嗚呼、「黄泉の艦隊」が往く   作:影鴉

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アニメ版「艦これ」第3話を視た感想は…
ア艦これ、どうして如月をああも雑に沈めたん?
原作プレイヤーも初見の人も呆れるだろ、コレ

今回は交渉日迄の智明達の動きになります。


 準備

旭日島 隠れ港

 

 

「は~、平和だなぁ」

「そうですね」

 

 

 港に置かれたベンチに座り、智明は電と束の間の休息を堪能していた。

 港前の海ではイルカが来ており、ブティクや夕立達が一緒に遊んでいる。

 天龍達に親書を渡した後、智明達は日本国海軍との交渉する日はまだ先である事から、沖ノ島を完全解放する為に数度の出撃を繰り返し、沖ノ島を制圧。遂には南西諸島の完全奪還を果たしたのだった。

 以降は、資材集めと並行したはぐれ艦隊の撃破位しか出撃をする必要が無くなったので、基地でゆっくり休息を取っているのだった。

 

 

「皆さ~ん、おやつですよお~!」

 

 

 そんな智明達の元へ大きなバスケットを抱えた大鯨が現れ、海で遊ぶ夕立達に呼び掛ける。沖ノ島海域のボス艦隊を撃破した後、捕えられていた彼女は隠れ基地へ帰還途中に気絶から覚醒した。ヨハムの艤装である巨腕に抱き抱えられていた事から半狂乱になって暴れてしまうが、智明が説得するとアッサリと納得してくれたのだった。

 

 

「わ~い、おやつおやつ~♪」

「ト、トット~♪」

「いっただきま~す♪」

「ちゃんと皆の分はあるから、心配しないでね」

「有難ウ御座イマス、大鯨」

 

 

 大鯨の元へ駆け寄って来る夕立達。

 大鯨は優しく微笑みながらバスケットに入ったドーナツを配っていく。

 潜水母艦である彼女は、史実において洋上に展開する潜水艦への補給・乗員の休憩などの施設を持つ補給艦としての役割を持ち、潜水艦専用の間宮と言っても良い立場であった。食料や備品の補充、燃料や魚雷の補給の他、各種部品の修理製作などの軽度整備、乗員の入浴や食事、宴会会場として場所の提供、更に各潜水艦長が集合しての作戦会議、潜水戦隊旗艦として通信能力を生かしての指揮等も行われていたと言われている。

 そんな艦の力を持っている為か、彼女は料理といった家事が得意であり、施設内の料理、掃除担当の妖精さん達と仲良く仕事をする様になった。

 今彼女が持って来たドーナツも彼女手作りであり、彼女の料理はとても美味しいと艦隊メンバー全員から好評だった。

 

 

「オヤツ、オヤツ♪」

 

 

 ブティクに続き、大鯨からドーナツを受け取った姫種は駆逐艦ニ級後期型から駆逐棲姫へと大進化を遂げた秋月である。隠れ基地へ帰還後、戦艦クラスが摂取する量の資材を平らげた事からヴァーチの様に強力な艦へと進化するだろうと智明達は予想していたが、まさか鬼すらも超えて姫種に進化するとは誰も思っていなかった。

 

 

「トテモ美味シイデス、大鯨サン!」

「ふふっ、有難う♪」

 

 

 駆逐棲姫へと進化した秋月だが、中部海域に出没する個体とはその姿が大きく異なっていた。

 中部海域に出没する駆逐棲姫は第二次大戦において駆逐艦 白露型5番艦 春雨が沈んだ為か、艦娘である春雨とそっくりな姿であり、髪型、帽子、セーラー服、太腿のベルトと似た部分がある。しかし、秋月は春雨の様な外見で無く、白いショートヘアの後ろをポニーテールにし、白黒反転したセーラー服、腰回りに魚雷発射装置と砲塔を艤装として装備しており、その姿は与えられた名前と同じ艦娘である駆逐艦 秋月型1番艦 秋月と良く似ていた。

 

 

「ウィザードちゃんも、はい」

「戴キマスゥ♪」

 

 

 秋月に続いて大鯨からドーナツを受け取ったのはソ級から高機動潜水艦鬼へと進化したウィザード。

 コーバックと同じ艦種なのだが、コーバックがハイティーンな見た目に対し、ウィザードはローティーンの幼い外見であり、そのせいか話し方も幼げであった。

 

 

「ウィザードは予想通りだったけど、秋月には驚いたな」

「そうですね。でも駆逐艦から姫級へと一気に進化した訳ですから、驚くのは当然なのです」

「智明さんと電ちゃんもどうぞ」

 

 

 ベンチでブティク達の様子を見ていた智明と電の元へ大鯨はドーナツを配りにやって来た。

 

 

「大鯨さん、有難うなのです」

「有難う、大鯨ちゃん」

 

 

 電と智明が感謝の言葉を述べると、大鯨は満面の笑顔で返した。

 

 

