「おーし皆、いきなりやけど新しい眷属を紹介するで!」
黄昏の館の食堂ではロキ・ファミリアのメンバー数十人が席に座ってロキと隣りに立っている総司に注目している。
「今日から入団する事になった沖田総司きゅんや!」
「お、沖田総司です・・・よろしくお願いします・・・」
大勢に注目されて恥ずかしかったのか総司は若干顔を赤らめる。因みにその様子を見た殆どの女性団員はキュンとしたと言う。
「フィン直々の推薦や。皆仲良うしてやってな〜」
ロキは総司に空いている席に座らせ乾杯を合図にジョッキを掲げる。そのテンションの上がりようは既に酔っているかのようにも思えた。
「よろしくな総司ー!」
「頑張れよちびっ子ー!」
「可愛いー!」
などなど歓迎する声が聞こえて来る。
次にフィンはロキ・ファミリアの幹部達に自己紹介を促し、最初はエルフの王族、ハイエルフの女性が口を開く。
この女性はオラリオ最強の魔導士、リヴェリア・リヨス・アルーヴ。二つ名は《
「総司と言ったな。これからよろしく頼む」
「儂はガレス・ランドロックじゃ。ほれ、遠慮せず飲め飲め。っと、小童にはちと早かったかのう」
リヴェリアに続いてガレスと名乗る男はオラリオでも屈指の力と耐久力を持つドワーフだ。総司を子ども扱いして、冗談交じりに酒を勧めてくる。
いずれもLv.6でフィンと並びロキ・ファミリア最古参の団員だ。
「アイズ・ヴァレンシュタイン・・・やっと名前聞けた・・・」
「ティオネ・ヒリュテよ。くれぐれも団長にだけは迷惑かけないでよね。で、こっちのバカが妹のティオナ」
「よろしくね総司! ほら、ベートも挨拶しなよ」
「ケッ、ベート・ローガだ。フィンの推薦って聞いて来てみれば、ただのガキじゃねぇか」
少し離れた場所で一人腕を組み柱に背中を預ける
「・・・・・・」
「あ? なんだガキ?」
「猫!」
「狼だ!!」
猫と間違えられたベートは大声で叫び、そのやり取りを見ていた団員達はクスクスと笑っており、特にガレスとティオナ、ロキは爆笑していた。
「なっ・・・アイズまで・・・!?」
アイズにも笑われた事によってかなりショックを受けたようだ。
「さ、あのバカは放って次レフィーヤお願い」
「は、はい! はじめまして、レフィーヤ・ウィリディスです。先程は素晴らしい剣技でした。とても子どもには見えないくらいに・・・」
「あの、僕子どもじゃないですよ?」
子どもだと勘違いしている周りに向けて総司は口を開くと、一瞬静かになるがロキ以外直ぐに子どもの嘘と思い、微笑みながら温かい目で総司をみる。もちろんベートは例外だ。
「ふふふっ、わかります。私にも昔そう言う時期がありました。よく大人ぶって背伸びしたものです」
ドヤ顔で宥めるレフィーヤだが、実際彼女は15歳。背伸びをしているのは寧ろ自分の方だと気づいていない。
「ねぇねぇ、総司って何歳なの?」
「22歳です」
ティオナの問いに真顔で答える。
「またまたぁ〜。ねぇロキ?」
笑いながらロキに真偽を促す。人は神の前では嘘をつけない。嘘をついた所で忽ち見破れてしまう。故にロキ・ファミリア全員が酒や料理を飲み食いしながらロキに目を向ける。
「あぁ、嘘ついとらんで」
「あははは・・・え、マジ?」
「まじです」
ティオナはもう一度総司に詰め寄り事実を確認した。他の団員もあまりの驚きに吹き出すものやその場に立ち上がる者もいた。
周りが騒ぎ出す中、最古参メンバーであるフィン、リヴェリア、ガレスも思わず目を丸くする程だ。かなりの衝撃だろう。
「わ、私の倍近くある・・・?」
混乱する者。
「年上・・・という事は、呼び方は総司・・・さん?」
天然を発揮する者。
「・・・実は
種族を疑う者。
「あの見た目で俺とタメ・・・だと・・・?」
驚愕する者。
他の団員もこの4つと似たり寄ったりの感情を持っていた。2人目は例外だが・・・
兎にも角にも歓迎会は終わり、総司の教育係としてフィン、リヴェリア、ガレスが採用され、ダンジョンやこの世界について教わる事になった。