僕が紡ぐ彼女の物語   作:ネギサーモン

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半年前の内容の続きを考えるのって難しいですね。
大体僕の構想上だと10話前後で終わるかなっと思っているので終わりまで頑張りたいです。
今回も駄文注意です。


第二話

ーーーさて、一体どうしたものだろうか。

目の前には血塗れの女、それもただの人間ではなく喰種である。普通に考えるのであればCCGに連絡をして彼女を引き取ってもらうべきなのだろう。しかしながら、僕はそうはしないだろう。僕は彼女に興味を惹かれた。一目惚れに近いのだろう、何故だか僕の心は彼女に夢中になっていた。

 

 「君は喰種なのか?」

 

 「そうだとも、私は喰種だよ。見ての通り瀕死の重体だけれどもね。」

 

僕の質問に彼女はあっけらかんと答える。隠すことも無く、逆に喰種で悪いのかとも言えるほどに素直で真っ直ぐな言葉だった。

 

 「僕はどれぐらいの血を君に飲ませればいいんだ」

 

 「ふむ。まさか喰種に血を与える人間がいるとはね。少年、君は中々の変わり者に違いない」

 

僕が彼女に血をあげようと言っているのに、なぜだかバカにされた気分である。それになぜ死にかけているのにそんなにも生き生きとしていられるのだろうか。彼女は死が怖くないのだろうか。

 

 「君は死ぬのが怖くないのか?」

 

 「もちろん死にたくないさ。まだ私にはやらなければならないことがあるからね。」

 

どうやら彼女にはやらなければならないことがあるらしい。続けて彼女は言葉を紡ぐ

 

 「なにやるべきことがあってもだ、所詮いつかは私は死ぬんだ。それが今か、それとも1週間後か1年後か。そんなもの誰も知らない。君が此処を通らなければ、私は君に会うことも無かっただろう。この世界は歪んでいるからね。だからこそ、こういう巡り合わせを楽しみたいと私は思うよ。」

 

彼女は難しいことを言う。似たようなことをおじさんからも聞いたことがある気がする。確か人と人との繋がりは大事にした方がいいと、その出会いが自分の人生の分岐点になるやもしれない。だったかな、ならば彼女との出会いも運命なのかもしれないな。

 

 「そうだった君の質問に答えねばならなかったな。血の量はそんなに要らないよ。体の修復は君との会話の最中に粗方済んだし、君が持っている缶コーヒーの1/4くらいあれば嬉しいかな。」

 

缶コーヒーの1/4とはまた随分な量である。確かに体重の1/12を失わなければ人は死なないだろうが、それでも献血すらしたことがない僕からすれば大層な量に感じる。

 

 「別にかまわないが、僕はどうやって血を出せばいいんだ?ペンやハサミがあれば良かったが、生憎と所持品は財布とタオルくらいしかないんだ。」

 

 「学生ともあろうに筆記用具を持っていないのかね?もっと勉学に励むべきだぞ少年」

 

 「今日は少し用事があって学校を早退したから荷物は全部学校にあるんだ。それに心配されずとも勉強だって学校では常に1位を取れているよ。」

 

「ほうほう。どうやら君は中々の頭脳をお持ちのようだからクイズでもしようじゃないか。」

 

「クイズって別に僕はかまわないが、そんなに余裕があるのか?」

 

僕は彼女に疑問を投げかける。

 

「平気平気。立てないだけだし、退屈は嫌いなんだよ。それではクイズタイム!!少年はこれからどうやって血を流すでしょうか?さぁさぁ答えてくれたまえ」

 

1分ほど思考をしてみたが、どう考えても僕にはこの問題の答えを導くことができない。

 

 「どうやってて。この状況じゃそれがわからないから君に質問したんだろう。」

 

 「時間切れだよ少年。正解は私の赫子によってでした〜不正解者には罰ゲームが必要だ・・・だからその左腕貰うね」

 

 

 