「! 智明さん、上着のボタンが解れてます」

「ありゃ、後で縫い合わさなきゃ…「失礼しますね?」…っ大鯨ちゃん!?」

「た、大鯨さん!?」

 

 

 大鯨が智明が羽織っているジャケットのボタンを縫い付けている糸が解れかけている事に気付き、エプロンから裁縫道具を取り出すと智明の隣に座って、彼が着たままの状態で縫い直し始めた。

 

 

「じっとしていてくださいね?」

 

 

 悪戯に成功した様な子供っぽい笑みを浮かべ、大鯨はチクチクと縫い上げていく。

 智明がジャケットを着ている状態なので、体が若干密着している状態であり、衣服艤装とエプロン越しからでも主張している胸元の大きな果実がギュウギュウと彼の腕に当たっている。

 

 

「ふんふ~ん♪」

「はは……参ったな…」

「はわわっ(大鯨さん、密着し過ぎなのです!)」

 

 

 鼻歌を歌いながら作業を行う大鯨。彼女本人は至って真面目にボタン糸の修繕をしているだけに、智明は困り顔で、電は文句を言えないでいた。

 

 

「はい、お仕舞い♪」

「態々、有り難うね?」

「ううん、気にしないで」

 

 

 感謝する智明に、大鯨は微笑みながら彼の腕に抱き付いてきた。

 困惑する智明と目を丸くする電に対し、彼女は智明の肩に頭を寄せた。

 

 

「やっぱり、智明さんと一緒にいると落ち着きます」

「大鯨ちゃん…?」

「た、大鯨さん?(だ、大胆過ぎるのです大鯨さん!!)」

「こう、傍に居るとポカポカ温かくなります♥」

 

 

 気持ち良さそうに智明の腕に縋り付く大鯨。

 沖ノ島海域にてヨハムに抱えられていた為に暴れてしまった彼女を一番に落ち着かせたのは智明だった。だからなのか彼に一番懐いてしまい、仲間にして1週間も経っていないのにベッタリな状況になっていた。

 

 

(あの時の大鯨さんはどう見ても一目惚れしてたのです…また智明さんを好きなヒトが増えてしまったのです。困ったです…)

「ともー! 出来たわー!!」

「夕張ちゃん?」

 

 

 大声で智明を呼びながら走って来る夕張、その腕には羽の付いた機械の様なモノが抱えられていた。

 

 

「遂に完成したわ! 戦略支援人工衛星『スター・オービット』!!」

「もう完成したのですか!? 造ると言ってまだ3日しか経ってないですよ?」

「ふっふっふ〜、私と開発妖精達を甘く見ない事ね!」

 

 

 電が驚いた表情で尋ねると、夕張は自慢気に胸を張り、彼女の肩に乗っていた妖精さんもそれを真似ていた。

 

 

「資料は基地内にあったし、仕組みは既存の人工衛星と殆ど変わらないからね。後は戦略支援のプログラミングを済ませるだけで良いからあっという間だったわ」

「…プログラミングだけって、其だけでも十分凄いよ?」

「夕張ちゃんはプログラミングも出来るのね、凄いわ」

 

 

 夕張の言葉に智明は驚愕し、大鯨は賞賛した。

 

 

「後はロケットで打ち上げて軌道に乗せるだけよ! 何時でも始められるわ♪」

「その前に夕張ちゃん。あっという間って言ったけど、ずっと徹夜で作業をしてたね? 隈が凄いよ?」

「それに……夕張さん、ちょっと臭いのです…」

 

 

 武装開発室からそのまま走って来たのだろう。夕張が羽織っている白衣は機械油等で汚れていた。

 しかし、白衣以上に彼女本人が凄かった。目の下には隈が貯まっており、緑色の綺麗な髪の毛はボサボサ、開発中は風呂に入っていなかったのであろう、体臭が鼻についた。良く見ると妖精さんも着ている作業服や顔が汚れていた。

 

 

「夕張ちゃんはお風呂に入って寝ようか? ロケット打ち上げはそれからだね」

「そんな!? 私は大丈夫よ!!」

「…大鯨ちゃん、頼めるかい?」

 

 

 智明に休む様に言われるが、夕張は早く衛星ロケットを打ち上げたい様で休む事を渋る。そこで智明は大鯨に夕張を浴場に連れていくように頼んだ。

 

 

「分かりましたあ。さぁ、夕張ちゃん。お風呂で綺麗になってグッスリ寝ましょうねえ~?」

「ちょっと、大鯨!?」

「大鯨さん、お風呂へは電が連れて行くのです。大鯨さんは何か軽い食べ物を作っていて欲しいのです。きっとご飯も開発中は録に食べていないでしょうし」

「言われてみればそうかも、ならお願いするわね?」

「さぁ、夕張さん行くのです」

 

 

 夕張を連れて行こうとする大鯨に、代わりに連れて行くと電が申し出た。確かにこの3日間、夕張は食堂には現れていなかったので、開発室でエナジーバーなどの簡易食品を間々で食べてただけだろう。

 

 

「待って、電。私は平気だってば!!」

「問答無用なのです、それに…」

「!!?」

 

 

 襟の後ろを掴んで引っ張っていく電に抵抗する夕張。すると、電は夕張の耳元に顔を近付けて何かを囁き、夕張は驚いた様な、恐れる様な表情になった。

 

 

「わ、解ったわよ…」

「解れば宜しいのです」

(一体、電ちゃんは何を言ったんだろう?)

