オラリオに剣客がいるのは間違っているだろうか   作:銀の巨人

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兎と鬼のパーティ

数日間、フィン達はまだダンジョンから帰って来ていない為、エイナの授業を受けていた。

その授業も粗方終わったのでベルと共にダンジョンに行くことになった。現在7階層、総司とベルは共闘してキラーアント、パープル・モス、ニードルラビットを倒す。

 

「すごいよ総司! 冒険者になって1週間なのに、もう僕より強いなんて!」

 

「ベルさんの動きだって悪くないですよ。その黒い小刀もかなり業物のようですし」

 

「あはは・・・なるべく使わないようにしてるんだけど、ピンチになるとつい頼っちゃうんだよねーーーうわッ!」

 

自身が使用しているヘスティアナイフを眺めながら自己反省していると、突如顔の横を一閃の光が通る。

 

「油断し過ぎーーーですよ?」

 

ニコニコと微笑む総司と顔から数セルチにある刀を認識した後、恐る恐る振り返ると、ダンジョンの壁から産まれたであろうニードルラビットの額を刀が貫いていた。

 

「あ、ありがとう」

 

少し総司の手元が狂ったら自分の額が貫かれていた事を思うとゾッとする、それと同時に全く見えなかった刺突に戦慄していた。

 

「そう言えばベルさんはサポーターを雇っているんですよね。今日は居ないんですか?」

 

「あぁ、今日は休むらしいよ。でも明日は来る筈だから、その時に紹介するよ」

 

そう言ったベルはヘスティアナイフをプロテクターの中に収納し、総司も刀を納刀して、2人で辺りに散らばる魔石を拾い集める。

 

「さてと、総司、少し休憩にしよう。流石にお腹が減って来たよ」

 

「そうですね。その前にここを掃除しましょうか・・・」

 

ダンジョンの奥からキラーアントの大群が現れ、ベルは動揺しつつも武器を構え、総司は落ち着いた様子で刀の柄に手を当てる。

 

「サクッとやっちゃいましょう」

 

「うん!」

 

 

 

 

 

 

「たっだいまー!」

 

《黄昏の館》にダンジョンから帰ったティオナの声が響いた。他のメンバーは疲れているせいか、そのテンションにはついてこれないようだ。

 

「ははは・・・ティオナさんは相変わらず元気一杯ですね」

 

「バカだからね。我が妹ながら呆れるわ」

 

「時にはああ言う元気も必要だよ」

 

「仰る通りですわ、団長♡」

 

ティオネの変わり身の速さにレフィーヤは苦笑いする。

 

「しかし、アイズさんは大丈夫でしょうか・・・?」

 

「リヴェリアがついているんだ、心配は要らないよ」

 

ダンジョンから帰ったのはフィン、ティオナ、ティオネ、レフィーヤのみで、残りの2人はアイズの頼みでダンジョンに残ったらしい。

 

「お、皆帰ってたんか〜」

 

騒ぎを聞き付けたロキがフィン達を出迎える。

 

「遅かったなぁ。何かあったん?」

 

「まぁ、色々あってね。後で話すよ。そう言えば、総司は何をしているんだい?」

 

「あぁ、あの子ならまだダンジョンにいる筈やで」

 

「そうか・・・」

 

「随分気にかけるやん」

 

フィンはロキ・ファミリアの団長である為、団員を気にかけるのは当然と言えば当然だが、ここまで気にかけるのは中々珍しい。

 

「彼はこのファミリアに入団する時、僕らを越えると言ったんだ」

 

フィンのような第一級冒険者に、面と向かってそんな事を言う者はそう居ない。ロキ・ファミリアでさえもベートくらいだろう。

それを武人とは言え、神の恩恵(ファルナ)も無い唯の人間が言い切ったのは総司が初めてだった。

 

「”覚悟しろ”とまで言ったんだ。そう簡単に死なれては困るだけだよ」

 

「まぁ、そういう事にしたるわ」

 

 

 

 

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