ベル、リリとパーティを組んで数日たったがダンジョン攻略の効率は格段に上がっていた。
サポーターであるリリは機転が利く為、ソロで潜っていた時よりも戦闘面にも余裕が出てきて死にかける事も無くなった。
そんなある日、ダンジョン帰りの総司が
「皆さん、ただいま〜」
「お、総司おかえり〜」
「いつも頑張ってんなぁ」
「今日もご苦労さま。もう少しで夕食だから遅れないようにね」
気さくな者が多い為かファミリアの仲間とも打ち解け、今では気軽に談笑するまでになっていた。しかし実年齢を知っても子ども扱いしてくるので些か不服ではあったが、総司は戦闘時以外では無意識に愛嬌を振りまくので仕方がないことだった。
「あ、総司だ。おーい!」
いつものように元気なティオナが手を振りながら近づいてくる。そこには姉のティオネ、レフィーヤも居た。
「ティオナさんだぁ!」
ティオナは両手で総司の手を掴みぐるぐると振り回し始めた。
「それー!」
傍から見れば姉と弟が戯れている愛らしい図なのだが、そのスピードは段々と上がっていき残像が見える程になっていた。
その様子を見ていたティオネは溜息をつきレフィーヤは苦笑いをしていた。
「あんた達帰ったばかりなのに元気ね」
「あはは・・・ティオナさんにテンションについていける総司君は凄いですね・・・」
「あ、レフィーヤさん! またあの花火見せて下さいよぉぉぉ」
「わ、分かりましたから一旦止まりましょうよ」
総司の言う花火とはレフィーヤの扱う魔法の1つ【アルクス・レイ】だ。
漸く止まった総司はアイズが居ないことに気づく。
「アイズさんと一緒じゃないなんて、珍しいですね」
「えぇ、あの子ならまだダンジョンに潜ってるわよ」
「そうなんですよ。私はもう心配で心配で・・・」
気が気じゃないと言いたげな顔をする。
「アイズなら大丈夫だよ。リヴェリアもついてるし」
相変わらず暢気と言うか楽観的なティオナだが、それが彼女の良いところなのかもしれない。
「そう言えば総司はステイタスの更新してるの?」
「あ、やったこと無いですね」
「ロキに頼めばやってくれるから後でやって貰いなさい」
「後でと言わず今すぐやったるでぇ」
総司背後からいきなりヌルッと出て来たロキに全員驚いていた。
「さぁ総司きゅん、今からウチの部屋に直行やぁ!」
「「「えぇぇ・・・」」」
突然で総司を連れて行ったロキに3人は困惑していた。
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「じゃあ総司きゅん、夕食までに終わらしたるから早よ脱いでや〜」
いきなり連れてこられて困惑気味だが、総司は着物を脱ぎベッドにうつ伏せる。
「ロキ様、ステイタスの更新って皆もして貰いたいんじゃ・・・」
「ええんやええんや、総司きゅんは初めての更新やし。それに、話しも聞きたいしな」
ステイタス更新の準備を進めているロキは楽しそうにしていた。そんな横顔を見た総司はもう何も言えなかった。
「確か今は他のファミリアとパーティ組んどるんだったか?」
「はい、ヘスティア・ファミリアのベルさんとソーマ・ファミリアのサポーターが1人ですね」
「うげっ! 寄りにもよってどチビのファミリアかい・・・まぁそっちはええとして、ソーマ・ファミリアとはまた厄介なところやなぁ」
総司の背中に跨りながらロキは嫌な顔をする。ヘスティアとは犬猿の仲で嫌悪感を抱いていたが、それ以上に問題なのがソーマ・ファミリアだったようだ。
「ソーマ・ファミリアって何かあるんですか?」
「ん〜、あまり他のファミリアの事情話すのは良くないんやけど・・・・そうやな、あそこの子達が崇めているのは
「
「そ、一口飲めばもう一口飲みたくなる、そしていつの間にか辞められなくなってしまう。その美味さにただ感動し打ち震える。所謂依存症や。そのせいかあのファミリアは常軌を逸してる子が多いんや・・・とまぁ、ウチが言えるのはここまでやな。すまんな総司きゅん」
「・・・・・・」
ロキの話しを聞き総司は悲しい顔をして考えていた。
「総司きゅん?」
「あっ、すみません。少し、昔を思い出しただけです・・・」
依存症の話しを聞いて自分より先に散った仲間を1人思い出していた。
彼は総司にとって弟のような存在で、試衛館時代の頃からの付き合いだった。
しかし彼はある日を境に侍として心を折られ、戦う事に恐怖心を覚えた。その恐怖心から逃げる為に阿片に手を出してしまい阿片中毒になって新撰組を裏切ってしまう。