 

 

 夕張はすんなりと頷き、電と浴場へ向かい、大鯨も智明へ微笑むと食堂へと去って行った。

 そんな彼女達を見送った智明は、再びベンチでまったりしていると、近くのスピーカーからアナウンスが聞こえてきた。

 

 

〜♪【春夏秋冬艦隊『向日葵』が帰港しました】

 

「お、帰って来たね?」

 

 

 艦隊帰港のアナウンスが流れた為に、遊んでいた夕立やイルカ達が帰港する艦隊の邪魔にならない様に脇へと退いていき、港内へ艦隊が帰還して来た。

 

 

「お帰り、向日葵。怪我とか無かった?」

「ハイ。皆、無事ニ帰還シマシタ!」

 

 

 旗艦である向日葵を労う智明に、彼女は笑顔で敬礼を返した。ここ数日で沖ノ島海域の残党を撃破した事で春夏秋冬艦隊メンバーは皆が鬼へと進化していた。

 春夏秋冬艦隊『夏』である向日葵、菫は潜水輸送艦鬼へと進化し、これまで海中へと水没した深海棲艦の残骸や資材は智明達潜水艦が往復して拾うかサルベージクレーンでチマチマと釣り上げて集めていたので、作業が一気に楽になった。

 そんな向日葵の姿はブティク達の様にダイバースーツ姿で、髪をボブカットにして駆逐艦ロ級を模したヘッドライトを着けている。背中には筒状の艤装コンテナを担いでおり、コンテナの下部にスクリューが取り付けられ、側面に『夏』の文字がペイントされている。

 

 

「新人達ハ戦闘ガ無カッタノデ少シ不満ナ様デ…」

「良くてはぐれと遭遇する位だからね。暫くは演習で我慢して貰うしかないよ」

 

 

 向日葵が困った表情で艦隊メンバーを見やる。彼女の視線の先にはビフトと木曾、不知火の指示に従って、輸送コンテナへ集めた資材を積み込んでいるマラコットと輸送艦ワ級フラッグシップ2隻と軽巡洋艦ヘ級エリートの姿が有った。

 沖ノ島海域解放の為に残党殲滅戦を行った際に一部の深海棲艦は浄化して艦隊メンバーに加え、今日まで資材集めの手伝い及び艦隊での行動に慣れさせる為に出撃させていたのだ。

 

 因みに新生海人として加わったのは、

 輸送艦ワ級フラッグシップ4隻

 『桃』、『朝顔』、『秋桜』、『水仙』

 重巡洋艦リ級フラッグシップ

 『シグ』

 軽巡洋艦ヘ級エリート

 『シュトゥル』

 軽空母ヌ級フラッグシップ

 『翠鶴(すいかく)

 駆逐艦イ級エリート、ハ級フラッグシップ

 『ノール』、『チェス』

 の計9隻である。

 

 因みに向日葵が連れていた新人は桃と秋桜、シュトゥルだ。

 集めた資材の陸揚げが終わったらしく、ビフト達は桟橋に上がり、台車が無いとまだ上陸出来ない桃達は基地へ通じる水路を通って基地へと入って行った。

 

 

「ソレデハ智明サン、集メタ資材量ノりすとヲ纏メマスノデ失礼シマス」

「うん、お疲れ様」

 

 

 向日葵は智明に敬礼をするとビフト達を追って基地内へ走って行った。

 智明はその姿を見送ると、再びベンチに腰掛けて遊んでいる夕立達を眺めだす。しかし、唯眺めてるだけだからか、次第に眠気が来てうつらうつらしだす。

 

 

「眠イノデスカ、智明?」

「ん…ブティク?」

 

 

 ふと、そこへ声を掛けられ若干意識が目覚める。声の方を向くと、何時の間にか海から上がったらしいブティクが傍に立っていた。

 

 

「寝不足デスカ?」

「いや、日差しが暖かい中ボォ~っとしていたから眠くなっただけだよ」

「ソウデスカ…」

「でも、眠気が来た訳だから眠いや」

「ナラ…」

 

 

 欠伸をしながら答える智明に、ブティクは彼の横に座ると自身の膝をポンポンと叩いて示した。

 

 

「私ノ膝ヲ枕ニシテオ眠リ下サイ」

「良いのかい?」

「ハイ」

 

 

 少々頬を染めながらブティクは頷く。

 本人に了承されたので智明は身体を横にして頭を彼女の膝の上へと乗せた。

 

 

「それじゃあ、失礼するね」

「ゴユックリオ休ミ下サイ…」

「うん……お休み…」

 