左腕が熱くなっていくのを感じる。それに少女の腰から紅色の樹木のような物が伸びている。なんだよ、そのクイズ正解できるやつが世界に何人いるんだよ。悪態をつくが今更遅い。どうやら、僕は喰種を甘く見ていたらしい。だんだん眠くなってきた。僕はここで死ぬのだろうか。だが彼女に殺されるのなら悪くない気がした。視界が狭くなる、このままおじさんに会えるのだろうか。結局おじさんとの約束は果たせなかったな・・・・

 

 

 

 

そして僕の視界は暗転した。

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

目を覚ますといつもの天井だった。どうやら僕は自分の部屋にいるらしい。畳の上に引かれた布団の上で意識が覚醒していく。昨日のあれは夢だったのだろうか。時計を見ると既に9時を過ぎもう時期短針が10をさそうとしていた。この時間では2限は間に合わないだろう。なんだか、気分が優れないし今日は学校を休むか。とりあえず、学校に連絡をしなければならない。ここから1番近い電話機は書斎だ。今日はこのまま、書斎に篭って読書をしてもいいな。書斎と僕の部屋は2つ部屋を挟んだ場所にあるので僕は書斎に向かうため廊下に出た。

 

廊下に出るとどうやら書斎から物音がする。しかしこの家は僕とおじさんの二人しか住んでいないし、今日はお手伝いさんは来ない日なので人がいるのはおかしい。泥棒でも入っているのだろうか。慎重に息を殺して書斎へと向かっていく。書斎の前につくと、襖を少しばかし開けて中の様子を覗き見る。そこには、昨日血まみれで出会った少女が楽しそうに本を読んでいる姿があった。

 

 「やぁやぁ遅いおはようだね。若い頃からしっかりと早起きする習慣は付けておくものだよ!」

 

なぜ彼女がこの家にいるのだろうか。そして彼女がいるのならばなぜ僕は生きているのだろうか。目の前にいる存在に僕の思考は停止してしまった。

 

 「おやおや、なぜ私がここにいるのか疑問に思っているのかね?答えは単純だよ。昨日の夜倒れた君を運んであげたのが私だからここにいるんだ。」

 

まさか、また彼女に生きたまま会えるとは思いもしなかった。あの状況から僕は殺されずに助けようとした相手に助けられるなんてことが果たしてあり得るのだろうか。

 

 「なぜ昨日の夜僕を殺さなかったんだ?」

 

 「殺すだなんて物騒なことを言わないでおくれよ。昨日のはタダの罰ゲーム、所詮暇つぶしだよ。その証拠に君の左腕はまだ体に繋がったままだし、こうして私と言葉を交わしているじゃないか」

 

確かに左腕には手当をしてくれたのか包帯が巻かれている。彼女は一体何がしたいのだろうか。とても不気味に感じる。

 

 「君が僕を殺すつもりがないのはわかったが、なぜ僕の家で本を読んでいるだ?僕の血を貰ったなら、僕の家じゃなくて君の家に帰ればいいじゃないか。」

 

 「なぜ本を読んでいるって、そこに本があるからさ。・・・なんて言うのは嘘だよ。いや実は私は小説を書いていてね、もう時期完成するのだけれどオチがどうしても思い浮かばなくてね。ここの書斎にある本はどれも絶版だったり図書館にない代物ばかりだから、ここでヒントを貰おうかとおもってね。」

 

 「喰種も本を読むのかい?」

 

 「大抵の喰種は読み書きも出来ないよ。日常に紛れ込んで生活してるもの達は本を読めるかもしれないがね。」

 

驚いたな、喰種が本を読めることもそうだがまさか日常に喰種が潜んでいるとは。新たな知識を蓄えることができた。彼女との会話は何故だか楽しく感じる、できるのならば彼女とずっと話していたいと思えるほどに。

 

 

 「別に本を読むのは勝手にしていいが、ちゃんと綺麗に片付けてくれよ。一応書斎はおじさんが大事にしてたんだ。」

 

