走先がわからず、調査が続けていたが、中々発見できずにいた。

「皆さん知っての通り、多くのGAEの技術者、幹部たちはレイレナードグループに逃走しましたが、残り数人の行方がわからず、調査を続けていましたが、やっと居場所を掴めました。正直にいますと完全に予想外の場所にいました」

「予想外の所?」

「はい。行方不明はオーメル社に合流しているのを確認しました」

「「「オーメル社だと!」」」

それを聞いた者たちは驚く。オーメル社はレイレナードグループの敵対企業。まさか、そこに合流するとは誰が思っただろう。

「確かに予想外の所だ」

「あぁ。まさか、敵対企業に合流するとは…」

「何かあるのは間違いないな」

GAグループを脱退してでもレイレナードグループに合流しよとしていた。現にGAE粛清に生き残った多くの者たちは、レイレナードグループに合流している。

それなのに何故、そのレイレナードグループの敵対企業であるオーメル社にこの数人は合流したのか。

確実に裏がある。

会長はそう思い、情報部の幹部にある指示を出す。

「情報部。今後、オーメルがどう動くか注意しろ。それと合流した連中がどのような者か調査を頼む」

「わかりました」

会長の指示を聞いた情報部の幹部はそう返事をし、席に座る。

それを確認した会長はオーソンの方を向く。

「オーソン。お前は当初の予定通り有澤重工に向かい、今後の連携についてを確認しろ。くれぐれのミスが無いようにな」

「わかっております。有澤重工の海上戦力は我グループにとっても大事な存在だと言うことは十分承知しております」

GAグループの海上戦力はその3割が有澤重工であり、太平洋の主力防衛艦隊でもある。

そのため、有澤重工との連携を確実な物にするため年に何回か有澤重工本社で会談を行うことにしていた。

「よろしい。では本日はこれを持って解散する。各自、自分の持ち場に戻れ」

会長が解散の指示を出し、幹部たちは会議室から出て行くのであった。

 

 

 

だが、彼らは知らない。

 

 

「団長。例の物は後、1ヶ月で完成します」

「アクアビットの新型コジマ兵器は?」

「既に完成しているとの報告が来ています。しかし、本当に使用するのですか?あれは…」

「わかっておる。それに、あれは最初から使うつもりは無い。あくまでも最後の手段として残すつもりだ。BFFとユニオングループは?」

「予定通りに進めています。団長、当初の予定通りに行けます」

「この計画は何としてでも成功させなければならない。全ては人類に黄金の時代の為に!」

「「「人類に黄金の時代の為に!」」」

既に水面下には人類に黄金の時代を求める者たちが大きく動き始めようとしていることに。

 

 

そして。

 

 

「彼らの計画をうまく利用しろ。わかっているな。失敗したら場合は我々が滅ぶぞ」

「わかっております。切り札も用意しています」

「ふむ。全て我らが繁栄のために」

その者たちを利用し、自らの繁栄ため動くものたち存在がいることも。

彼らによって世界は再び大きな混乱が起きようとしていた。

 

 




本来GAE粛清後。ゲーム本編で言うとチャプター4開始時点でリンクス戦争が開戦していますが、この小説内では現時点はFAと同じく経済戦争状態です。
ですが、チャプター4内でリンクス戦争を開戦します。あくまでも、開戦が遅れているだけです。
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