 

 そう言って智明は睡魔に誘われるがまま、眠りに就く。

 静かに寝息を立て始めた彼の額をブティクは優しく撫でる。

 

 

(嗚呼…、智明ガ私ノ膝ノ上デ心地良サソウニ寝テイルワ【ヘブン状態!!】)

 

 

 膝枕をしているブティクが満面の笑みでそんな事を考えていた事など、寝ている智明が気付く筈も無かった。

 

 尚、電が夕張に耳打ちした台詞は「不潔な女性は智明さんに好かれないのです」であったりする。

 

 

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旭日島近海

 

 

「おっしゃ、ストールターンを決めるぞ」

「了解や」

「まっかせな~」

 

 

 旭日島近海にて、芳彦は龍驤達空母組と共に艦載機を使った飛行訓練を行っていた。南西諸島海域を完全解放し、資材集めに集中出来る様になった事から資材庫に余裕が出始めた為、新たな艦載機の開発に成功したので試験飛行を行っているのだった。

 

 

「どうだ?」

「安定して飛ばせるから良えね、コレ?」

「こっちも良い感じだぜ? 軽いし、運動性もあたし好みだよ」

 

 

 龍驤と隼鷹に扱っている艦載機の感想を尋ねる芳彦。3人が飛ばしている艦載機はそれぞれ異なっており、形状もバラバラだった。

 芳彦が飛ばしているのは緩い逆ガル翼が特徴的なトラクタ型戦闘機の『スカイリィ』。二重反転プロペラ、ターボチャージャー機構をコックピット前方左側面に装備しており、重戦闘機ながら龍驤達が操る艦載機を易々と追い抜いて飛んでいる。

 龍驤が操っているのは双発双胴のトラクタ型戦闘機である『インシデント』。最高速度と安定性を重視した設計である為、龍驤が色々と速度域を変えて飛ばしても安定した挙動を見せている。

 隼鷹が飛ばしているのは液冷単発エンジンのトラクタ型戦闘機、『チューリップ』。運動性を重視した軽量機であるので、隼鷹は様々な曲芸飛行を難無く熟している。

 

 

「ハクも悪いな。試験飛行に付き合わせて」

「…問題無イ。中々面白イシ…」

 

 

 ハクも試験飛行に付き合っており、彼女が飛ばしているのは大型爆撃機である『紫目(ムラサメ)』と『填鷲(テンガ)』。紫目(ムラサメ)は分厚い主翼が特徴的な双胴爆撃機であるに対し、填鷲(テンガ)は全翼に六発の推進式爆撃機と言う異様な外見でそれぞれが飛行機雲を残しながら空高く飛んでいる。

 

 

「…デモ、アノ填鷲(テンガ)ッテ爆撃機ハ大キ過ギルカラ空母ニハ載セラレナイヨ?」

「まぁ、地上基地から出撃するタイプだからな」

 

 

 芳彦が開発した艦載機は全て彼が前の世界で読んでいた『スカイクロラシリーズ』に登場した機体であり、一部は艦載機であるものの殆どは通常機だったの艦載機として改良している。しかし、填鷲(テンガ)は大型爆撃機なだけに空母の長さでは発艦も着艦も不可能であった。

 幸い、ハクは氷山空母であり、彼女の氷結能力で発艦出来る様に艦長を伸ばした御蔭でこう飛ばす事が出来ているが、戦場でその様にする暇は無いので基本は航空基地からの離陸、着陸になりそうだ。

 

 

「だが大型爆撃機だからカムランの基地から出撃しても、オーストラリアらへんまでなら往復出来る性能は持っている。島に陣取っている基地タイプの鬼や姫なんかを撃破する時には有効だろ」

「確カニ…」

「で、そっちの調子はどうだ? なかちん」

 

 

 填鷲(テンガ)の運用について軽く話し合った後、芳彦は別の方を見やると空母棲鬼と軽空母ヌ級フラッグシップが那珂の指示の元、アクロバット飛行の訓練を行っていた。

 

 

「うん、てんほーもすいすいも良いカンジだよ♪」

「ヌヌヌ~♪」

「ソ、ソノ…那珂サンノ教エ方ガ上手イデスカラ…」

 

 

 キラッ☆ と決めポーズをしながら報告する那珂とそれを真似するヌ級こと翠鶴(すいかく)。一方、空母棲鬼こと天鳳(てんほう)は遠慮がちに答えた。

 

 

「も~、てんほーはオドオドし過ぎだよ?」

「デ、デモ…皆サンニハ迷惑ヲオ掛ケシマシタシ…」

「それは負の感情に支配されていた時の話だろ? 今は浄化によって自我に目覚めてんだ、気にして無ぇよ」

「シ、シカシ、倒サレタ時ニアンナ事ヲ言ッテオイテ…」

「あんな事?」

「確か~、『勝ったと思っているのか? 可愛いなぁ』だっけ?」

「─────────ッ!!」

 

 