 「りょーかいりょーかい。それにしても君のおじさんは中々趣味がいいね。是非とも1度お話をしてみたいものだ。」

 

 「おじさんは昨日亡くなったからもう会えないよ。」

 

 「そうか、これは失礼なことを言ってしまったな。悪かったな少年。」

 

 「別に謝らなくてもいいよ。おじさんもきっと誰かが本を読んでくれた方が嬉しいと思うよ。僕はこの書斎にある本は全部読んでしまったしね。」

 

 「そう言って貰えると助かるよ。まぁしばらくここに住むことだし、1ヶ月くらいあれば読み終わるかな?」

 

彼女は今なんと言ったのだろうか。しばらくここに住む?

 

 「しばらくここに住むっていうのはどういうことだ?」

 

 「読んで字のままだよ。しばらくこの近くに白鳩もいる事だろうし、家に帰るにも帰れない状況なんだ。まさかこんな可哀想な女の子を追い出そうだなんて思ってないだろうね?」

 

ちなみに、白鳩はCCGの捜査官のことね。追加で補足してくれたがそこはどうでもいいのだ。だが、こう言われてしまうと僕には選択肢がない。酷い脅迫である、一流の詐欺師にでも騙されている気分だ。

 

 「わかった。この書斎にある本を読み終わるまではここに住んでもらってかまわない。だけど、ここにいる間は問題を起こさないでくれよ。僕は平和主義なんだ、厄介事は勘弁だ。」

 

 「あぁ約束しよう。君がこの家に私を住まわせてくれる間は、問題を起こさないとね。」

 

 「そうか。ならここにいる間はこの書斎を自由にしてもらっていいよ。隣の部屋に空きもあるから、寝たりするならそっちを使ってくれてかまわない。」

 

 「色々悪いね。この借りはいつか返させてもらうよ。」

 

 「あぁ楽しみに待ってるよ。それと学校に電話だけしたいから少しだけ静かにして貰えると嬉しいんだけど。」

 

 「学校とやらには、さっき連絡しておいたよ。君の生徒手帳に書いてあった電話番号にね。」

 

 「電話って、僕が寝ている間に勝手に電話したのか?」

 

 「感謝してもらいたいもんだ。君が8時を過ぎても目覚めないもんだから、学校に欠席の連絡をしてあげたのだからさ。」

 

 「欠席の連絡って、どうして僕が学校を休むことが前提で話が進んでいるんだ。」

 

 「おや、今から学校にいくのかね。君の性格の事だから、ここまで遅刻してまで学校に行くとは思えないが。」

 

どうやら、昨日の夜の出来事だけで僕の性格は彼女に完璧に把握されているらしい。

 

 「まぁその左腕じゃ勉強は難しいだろうし、今日はゆっくり休むといいよ。私は書斎に篭って読書に勤しむとしよう。君も一緒にどうだい少年。」

 

元々僕も読書をしようとしていた事だ。断る理由は見つからない。

 

 「そうだな。その誘いに乗らせてもらうよ。えーっと・・・」

 

僕は彼女のことをなんと呼べばいいのだろうか。

少女か?彼女は見た目こそ小さいが知能は僕より上のようだし少女は似合わない。

ならば居候だろうか?僕と彼女の関係は居候などという関係にまとめられないだろうし・・・

 

 「そういえば、自己紹介がまだだったね。私の名前はエト。・・・ただのエトだ。」

 

ただのエトとはどういう意味かわからないが、彼女の名前はエトというらしい。エトか、漢字で書くとするとどうなるのだろうか。だがエトという響きを僕は気に入った。きっと彼女の両親は彼女のことを愛していたのだろう。なぜだか僕はそう思った。

 

 

 「そうか。ならエト今日からよろしく頼む。」

 

 「あぁよろしく頼むよ少年。」

 

 

 

こうして、僕とエトとの同居生活が幕を開けた。

 

 

 




ここまで読んでくださりありがとうございます。
大体5日に1回ぐらいのペースで投稿できるといいなと思っています。
次回もお楽しみに
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