真剣で剣聖に恋しなさい!   作:槍槓

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第五話 水上体育祭~前半戦~

水・上・体・育・祭っ!!!

 

学園中の男子生徒のほとんどが心を一つにして叫んだこの行事、学長の『夏って暑いから水着でやった方がよくね?』という欲望塗れの理由から誕生した行事で男子からの人気が非常に高い。

 

優勝クラスには景品などが出され毎年景品狙いで体育祭そのものの白熱する・・・・のだが今年の2-Fクラスはやや厭戦ムードであった。その理由として軍師として期待されていた直江大和が2-Sに行ってしまったため作戦や謀略を担当出来る者がいないのだ。

 

「くっそぅ、軍師が引きぬかれたのが痛いぜ!!」

「で、実際どうするんだよ?」

「大和がいないのはキツイよね、マジで」

 

直江の存在は2-Fにとって精神的支柱でもあった、それがいない。結構な大打撃だ。

 

「・・・・しゃあねえか」

「恭也?」

「軍師がいないなら俺が代わりを務める」

 

という俺の言葉に当然ながら周囲がざわめく。

 

「・・・・行けるの?」

 

椎名がこちらをジッと見たままに問いかけてくる。

 

「みんな、優勝はしてーんだろ?」

 

一度椎名から視線を外しクラスメイトを見回すと、全員が無言のままに頷いている。

 

「なら何もしないよりは良いだろう?それにあくまで俺は軍師を務めるだけだ、直江の代わりを務める気はねぇよ」

 

そう、俺がやるのは直江がやっていた『導く』役目だ。直江と同じやり方でやろうなんて思ってはいない。

 

「なら任せる」

「だな、何もやらないで負けるよりマシだ。ってのはそのとおりだしな」

「そうね、ここは和泉君にお任せって事で!」

 

とクラス全員からの賛同を受ける。

 

「よし、なら全力で勝ちを取りに行く。って事でまずは水上徒競走だな・・・・風間とゲンで頼む」

「お?イキナリ出番か?やってやるぜぇい!!」

「ま、景品のためだ・・・・やって来る」

 

早速出場選手の呼び出しがかかったので二人はゲートへと向かう。

 

「で、次の三人四脚だが・・・・三チームか・・・・うっし!風間とゲンが戻ってきたらそのまま俺と出てもらうとsて・・・・犬子、お嬢、椎名のチーム。あとヨンパチ、スグル、師岡のチームだ」

「勝ち星取りに二チーム、強敵相手の捨て駒で一チーム。現実的なポイント稼ぎだね」

「無茶をする必要は無いからな、俺と椎名のチームで最低二位を取れれば差し引きプラスだしな」

 

そうやってまずは午前中の割り振りをしていく・・・・中。

 

「水上格闘戦はどうするの?」

 

水上格闘戦、個人種目の一つであり優勝者には特別景品が用意されており更には優勝者から五位までの在籍クラスにもポイントが入る競技で特に武道系部活の強者が在籍するクラスはここで一気にポイントを稼ごうとする場合も多い。

 

「俺が参加する、後は有志で参加してくれ。可能ならば五位以内に少しでも多く残れれば優勝が見えてくるしな」

「はいはーい!!アタシも参加するわ!」

「自分も参加するぞ!」

「俺も俺も!!」

「ふふふふふふっ、俺様ここで大活躍してモテてやるぜ!!」

 

クラス内からは俺、犬子、お嬢、風間、島津が参加・・・・と。後は他クラス・・・・3-Fと2-Sがどう出るか、だな・・・・

 

――――――

水上格闘戦開始前になって不安要素が幾つか発生した。

 

一つは今回の景品により一人、強烈にやる気を出した参加者がいた事だ。今回の格闘戦の優勝賞品は『大吟醸川神水・龍神』・・・・マニアの間でも身持ちを崩してでも飲みたいとまで言われる逸品であり俺も少なからず心が動かされた・・・・そんな逸品にアイツが動かないわけなど無く。

 

「全・力・で!優勝してみせる!!」

 

弁慶が背後にレインボーのオーラが見えるぐらいにやる気を出してしまっている。

 

一つは3-Fの参加選手だ。元々武神が在籍するという事で注意はしていたのだが参加選手名簿を見ていて思わずフリーズしてしまった。

 

3-F  川神百代

     松永燕

     南條・M・虎子

     矢場弓子

 

・・・・どんだけガチで殺りに来てるんだよ、ってぐらいのフルメンバーできやがった。唯一の救いは1-S在籍のヒュームさんが全競技に参加していないことぐらいだろう。当然他クラスから黛や円成寺も参加してきているので油断できないことに違いは無い。

 

「ああー、面倒くせ・・・・」

 

最近、直江や弁慶、宇佐美先生と一緒に第二茶道室でだらけ部なる非公式部活を設立してい以来の口癖になりつつある。

 

「やっほ♪憂鬱そうな顔してるね?」

「アンタ確か・・・・松永燕、だったか?」

「そうだよん♪」

 

後日判明した事だがこの人、松永燕は西では有名な武士娘であり納豆小町として売り出し中のアイドルでもあるらしい。実力的にも壁を超えており俺と共に四天王候補に名を連ねている。

 

「ちょっとな、先輩方と一部同級生の気合が満々過ぎてどうしてくれようかと思っててな」

「ま、三年は最後の体育祭だしね。やる気まんまんなんだよね」

「どっちにしろ負けるつもりは無いんで」

「おー、ギラギラしてるねぇ?」

 

ニヒヒと笑いながら妙に擦り寄ってくる。

 

「和泉君は年上に飼われたい願望とかある?」

「対等ならばそれは良しとしますがそう言う関係はノーセンキューです」

「あ、やっぱり?そんな気はしたんだけどね」

 

クルリと身を翻す燕さん。

 

「じゃあね♪この後の格闘戦はお手柔らかに♪」

 

そう言って駆け去る燕さんの背中から俺は、妙に視線を反らすことが出来なかった・・・・




色々と迷った結果、ヒロインをリクエストも多かった燕にすることにしました!パチパチパチ!!
とまぁようやくヒロインも決まったところで意見、及びリクエストを下さった方々を始めとした読者の皆様にも引き続きご愛読願えればと思います!

そしてお気に入り登録が100に到達しました!真剣(マジ)でありがとうございます!
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