 沖ノ島海域で撃破された際に言い残した台詞を那珂に言われ、顔を真っ赤にする天鳳。そのまま両手を顔に当ててイヤンイヤンと悶えだした。

 

 

「言ワナイデー! アノ時ハマサカ生キ残ッテ提督ノ仲間ニ為ルナンテ、思ッテ無カッタノ!!」

「…まぁ、プロデューサーさんの力で仲間に出来るなんて分かる筈が無いもんね?」

「今迄言葉を話せる奴を仲間にした事が無かったからな…、話せたらこうなるのか」

「アレハ黒歴史デス! 忘レテ下サイ!!」

「ま、あの捨て台詞を言っておいて、その言った相手の仲間になったんだし、恥ずかしいったらないよな?」

「しっ! それは言うたらアカンで?」

「ヌ~」

 

 

 艤装の上で体育座りして悶えまくる天鳳に、那珂と空母組は同情の視線を送る。

 そんな彼等を置いて黙々と訓練を続けているのは千歳と桔梗、鬼灯の揚陸艦鬼。千歳は新たに開発された大型水上爆撃機の試験飛行を、桔梗、鬼灯は水上ジェット機の海零を使いこなせるように操作練習を行っていた。

 

 

「芳くん、会話も程々にしてよ?」

「おぅ、悪い悪い。新型機に問題無いか調べんのが先だよな。で、富士の調子はどうだい?」

「悪く無いわ。大型爆撃機だから最初は手こずったけど、直ぐに慣れたし問題無いわね」

 

 

 現在、千歳が飛ばしているのは大型水上爆撃機『富士』。飛行戦艦と呼ばれるその双胴飛行艇はなんと、2万2000kmもの距離、つまり世界を半周できる航続距離を誇る。

 

 

「でも、地球の反対側まで飛べるなんて凄いわね?」

「支援艦がいれば世界中のどこまでも攻撃出来るからな。填鷲(テンガ)と併用すれば艦娘の負担も減るだろうよ」

「そうね、深海棲艦の呪術的防御さえ破れれば、航空戦力やミサイル兵装が一番有効になる。後は、私の艦載機搭載数を増やせれば良いのだけど…」

「そこは改造次第かねぇ…ちとりんは限界でも感じてるのか?」

「…これまで水上機母艦として強化改造されてきたけど、搭載数がそこまで増えないから余り強くなった気がしないの」

 

 

 現在、千歳が搭載できる艦載機の最大数は65機であり、これは本来、千歳の最終改造形態である軽空母 航改二の最大搭載数に対して6機多いだけである。千歳は水上機空母・甲から3回改造しており、これは軽空母 航改二に至るまでの改造回数と同じ回数なのだが、千歳以外の空母は今こそ搭載数が少ない艦がいるものの、近い内の改造で追い抜かれてしまうだろうし、富士を搭載すれば海零の搭載数を大幅に削らなければならなくなる。

 

 

「そうだな…。水上機母艦はカタパルトや水上機を積み込む為のクレーンが必須な以上、一般空母と比べて容積が嵩張っちまう。これまでの改造で可能な限りコンパクト化はしてるが…」

 

 

 千歳の艤装は甲以降、軽空母時のカラクリ箱と異なりカタパルトを模した銃器から甲板を模したショルダーバック型の箱となっている。艦載機発艦時は肩に掛かっているベルトば伸びて箱部分が水面に着水し、バック内部のギミックが伸びて水上機を発艦させる仕組みとなっている。

 結果として千歳の搭載数はバックに入れられてるだけであり、今後改造しても80機が限界であった。

 

 

「艤装の大型化で被弾率が上昇するデメリットはあるが、水上機空母のままで更に強化する方法はある」

「本当!?」

「それはな…」

 

 

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南西諸島海域 沖ノ島沖

 

 

「羽黒さん、高速修復材を見付けました」

「コッチハ朝顔ト鋼材ヲ拾ッテ来タワ」

「ワワ~」

「お疲れ様」

 

 

 資材や修復剤を持って来た浜風とコーバック、水仙に羽黒は労いの言葉を告げる。

 羽黒を旗艦とした回収艦隊は沖ノ島海域まで出撃し、資材や海底に沈んだ深海棲艦の残骸を回収していた。

 既に設置されたレーダー発信機の御蔭で周囲にはぐれの深海棲艦もいない事が判っているので、各自散開して資材を集めていた。

 そんな中、柊の元に菫とボルガが何かを抱えて海中から戻って来た。

 

 

「菫、ソレハ?」

「木造船ガ沈ンデタカラ、ぼるがト船内ヲ探索シタラ見付ケタゾ」

「ヨッヨ」

 

 

 深海棲艦は轟沈した後も残骸から微弱ながらも電磁波を放っているので、再び贄にして復活しない様に新生海人メンバーに探知して回収を行っている。

 潜水輸送艦鬼に進化した菫がボルガと共に沈んだ残骸を発見したので回収作業を行っていた所、大航海時代の頃と思われる木造の沈没船を発見。中に入って探索してみると、装飾が施された箱を見付けたので持ってきた訳だ。