彼は迷いに迷い、散々迷ったが、どうしても新撰組を捨てきれず、病魔に苦しみながらも戦い抜いた総司を始末しようとする組織を、阿片によりかつての戦闘能力を失いながらも、たった一人で全力で止めて、結果全滅させたがその時に自分も斬られて戦死した。
その時の顔はとても明るそうな顔だったと、当時居合わせた総司を含む新撰組の隊士は語っている。
ーーその漢の名は藤堂平助
「そうか・・・」
ロキも何かを察したようでそれ以上は何も言わなかった。
「さぁ総司きゅん、ステイタスの更新終わったで!」
総司は涙を拭いロキに手渡された用紙を見てみる。
【沖田総司】
Lv.1
力 I 0 → I 63
耐久 I 0 → I 27
敏捷 I 0 → G 201
器用 I 0 → H 113
魔力 I 0 → I 0
《魔法》
《スキル》
【
・殺戮衝動に駆られる度、又は鬼子を使用すると全てのアビリティを大幅強化する。
「相変わらず魔力は0ですね」
「魔法を誰でも使える訳やない。大半の人間は発現せんし、気にすることないで」
魔法は1つ使えれば相当ラッキーだが、それを複数使えるリヴェリアやレフィーヤは異常と言ってもいい。
唯、
「そろそろ飯の時間やな。食堂に向かおうや」
「はい!」
着物を着直してロキと一緒に食堂に向かう。
(それにしても、ソーマ・ファミリアか・・・リリちゃんが酒好きにはとても見えなかったな・・・でも、僕の事を明らかに警戒していたのは確かだ・・・)
食堂に向かう道中でリリへの不信感は高まる一方だった。
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オラリオ北西、第七区の倒壊しかけの教会、此処がヘスティア・ファミリアの
ヘスティアはこのファミリアの主神で黒髪のツインテールに低身長の割には巨乳で他の神からは「ロリ巨乳」や「ロリ神」と呼ばれている。
廃教会の隠し部屋ベルはステイタス更新をして貰いながら今日の成果をヘスティアに語っていた。
「ーーと言うことがあったんですよ」
「そうかい、その沖田総司って子は何処のファミリアなんだい?」
「何と驚くことにロキ・ファミリアなんですよ!」
「うげっ! 寄りにもよってロキのファミリアかい・・・? 大丈夫何だろうねその子は」
「偶に恐ろしい表情になりますけど、普段は愛嬌があって良い人何ですよ」
「ふぅん。まぁベルがそう言うなら良いんだけどね。もし何か嫌な事されたら直ぐに言うんだよ? 僕がロキに文句言ってやる!」
過保護なヘスティアにベルは苦笑いしながらステイタスの用紙に目を通す。
(でも、問題はソーマ・ファミリアのサポーター君だね・・・良い噂は聞かないからなぁ、あのファミリアは・・・)
目を輝かせながら自身のステイタスを確認するベルの姿を見て溜息を漏らした。
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メインストリートの裏路地、不衛生でゴロツキの溜まり場のような場所で、苛立ちを隠しきれないリリが蹲って爪を噛んでいた。
「くっ! まさかベル様のパーティメンバーがロキ・ファミリアだったとは・・・」
誤算だった。
流石にロキ・ファミリアの団員をカモにするにはリスクが高すぎる。ましてや総司は勘が鋭くベルの様にちょろい訳ではないので騙す事も容易ではない。
「もう手を引くべき・・・いえ、”あのナイフ”だけは必ず手に入れなければ・・・!」
リリはベルのヘスティアナイフを狙っていた。実は既に1度盗み出す事に成功しているのだが、《豊穣の女主人》の店員、シルとリューによって、正体は隠せたもののナイフはベルの下へ戻ってしまった。
「総司様に何か手を打たないと・・・冒険者様・・・一体どれだけリリを苦しめるんですか・・・!」
嫌いな冒険者を様付けしているが、その言葉には押し殺した様な声で、計り知れない憎悪が組み込まれていた。
沖田総司に魔法を授けるか迷っています。戦闘の幅を広める為にも欲しい所ですが、侍として刀一筋で成り上がって行くのもありだと思うんですよね。そこでアンケートを取る事にします。
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いる
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いらない