 

 

「どうしたんですか、柊?」

「菫トぼるがガ沈ンデイタ木造船カラ何カノ箱ヲ見付ケタソウデス」

「箱?」

 

 

 柊の艤装に載せられた箱は泥や藻が付着しているものの、銀や宝石で装飾が施されており、正に宝箱といった感じだった。

 

 

「大キナ箱デスネ」

「開けられるかしら……開いちゃった…!?」

 

 

 宝箱の中にはなんと、金銀、宝石がギッシリと詰まっていたのだ。

 輝きを放つ財宝に羽黒達は目を丸くして驚愕の声を上げた。

 

 

「ひゃあ! す、凄い!!」

「コ、コレハ…」

「綺麗…」

「まじカコレ!?」

「ヨヨー!?」

「ワァ!!」

 

 

 思いがけない財宝を手に入れた羽黒達。その後も船内から金貨が詰まった箱といったお宝を発見し、基地へ帰港後、軽いお祭り騒ぎとなったのだった。

 

 

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旭日島近海 演習エリア

 

 

「はい、よ~い…スタート!」

「イー!」

「ハー!」

 

 

 芳彦達、空母組がいる海域とは別の海域にて、雷が新たに仲間になった駆逐艦イ級とハ級こと、ノールとチェスの演習監督をしていた。

 雷の合図と共にスタートライン上で横に並んでいたノールとチェスは航行を開始し、進路先に浮いている的に向かって進み出した。但し、進路上にはポールが浮いており、ノール達はポールに沿ってジグザグに進んで行く。

 

 

「よ~し、雷撃開始ぃ~!」

「イーッ!!」

「ハッ!!」

 

 

 ノール達がある程度進んだ所で雷は雷撃開始の号令を叫び、ノールとチェスは演習用魚雷を的に向かって発射した。

 発射された2本の魚雷は白い筋を延ばしながら真っ直ぐに的へと向かい、的に両方とも命中した。

 

 

「うん、どっちも命中したわ」

「イ~♪」

「ハハ~♪」

「じゃあ、次は砲撃よ。スタートラインへ戻ってー!」

 

 

 着雷を確認した雷は命中した事を褒め、次は砲撃を行う様に指示する。

 再びスタートラインに並んだノール達。先程放たれた演習用魚雷は妖精さんが乗ったボートに回収され、ポールも先程とは違う位置に再配置された。

 

 

「準備は出来たわね? じゃあ、よ〜い…スタート!」

 

 

 再び発せられた雷の合図と共にノールとチェスは航行を開始。新たに配置されたポールを抜けて行き、最後のポールを過ぎた時、雷が砲撃開始の号令を叫んだ。

 

 

「今よ! 砲撃開始っ!」

「イーッ!!」

「ハーッ!!」

 

 

 ノールとチェスが5inch連装砲からペイント弾を放つ。飛来するペイント弾、的に命中したのは1発。当てたのは……

 

 

「当てたのはノールね。チェスは砲撃高度が高過ぎるわ、もっと下に下げて」

「イー♪」

「ハ…」

 

 

 喜びの声を上げるノールに対し、意気消沈に声を漏らすチェス。

 

 

「ガッカリしちゃ駄目よ、チェス? 砲撃高度が高かっただけで横角度はピッタリだったわ」

「ハハ!」

 

 

 雷のアドバイスに頑張ると意欲を見せるチェス。その様子に雷はニッコリと微笑んだ。

 

 

「次は成功するわ。じゃあ、もう一度するわよ!」

「イー!」

「ハー!」

 

 

 雷の号令の元、ノールとチェスは元気良く声を上げた。

 

 

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後日 夜

 

旭日島海底基地 食堂

 

 

「それでは、ロケット打ち上げ成功祝い及び、明日になった日本国海軍との交渉の成功を祈って…乾杯!」

≪かんぱ〜い!!≫

 

 

 数日が経ち、夕張の開発した人工衛星『スター・オービット』の打ち上げが成功し、智明達が親書に記した交渉日の前日となった日の夜。水野・函南艦隊メンバーは食堂に集まって、パーティを開いた。

 明日行われるであろう交渉がどうなるかは分からない。上手く協力関係を結べるかもしれないし、利用されるだけかもしれない。しかし、智明と芳彦は、艦娘達は人類に味方し、新生海人達は彼等に付いていく事を最初から決めている。

 

 

「明日の交渉が上手くいけば良いのですが…」

「それについちゃ祈るしか無いな。姫っちみたいな物分りの良い奴が来てくれれば万々歳だけどな」

「元一般人の僕としては成功する自信が余り無いんだけど…」

「大丈夫よ、とも。私達がいるわ」

「いざと云う時は不知火と夕張がサポートします」

 

 

 明日の交渉を心配する電と智明。

 交渉の時は男性適合者である智明と芳彦、そしてサポートそして夕張と不知火が参加する。

 

 

「鎮守府全ての艦隊が集まって私達を包囲しないかしら?」

「艦隊全メンバーで出撃しますし、それが抑止力になるとは思いますが…」

「戦えば大損害は必至。彼等も全滅覚悟で攻めて来る事は無いだろう?」

 

 

 続いて雷が日本海軍が自分達を包囲して捕えないかと心配の声を上げ、扶桑と木曾が被害を受けてまで捕えようとはしないだろうと意見を述べる。

 

 

「問題ハ私達ノ存在デス」

「新生海人トシテ生マレ変ワッタトハイエ、姿ハ深海棲艦ト同ジ」

「……深海棲艦ハ…、嘗テノ私達ハ沢山ノひとヲ殺シテキタ…」

「リ…」

「トト~」

 

 

 今度はブティク達、新生海人が不安の声を上げる。

 負の感情に支配され、人間と艦娘を滅ぼすべく襲い掛かる深海棲艦。智明や芳彦に浄化されて自我に目覚めたとはいえ、元々は深海棲艦であり、ヒトを襲っていた存在なのだ。

 それらと戦っている人々は自分達を受け入れてくれるのだろうか?

 

 

「もぉ~、皆ネガティブ過ぎるってば! 那珂ちゃん達は、もっとポジティブシンキングでいかなきゃ!!」

「心配シタッテ始マラナイゾ? ソレニ提督達ハ間違ッタ事ハ何モシテナイゾ!」

「那珂と菫の言う通りだぜぇ? あたし達は堂々としてりゃ良いのさ」

 

 

 そんな重苦しくなりかけた空気を那珂達が振り払ってくれた。

 確かに今後の事を心配し、うじうじしていては何も始まらない。その時に自分達が出来る最善を尽くせば良いのだ。

 

 

「やれやれ、どうも僕は心配し過ぎるな…」

「ふふっ、それがとも君の良い所で悪い所よね?」

「いざという時は私達が支えるから心配しないで」

 

 

 頭を掻きながら自身の心配性を反省する智明に千歳と大鯨が寄り添い、彼の腕に左右それぞれ抱き着きながら微笑む。

 

 

「何、さり気無く抱き着いているのですか!?」

「何って、良いでしょ?」

「智明さんはポカポカしますし…」

「アノ…私モ……」

 

 

 電が文句を言うが、千歳と大鯨は何処を吹く風。更に、ハクが後ろから智明を抱き着いてきた。

 そんな智明達を見た芳彦は大声で笑いだす。

 

 

「ははっ、確かに心配してるだけじゃ駄目だよな。さあ、パァッと騒いで明日に備えるぞ!!」

《おー!》

「千歳さんと大鯨さん、ハクさんも智明さんが食事出来ないから退くのです」

「「は~い」」

「ハイ…」

 

 

 電に言われて千歳達は智明から離れていき、本格的にパーティが始まる。

 

 

「日本国海軍と協定を結んだら、普通に艦娘として鎮守府に住む事になるっぽい?」

「どうだろうな? 俺達が装備している武装の使い方を指導する指導教官になる可能性もあるぞ?」

「お姉ちゃん達には会えるでしょうか?」

「暁と響が何処に配属されてるかで決まるわね」

 

 

 やはり話題は明日の交渉でどうなるか? といった内容が多く、自分達がどう扱われるのか? 姉妹艦に会うのか? と艦娘組は色々と話している。

 

 

「羽黒達が見付けた財宝は凄かったわな、ちょっとダイヤの指輪ってか貰えへんやろか?」

「那珂ちゃんはプラチナ製のティアラが欲しいな~♥」

「アタイハるびーノねっくれすガ欲シイナァ」

「見付ケタノハアタシトぼるがダゾ! 貰エルナラアタシ達ガ先ダ!」

「ヨヨ!」

 

 

 一方、龍驤や那珂達は羽黒達が拾ってきた財宝の話をしており、貰えるなら何が良いか話していた。

 因みに財宝は資材庫の奥に有った金庫に入れてある。

 

 

「そういや夕張よぉ、ロケットで打ち上げた人工衛星って何が出来るんだ?」

「そうね、まず衛星軌道上から視た映像とリンクして相手を視認できる『衛星視界装置』があるわ。これがあれば直接視認出来ない敵の位置や動きが解かるし、遠くの雲の動きなんかも判るから天候対策にもなるわね」

「ソレハ便利ネ。砲撃戦ニオケル命中精度ガ上ガルワ」

「オ姉様ノぐんぐにーるモ確実ニ当テラレマスネ!」

「レ、レレ!」

「とっておきの機能も有るんだけど、今は内緒にしておくわ」

「何だよ~、それ?」

 

 

 別の席では夕張が開発した『スター・オービット』の話をしていた。戦略支援人工衛星『スター・オービット』は霊装化及び深海棲艦の呪術を併用したハイブリット装置となっており、深海棲艦が放つ電磁波によって視認障害が起こる事が無くなっている。更に、放たれる電磁波を逆探知してその位置を割り出す事も可能となっているのだ。

 

 

「そういえば千歳と大鯨は改造後の調子はどう?」

「問題無いわ」

「わたしも大丈夫です。逆に調子が良いくらいですよ?」

「なら良かったわ。千歳は双胴空母になったから艤装が大きくなって動き辛いと思ってたから」

 

 

 芳彦達と新しく開発した艦載機の試験飛行を行った後、芳彦の提案で千歳は双胴水上機空母へと改造された。双胴に成った事で船体の大きさ、艤装は大きくなったが艦載機搭載量は2倍以上になり、甲板の武装も通常の水上機空母が装備出来ない中口径主砲まで装備出来る様になった。

 一方の大鯨は自衛の為、ミサイル兵装を装備出来る様に改造され、彼女用に『潜水艦リペア装置』を開発して持たせたのだった。

 

 

「扶桑も航空戦艦として順調だけど、何か有る?」

「そうですね……海零の御蔭で対空戦は問題無いですが、もしもの時を備えて防御機構が欲しいです」

「そっか。扶桑は航空戦力が充実した芳彦のとこ所属だし、いっそ高火力、高装甲の砲撃戦特化が良いかもね」

「高火力ト言ッタラ、よはむノぐんぐにーるハ開発出来ナイノ?」

「グングニール自体はヨハム専用だから難しいけど、原子炉タービン装備艦なら光学兵器を装備出来るわ。今、設計段階だから開発はまだ先だけど」

 

 

 自身の強化に余念のない扶桑にも現状を尋ねて今後の改造先をどうするか話し合う中、光学兵器について尋ねてきたブラスにそれについては設計段階だと答える。

 

 

「カ、カカ?」

「イー」

「ハッハ」

「実戦ガ少ナイカラ、ツマラナイ? ソレハ仕方ナイワヨ」

「今後、日本国海軍ト協定関係ヲ結ベレバ北方ヤ西方海域ニ出撃出来ルデスゥ。ソノ時マデ辛抱スルデスゥ」

「ヘ、へへ」

「鎮守府ニ行ケバ、私達以外ノ艦娘ガ演習ヲ手伝ッテクレルカモネ」

「ト~」

 

 

 新人であるノール達が実戦が少ないとコーバック達に不平を漏らし、今後実戦の機会は幾らでもあると彼女達は慰める。

 そんな彼女達の光景を智明と芳彦は微笑ましそうに眺めていた。

 

 

「皆、明るくなった様だね」

「俺達リーダーがネガってりゃ、皆が暗くなっちまうわな」

「…確かに」

「ところで、トモよぉ。お前、昨夜はお楽しみだっただろ?」

「ぶぅっ!!?」

「早朝、お前の部屋からぶてぃくーとこーちんが出て来るのを見たんだぜ? 2人同時とはやりおる」

「あばばばばば……」

 

 

 芳彦の言う通り、昨夜智明の部屋にブティクとコーバックが押しかけて来たのだった。そして、流されるがままに…というか襲われてそのまま喰われてしまったのだった。

 

 

「ま、これだけモテりゃ男冥利に尽きるってね(俺もなかちん、りゅうりゅうとヤッちまったし…)」

「…………」

 

 

 笑いながら、顔を真っ赤にしている智明の背中をバンバン叩く芳彦。彼らの会話は幸運な事に他の艦娘達に聞こえていなかったので何時ぞやの様に騒動は起きずに済んだ。

 しかし、芳彦は知らない。彼はブティクとコーバックが同時に智明の部屋から出たのは目撃したが、彼が去った後にウィザードも出て来ていた事を……

 なんとも締まらない(智明が)ままパーティはお開きになり、智明達は日本国海軍との交渉当日を迎えたのだった。




現状報告
・新武装を開発した!
・千歳は改造によって千歳・双胴水母(Lv.70)になった!
・大鯨は改造によって大鯨・改(Lv.20)になった!
・ウィザードは進化して高機動潜水艦鬼になった!
・秋月は進化して駆逐棲姫になった!
・向日葵、菫は進化して潜水輸送艦鬼になった!
・空母棲鬼『天鳳(てんほう)』を仲間にした!
・貨物輸送艦ワ級『桃』『朝顔』『秋桜』『水仙』を仲間にした!
・重巡洋艦フラッグシップ『シグ』を仲間にした!
・軽巡洋艦ヘ級エリート『シュトュル』を仲間にした!
・軽空母ヌ級フラッグシップ『翠鶴(すいかく)』を仲間にした!
・駆逐艦イ級エリート『ノール』を仲間にした!
・駆逐艦ハ級フラッグシップ『チェス』を仲間にした!
・智明とブティクの絆がより深いものとなった!
・智明とコーバックの絆がより深いものとなった!
・智明とウィザードの絆がより深いものとなった!
・芳彦と那珂との絆がより深いものとなった!
・芳彦と龍驤との絆がより深いものとなった!


次回は重成達、日本国海軍との交渉になります。

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